地球が何回まわっても

September 12 [Wed], 2007, 23:50
呆然としたまま、その場に立ち尽くす佐奈を見下ろすと
悪魔は、にやりと笑った。

「よお。俺に会えたのが、泣くほど嬉しいか?」

次の瞬間
佐奈は、その悪魔の名を絶叫した。


学園もの。中篇・・・予定。
「地球が何回まわっても」

第1章 一時停止から始まり A B

第1章 一時停止から始まり

September 13 [Thu], 2007, 0:05
「な、な、な、な、な、な、…!」
 佐奈はもう一度目を瞬いた。
 夢なら瞬時に覚めください。
――これ以上、0コンマ1秒も要りません。というか、夢であってください。

 何度も目を瞬くが、願いむなしく。
 夢から覚める気配はない。

 そうしている間に。
 佐奈に気づいたその人物が、ゆったりとこっちに近づいてくる。

 効果音が頭の中で轟々と響く。
――これは、昔見た怪獣映画か、怪談映画か何かか。

 呆然としたまま。
 その場に立ち尽くす佐奈を見下ろすと、悪魔はにやりと笑った。
「よお。俺に会えたのが、泣くほど嬉しいか?」

 その悪魔の名を、中川優斗という。

第1章 一時停止から始まり 2

September 29 [Sat], 2007, 22:24
「中川君のシュート見た?」
「見た見た見た」
「カッコ良かったあ〜」
――また始まっちゃった、この話。
 佐奈はなるべく耳に入れないようにしながら、さっさと部着を脱いでいく。

 大分前に、部活は終了した。
部活終了後、新入部員が片づけを担当しているため、部室は新入部員だけで占められていた。