祖父の死

2007年10月11日(木) 10時25分
 中3の娘が、国語の授業の中で祖父の死について書いていました。テーマは「安楽死」のようでした。

 私は、3年くらい前に、病気で祖父を亡くしました。私は祖父が入院している間、何度も病院へお見舞いに行きました。ある日、私がゴミ箱をのぞいて見ると、薬が捨てられてありました。どうやら病院嫌い、薬嫌いの祖父が捨てたようでありました。そこで私は迷いました。祖父の腕は何度もうたれてきた点滴によって青く染まっていたことを私は知っています。そして体格の良かった祖父がうそのようにやせ細ってしまったことも知っています。人にもらすこともなくたえてきた祖父に、もう完全に治るとは言えない病気と頑張って闘えとは言えない私がいました。
 
 それから何ヶ月かが経って、お医者さんから「今日が山でしょう」と言われました。私はこれまでの祖父との思い出を思い出しながら、1日中祖父のそばにいました。心配な気持ちを残しながら、その日はいったん家に戻ることになりました。翌日病院にいってみると、祖父は昨日と変わらずにベッドに横になっていました。祖父の手足さわってみると、ひんやりとつめたくなっていました。私と母は手であったかくなるようにさすり続けました。一度、ピーと機械の音が鳴った時、「おじいちゃん」と私たちが叫ぶと、音は鳴り止みました。そしてしばらくしてもう一度ピーという音が鳴り、私たちが呼びかけましたが、もう鳴り止むことはありませんでした。
 
 もう一人で歩くのがやっとという時に、祖父は大好きなお酒を自分で買いに行って飲んでいたそうです。その時の祖父の一言、「死んでからじゃ飲めないからな」ということと、「お花なんかいらない。だから(病気が)悪くなったとしても飲ませろ。」という言葉がずっと頭に残っています。
 一般的に「安楽死」の選択は否定されているかもしれません。しかし、私はそんな祖父を見ていて、好きなことをして楽に死ぬことを許すことも良いことのように思えてしまいます。

‘子供から見た祖父の死’というものを、先ほどこれを読んで初めて知りました。薬がゴミ箱に捨てられていたなんて知りませんでした。今日は思いもかけず父の死と向き合ってしまいました。
 
 私の父はお酒も煙草も甘い食べ物も大好きだったので、肝臓も肺も悪くなっていましたが、決定的だったのが脳梗塞で、特にどこかが明らかにつまって麻痺で動けなくなったという訳ではなく、徐々に血液循環が悪くなり、食べられなくなりやせて、ますます循環が悪くなり、歩くこともできなくなったという感じでした。3〜4ヶ月のあっという間のことでした。
 当時小学5年生だった娘は、毎日病院に通っていました。私には何も言わない父も娘には良く話しをしていたようでした。病院に行っても5分しか時間を作れなかった私の代わりに、娘は良くやってくれたと思います。
 危篤状態になってから2日間、家族に見送られて旅立った父ですが、父も父なりにこの世との決別を葛藤していたように見えました。母の「もういいんじゃない」という言葉に、もうしゃべれなく意識も無さそうに見えた父が首を横に振った姿が印象的でした。『魂は元気でも、もう身体は機能しない』そんなことを感じていました。
 血圧が下がって来ると、看護師さんが昇圧剤の量を増やします。末梢の血流も途絶えた身体を元の状態に戻すことはどんな治療をしたとしてももう不可能です。父の場合、昇圧剤の量を増やしても明日があさってになるくらいの状況なのです。「昇圧剤の量をこれ以上増やす必要ありません」と、私は看護師さんに伝えました。それから半日くらいして、父の魂は静かに徐々に自分の身体から離れて昇って行きました。子供たちが春休みの桜が咲く頃でした。

 「安楽死」というのは、患者さんの命がまだまだ続いていく可能性がある長期的な場面において、患者さんの苦痛と家族の負担との葛藤として起こってくる可能性のあるテーマだと思います。
 
 最近はお医者さんは、急変する可能性のある患者さんについては、事前に家族にどの程度の延命治療を望むのかをはっきりとたずねています。‘人工呼吸器をつけるのかつけないのか’患者さんの年齢や病態にもよりますが、治療方法の選択というのは、患者さん本人だけでなく支える家族にとっても重要で、慎重な判断が求められると思います。
 

父(祖父)の死は悲しいですが、孫である娘の人間性の成長には大きな役割を果たしてくれたように思います。

祖父母の存在

2006年05月21日(日) 5時54分
 2007年11月06日追記
 
 佐々木 正美氏(児童精神科医)が、「嫁・姑」というテーマについてのお考えをかておられます。
お読み頂ければと思います。http://www.mindsun.net/kyokai/comikare/yome_syutome.htm#top
親は、わが子の将来、未来(これから先)の幸せを何より願って今を生きています。親の愛情とはそうしたものです。しかし子どもとは、今(現在)を生きる存在です。将来、未来(これから先)の為に今を我慢することは苦手です。今、幸せでありたい。先のことがどうであろうと先のことより今が重要なのです。ですから、子どもには親のように、将来を考えて注ぐ愛情だけでなく、子どもの今に共感し、求めているものを満たしてくれる祖父母のような愛情も適度に必要なのです。親と祖父母では愛し方が違う、違うから良いのです。違う愛し方が必要なのです。」
         
   祖母の存在   

 子供はおばあちゃんが大好きです。 
どの子供も幼児期は母よりも祖母の側に居たがりました。
 この前保育園で「なんでお迎えおばあちゃんじゃないの!おばあちゃんが良い!」と怒っている子を見て、どこの家でも同じなんだな・・と思いました。
 おそらく母にはできない事を祖母はやってくれていて、それがどの子供にとっても嬉しく心地良いものなんだろうと思います。


      祖母に保育園のお迎えを頼んだ日の、母と息子の会話

 朝、保育園に向かう時、 
  「今日おばあちゃんがお昼寝終わったら来るから、ママ来なくていいよ。」と、息子。

 家に帰ったら、「来なくていいのに・・」と、息子。

 お風呂の時 「明日ママ行こうか?」 
 息子・・「いらないよ」
 「ママも良いけど、おばあちゃんに来てもらうからって言った方が良いんじゃない。」と、私。
 そしたら、息子・・
  「ママも好きだけど、おばあちゃんが来るからいいよ。」と、言い直した。
  そして、・・・・「成功?」・・と言って、ニッコリしてました。 

  今週、『おばあちゃんの隣りで−見守られて育つ時間−』という本を読みました。
その‘はじめに’には次のように書いてあります。
 
 幼い頃、私の隣にはいつも祖母がいて、いろいろな言葉で孫に話しかけた。
 友達とけんかをして泣いていると、・・「人間、笑っていないと幸せになれないよ」
 やらなければならないことをぐずぐずと先送りして、母に叱られると、「あとで、あとでは、後の祭りといってね・・」
 
 叱りとばすのでも、くどくどと説教するのでもない祖母の一言は、私のおさまりようもなく散らかった思いをなだめてくれた。
 
 祖母のそうした語りかけは、孫を教え、諭し、なだめ、励ましながら、「物の道理」を説くものだった。それは、子供が自分を取り囲む世界と折り合いをつけていく方法を、少しずつ伝授される時間でもあった。・・略・・
 
 昔、あやとりの糸がからんでしまった時、イライラとかんしゃくを起こして糸をひきちぎりたくなると、・・祖母の声がふってきた。「そらそら、騙して。そっとだよ・・」私は再び糸に向き合った。・・
 
 子供の心がすぐにキレないためには、日常に起こる悲しみやいらだちを、心の抽出しに整理する手立てを知っていくための、大人からの手間ひまかけた語りかけがほしい。子供の成長には、身近でゆったり寄り添い、見守り、必要な時々に言葉を掛け続ける大人の存在が欠かせない。・・叱責や説教とは異なる言葉がけが、もっと暮らしにあれば・・と思う。
 
 ・・本文には・・
 母が、日常で目に付く子供たちの言葉づかい、立ち振る舞いといった事について、制止の一言を、ピシャリと釘を打つように子供たちに投げかけると、その後を引き受けるように、「いいかい?そうゆう事をするとね、大人になった時にね・・」などと、母の怒りの説明とでも言うべき祖母の言葉が続くのである。祖母の言葉は・・子供の気分のひびの入った部分に、じわじわと染みていく・・。
 
この本を読んで、核家族世帯が当たり前のようになった今、日常の子供たちの‘心のほつれ’は、夫婦が協力して繕わなければいけないのだなと思います。本来ゆったりとした祖父母の時間の中で癒された心が、せかせかした父母の日常の時間の中で、どの位癒せるものなのか・・とも思います。子供の心を健全な心のまま成長させる為には、父母もゆったりとした時間を子供と過ごす必要があるのかもしれません。 

「小さなやりとり」by『育てるものの目』津守房江著 婦人之友社  コメントも見てね 
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