「夢のカルテ」高野和明+阪上仁志

2012年01月18日(水) 12時04分
「夢のカルテ」高野和明+阪上仁志

銃撃され女性を巻き込んでしまった刑事麻生は
悪夢に苦しめられ眠れない夜が続いていた。。
心理療法を受けようと、
あるカウンセリングルームを訪れる。

女性カウンセラーは特殊な能力で、
クライエントと向き合い傷を癒していく





やっと文庫化!
純粋な高野さんものじゃないかな〜と読んでなかった
さっさと読んでおくべきだったーー

夢衣の他人の夢に入れるという力で、
刑事、婚約者、殺人鬼、少女
事件関係者のそれぞれの夢に触れていき、
その傷を癒しながら、それが事件解決につながっていく
それぞれのカウンセリングがしっかり語られてて、
短編として充分にオモシロイ

で、それらを通して、
夢衣自らや麻生の仕事に対する姿勢だとか、
いろんな過去だとか、内面を浮き出させていって、
ラストへとキモチよく全てまとまっていくスムーズな流れ

”恋心”は過去が生み出す幻想なんじゃないか?的なことを
カウンセラーの立場として冷静に自己分析をしたりして、
麻生と夢衣の恋の行方が軸になっていたり

とにかく、そういうイロイロが
全体として、うまくまとまってるように感じれてスゴクイイ!
高野さんに共通して思える好きなところだな〜
あとは、こうなんじゃないか?
と想像してる方向へ進んでいってくれるとこもイイな


これは、高野さんモノとしていいだろな
高野さん、次が楽しみ過ぎる



★★★★☆ 597

今は、「空飛ぶタイヤ(上)」池井戸潤

「ジェノサイド」高野和明

2011年04月11日(月) 15時40分
「ジェノサイド」高野和明

急死した父から、
研人の元に一通のメールが届く
そのメールの指示に従うと。。。

米国大統領に報告された危機。
そして、傭兵が受けた極秘任務。

HPアリ




久々の高野さんの新刊。
とにかく速攻手に取る。

もう、とりあえずスゴイ!

研人が父に導かれ引き継ぐこととなった使命。
イエーガーが、息子の命を救うために受けた極秘任務。
全く関係なさそうな雰囲気ながら、
部分的に係わりを見せながら進む前半。
ルーベンスが登場し作戦の全貌と危機の実態が見える中盤。
そして、アフリカ大陸脱出と新薬。


オレが興味ひかれたとこは、、

まず、ルーベンスの様々な分析とハインズマンとの語り。
現在の人類という種と進化に関する考察なんて、、
それだけで充分な読み物になる感じ。

あとは、研人の情熱と変化。
学生という中途半端な位置づけだからこその
研究者としての情熱と理想を純粋に持ってて、、
そういった部分と、友情と、
その先に見えてくる、父への想い。

あとは、”ジェノサイド”とアフリカ内戦の実情。

他にもいろいろ。
詳細は語れないし、語るべきじゃないな。
とにかくもう、盛りだくさん!
それらが無理なくひとつの話になってる!

まあ、とにかくスゴかった!
ダメだってひともいるかもしれないけど、
「最近のオススメは?」
と問われたら、
しばらくコレだと答えることになるだろう。

乱歩賞以来の受賞、あるんじゃないか?



★★★★★ 534

今は、「9の扉」北村薫他 を読み終わり、
「メメントモリ」福田栄一。



「6時間後に君は死ぬ」高野和明

2007年06月21日(木) 9時53分
「6時間後に君は死ぬ」高野和明

未来の”ビジョン”が見える圭史を軸とした

「6時間後に君は死ぬ」
「時の魔法使い」
「恋をしてはいけない日」
「ドールハウスのダンサー」
「3時間後に僕は死ぬ」
「エピローグ 未来の日記帳」

6編の連作短編集



まず、てっきり長編だと思ってたのでびっくりした(笑)
短編集かーと気を抜いてたら、
未来が見える圭史が全てをつないでる連作だった。

「6時間〜」と「3時間〜」は続きもの。
お得意?のドキドキハラハラな展開。
他のよりも、圭史が活躍。
「3時間〜」は、圭史の能力ともうひとつの話を絡めつつ
運命とは なまとめ的部分。
わかっちゃいるが当然な落しどころで逆にキモチイイかな(笑)

高野さんは、相変わらず読みやすい。
話・展開に澱みとか偏りがないからスッキリきもちよく読める。
コレは特に、短編であるし、
展開もわかりやすいものなので、さらにスッキリ感あったかな。

で、ただ軽いだけじゃなくって、
それぞれちょっとずつ
そういうことかーという主張みたいなのが感じられて
よかったかな。

特によかった2つ

「時の魔法使い」

 未来は脚本家を目指し小さい仕事をこなしている。
 そんな時、故郷を訪れ思いもよらない人と出会う。。。
 
 過去をあれこれな話。
 結局、未来が圭史に出した答えはよかったな。

「ドールハウスのダンサー」

 プロダンサーを目指しオーディションを受ける美帆。
 時々、鮮明な既視感に襲われるのだが。。

 時を越えて訪れる最後の訪問者のための美術館。
 小夜子さんの思いと最後のドールハウス。
 ぐっときたな。

これは、好きな作家さんたち新作ラッシュその3
まだまだあるんだよなー
出ない時は全然なのに。分散してくれよ。。。



★★★★☆ 255

今は、「聖母の深き淵」柴田よしき。


■■トラックバック先■■

藍色さん  「粋な提案」
giants-55さん  「ば○こう○ちの納得いかないコーナー」
ユカリーヌさん  「月灯りの舞」
たこやきさん  「たこの感想文」
RICKさん  「読書・映画・ドラマetc覚書」
ゆきさん  「気楽に♪気ままに♪のんびりと♪」
そらさん  「日だまりで読書」
ケントさん  「ケントのたそがれ劇場」

「幽霊人命救助隊」高野和明

2007年04月27日(金) 19時59分
「幽霊人命救助隊」高野和明

自殺をした主人公は、
気がつくと崖をひたすら登っていた。。
頂上にたどり着くと、先客が3人。
そのうち神が降りてきて、
「大切な命を投げ出した償いに
 自殺目前のヒト100人を助けよ!」
とのこと。

4人は幽霊となり地上に舞い降り、
救助活動を開始する。



いやーよかった。

設定ですでに勝ってる。
自殺した人が自殺しようとしている人を救う。
幽霊なので、直接触れられないけど、声には反応する。
救助者の身体に入って、心の中を探ることができる。
自殺直前の人がわかる暗視スコープ。
などなどなど。

自殺しようとする人の心を探りながら、
自殺を思いとどまらせるように説得・アドバイスを行い救出。
そうすることというのは、
救命隊員、自らの過去にもあてはまったりするわけで、、
隊員も読者もいろいろ考えさせられる。

隊員3人は、それぞれ数年前に自殺した人たちという設定。
なので随所で発せられる、古臭い単語がオモシロイ(笑)
シリアスなだけでなく、ぷっと笑える部分もあるのがいいよな。
近年変化を続ける、「社会のしくみ」の
過去とのギャップなんかも書かれてたり、
そういう部分で高野さんの主張もうかがえるかな。

どっちについても書かれてるけど、
堅苦しく、自殺の原因を探る話。じゃなくて、
単純に、自殺しようとしてるひとにエールを送る話。
に感じた。
だからグッときたし、
生きるということへの想いが語られてて◎。
電車の中でうるっときまくりました。

全体の流れとか、後半のたたみかける展開。
もちろん、「設定」も含めて、
やっぱ、高野さんはオモシロイ!!
わかりやすいメッセージがあるのもイイ!!

久々に5ツ星!



★★★★★ 239

今は、「となり町戦争」三崎亜紀。


■■トラックバック先■■

そらさん  「日だまりで読書」
higeruさん  「higeruの大活字読書録」
ゆきさん  「気楽に♪気ままに♪のんびりと♪」
きここ屋さん  「きここ屋の読書記」
goldiusさん  「目次が日本一のブログ」
ぶるうさん  「ジョディーは友達」
ユカリーヌさん  「月灯の舞」

K・Nの悲劇

2006年02月17日(金) 17時31分
「K・Nの悲劇」高野和明

成功を収めた男は、ちょっと無理をして
妻とともに新しい生活を始める。
そんな中、妻が妊娠するのだが、
先行き不安な男は、中絶することを決める。。
すると、妻に違う人格が憑依して。。。。

待ってました高野さん。
文庫化されたので、早速読む。


いやーやっぱりスゴイ!
どうなる?どうなる?で、ぐいぐい読まされる。
途中までは、妻の病気が心の病気なのか霊的なものなのか、
なんて、つまらなくはないけどそれほどでも。。
とか思ってたけど、
やっぱり、最後まで読みきると
高野さんが伝えたいんだなーってことが、しっかりあってイイ。

全体的にホラー的で、
でも、わけもわからず怖いとかじゃなく、
次への展開がちりばめられてて、読む手が進む。
そしてその中に、出産やらにまつわるいろんな問題があって、
それが、やっぱり男の立場から書かれてて、
考えさせられるものはあるかな。
専門的な知識で、「へー」なんて思うこともあったりする。

とりあげてる問題とかはそんな真新しいものじゃないけども、
なんとなく最後まで読むと、「うむむ」な感じ。
そして、最後のほうはやっぱり映像的で、
かつわかりやすい展開で、
思ってる以上に感情移入してたんだなーと
最後に気づかされたりした(笑)

でも、当然ながら中絶に関しては
ほとんど選択肢にも入れないだろうなーと思う。
文中で主人公が叫ばなきゃならないほど、
そういう考えの人がおおいのか。。
しっかし、中絶が年間30何万だかあるってのが驚きだよな。。

やっぱりオモシロイ!
次のヤツは、文庫化前に読んじまおうかな。。



★★★★☆ 123

次、「ハードボイルド・エッグ」荻原浩。
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 じゅん

 45/埼玉
 読書/雪山/ 

 



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