【国土安全保障】続・国土強靭化と恒久財政の論点 

2013年11月01日(金) 11時03分
いい加減、財政 vs 金融、というわけのわからない対立構造を煽るのはやめろ。




ユーロと雇用
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11662315639.html



入札不調を書いたのにまだ言うか、と。

三橋貴明だけではなく、藤井参与等もそうですが、まだ「公共事業叩きがまたぞろ始まった」と思っているようです。

というか、まだ「公共事業に景気回復効果があるかないか」でシャドーボクシングをしていることにちょっと驚く。

そうではない、と細々とですがしつこくやらせてもらいたい。



少なくとも、リフレーションにおいて「公共事業は効かない」とか「公共事業で景気回復はできない」と言っているエコノミストは一人も知りません


それどころか、あのサプライサイダー・ケケ中平蔵ですら、橋本増税〜小泉緊縮に至る失業増大などに際し、国債発行枠をはめ緊縮財政にこだわる小泉「総需要が縮小してはどうすることもできない」などと補正予算出動を繰り返し説得していました。
(「小泉改革の政治学」を参照。)



(財務省予算表及び総務省雇用統計を使用)


この通り、1993年から10年で120兆円程度、毎年12兆円前後の公共事業を実施していますが、同年代の経済指標はどうなっているのか。


名目GDPの推移 - 世界経済のネタ帳


GDPデフレーターの推移 - 世界経済のネタ帳


公共事業の短期的効果はグラフで見るだけでも何となく出ています。
そもそも、名目・実質GDPの下支え効果、インフラが整備される、雇用が創出されるなど、多かれ少なかれ「定義上必ず効果が出る」指標もありますので、「公共事業が効かない」という説明はありえません


問題なのは、これで「経済が巡航速度に乗ったのか?」という問題設定。



1993年以降、必死で公共投資をやった割には、何かが頭から押さえつけているかのようにGDPが伸び悩んでいます。



また、これ以前の政権からもいわゆる「構造改革」路線が政権毎にやられてきましたが、その時々で賛同を集めたり、不評を買ったりで、これも場合によりけりです。



要するに、「構造改革路線」の「デフレ効果」や、「公共事業」の「インフレ誘導効果」など所詮その程度で、マクロ経済の大勢には大した影響は与えていないということです。

90年以降の財政政策は所詮景気対策で、政権が変わってアクセル踏み終えたらそれで終了、構造問題にしても「構造改革で経済再生」みたいな清算主義者やサプライサイダーの妄想ではあるものの、それ自体が単独でデフレを誘発したり失業率を急激に悪化させたわけではない

もちろん、公共事業によりその時からしばらくは景気下支えはするけれども、所詮はそこまで。
日銀が全く協力的でなかった90年代は、数年でマンデルフレミング効果が発生して30円程一気に円高に。
結果、民間総需要を食って、ヘタをすれば余計に景気後退させてしまいかねません。


ちなみに、統制派の皆様は「外需が引っ張ったに過ぎない」という言い方をしばしば使い、「近隣窮乏化」などという言い回しで輸出が伸びることを過度に毛嫌いしています。

終いには「デフレではマンデルフレミング効果は出ない」とウソを言うから、余計に不信感が増す。

こういう認識だから、小渕政権などでマンデルフレミング効果が出てしまい、急速な円高になって民間需要を食ってしまったことについてはあまり重要視していないかもしれません。


そういうことであるから、どうも日銀金融政策を「公共事業による副作用打消し用補助機能」程度にしか認識していないように感じられます。

動画などでの発言を見ると、中には「自律的に成長する民間経済」の存在自体を否定している感すらあるものも見受けられ、だから「公共事業に応じた『節度ある』金融緩和を」と言った発言が飛び出すのだとも。



究極的には、「公共事業はある程度景気回復効果を持つ」という片面の事実があり、もう片面で金融政策を「公共事業に応じて節度を以て」やってしまうと、あらゆる政権が公共事業を「景気対策として」やり続けるしかなくなり、本来の公共投資の必要性や重要性を議論する必要がなくなります


デフレにしておけば、こういう事を考えている人にとってはまことに都合がよい。
あれ?
これはどこぞで聞いた、「レントシーカー」の議論を無用のものとする手口と似ているではないか?




・・・とまぁ、いろいろ追っていくと、片方ではこのような疑念を持たざるを得なかったのがこの1年の統制派の言動です。




それで、供給制約問題の本質は何か、というと、「アクセルを踏もうとしたら、時速20kmくらいで公共事業エンジンから火が出る」ということ。


とりあえず、これまでは日銀というギアがバックに入った状態だった(頭を押さえつけていたのは紛れもなく日銀)わけです。

現時点ではとりあえず2速か3速くらいまで入れてくれていますので、「とりあえず火吹いてる公共事業エンジンにはあまり負担かけずに修理する方法ないか、その間に減税エンジンや公的雇用エンジンの方にちょっと負荷かけて加速すべきか」という話をしているわけです。



それを、


・公共事業やらない金融緩和は新自由主義
・金融政策「よりも」公共事業を
・金融政策は「節度を以て」やれ
・消費増税は問題だ、法人減税阻止のために戦おう
・公共事業予算つかないくらいなら増税やむなし
・増税は安倍のせいだ



などと意味の分からない供述を繰り返してジャマするから怒られるんですよ。
終いには、「税収が減ったのはそもそも減税したからだ」「デフレは貨幣現象だから増税とは無関係だ」などと意味不明な供述をして、リフレーションの足を直接的に引っ張った国会議員が何人かいましたね。



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【国土安全保障】国土強靭化と恒久財政の論点 

2013年10月31日(木) 11時48分
なぜ統制派はデフレ脱却を妨害するのか。




最近の統制派の論点。


リーマンショック〜2012年12月の金融政策は国際比較で統計的に有意でない。

・財政が統計的に有意、とりわけ公共事業が必要だ。

・総需要の創出なき金融緩和はバブルを誘発する。

公共事業で需要を創出し、それに見合った節度ある金融緩和が求められる。


さて、これらの論点を聞いて「デフレ脱却の妨害をしている」と思わない人は教養か読解力に問題があります。

この論を和訳すると、「供給制約状態にある公共事業の範囲内なら金融緩和を容認する、ホントはやってほしくないけど」としか読めないでしょう。

元の投稿を読めば、あーだこーだ言ってますが「批判をかわすためにマイルドな文言で分かりにくく書いている」と本人も認めているので、そういう態度であることは明白であります。

どこまで支那共産党に配慮すれば気が済むんでしょうか。
一体なにを恐れ、あるいは焦っているのか。
あるいは、やはり巷では主流となってきた見方である「本来の思想をついに全面展開し始めた西部塾生」ということなのか。



さらに許しがたい問題があります。





三橋貴明に対する田中秀臣氏の教育的配慮だったと思われるこの動画。
供給制約問題に対する解答になっている可能性もあります。
7:30頃からご覧下さい。


これを隣で聞いていた三橋貴明ですが、恒久財政と国土強靭化省という論点の意味がまったく分かっていません。
この動画でも持論を繰り返すだけでした。
分かっていない、というのは、最近も相変わらず



財政 vs 金融



というありもしない構図で中野剛志、藤井聡参与らと一緒になってB層を煽りまくって、少なくとも結果的にはデフレ脱却の妨害を続けていることからもわかります。

さらには「新自由主義」の誤用、「金融政策無効論」や「金融政策新自由主義論」などをバラまき、最大の味方であるリフレーションを攻撃するという害悪極まりない言動を取っています。


ちなみに、アメリカには既に国土安全保障省というのがあります。

アメリカ合衆国国土安全保障省
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%90%88%E8%A1%86%E5%9B%BD%E5%9B%BD%E5%9C%9F%E5%AE%89%E5%85%A8%E4%BF%9D%E9%9A%9C%E7%9C%81


アメリカ合衆国国土安全保障省(アメリカがっしゅうこくこくどあんぜんほしょうしょう、英語:U.S.Department of Homeland Security、略称:DHS)は、アメリカ合衆国連邦政府の組織の1つである。

テロリストの攻撃と自然災害から国土の安全を守るために、2002年11月に設立された。
各州においてはDHS相当の機関として「OHS」(Office of Homeland Security、国土安全保障局)が設けられている。』



この目的から行けば、地震災害などが極めて多い我が国の場合、インフラ整備なども国土強靭化省の政策担当になってきても何の問題もない。



リフレーションのどこが新自由主義なんでしょうか。
はっきり言って、田中秀臣版国土強靭化省の案の方が藤井聡版国土強靭化計画「10年で200兆円」よりも過激ですよね(薄笑)



本当に国土を強靭化し、災害や有事から国民を守るために言論活動やってるんですかね?
その本気度というか、本当の目的が疑わしくなってきたのは当方管理人だけでしょうか。



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【金融・財政】続・「ヒモでは押せない」は正しい喩えか? 

2013年10月30日(水) 12時38分
もちろん、失業率だけでなく他の数字にも対応しますよ。




昨日のグラフだけだと、「2011年から失業率が下がってるじゃないか!やっぱり金融政策は関係ないんだぁぁぁぁぁぁ!!」と言う輩に突っ込まれそうなので、就業者数でもグラフを作っておきました。






2011年の失業率低下については、次のような見解が主。
実際、データを見ると、就業者数はむしろ減っています


震災後に大きく低下した失業率をどうみるか
http://www.nli-research.co.jp/report/econo_letter/2011/we111111.pdf



なお、上記のようなグラフを見ても、「小泉政権下での回復は中途半端じゃないか!」という声が出ますが、福井総裁が裏切ったことを知っててそれを言ってるならかなり悪質です。

「回復軌道に乗る」ことと「回復が完了する」ことは、もちろん現象としても日本語としても全く意味が違いますので。



最新の就業者数の傾向はこちら。


労働力調査(基本集計)
平成25年(2013年)9月分
http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/pdf/201309.pdf



やはり、今年4月の黒田日銀発足から急速に回復し、9月分でもなお増加中です。



小泉政権のときと合せると、「MBに単純比例」するのではなく、「日銀・政府による明確な期待形成」が発動された時、2年遅れで失業率や就業者数が連動して改善している、というのが分かります。

アベノミクスに関しても、1年半〜2年で明らかな効果が表れるはずでしたが、木下消費増税でどうなっていくのか、日銀法改正は、などの論点については今後も「戦いは続く」と言ったところです。




無論、だからと言って財政は無関係だなどと、山本幸三みたいなことは言ってませんからね?
むしろ、消費増税の影響がこの後どう出てくるかが非常に心配ですし、公共投資に関しても問題は山積しており、今後の対策をどうしていくのかは非常に注意深く見ています。


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