幸せだったはず。たぶん。

January 12 [Mon], 2009, 17:35

昨年9月に飼い犬が死んだ。体調が悪そうだったので入院させたその日に死んだそうだ。
思えば、祖父の去ったのと入れ替わるように我が家へ来た犬だった。
祖父の葬式の数日後だった。
動物愛護団体の手伝いをしている叔母が、里親を探していると言って我が家に連れてきた。
話を聞くと、六本木辺りのホストが同棲している彼女にプレゼントした犬なのだが、その後二人が別れたためひとまずそのホストが引き取ったものの、世話をすることができず、施設の預けられたそうなのだ。
それ以降はいろいろなところをたらい回しにされ、今は叔母が預かっているとのこと。
話を聞いた母が即答で、飼う、と言った。
普段はマイペースでなかなか物事をすぐには決められない母であるが、このときの決断の早さに家族全員驚いた。
今思えば、祖父を亡くした寂しさもあったのかなと思う。
この犬はマンションなどでゲージ飼いされ、満足に散歩も連れて行ってもらえなかったらしく、一般的なヨークシャーテリアよりも小柄で、足腰も弱かった。年齢も10歳を超えていた。
ところが、我が家へ来て、両親に孫のかわりのようにかわいがられ(この辺りは長男として責任を感じている)、散歩へも連れていってもらえるようになると、体格がひとまわり大きくなり、なんとなく若返ってきた。やっとかわいがってもらえる飼い主に出会えて安心したのか、日に日に態度も大きくなった。
そんなふうに完全に家族の一員となり、我が家にこの犬がいることに何の違和感もなくなったとたん、突然逝ってしまった。
母は今でも、最後は家で死なせてやりたかった、見知らぬ病院で寂しかっただろう、などど後悔している。
だが、この犬は、前半生はいろいろ辛かったと思うが、晩年には安住の地を得られたわけだし、最後の最後に我が家に飼われて幸せだったのではないかと思っている。
我が家も、この犬が来てから明るくなった。ずいぶん笑わせてもらった。
祖父が去ってぽっかりと空いた空間を埋めてくれたような気がする。
短い付き合いだったが、本当に感謝している。
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紗々
家族だ。愛されて幸せなワンちゃんでしたね。合掌。
February 18 [Wed], 2009, 1:37
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