来年もよろしくお願い致します

December 31 [Thu], 2015, 16:24
 今年最後の更新。
 
 今年は実生活でいろいろと大きな動きがあり、激動の一年だったと思います
 なんとか落ち着いた今だからこそこうやってのんびり振り返れてますけど……

 今年もいろいろな人にお世話になってやっていくことの出来た一年間でした。
 ご縁のある皆様、どうか来年も変わらぬお付き合いをいただければ幸いです。

 それでは皆様、よいお年を!

2015年アニメ 総括

December 30 [Wed], 2015, 20:00
 今年見たアニメの作品ごとの総括になります。
 自分が「今年見た」って括りなので、数年前の作品も多々含まれていますがそこはご容赦をば

 一応評価基準として、総合的に

 ★★★★★(星五つ)

 ★★★★☆(星四つ)

 ★★★☆☆(星三つ)

 ★★☆☆☆(星二つ)

 ★☆☆☆☆(星一つ)


 で評価。星が多いほど自分の中で評価が高いです

 それと、作品内の要素として

 【ストーリー/キャラクター/音楽/演出/作画/成長性】

 をA〜Eの五段階で評価。A>(中略)>Eの順で評価が高いです
 
 各項目の詳細はこちら。

 ストーリー

 話として筋道が立っているか、キャラクターを上手く使える構成になっているか、盛り上がりのポイントなどが作れているか、など。

 キャラクター

 登場人物個々のキャラ付け、言動などが魅力的であるか。
 
 音楽

 主題歌、劇伴などの使い方、曲の雰囲気など。
 
 演出
 
 隠喩や風景描写、キャラクターのアングルなどの映像的演出。

 作画

 作画の描き込み具合、美麗さ。絵的に違和感を感じないのが最低基準。

 成長性

 作品としての伸びしろ。完結した作品などは自然とE(完成)になりやすい。



 
 ハピネスチャージプリキュア!
 ★★★★☆
 【ストーリー - B /キャラクター - B /音楽 - C /演出 - B /作画 - D /成長性 - E(完成)


 毎年恒例プリキュアシリーズ。
 10周年記念作品ということで、思い切った試みの多かった作品だと思います。

 
 今までS☆Sのブルーム、イーグレットからブライト、ウインディぐらいしか例の無かった(と言うより、これは二段変身に近い)「フォームチェンジ」「お着換え」の要素と組み合わせて取り入れたのがまず面白いポイント。
 衣装を効果的に見せること優先と作画の都合から、「決め技」専用にしたのも無駄が無かったと思います

 
 今まで満と薫、せつな、エレンといった「敵だったけれど途中から仲間になった」、裏を返せば「悪事によって人を傷つけたという業を背負った」追加キャラは数あれど、「ひめがアクシアの箱を開けてしまった」という事実があることによって、初期メンバーが深い業を背負っている、というのも斬新。
 中盤までのいおなとのやり取りを通して、その事実としっかりと向き合って成長していった辺りで『ハピネスチャージ』が好きになっていったなーと
 
 そして今までも恋愛要素は数あれど、めぐみとブルーの関係、誠司の存在によってこれもまた今までと違った趣向だったのが印象的。
 シリーズでも一番のカップルであるココとのぞみの場合は「パルミエ王国を復活させようと頑張っているココの力になりたい」という思いから始まり、そこから段々と「そんなココがわたしは大好き」に変わっていく流れでした。
 めぐみとブルーの場合、「地球のみんなのことも、ミラージュさんだって本当は救いたいブルーの力になってあげたい」という気持ちが少しずつ固まっていくも、「そんなブルーがわたしは大好き」という気持ちに関してははっきりとせず、終盤においてミラージュを救い出して幸せな二人を見てやっと自分がブルーに「力になりたい」以上の気持ちがあったことを自覚する、というのが「好き、って気持ちって意外と自分じゃ気づかなかったりするよね」という恋愛の本質の一つを突いていたと思います。
 誠司もまたそんな二人にもやもやと複雑な思いを抱いていく、という三角関係に近い構図が、「人を好きになるって楽しいことばっかりじゃないよね」という部分も描いていてくれたのが凄くリアルでした
 
 
 「ミラージュとブルーが元の鞘に納まって二人は幸せ、だけどめぐみは辛い」という流れは、「誰かが幸せになれば、誰かがそのぶん辛い思いをすることもあって、『みんな』が幸せになるのって本当は凄く難しい」という世の本質を突くかのよう。
 プリキュアシリーズは色々と複雑な事情はあれど、基本的に「みんなで頑張って悪い奴を倒したらみんな幸せになったよ」を通して描いてきたので、この流れは少しばかり衝撃的だったのを覚えています
 「ハピネスチャージ」というタイトルの通り、「幸せになるにはどうしたらいいんだろう? 幸せってなんだろう?」という部分に迫ったのが、10周年で「今までのプリキュア」「これからのプリキュア」を考える上では必要だったのではないでしょうか。
 最後に誠司との関係もはっきりと決着をつけず、「プリキュアとしての使命を終えて、これから彼女たち自身の頑張りで『幸せ』に辿り着いてみせるよ」と言いたげなラストも素敵 


 今までは敵組織を倒したら終わりだった戦いも、ミラージュの開放で幻影帝国が壊滅して一旦は世界が平和になった後で黒幕が出現する、という構図だったのも実は結構斬新だと思います
 幹部との決着も割と例年より早めにつけましたしね
 
 
 10周年記念のメッセージで久しぶりに今までのプリキュアに会えたのも楽しかったです。
 5から見始めたんでやっぱり5のメンバーが来るとテンション上がりましたね

 現在放送中の『Go! プリンセスプリキュア』、そして来年の『魔法つかいプリキュア』へと繋がっていくプリキュアシリーズ。
 その流れがあったのは、『ハピネスチャージ』の10周年記念作としての試みがあってこそだと思います 
 
 
 ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース
 ★★★★★
 【ストーリー - A /キャラクター - A /音楽 - B /演出 - B /作画 - A /成長性 - C】

 
 1部、2部のアニメの大ヒットを受けて制作された、『ジョジョの奇妙な冒険』第三部のアニメ版。
 いよいよジョジョを代表する要素、『幽波紋(スタンド)』が登場するとあって、「これを機会に見てみよう」という新規のファン層も今まで以上に増えていた気がします。
 
 原作の壮大なストーリーを、分割4クールという放送形態でカット無しに全てアニメ化し、更に原作の補完も独自にやってのけたのがまず良ポイント。
 1、2部の時は族長コールやブルりんといった名シーン(というより、ジョジョはどのシーンも印象的過ぎてある意味全てが名シーンですよね)がカットされていたのが残念だったのでこれは素直に嬉しかったです
 
 
 「その身体、エリナおばあちゃんの為にも返してもらうぞッ!」
 「エリナ? ……ああ、あの田舎娘のことか。くだらん」


 といった台詞で1部2部との繋がりも強くなっていて、「『ジョジョ』は100年以上に渡る壮大な大河的ストーリー」というのがより強調されていたと思います
 
 
 ポルナレフとイギーの絡みを増やして、ヴァニラ・アイスとの戦いにおけるやり取りの説得力が高まっていたのも印象的。
 この二人の絡みって原作だと意外と少なかったですね
 
 
 演出に関しては、原作でも「キャラクターの配色は特に固定しない」という演出があったのを利用してシーンごとに色が変わったりするのが「おお!」
 大胆に色を変えてキャラクターの心情や場の雰囲気が演出される、というのが面白さを高めていたなーと

 
 声優も大御所や中堅以上がメインとして起用されていて、演技に安定感があったのが素晴らしい。
 偽キャプテン・テニールに玄田さんなんて豪華すぎだろぉ! と当時は思いましたもんね
 度々言ってるんですけど、ポルナレフの小松さんはほんと今作のMVP。
 ポルナレフの熱さも、コミカルさも全て包み込んで演じた感が「熱」となって伝わってきた気がします

 総括すると、「漫画作品のアニメ化」「ひとつのアニメ作品」の両方において高いレベルの作品だったと思います
 原作ファンなのを差し引いても、これはほんと凄い作品ですよ
  
 
 あと個人的なお気に入りは、このスタンドパラメータ!
 こうやってそれぞれのスタンドをトレーディングカードのような構図で描くのが凄く好きな感じ
 
 
 そして、第四部『ダイヤモンドは砕けない』もアニメ化が決定!
 三部アニメ終了時には告知やそれを匂わせるシーンは無かったものの、タイミング的には1、2部の時から3部の発表とそれほど変わらなかったですね 
 三部のロードムービーから一転して、一つの街を舞台に次々と巻き起こるスタンド使いとの戦い。
 物語の趣向がガラッと変わるだけに、アニメとしてどういった感じになるのかがこれまた楽しみ
 四部は『レッド・ホット・チリ・ペッパー』『ハイウェイ・スター』『エニグマ』戦なんかは特に好きなんでどう描いてくれるかが気になるところ

 まだまだ留まるところを知らない『ジョジョの奇妙な冒険』
 来年4月からの『ダイヤモンドは砕けない』も楽しみです 

 
 艦隊これくしょん-艦これ-
 ★☆☆☆☆
 【ストーリー - E /キャラクター - E /音楽 - C /演出 - D /作画 - C /成長性 - D】


 2013年に爆発的ヒットして以降、色々とコンテンツの拡大を図っているブラウザゲームの満を持してのアニメ化。
 自分も一「提督」ということもあり、アニメ化を心待ちにしていた一人でした。
 しかしながら、一つの「作品」としても「ゲームのアニメ化」としてもお世辞にも褒められた内容ではなかった、と思います。
 
 
 公式で主人公と設定されつつも、それを活かしたメディア展開が殆ど無かった(桃井さんの四コマぐらい)吹雪を主人公に据えたのは良いんですけど、「吹雪を持ち上げるために他のキャラクターを下げている」って話が多くて「成長物語」として凄く雑。
 瑞鶴、加賀、大井、北上、金剛と組んだ時の他の面々の先輩としての矜持の無さヤバいっすよあれ
 何かを持ち上げる為に何かをこき下ろす、って一番やっちゃ駄目な手法でしょうに

 そもそもキャラクター描写に関しては本当にメタメタなのが今回のアニメ版でして、

 ・原作と乖離しすぎたキャラ(睦月、霧島など)
 ・二次創作ネタ取り入れたせいで目を覆いたくなるほどの改悪になっている(足柄、赤城、大井、長門)
 ・そこそこ好きなユーザーの母数が多いからか、別にいなくてもいいよねって場面でもいたりする(暁型、愛宕、那珂)
 ・明らかに舞台装置として扱われている(如月、祥鳳、長門)
 ・いる筈なんだけどどういう人物かまったく解らない、それ故に艦娘が信頼を寄せているというのにも疑問の生じる提督


 とまあ、思い出すだけで頭の痛くなるこの惨状。
 どのキャラクターにも必ずファンのいるソーシャルゲームでここまでキャラクターの価値を下げるような描写をやってしまうのは明らかにアカンやり方だったと思います
 如月は特に「仲間が死んで辛い」「艦娘たちの戦いは死と隣り合わせ」ってのをやりたかったんでしょうけど、メインキャラで如月と絡みがあったのが睦月だけで、その睦月も最終決戦だと鎮守府で留守番してたりで舞台装置としても不十分だったってのがその酷さに拍車をかけてるというか

 全体の話の流れとしても、「鎮守府に余裕がない」って状況でカレー大会やってたり「敵艦載機を撃ち漏らした」って状況で海で遊んでたりと「その流れおかしくない?」ってのが多くてこれまた雑。
 特に最終回のピンチと増援繰り返して唐突に大鳳が出てくる流れとかもう見てらんないです
 
 ここは個人的な意見ではあるんですけど、「艦娘以外の人間」が全く登場しなかったことから、「人類の為に戦っている」って部分も希薄になっているというのはあると思います
 銃後にいる人間の描写も為すことで、艦娘の戦う意義というのもより強調されたのではないでしょうか
 せめて市井の描写は無理でも鎮守府で艦娘以外の職員の描写なんかがあればなーと
 
 ほんと、「艦これ」という活かしようでいくらでも名作になり得る原作でようもこんなアニメが出来たなぁ、と
 2013年の時点で「アニメやったらどうなるだろうねえ、楽しみだよね」と友人と語り合ったりと期待値が高かっただけに、凄く残念です
   
 
 アイドルマスター シンデレラガールズ
 ★★★★☆
 【ストーリー - B /キャラクター - B /音楽 - A /演出 - A /作画 - B /成長性 - B】


 アイドルマスターの派生ソーシャルゲームの満を持してのアニメ化。

 
 ゲームでメインだった卯月、凛、未央を話の中心に据えつつ、人気の面子をレギュラーキャラとしてあらかじめ設定してきたのがまず無駄が無くて良いと思いました
 それでいてシンデレラプロジェクト以外の面々でも話に絡んでくる面子が大体決まっている形にしたことで、「人気あるキャラなのは解るけど不自然に出番多くない?」ってのがあまり無いですしね
 1クール目はシンデレラプロジェクトの成長をメインにしつつ、2クール目で楓さんや美嘉のエピソードも描いたことで「アイマスはみんなが主役」という基本コンセプトがぶれ無いのもいい感じ。

 基本的な構成は1クール目で駆け出しから成長、2クール目で売れ始めるとともに受難、というアニマスとほぼ同じ形。
 ここら辺は捻ってほしくはありつつも、下手に新しい試みをやるよりは無難な流れを選んだほうが良いよなーとも思うんで難しかったですね
 善澤さんが直接登場したり、765の面々やJupiterの存在が示唆されていてアニマスからさらに先の時間にある物語
 
 
 そしてこれまたアニマスを踏襲する形で、プロデューサーがキャラクターとして登場したのは良かったなーと
 アニマスPと対照的に、寡黙で言葉少ななキャラ付けにすることによって「アニマスの流れは汲むけど、違ったものにするぞ」という意気込みも感じられました

 
 美城常務はシンデレラの「継母」を意識しつつ、アニマスで961プロが担っていた「アイドル達への受難」の部分を描くために登場させたキャラとしてはなかなか良かったんですけど、彼女がなぜ「346プロの格式」「346に相応しいアイドルを」という点にこだわるのか明かされなかったのは残念なところ。
 結局そこが解らないと彼女のキャラクターにも深みが出ないですし、彼女のプロジェクトの側でも頑張ってるアイドルがいるぶんそこにさらに説得力を持たせるという意味では必要だったと思います
 後はまあ、納期に間に合わなくて総集編で繋いだ回が三回もあったのはいただけないなーと

 しかしながら、全体を通して見るといろいろな要素が最後には物語の締めくくりを盛り上げる材料としてしっかりと機能していて、アイマス10周年の年のアニメに相応しい良作であったと思います
 10年間を通して培ってきた「アイドルマスター」の要素を詰め込んでいて、コンテンツの更なる発展にも繋がっていく可能性を予期させるのが素晴らしいですね
 
 
 きんいろモザイク
 ★★★★★
 【ストーリー - B /キャラクター - B /音楽 - B /演出 - A /作画 - B /成長性 - A】
 
 ハロー!! きんいろモザイク
 ★★★☆☆
 【ストーリー - C /キャラクター - B /音楽 - B /演出 - D /作画 - B /成長性 - B】


 今年に入って一期と二期まとめて見たので一緒に。

 フォロワーさんの一人がよく熱く語っていたので興味を持って見ることにした一本でした。
 結論から言ってしまうと、「見てよかった」と思える作品でしたね

 原作からして萌え4コマの体を取りつつも、人物描写の丁寧さや時間の経過に伴うストーリー性が高くなかなかの面白さを持っていて好感触。
 「リアリティ」「フィクションらしさ」のバランスが取れていて、作品の中にスッと入り込める感覚があるのが良いと思います
 
 
 原作でたった3コマだった「忍のホームステイ」を一期一話でしっかりと描写したことによって、忍とアリスの精神的な繋がりに説得力を持たせていたのは特に評価したいところ。
 これを踏まえてOPの写真のカットを見るとグッと来るものがあります
  
 他にアニメ版の個人的にお気に入りポイントとしては、サブタイトルが絵本をもじったものになっているところ。
 メインの登場人物に「アリス」がいることを活かして登場人物に一期一話の「ふしぎの国の」で「ふしぎの国のアリス」とかけてきたのに始まり、「きょうはなんの日?(きょうはなんのひ?)」「はらぺこカレン(はらぺこあおむし)」「すてきな五にんぐみ(すてきな三にんぐみ)」と絵本から色々と引用しているのは、今作の優しい世界観とマッチしていて素晴らしいと思います
 子供の頃に絵本好きで何百冊も読んだので馴染みが深い、ってのもありますね

 全体的な世界観がよく出来ているだけに、二期九話と十話は「これは違うだろォ」といった印象を受けたのが残念。
 両方ともアニメオリジナル要素が多分に含まれていますが、綾と陽子の関係の描写も、原先生がやらないようなセクシャルなアングルも本作の本来持つ感覚にそぐわず、異質な印象が拭えないといったところ。
 二期の総合評価が一期よりもマイナスなのはこの点が大きいですね……
 一期のアニメオリジナル要素はそういった印象は無かっただけに、余計に気になりました


 原作ももうすぐ三年生というところに差し掛かり、「終わり」が見えてきた本シリーズ。
 「WORKING!!」同様、原作の完結を待ってしっかりとした作りの三期でラスト、というのが理想ですね

 
 WORKING!!!
 ★★★★★
 【ストーリー - A /キャラクター - A /音楽 - B /演出 - A /作画 - C /成長性 - E(完成)】


 言わずと知れた大人気ファミレスラブコメシリーズ。
 第二期から原作の完結を待ち、4年の間を開けての完結編となる第三期となりました。
 
 
 基本は原作に忠実ながら、それぞれの人間関係が固まりつつある時系列が今回は主軸になっているので、一話でキャラ見せをやりつつも基本一期から見てきたファンに向けたつくりになっていたと感じます。
 伊波ちゃんと小鳥遊君、佐藤君と八千代さんの恋の決着、ってのはずっと追いかけていたからこその感慨のあるシーンになっていましたしね

 
 エピソードが進んでいくに従って「これ纏めきれるのかなあ」と思っていたら、まさかの「完結エピソード1時間スペシャル」という深夜アニメでは破格の好待遇!
 これは今作の確実な人気と、「原作のラストをしっかりと描いてほしい」というファンの期待値があってこそだと思います
 とは言え1クール空けてからの放送だったのは気持ち的にちょっと焦らされたかなあ、とも

 
 「俺の長所は、好きなものを好きだと言えることなんです!」
 「俺は伊波さんが、好きです」

 
 最悪の出会いだった二人がお互いのことを解りあって、互いに苦難を乗り越えて最高のカップルになる。
 月夜という状況を情緒的にしすぎず、それでいて美しく演出した告白のシーンは本当「最高かよ……」の一言につきます。
 原作でも思ったんですけど、夏目漱石の有名な「月がきれいですね」にもあのシーンはかかってるのかなーと

 二人の関係に決着がついても、少しずつ状況が変わりつつも毎日が過ぎていくかのようなラストは「告白はゴールじゃなくてこれからの二人のスタート」とでも言えるかのよう。
 伊波ちゃんと小鳥遊君以外の登場人物にもそれぞれに何かしらの決着が用意されていて、「人は皆それぞれに物語がある」っていう当たり前だけど物語を見る上では決して普遍的では無い感覚があるのが好きです
 皆にそれぞれの物語があっただけに、最後に一期のOPである「SOMEONE ELSE」が流れて、これまでの物語がダイジェストで流れてきた時ボロッボロに泣けましたわ
 
 
 「バイト先の仲間の関係なんていつまで続くか解らないけど、……長く続くといいね」
 っていう峰岸さんの台詞が、この作品の全てを内包しているなーと
 直接的にはワグナリアの人間関係に関係ない峰岸さんだからこそ、この状況を俯瞰して言える台詞でもありますよね

 最高のラブコメを最高の演出と演技力でアニメ化した、最高のアニメ。
 こんな素敵な物語に出会えたことに感謝したいです

 
 ご注文はうさぎですか?
 ★★★☆☆
【ストーリー - C /キャラクター - B /音楽 - C /演出 - C /作画 - B /成長性 - C】

 ご注文はうさぎですか??
 ★★☆☆☆
【ストーリー - D /キャラクター - B /音楽 - C /演出 - E /作画 - B /成長性 - C】


 こっちも一期と二期まとめて観たので一緒に。
 
 「木組みの家と石畳の街」を舞台に、という世界観はファンタジックさとお洒落さがあるものの、掘り下げる訳でも無いので(作劇上やらなくてもいいですしね)そういった部分に意味があるのかと言われると実はあまり無い気もします
 「そのネタこの世界観じゃなくても通用するよね?」という部分は多分にあるかなーと
 
 ストーリーの運び方としては、

 1羽→ラビットハウス(ココアの来訪、チノとリゼとの出会い)
 2羽→甘兎庵(千夜との出会い)
 3羽→フルール・ド・ラパン(シャロとの出会い)

 
 と、店単位で分けていてキャラ見せとしては1話1話かけて割と丁寧にやってる感じはなかなか好感触。
 「原作に無くても紹介を兼ねてワンカットだけ先の話から出てくるキャラクターを出す」って演出があまり好きじゃないんで、それが無かったのは良かったです

 
 サブキャラのキャストが豪華なのがまた凄い!
 タカヒロさんに速水さんってのは良いキャスティング。
 ティッピーの声には大御所の清川元夢さんで、ラビットハウスの雰囲気に合った安定感がしっかりと出ていたと思います
 二期でリゼ父に東地さんが来たのも「おお!」

 しかしながら、「やりとりが寒いことが多い」「ココアの声が苦手」ってところで総合的な満足度はちょっと低くなりました
 この手のアニメは「キャラクターを可愛く見せる」ってのが一番大事なポイントになるわけですけど、やり取りやギャグの寒さでそれに失敗しているって感じ。
 フィクションの中におけるキャラクターの会話ややり取りは「リアリティのある自然さ」「フィクションならではの虚飾」のバランスによって成り立っていて、そのバランス配分が絶妙な程キャラクターは魅力的になっていきます。
 ごちうさの場合は後者が過剰のきらいがあって、寒く見えることが多くなっている印象を受けました

 ココアの声に関しては、キャラクターとしての「保登心愛」も佐倉綾音も好きなんですけど、正直甲高い媚びッ媚びの「萌え声」が苦手なんで「うーん……」と身構える感じ。
 佐倉綾音は低音の方が良い芝居する印象ってのもあるんで(かと言ってココアの場合低音だとキャラクターに合わない、ってのがもう八方塞がりでどうしようも無いんですよね) 

 
 特に二期は作品の持ち味を殺す部分が多かった、ってのが正直な感想。
 チノは母を喪ったこと、それに伴った父との関り、祖父との別れと異常な形での再会、そして新たな生活といった複雑な成長において自然と寡黙な人格が形成されていて、それがココアとの出会いによって少しずつほぐれていくというのがこの作品の流れな訳ですけれども(二期最終羽の『ちょっと妬いたよ?』はその点が如実)、二期はチノに余計に表情をつけることが多くてその基本コンセプトを崩してしまっているんですよね(上のキャプとかこんなあけすけな笑いしないでしょ、っていう)
 一人の人物としてでは無く、キャラクターの記号だけで形成されて動かされているところが多々あったな、と
 それに加えてEDの媚びッ媚びダンスとか初見で「なにこれ……」って思うわけですよ
 一期EDのトランプを使った演出は程よいお洒落さを醸し出していただけに、余計に引っかかります
 
 やりようでいくらでも良く出来る素材はあるのに、それを活かしきれてはいないかなーという印象は最後まで拭えませんでした。 
 原作最新刊である四巻まで殆ど二期でやってしまったんで、三期は原作のストックを待ってからになりそうですね
 今作も時間経過は緩やかながら描かれているので、「終わり」をどのような方向に向けて着地させるのかは気になるところです

 
 ゆるゆり さん☆ハイ!
 ★★★★☆
 【ストーリー - B /キャラクター - B /音楽 - C /演出 - B /作画 - B /成長性 - C】


 一期以降安定した人気を誇るシリーズの三作目。
 制作会社が変わったことで、従来のシリーズよりも面白さを増していたと思います
 
 従来のシリーズでは「原作の『そこ変える必要あるか?』という部分の改変」「あかりの主人公ネタ」において失敗している感があったのですが、今作からは制作会社の変更によってそういった部分が無くなった為にストレスレスで見やすく、『ゆるゆり』という作品の本来の面白さを発揮することが出来ていたという感じ。
 一期の時になもり先生が毎回「今週のあかり」でイラスト描いてフォロー入れてた状況は正直異常だったよなあ、と
 旧シリーズで良かったところっていうとキャラソンを活かしたアイキャッチぐらいですかね……(キャラソン好き)

 
 原作からして別段「誰と誰はこの組み合わせで〜」という固定カップリングが少なく、状況によっていろいろな組み合わせがあり登場人物の関係性に多様性があるのがゆるゆりの良さの一つなので、原作からそういったエピソードを上手く纏めていた印象。
 キャラデザや作画もなもり先生の画風により近づけられていて、「漫画作品のアニメ化」「ひとつのアニメ作品の制作」の両方において良いものを作ろうとしているのが伝わってきましたね

 今作は別段時間経過は描かれておらず、「サザエさん時空」のため今後どうなるかは未知数。
 また原作のストック溜まったら四期以降やるんでしょうか
 

・主題歌ランキング(OP部門)

 OP曲、映像など総合的に判断して良かったもののベスト3。
 
 
 3位 『Now!! Gamble』(WORKING!!!)

 
 2位 『ジョジョ〜その血の記憶 end of the world〜』(ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース)

 
 1位 『Star!!』(アイドルマスターシンデレラガールズ)


・主題歌ランキング(ED部門)
 ED曲、映像など総合的に判断して良かったもののベスト3。

 
 3位 『夕映えプレゼント』(アイドルマスターシンデレラガールズ)

 
 2位 『Your Voice』(きんいろモザイク)

 
 1位 『LAST TRAIN HOME』(ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース)

・ベストエピソードランキング

 エピソード単位での面白かったもののベスト3。

 
 3位 ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース 第27話 「『クヌム神』のオインゴと『トト神』のボインゴ」

 
 2位 アイドルマスターシンデレラガールズ 第13話 「It's about time to become Cinderella girls!」 

 
 1位 WORKING!!! 完結エピソード 「ロード・オブ・ザ・小鳥遊」


 今年はあまりアニメ見れなかったなーって気もします
 来年はヒロアカとジョジョ四部、魔法つかいプリキュア以外はまだ何見るか決まってないんで(おそ松さんは継続して見ます)、どういった作品が出てくるか今から期待ってところですね

ボイスが無くても妄想できるのが提督、そうは思わんかね

December 29 [Tue], 2015, 20:44
 
 ぬわあああああああああああああああんお飾り集め疲れたもおおおおおおおおおおん
 よう考えたら装備も何も貰えなくてただ家具しか貰えないのに、俺なんでこんなに頑張ったんだろっていう
 2-5にガンガン出撃してお飾り拾ってたら大鯨が二隻目拾えたので、これで龍鳳に改造して図鑑埋められそうです

 今年最後のメンテは大掃除ボイスなどの実装でした
 残念ながら五月雨は無し。
 妙高型や明石も無いんでタネキの都合つかなかったっぽいですね

 
 でも今年も曙の大掃除グラが可愛いんでまあええわ!
 漣のクリスマスグラ同様にちょっと手加えられてますよね
 普段あんまり言わないけど俺曙めっちゃ好きなんスよ

 今年は瑞鶴、長門、大鯨、ビスマルクとなかなか来なかった娘たちも着任し、イベではツェペリさんも無事拾い、海域は6-3まで終わった我が鎮守府。
 来年は大型で大和型か大鳳引きたいところです

仮面ライダーゴースト 第12話 「壮絶! 男の覚悟!」 感想

December 27 [Sun], 2015, 20:29
 注:以降ネタバレ有り

 
 「いったん使うと……一年くらいはダメとか?」
 先週「眼魂ってドラゴンボールっぽいよね」って書きましたけど、こういう台詞をわざわざ差し挟むってことはやっぱり意識してるのかなーと
 
 
 アランは先週ジャベルが拾った二個の眼魂を眼魔世界へと持っていきましたけど、これが新ライダー(まだ名前は伏せときます)への布石になりそうですね
 そもそもジャベルの拾った眼魂って、瞳にあたる部分の色が緑(ゴーストの眼魂は黒、スペクターは青)で明らかにそれまでの眼魂と違う感じだったもんなあ、っていう

 
 
 
 大天空寺の面々のシーンを端的ながらも差し挟むことで、一日一日とタケルの消滅の期限が近づくこと、みんながタケルのことを大切に思っていることを描写したのが、後述の消滅シーンに説得力を持たせていて良かったです
 
 
  1話で出てきていた『原子物理学の夜明け展』「ぎりぎり今日まで」ってところも時間の経過を感じさせたのと、1話の冒頭の「まだタケルが死んでいなかった頃」を思い出させられてクるものがありますね

 
 ジャベルとの戦闘中に期限が来てしまう、ってのは「人の死は唐突にやってくる」って感じがあってなかなか良かったです
 
 
 
 OPの演出を劇中でもやりつつタケルが旅立っていくところはちょっと涙腺に来ました
 何だかんだでゴーストも1クールやってて、キャラクターやその人間関係に愛着が湧き始めてるタイミングでもあるのと、前述の通り期限までの間の日常が描かれているから心情描写が見る側にもしっかり伝わってるってのもありますね

 
 タケルの父はタケルのゴーストでいられる期間をリセットしたりと、死後も常人ならざる力を持っている模様。
 仙人が顔見知りみたいな言もありましたし、今までの研究も含めてタケルの父はこれからもっとストーリーの「謎」要素として関わって来るのかなーと
   
 
 再びゴーストとして戻ってきたタケルの新たな力、闘魂ブースト魂
 名乗り音声は「俺がブースト! 奮い立つゴースト! ゴー! ファイ! ファイ! ファイ! ファイ!」。長い!w
 全身に炎のような意匠があることで、今までタケルが言ってきた「命、燃やすぜ!」が形になったかのような形態だなーと思ったのが第一印象。
 従来のフォームが「○○魂」だったことから「闘魂」ってワードを拾ってきたのも上手いと思います

 
 闘魂ブースト魂の専用武器、サングラスラッシャー
 サングラスのついた剣だから「サングラスラッシャー」って直球ですよねw
 これもまた、今まで集めてきたのが「眼」だったから「眼を覆う」サングラスがモチーフってのが面白い
 
 
 ゴーストでいられる期間をリセットした、ってのはまあ解るんですけど、それで今後どうするのかは気になるところ。
 残り99日で来年の9月の放送終了まで持たせるとは思えないので、また劇中で期限が来てしまうってのはあると思います
 けどその度にリセットしてたら、正直「なんかあまり緊張感無いよなあ」ってなりますよね……
 それでいて中盤で復活したりすると「ゴースト」「生き返る為に戦う」って部分の意義が薄くなるからこれまた難しいところで

 次の期限に対してどのような理由付けを設けてくるか、ってのが今から楽しみです
 
 今回の話は

 ・タケルが新たな力を入手
 ・ゴーストでいられる期間の期限が来るも、龍の力でリセット
 ・また15個の眼魂を集めることを決意


 という部分で作品全体の話としての一つの区切りになっていて、かつ今年最後の放送としても切りが良いってのも良かったなーと
 年明けと共に新章突入、ってのは見る側の気持ち的にも入り込みやすいですよね

 
 次回、第13話「豪快! 自由な男!」

年の瀬の忙しい時期にプチイベってのがそもそも鬼畜じゃない?

December 24 [Thu], 2015, 22:42
  

 クリスマスってことで執務室もそれっぽく。
 アルペイベの時に実装された家具に未だにキリクマがいるのウケる

 まさかの6日間でお飾りを32個集めるという鬼畜プチイベも開催。
 バケツ貯めたのにまた減ってくじゃんかよー
 泥率は菱餅秋刀魚に比べると高いですけど(今7個)、それでもなかなか厳しいなーと
 1-4、1-5、2-5辺りを回してます
 
 毎回毎回周回しやすい1-1、2-3、5-4辺りには絶対にドロップ設定しないUNEIほんとひでじゅんぺいまひろたると

 
 んで、お飾り探してたら遂に大鯨もドロップ!
 早速編成任務消化しましたわ……
 遠征任務終わらせたら龍鳳に改造したいと思います

なんだかんだ楽しみです

December 23 [Wed], 2015, 19:51



 アニメ版4部のPV第一弾が遂に公開!

 原作における杜王町の紹介をなぞりつつ、仗助と『クレイジー・ダイヤモンド』の描写を軽く見せてきた感じですね

 現在発表されているキャストは、

 東方仗助:小野友樹

 広瀬康一:梶裕貴

 虹村億泰:高木渉

 空条承太郎:小野大輔

 岸辺露伴:櫻井孝宏


 といった感じ。

 仗助はASBやEoHの羽多野さんが凄いハマってたんですけど、PV見た感じでは小野さんの仗助も悪くは無い感じ。
 ただ、まだ「グッとくる」って感じでは無いのでこれからに期待ですね
 「グレートですよ、こいつぁ……」はなかなか良かった

 高木さんの億泰もゲームの時からずっと「この声でアニメ見てェーッ!」と思ってたんで変更なしで嬉しいですね

 キャラデザは三部の小美野さんから西位輝実さんへと変更。
 若干三部アニメの”濃さ”が無くなった印象を受けるんですけど、四部は割と「日常」の描写が多分に含まれていたり、原作でもこの頃から絵が若干シャープになっていくんでそれに合わせた変更なんでしょうか

 理想としてはやっぱり三部アニメのゴリッゴリに力強い感じが一番好きなんですけどネ

 三部アニメの時のように、放送前にPVでメインキャラを一人ずつ見せていく感じで見たいですねー
 あのPV群はかなりテンション上がったんで……

岸辺露伴は動かない EPISODE#7 『月曜日――天気雨』 感想

December 22 [Tue], 2015, 19:31
 

 注:以降ネタバレ有り

 『岸辺露伴は動かない』は、『ジョジョ』ファンならば言わずと知れた『ジョジョ』のスピンオフシリーズである。
 第四部に登場したスタンド使いの変人漫画家、岸辺露伴を『主人公』ならぬ『語り手』とし、露伴が体験した『奇妙』な出来事を語るという本作のコンセプトは、既存の価値観や概念に一捻り加えてくる荒木飛呂彦ならでは、と言えるだろう。

 だが、この『動かない』、つまりは「露伴はメインとして活躍しない」というコンセプトは作品によっては大胆に破られていることもある。
 『六壁坂』ではラストの方でヘブンズ・ドアーを使って”六壁坂”の攻撃をかわしており、読み手は「おや?」と疑問を感じた。
 そして『富豪村』では彼の取材旅行がメインとなり、『密漁海岸』ではアワビを密漁する為トニオさんと大冒険を繰り広げる。
 『動かない』というタイトルがもはや形骸化しかけていたところで、Web上に公開された『望月家のお月見』では再び露伴は語り手に留まり、本来の意図を取り戻している。


 今回の『月曜日―天気雨』では、再び『富豪村』『密漁海岸』のような”動いている”露伴のパターンの話づくりとなっている。
 ある雨の日に露伴が体験した『奇妙』な出来事を主軸として話が進んでいくからだ。

 そして、露伴が”動いている”パターンは『マナー』『密漁』など何かしらのテーマがある。
 今回、荒木先生はもっとも現代的にして身近なテーマを持ってきた。それは……

 

 『歩きスマホ』だ。

 スマートフォンが日本に登場したのはだいたい2008年頃からであり、2010〜2012年頃にかけて爆発的にユーザー数が広がっていった。
 多機能かつ高性能で「手の平の上のパソコン」とも呼べるようなスマートフォンは現代の情報化社会のニーズとマッチし、本来ならばビジネスマンをメインターゲットとしていたそれはすっかり市場を席巻した。
 しかしそれと同時に、「スマホ指」「歩きスマホ」と、普及に伴う社会への弊害が出てきたこともまた事実なのだ。
 こういった時代の変化に伴う新しいテーマを目ざとくキャッチし作品作りに取り入れることは流石だと思う。
 「面白い作品」を作るならば、常にアンテナを張って得た情報を昇華して取り入れることも大切であるからだ。

 
 「どういう訳だ? 前が見えてないのか? 真剣な質問をしたい。携帯に夢中でそんなに気づかないものなのか?」
 という露伴の台詞は、「歩きスマホ」に対する荒木先生の考えも反映されているのだろうな、と薄々感じ取れる。

 
 大まかなあらすじとしては、雨の日に駅にいた露伴に歩きスマホをしている人々が次々とぶつかってくる、というものだ。
 歩きスマホをしていれば、人にぶつかるということは往々にしてあるだろう。だが、それがあまりにも連続して起きればそれは”奇妙”であると言わざるを得ない。
 最後には駅のホームから大量の人が線路へと落ちてきてしまう、というのは、その”奇妙”さを極限まで高めた結果なのだろう。

 
 この怪奇現象は
 「電磁波をエサにしている虫の仕業であり、狙われていたのは露伴ではなく露伴が出会った男性」
 とオチがつく。

 最初は「謎生物で落とすのか―、うーん……」と思ったが、二度三度読み返すと読み返すと、そこから作者の意図が垣間見えた。
 作中における次々とぶつかる怪現象は、つまるところ虫の本能的な行動によって人々が無意識のうちに操られていたわけだ。
 猫も杓子も歩きスマホをしている現代のありさまは、個々の行動を単一化し没個性的であると言える
 それを「虫か何かに皆操られてるんじゃないの?」と皮肉っているのがこのオチなのだろうと私は結論づけた。


 そういった全体のストーリー以外の部分はどうだろうか。

 
 今回、なんと露伴はローストチキンすら『ヘブンズ・ドアー』の能力で本にしてしまっている。
 賞味期限まで解るとはなんとも便利だが、第四部において『ヘブンズ・ドアー』「知能がある動物」になら使えると明言されている。
 それだと言うのにあきらかに「知能」があるとは言い難いローストチキンを本にしてしまうのは「ああ、また荒木先生設定忘れてるな」とも思わされる。
 『密漁海岸』の時は「タコはかなり知能が高い」とつじつま合わせを行っていたが、今回はもう開き直ってる感が逆に心地良い。

 
 歩きスマホをしている人がぶつかってくる現象の発端として描かれている、モブのワルそーなカップルもポイントの一つだ。
 『ジョジョ』では時たまこういうワルそーなモブが登場する。
 第三部のスージーQに絡んだヤクザ、第四部の不良カップル、第八部のカツアゲロードの不良トリオなどが印象深い。
 特に今回は舞台が駅だったということ、四部の登場人物である露伴と絡んだことで四部の不良カップルを思い起こさせ、今までの『動かない』よりもより露伴のホームである四部らしさが垣間見えて楽しくなる。

 
 そして、
 「彼は……いい人なのに。助けようとしてくれた。本当に残念だ……。今はもう……何もしてやれない……」
 という台詞は、露伴の中にある”黄金の精神”が垣間見え、端的ながら見どころの一つであると言える。
 ワガママで面白い漫画を描くことしか頭に無い変人、というのが露伴の基本的なキャラクターではあるが、杉本鈴美との一件や終盤との吉良との戦いからも解るように、彼もまた俗に言う「優しさ」「正義の心」と言われるものは人一倍強い。
 それを表に出すことを好まないだけなのだ。
 それ故に、誰に言うともなく独り言として呟くこのシーンは岸辺露伴の”らしさ”を象徴しているとも言えよう。


 今のところほぼ年一回単位で新作が発表されている『動かない』シリーズ。
 ジョジョリオンのように壮大なストーリーといくつもの散りばめられた謎が繋がっていく大河ドラマも良いが、一本の話で完結する『奇妙』な荒木ワールドを体験できるというのはやはり楽しいと今回も実感させられる一本であった。 

週刊少年ジャンプ 2016年3・4合併号 感想

December 21 [Mon], 2015, 21:00
・暗殺教室

 ハァ〜〜……(クソデカため息)

 流石にワンサイドゲームにはならないよなー、と思って先週はそこそこの感想に留めておいたらね、これですよ
 「私に本気を出させなかった」でなんとか株を下げないようにしてるんでしょうけど、読み手のテンションはだだ下がり。
 あんだけ鳴り物入りで登場しといてホウジョウもわずか一週で退場ってのは流石にご都合主義が過ぎると思います

 柳沢と偽死神のタッグとの対決をラストで描く為ではあるんでしょうけど、途中経過がこうガタガタだと盛り上がるものも盛り上がらないでしょうに
 レーザー照射までの後90分でそこら辺畳んだらもう終わりかなあ


・ONE PIECE

 ジャックは”ゾウゾウの実”の古代種の能力者。
 そういやエニエス・ロビーで「”ゾウゾウの実”を食べた剣」っての登場してましたよね
 今回テロップで”10億”って出てたってことはブラフじゃなくて本当に10億の賞金首ってことで良いんですかね……
 これで四皇の部下だったら、四皇の賞金とかいくらぐらいなんでしょうか

 ラストの無残に足を落とされたイヌアラシと腕を落とされたネコマムシのシーンで今回は締め。
 合併号なんで次は年明けな訳ですけど、「次が楽しみ!」ってぐらい引っ張るラストじゃなかったのはちょっと残念でしたね


・僕のヒーローアカデミア

 そういやB組の担任って初めて出てきましたね……
 ブラドキング自体は雄英襲撃の時の職員会議のシーンとかにいましたけど、そうだと明言されたのは今回から。
 やっぱA組が目立ってることは気にしてたのネ

 修行編、ってのが好きなんで今回のノリは結構楽しかったり
 「ここからは正真正銘僕の頑張り次第」ってのも良い台詞です
 デクって努力の才能って点では兼一を彷彿とさせるんだよなあ

 轟君が「熱」を使った後に少し微笑んでるのは少しずつ吹っ切れてきたのかなーと
 「君の力じゃないか!」ってデクに言われたのが良かったのかな

 「うんこみてえ」って瀬呂君よりによってカレー食ってる時に言うなよ! 小学生か!w
 しかし百ちゃんの個性って脂質を変換してたんですねー
 それでいてあのナイスバディか……

 ラストで荼毘たちの襲撃を予感させて「次が楽しみ!」って感じの引きにしたのは好印象。
 敵襲撃事件の時といい、やっぱ学校側から情報流してる奴がいるとしか思えないよなあ

  
・背すじをピン!と 〜鹿高競技ダンス部へようこそ〜
 
 ターニャもいつまでもロシア語で通じないんじゃ話にならないから取り敢えず英語で頑張ってみた、感がかわいい
 それだけ彼女もつっちー達に心開いてきたってことですしね

 そして相変わらず宮大工君は楽しませてくれるなーw
 食いついて柏さんがちょっと引き気味なのがまた良し

 今まで色モノ枠だった金龍院君も今週しっかりと実力を見せてくれて株を上げたのが好印象。
 とは言え、「太めの身体でなめらかな動き」ってのはちょっと漫画だと伝わりづらいかな

 今週一番の衝撃は「だんご三兄弟」「昔の歌っぽいけどアレなんなんですか?」って言われてたことですかね
 考えるとつっちー達が大体1999〜2000年ごろの産まれだろうから知らないのも当然だよなあ(『だんご三兄弟』は1999年のヒットソング)
 「先生(あたし)が子供の頃は大はやりしてたんだけどなあ」って言う先生は多分俺と同世代
 こういう衝撃を経験して人って大人になっていくのね……(達観)


・食戟のソーマ


 ほらー順位下がっちゃったじゃないのさー!

 席次賭けてないって言っても正直これで叡山先輩の学内での株だいぶ下がったんじゃないのかなーと
 「十傑の誰が相手でも」と宣言したし、これ年明けからでもう一回ぐらい誰かと対決しそうですね

 取り敢えず対叡山戦と寮の取り壊しのエピソードが終わったのは良いですけど、そこに至るまでの流れがガバガバ過ぎて盛り上がりに欠けたなーと
 年明けからの新エピソードに期待したいです


・トリコ

 「回想が長い」はこっちの台詞だよ!

 結局ブルーグリルでのあらましまるまる回想でやっちゃったよ……
 あ、でも小松の鼻について言及されてたのは良かったです
 ほんと途中から急にシュッとしたからなー小松の鼻

 ほったらかしてたそれぞれの戦いの続きもようやく描かれそうで一安心。
 今年最後のジャンプなんで来年に向けての引きとしてもぴったりではあるんですけど、前述の通り回想が長すぎて「ようやく続きが」ってより「やっと回想編終わったよ」ってのが先に来るのがアカンよなーと

仮面ライダーゴースト 第11話 「荘厳! 神秘の目!」 感想

December 20 [Sun], 2015, 13:20
 注:以降ネタバレ有り
 
 
 西園寺は割とあっさり退場。
 「全てを支配する力を」と叫んでた辺り私利私欲の為に裏切ったんでしょうけど、そこら辺のバックボーンももう少し描いて欲しかったなーと思ったり
 共同研究時代に何があったのか、ってのがこれからもう少し明かされると良いんですけど
 
 ちなみに西園寺を演じている森下さんは東映公式によると今週でオールアップとのこと。
 1クールのみの出番ながら、その独特の雰囲気でゴーストの世界観を形作るのに一役買っていた良い役者さんだったと思います
 
 
 
 タケルの望みによってカノンが復活。
 先週も書いたんですけど、ヒーローの本質はやはり『自己犠牲』
 いざという時の決断で自分より他人を優先できてこその『ヒーロー』だと思います
 理想としては他人も自分も救う、ってのでしょうけどなかなかそうはいかないですよね
 御成とアカリが心から「よかったね」と言ってるのがまた良い
 
 
 先週の御成の台詞で一度そのことについて考えた上での結論ってことで、見る側にも納得しやすい流れにはなっていたんじゃないかなーと
 メタ的に見ると、「この行動によってマコトの心を動かし、自然に共闘の流れに持ち込む」って役割もありますしね
 「甘い」ことが必ずしも「悪い」ことじゃないってのは、ジョジョ一部にも通じるなーと思ったり
 あれもジョナサンの行動がスピードワゴンの心を動かすのに繋がってましたよね

 
 ちょっと思ったんですけど、グレートアイ(そもそもこいつ何者やねん)は「誰を生き返らせる?」じゃなくて「望みを述べよ」って問うてきてるのを考えると、「カノンちゃんと俺を生き返らせてくれ」って望んだらどうなったんでしょうね
 それじゃお話が進まないでしょ、ってのは置いといて

 
 
 
 この
 「俺は、俺を信じる!」
 「ならば、お前を信じよう」

 からのW変身の流れは今週一番のお気に入りシーン。

 「いつもの台詞に対してちょっと捻って来る」ってのが好きなんですよね
 
 
 
 今週はクリスマス前最後の日曜日ってこともあって連続でフォームチェンジしたりイグアナゴーストライカーが登場したりと大盤振る舞いでした
 ゴーストはフォーム数が多い分結構絵的に見ごたえはあったんですけど(御成達が飛び散った眼魂を次々と見つけてチェンジできる数が増えていくって構図も良かった)、ベートーベンとかエジソンは割とすぐチェンジしちゃってあまり活躍出来なかったなーって印象。
 この二つは玩具だとそれぞれ「ノブナガとセット売り」「ベルトにデフォルトで付属」って背景があるからなのかもですけどネ

 
 あと、先週の「どこ投げてんだよ!」から「ナイスだ御成!」なのも地味にアツい

 
 ジャベルが「グンダリ」なる怪物を呼び出してましたけど、多分名前の由来は「軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)」じゃないかと思います
 軍荼利明王は「三つ目」「とぐろを巻いた蛇」を全身に纏った姿と言われているので、グンダリのデザインのベースにもなってるのかなーと

 
 キィエエエエエエエアシャベッタアアアアアアアアアア!!
 
 以前

 「偉人の力を借りるってのは良いけど、パーカーゴーストって喋らないから偉人の人格があるのかどうか解りづらいよね」
 「それぞれの人格があるかどうかが解り易いと、4話でノブナガゴーストがスペクターを選んだところも説得力が増しそう」

 
 って話をTwitterでしてたんですけど、ここでやってきたかーって感じ 
 じゃあ何で今までやらなかったの、って話ですけど

 
 そして飛び散った眼魂のうち、今まで西園寺が持っていたゴエモンゴースト眼魂も入手。
 毎回毎回眼魂を誕生させる為のドラマばかりやる訳にもいかないので、こういった形で残りの眼魂を手に入れるきっかけが出来たのは上手いですね
 
 しかしまあ、

 
 ・一定の数揃えると願いを叶えてくれる
 ・願いを叶えた後は飛び散っていく


 って、作中における眼魂ってまんまドラゴンボールだよなあ

 
 
 次回、第12話「壮絶! 男の覚悟!」

週刊少年ジャンプ 2016年2号 感想

December 14 [Mon], 2015, 21:45
・食戟のソーマ

 隠し味はケチャップでしたねー
 あまり凝ったものにすると「ぶつかりあった日々の重み」って部分が薄くなるってのもあったのかな
 「ケチャップをベースにした甘酢あん」と中華では割とオーソドックスなものにしたことで、餃子との組み合わせとしても解り易くて良いと思います

 ラストの大ゴマは本当にカッコ良かったんですけど、「結局料理以外はノープランだったんだ……」ってのもまた事実。
 主人公補正、って言えばそれまでなんですけど、本当に良く出来た作品ってそういう補正があったとしても感じさせない妙があると思うんですよね
 この話にはそれが無くて「雰囲気でゴリ押しした」感が否めないのがちょっと


・僕のヒーローアカデミア
 
 金的に対して「何故緑谷くんの陰嚢を!!」って反応する飯田君で笑ってしまったw
 ほんとこういう「生真面目であるが故にどこかズレてる」っての好きだなあ、って

 そしてもうお約束とも言える峰田君のエロ根性w
 「やかましいんスよ……」のコマがじわじわ来る面白さ
 そして芦戸ちゃんはガード緩すぎよ君

 
 洸汰君の問題を通じて「ヒーロー」の在り方にまた一石を投じてきたのも見逃せないところ。
 奇しくも昨日のゴーストの「自己犠牲は尊い行いかも知れませんが、必ずしも正しいとは限りません」ってのがダブる

 「"個性"を伸ばす」って言い回しはこの作品だと違った意味にとれるのが面白いところ。
 単純な出力強化、ってわけにはいかない個性も多いだけに、どういう風に鍛えるのかってのが楽しみなポイントですね


・背すじをピン!と 〜鹿高競技ダンス部へようこそ〜
 
 今週も大ゴマがまた印象的。
 大ゴマでインパクトのある絵で演出しつつ「普通だ……!!!」なのが作劇として凄く効果的だと思います

 初心者だった二人が「普通に」踊れているってのは実は大きな進歩なんですよね……
 少なくとも宮大工君みたいな熟練者から見ても「拙い」じゃなくて「普通」だった訳ですし
 
 それだけに来週はどういった会話を交わすのかが気になるところ


・暗殺教室

 「あの山に限れば」ってことで単純に子供らの方がプロより優れている、としなかったのは良かったですね
 今までの積み重ねが活きて、かつ単純な主人公補正にならないってのが良ポイント

 それでいて来週は本当の実力者を相手取ることで、展開をワンサイドゲームにしないってのもまた良し
 ここんとこ大きな流れの上に話が成り立ってるんで、ある程度区切りがつかないと何とも言えないッスね


・トリコ

 アサルディーと千代婆の話、どっちも素敵なんですけど「一話に詰め込むんだ……」とも思ったり
 なんか最近のトリコは読み手と書き手のテンションが連動してなくてズレまくってる、って気がします
プロフィール
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  • アイコン画像 ニックネーム:度近亭心恋
  • アイコン画像 性別:男性
  • アイコン画像 誕生日:1992年7月13日
  • アイコン画像 血液型:AB型
  • アイコン画像 現住所:福岡県
  • アイコン画像 職業:会社員
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特撮・アニメ好き。SSも書いてたりする。
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