池谷裕二氏著『最新脳科学が教える高校生の勉強法』

2009年05月26日(火) 16時30分
この記事を書いていたら、キムタクの『MR.BRAIN 』が始まりました。
脳の働きはおもしろいですね。\(^o^)/


高校2年の娘が、中学生の頃から、「暗記力が落ちた」となげくことが多くなりました。
『そんなものなのかな・・』と思っていましたが、最近池谷氏の本を読んで、それが成長における脳のシステム変換であることを知りました。

子どもから大人になるにつれて、もっとも早く発達するのが原始的な方法記憶です。続いて知識記憶、そして最後に発達するのが経験記憶です。

皆さんも生まれてから3・4歳の頃までの記憶がほとんどないでしょう。それもそのはず、生まれたばかりの頃はまだ経験記憶が発達していませんから、自分のエピソードが記憶に残らないのです。けれども、方法記憶はすぐに発達してきますから、ハイハイやよちよち歩きなどの体で覚える方法は身につくのです。もう少し成長して知識記憶が発達すれば、言葉を話すことができるようになります。・・・

例えば小学校では、10歳になる前に掛け算表の‘九九’を教えますが、これは知識記憶がよく発達しているこの時期をねらって暗記させようという教育方針なのです。なぜならこの頃の子どもは、難しい理論めいたことではなくて、むしろ意味のない文字の羅列や絵や音に対して絶大な記憶力を発揮するからです。小学生がアニメやゲームのキャラクターを全部丸暗記してしまう能力には、まさに驚くべきものがあります。こうした能力は、もはや高校生になる頃には衰えています。」

「記憶の種類は年齢によって変わります。この事実は、学習する時はその年齢に適した勉強方法をとらなければならないということを意味しています。

例えば、中学生の頃までは知識記憶の能力が高いですから、試験範囲を丸暗記してテストを受けることも可能だったでしょう。けれども、高校に入った頃からは、少しずつ経験記憶が優勢になっていくので、これまでのような丸暗記作戦では通用しなくなります。・・・高校生になると、理論だった経験記憶がよく発達してきます。それは、物事をよく理解してその理屈を覚えるという能力です。・・・理論や理屈でものごとを覚えると、その理論が使えるすべてのものごとに活用できるのです。」

これは、必須の知識であると思います。

私が読んだのは、池谷裕二氏著『最新脳科学が教える高校生の勉強法』2002年4月初版東進ブックスです。
池谷裕二(いけがやゆうじ)氏のHP
 東京大学・大学院薬学系研究科・准教授
 科学技術振興機構・さきがけ研究員(併任)
 東京大学・大学院総合文化研究科(複雑系生命システム研究センター)連携准教授



池谷氏の著書は他にもたくさんあり、以下の本もおもしろそうです。
o(^-^)o

『記憶力を強くする』最新脳科学が語る、記憶のしくみと鍛え方
講談社ブルーバックス、講談社、2001年1月20日発行
   * 本書は2002年度科学出版賞にノミネートされました
   * 本書の一部が大学や高校の入試問題(国語)に使用されました
   21万部発行
   
『進化しすぎた脳』中学・高校生と語る大脳生理学の最前線
講談社ブルーバックス、講談社、2007年1月19日発行
(朝日出版社、2004年10月27日発行)
   * 本書は2005年度科学出版賞にノミネートされました
   * 本書はAmazon.co.jpで2005年の年間売り上げ総合36位にランクインしました
   23万部発行


以下は、『最新脳科学が教える高校生の勉強法』からです。

<短期記憶と長期記憶>

「人間の脳の中には1000億もの神経細胞があります。その1つひとつの神経細胞は、それぞれ1万個の別な神経細胞と‘神経線維’という手を伸ばしてつながっています。」これを神経回路と言います。

そして、「記憶の正体は‘新たな神経回路の形成’」なのだそうです。

また、記憶には「短期記憶と長期記憶」があるそうです。

「人間の長期記憶の保存場所は‘大脳皮質’。限られたメモリーをうまく活用するために必要な情報と必要でない情報を脳の‘海馬’で仕分けしています。そして必要と仕分けされた情報だけが大脳皮質に送られて保管されます。」

海馬での審査期間は約1ヶ月。この審査は厳しくて、よほどのことがない限り1回で合格することはありません。」

「海馬での通行許可の判断基準は‘生きていくために不可欠’な情報かどうかです。・・・人間は人間であるまえに動物です。・・・動物にとっての学習とは、危険な状態におかれた経験で得た情報を記憶しておいて、同じ目に遭わないように回避したり、環境の変化に上手に適応していくことなのです。」

「では、学校で教わる知識を、海馬で必要なものとして仕分けしてもらうためには、一体どうしたらよいのでしょうか。・・・その方法はたった1つしかありません。海馬をダマすしかありません。

海馬に必要だと認めてもらうためには、できるだけ情熱を込めて、ひたすら誠実に何度も何度も繰り返し繰り返し、情報を送り続けるしかないのです。そうすると海馬は、‘そんなにしつこくやって来るのだから必要な情報に違いない’と勘違いして、ついに大脳皮質にその情報を送り込むのです。

・・・つまり成績が良い人とは、忘れても忘れてもめげずに、海馬に繰り返し情報を送り続けている努力家にほかならないのです。」

ただし、「一日のうちに新しい知識をあまりにもたくさん詰め込むのは避けましょう。できれば、勉強は予習よりも復習に主眼を置くべきです。・・・覚えられる範囲をストレスなく覚える。これが記憶の性質に適った学習方法なのです。」

例えば、翌日までに100個覚える必要があった時、無理して100個を覚えようとするよりも、30個を確実に覚えた方が効率的で良い点数がとれるそうです。

<もっとも効果的な復習プラン>
学習した翌日に、1回目
その1週間後に、2回目
2回目の復習から2週間後に、3回目
3回目の復習から1ヶ月後に、4回目

*全部で4回の復習を少しづつ間隔をあけながら、2ヶ月かけて行うこと。


このようにすると、海馬はその情報を必要だと判断するそうです。

「復習は、同じ内容の学習(前回と同じ教科書や同じ参考書や同じ問題集を使うこと)を繰り返すことが肝心です。」同じ勉強内容でも、別の問題集などを使うと、別の情報と判断されてしまうそうです。

また、「記憶力はホルモンの関係から、朝から午前中にかけてもっとも高くなることがわかっています。したがって、効率よく勉強するためには、午前中をいかにうまく活用するかが肝心なのです。
一週間単位のリズムで言えば、学習効率が高まるのは金曜日と土曜日であると報告されています。」

さらに、「最新の脳科学によれば、何か新しい知識を身につけたときには、その日に6時間以上眠ることが絶対に欠かせないということが分かりました。・・・なぜ睡眠をとらないといけないのでしょうか。その鍵もまた海馬が握っています。

夢を見ている間、海馬はとてもさかんに活動しています。夢は記憶の再生です。人は、たった一晩でも膨大な夢を見ます。・・・脳は睡眠中に、情報をさまざまな形で組み合わせ、その整合性をテストし、過去の記憶を整理しています。そして、どの情報が必要か、必要ないかを、海馬が吟味しているのです。・・・寝ることは、覚えたことをしっかりと保つための大事な行為なのです。・・・せっかくの努力をムダにしないためには、なるべく睡眠時間を削らなくてすむような計画的な学習プランを立てましょう。」

またさらに、「記憶力を少ない回数で高めるためには、覚えようとする対象にいかに興味を持つかがとても重要」なのだそうです。「好奇心を持ち、ドキドキしたりわくわくすると、脳波にシータ波が生じ、海馬への繰り返しの刺激の回数が少なくても記憶できる」そうです。ちなみに、「リラックスしているときはアルファ波、イライラ時はベータ波」だそうです。

「勉強がつまらないと思っていると、結局は復習の回数が余分にかかるだけなのです。嫌々ながらやるのは時間のムダなのです。」

想像するという行為」も「海馬を強烈に刺激」するそうです。「想像すれば想像しただけ、はるかに記憶に残りやすくなる」そうです。また、覚えた知識を「人に説明する」ことで、その知識は「経験記憶となり、長期記憶として保存されやすくなる」そうです。「テストの内容を知識記憶ではなく経験記憶として覚えればよい」そうです。

<経験記憶と知識記憶と方法記憶>

「・・・自由に思い出せる記憶、つまり自分の過去の経験が絡んだ記憶のことを‘経験記憶’と呼びます。一方、何らかのきっかけがないとうまく思い出せない知識や情報のような記憶のことを‘知識記憶’と言います。

皆さんはきっと‘ど忘れ’をしたことがあるでしょう。・・・知識記憶は自在に思い出すことはできません。思い出すためには、必ずきっかけが必要です。・・・ど忘れというのは、ボケの始まりでもなんでもありません。単に、知識記憶だから思い出しにくかっただけのことです。

・・・学校のテストで覚えなければならないものは、ほとんどが知識記憶です。・・・テストの内容を知識記憶ではなく、想像や自分のことにあてはめたりして経験記憶として覚えることで、覚えやすく忘れにくくすることができます。」

しかし、「・・・欠点もあります。放っておかれた経験知識は、皆さんの経験が削ぎ落とされて、いつかは知識記憶になってしまいます。・・・ど忘れしてはいけない重要な知識については、時々人に説明してみて、経験記憶として鍛え直すための努力を忘れてはいけません。」

「自転車の乗り方や服の着方などの記憶が‘方法記憶’です。ものごとの手順ややり方などやコツやノウハウなどの記憶です。方法記憶とは、実践の繰り返しによって無意識に身につきます

・・・将棋やチェスの名人は、試合のあとで対局中の盤面を完全に再現することができます。それどころか、過去の何十試合分でさえ完璧に記憶していると言います。・・・つまり名人は、知識記憶や経験記憶だけでなく‘方法記憶’を同時に駆使して棋譜を記憶しているのです。対局中に出現した盤面をパターン化して記憶しているのです。無意識のうちに棋譜を分類・解析して法則性を見抜いているというわけです。・・・

このように、一見天才的と思える能力は、どんな場合でも方法記憶がその源になっています。天才を作っているのは方法記憶なのです。・・・驚異的な数学の発想力も、その根底には必ず堅実な方法記憶が働いています。こうした方法記憶は、どれだけ多くの問題を解き悩んできたかによってたくわえられます。勉強もせず楽をしてきた人が、あるとき突然ヒラメクなんてことは決してありません。」

この本を読んで、脳は正しく無駄なく使うべきだと思いました。

この本には、これらの他に「15の脳心理学コラム」が書いてあります。
その中に、コラム13『恋する脳』というのがあります。

「恋人ができたとたんに学校の成績が落ちた友人がいるんだけど、それは恋愛をしたせいなの?単に本人の努力不足のせいなの?」

興味のある方は、ぜひお読み下さい。o(^-^)o
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