静・ジョ―スターの奇妙な日常 第15話 「ぼくは未来人」 感想

February 05 [Fri], 2016, 22:02
 静「ぼくは未来人」

 今回のエピソードはスタンドバトルをやりつつ「日常」を描くという点が、第四部を彷彿とさせる内容となっている。
 タイトルからして本家の「ぼくは宇宙人」のパロディであるが、ミキタカのエキセントリックさとチンチロ勝負を主軸とした原点と違い、敵の刺客との正統派のスタンドバトルをラストに用意している点で上手く差別化が為されていると言ってよい。

 「日常」の点においては、筆者である白玉氏の筆力が発揮されており申し分無しといったところだ。
 「ジョジョらしく」書こうとするというのは、意外と難しい。
 会話のテーマや言葉選びの一つ一つにまで気を配らなければ、読み手はすぐに「なんか違うな」と感じてしまう。
 そういった違和感をあまり感じさせず、導入としてスッと入っていけるようにしているのが良ポイントだ。


 「未来」が解るという少年、アチェ―ト・ドッピオと静&双馬コンビの出会いや「ここは『西暦2015年』ですか?」という台詞は、原典の本歌取りとなっている。
 そこから「能力」を使って博打(今作ではパチンコ)をやろうとする点も原典と同じだ。
 店員に見つかってそれを切り抜ける展開は細かな部分まで「ジョジョらしい」が、そこからイワン・オーリオとのスタンドバトルに突入する為、「未来」を見ることによるイカサマ博打の面白味が少々薄れてしまうのが残念な点ではある。
 

 イワン・オーリオとのスタンドバトルは、毎度のことながら楽しませてもらった。
 私はてっきり彼のスタンドは「運」を操るものだと思っていただけに(実際、能力が判明した時にそういうレスもついていた)、「酸素を操るスタンド(劇中では『物質を錆びさせる能力』と言われているが、静を攻撃する際に酸素で攻撃しようとするシーンもある為敢えてこう記す)」というのは意外性に驚かされる。
 こういう「○○だと思っていたら××だった」という盲点をついた展開が好きなこともあり、今回のスタンドバトルは個人的に静ジョの中で上位に食い込むものとなった。


 アチェート・ドッピオの正体は、ラストで「死に続けるディアボロが産み出した新たな別人格であり、ヴィネガー・ドッピオの弟にあたる」と明かされる。
 名前は恐らく、本家イタリアで出版されているジョジョではドッピオの名前が「アチェート(イタリア語で酢、ヴィネガーは英語の酢なので言語の統一のため)」に変更されているというのを元ネタにしているのだろう。

 ディアボロの本性を現した際、彼は「わたしは今……永遠の絶頂の中にいる」と呟いている。
 死に続けることの辛さからアチェ―トを産み出したものの、遂に繰り返される「死」という「運命」の中に絶頂を見出したというのは、ディアボロにとって救いであったのかそうでなかったのか。
 それは、読み手の判断に委ねるのが一番いいのだと私は思う。
 少なくとも私は、ただ死に怯えるよりも今現在の運命の中に「絶頂」を見出す方が彼の為にはずっと良いのではないかと考えている。


 結局のところ、「ミキタカは宇宙人だったのか? そうでなかったのか?」という原典の面白味とは別のベクトルに話を進め、「未来がわかるけど『未来人』ではなく、未来がわかるあのキャラが登場」というところに収まったという点はある。
 私は「原作のタイトルと展開を少しばかり借りてるけど、独自に作り込んでいて面白かったな」と思ったが、「原作のタイトル意識してるんだからもう少し寄せてもいいんじゃない?」という意見が出てもおかしくは無いかな、とも思う。
 ここは、二次創作に何を見出すかという個人の価値観で感想が左右されるところだろう。
 
 いつものことながら、細かいネタがこの作品は読み手をにやりとさせてくれる。
 パチンコ店の名前が「じゃいろ」なのは、パチンコとジャイロ・ツェペリの間に「鉄球」という共通点を見出した上での小ネタであり、二次創作ならではの楽しさがある。
 「日本人はウォッカみてェーにショウチュウというヤツをショッチュウ飲んでるって本当かい?」というシャレも、どことなく洋画らしさを感じさせて好きな台詞だ。
 特に印象に残ったものとしてこの二つを挙げたが、数えればきりが無いほどに上手いネタで溢れている。

 次回はいよいよウォーケンが動き出す展開となる。
 イワン・オーリオを始末し、あと少しで集まるであろう「極罪を犯した36名の魂」
 今までの話で少しずつヒントがちりばめられている、「ウォーケンの正体」
 そういった部分に迫っていくであろう次のエピソードが、今から楽しみだ。

祈っておこうかな…… 『公開』の無事を

February 24 [Tue], 2015, 23:36
 今月からまた『静・ジョースターの奇妙な日常』の更新が再開されました。
 ずっと楽しみにしてたんでもうワックワクですよ

 
 杜王町の面々での楽しい夜。ここは楽しく見れると同時に、静と純の『女子会』でメイに対する想いだったりとそういう部分が差し挟まれていて、これからの戦いの激しさを想像してワクワク。

 キャンプも佳境に差し掛かり、いよいよ帰り支度ってところでの謎の『もや』。
 スタンド攻撃ながら、もやであるが故に対処のしようが殆ど無いというのも六部のホワイトスネイクとマンハッタン・トランスファーの攻撃や、アイ・アム・ア・ロック、ボーン・ディス・ウェイ戦を思い出しますね。
 キャラクターが行動していく中で攻撃の正体を見極めていく、って辺りが

 純の【ルビー・チューズデイ】の使い方も提示されていて、ちゃんと意味のある描写なのがステキだなーと思ったり。
 能力に「ルール」を設定するのは本家ジョジョでもお約束ですが、その「ルール」を上手く活かしてるなー、と

 最新の更新のラストシーンでは宮沢賢司の『注文の多い料理店』を思い出したり。
 もやの中に現れた謎の料理店。これまた一風変わったスタンドバトルが楽しめそうです。

「静・ジョースターの奇妙な日常」について語る

January 02 [Fri], 2015, 22:56
 前の記事消しちゃったので……

 「静・ジョースターの奇妙な日常」とは、SS速報VIPに連載されている「ジョジョの奇妙な冒険」の二次創作SSです。
 自分はジョジョ系のまとめから知ったのですが、リアルタイムで追いかけたくて7話辺りから毎日スレをチェックするようになっていました。

 あらすじ

 2015年春、杜王町。それはプッチ神父の野望が砕かれ、DIOの意志の潰えた平和な世界。
 この町に、一人の少女がやって来る。
 彼女の名は、「静・ジョースター」。ごく普通の、平凡な女子高生。一つだ彼女が人と違うのは――「ジョースターの精神」を受け継いでいること。
 だが、「黄金の精神」が受け継がれる様に、「邪悪なる意志」もまた受け継がれる。
 ――この町には、人殺しが住んでいる。


 と言う風に、「宇宙が一巡しなかった」ジョジョの世界を舞台に、四部に登場した「透明の赤ちゃん」こと「静・ジョースター」が成長し活躍する、というのがコンセプトです。
 
 本家「ジョジョ」だけでなく、「岸辺露伴は動かない」、「デッドマンズQ」、更に外伝小説の「The book」や「恥知らずのパープルヘイズ」とも世界観を共有した盛り沢山な内容が特徴的。
 流石に7部以降のキャラクターは登場しないですが、「冬のナマズのように」、「できるわけがないッ!」、「来週の朝にはハワイ沖かなァ〜〜」といった「小ネタ」を盛り込んでいるのも観ていて楽しい部分です。
 悪役の名に「ウォーケン」が登場したり、「JORGE JOESTAR」や「砂漠発地獄行」ネタ、「武装ポーカー」、「変人偏屈列伝」と、最早「スーパー荒木大戦」と言っても良いレベルの盛り込み具合。

 このシリーズがかなりウケてるのって、やっぱり「こういう展開が見たかった」ってのが多いのが特徴だと思うんですよね。
 プッチの野望が潰えた未来に始まり、杜王町やパッショーネの「その後」、承太郎とポルナレフの再会とか……(正直承太郎とポルナレフの再会には涙が出た)
 そういう展開が書けるのは、やっぱり>>1自身がかなりのジョジョラーだからなのかな、と
 
 最近は>>1も仕事が忙しい様で、更新が若干停滞気味。
 とは言え流石にリアルは大事ですし、気長に待つしかないですねー(でも、夏に始めた「キャンプの話」が冬になっても終わって無いのは流石に季節外れかな)
  
 ちなみにこの>>1が他に書いてるSSも結構面白いの多いです。
 エンポリオがオナニーする奴とか、結構下ネタ傾向が強かったりw
 澪「徘徊後ティータイム」も結構良い雰囲気で好きかなー
 後、>>1におすすめされた「あっしがおっ死んじまった話」とか

 自分が「小説書きたい!」と思う切っ掛けになった作品でもあるので、どの様にストーリーが進行していくのか、どの様な終わりを迎えるのかが楽しみですね。
プロフィール
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  • アイコン画像 ニックネーム:度近亭心恋
  • アイコン画像 性別:男性
  • アイコン画像 誕生日:1992年7月13日
  • アイコン画像 血液型:AB型
  • アイコン画像 現住所:福岡県
  • アイコン画像 職業:会社員
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特撮・アニメ好き。SSも書いてたりする。
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