始まったのは大連だった

2012年03月 29日 (木) 11:41
書名 「始まったのは大連だったーリュドミーラの恋の物語」
著者 リディア・ヤーストレボヴァ 訳 小山内道子
出版社 成文堂  出版年 2012年

時代によって引き裂かれた恋の話である。舞台は大連、シドニー、モスクワ。フィクションであるようだが、かなり自伝的な要素も組み込まれているのではないだろうか。切ない恋の話にこの年になって胸ときめかしてしまった。まあたまにはいいだろう。
ただこの小説の背景となる二次大戦前の大連に居住していた白系ロシア人の生活ぶり、そしてソ連軍が大連に侵攻してからのロシア人たちがどんな状況にあったか、これがこの小説の悲恋を生み出すことになるわけだが、これについてはいままでまったくしらなかったことなのでとても興味深かった。特に海外亡命のチャンスがあっても中国からの出国許可がないとでれなかったこと、さらにはソ連も処女地開拓という名のもとで帰国を推進していたこと、こうしたことが、バイコフのオーストラリアへの亡命の背景にあったことがわかった。
またオーストらリアでのロシア人コミニティーの実態を知る上でもこの本はとても役立つ。慣れない国に逃げ延び、そこで自分たちの家をまずはもつためにどれだけ懸命に働いていたのか。娘、息子が結婚した時どれだけ盛大なものするかというエピソードのなかにも亡命したロシア人たちの苦労を裏付けしているように思える。著者がオーストラリアに渡ってからカメラスタジオを開くまでの実話もこの本におさめられている。もちろんサクセスストーリではあるがオーストラリアで生きたロシア人の足跡をたどる上でとても参考になった。
この本を読むとブリーズベンに亡命したバイコフ一家がそのあとどんな生活をしたのかとても気になってきた。
今度出す長谷川濬の評伝にはかなり詳しくバイコフの生涯についても紹介したつもりだが、さすがにオーストラリアに渡ったあとについては触れていない。それはまた別の話になるのだろう。それを追いかけにオーストラリアに行きたくなった。
大連、シドニーはロシア人にとっては異郷であった、そこでデラシネとして生きざるを得なかった庶民たちの生きざまがここには描かれていた。

「始まったのは大連だった」(成文社Webサイト)

最終入稿

2012年03月 29日 (木) 10:24
気持だけでも春にということで、Heat techeをとって出社しようと思ったのだが、やはりスースーしてこころもとなくかり、結局また穿いて家をでる。駅までの山道でまた鶯の声をきく。今日は枯れ枝にとまっていたのでばっちり姿を目撃。
いつから始まるのかなとのんびりモードだった、石巻日日新聞の連載小説、どうも来週からスタートということで、あわただしくなる。谷川さんに会話の部分を石巻弁にしてもらったものが、送られてきて、最終入稿。さあいよいよである。
昼、小出とタウンミーティング。初の試みということで、今日はランチミーティング。新たなプロジェクトについて打ち合わせ。
18時に退社。
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