不思議の国のアリス(村山由佳訳)

May 07 [Sat], 2011, 10:00
ルイス キャロル
メディアファクトリー
発売日:2006-03-03

翻訳は、新潮文庫の『不思議の国のアリス』、矢川澄子さんの作品の方がずっと原作に忠実です。
日本語という言葉のニュアンスをいかに英語に近づけ、読者に伝えるか・・・生みの苦しみすら匂ってくるような名訳です。
原著か、矢川澄子訳を読んでから本書を読むことをお勧めしたいなと思います。

こちらの作品は、トーベ・ヤンソン氏の挿絵が主役です。

挿絵って、物語のすべてを絵にするものでなく、物語のイメージを豊かにするためについているものだと思います。
だから、作り手の印象深い場面「ここを絵として表現したい」そんな思いのある場面が、絵になるんじゃないのかなと、勝手ながら想像しました。
「え!?ここ??」
今までイメージしてこなかった場面にふっと挿絵が出てきて、表現の仕方も、すごく面白いんです。
トーベ・ヤンソンさんの頭の中のイメージは、ものすごく独創的で、可愛くも怪しくも、見たいような見たくないような、影も光もすべてを取り込んだ万華鏡のように変化する不思議な魅力に満ちおり、虜になってしまいました。
今までに見たことも、感じたこともない、アリス。
トーベさんは、こんな風に『不思議の国のアリス』について感じているんだぁと、そのセンスに圧倒されました。


フィンランドのヘルシンキ発のバンド。
rubic(ルービック)

クラシックやエレクトロポップ、ハイトーンボイスのボーカル、風や雷など自然の音を混ぜ、美しいものを作ろうとしながら、
アルバム全体のトーンに、くもり空が潜んでいます。
あえて、そうしているのではなく、作っていくうちにどういうわけか、暗い影が混ざってしまうという気取らなさを感じます。
こんなの、聴いたことなかったんで即購入しました。

ありがとう、タワレコさん
Towers Upon Towers by rubic
アルバム『solar』by rubic

わたしが私になる方法

May 02 [Mon], 2011, 7:08
出版された当初読み、8年越しに再読。

当時より、真摯にこの主人公の気持ちを受け取ることができた。
あと、主人公を取り巻く大人たちの気持ちが分かるようになっている自分に驚いた。
時は経ったのだなと、痛感するばかりだけど、

自分に正直に生きることは、何歳になっても難しくて、

今も10代の私は、20代の私の心の中で息をしている。

ひりひりするけれど、爽やかな余韻を信じたくなる物語。


大人になるってことは、

自分を隠すことと、他人を傷つけることばかりが上手くなるってこと

もう、古本でしか買えないのが本当に残念な作品の1つ。『わたしが私になる方法』

翻訳小説は、言葉がまどろっこしいことや、背景にある文化を知らないと楽しめないことも多いので日本の小説より感情移入しにくい、すなわち面白くないと判断されても仕方ないと思う。
どこの国に行っても、母国作家の母国語の小説が売れるのは当然だよ。
小説の面白さって、母国の面白さだと思うから。
音楽のように越えられない壁だけど、小説という表現の魅力は、読み手のバックグラウンドにより親密に寄り添うことなんだ。

海外小説がけっこう好きな私からみて、日本の小説で弱いなぁと思うのが、
ティーンエイジャーを主人公にして、
ティーンエイジャーを読者層として捉えているけれど、

絶対、大人も楽しめる小説。

誰もがティーンだったんだから、みんなティーンの気持ちを通り越してきたはずなのに、

日本の大人たちは、ティーンであった事実より、あの頃抱いた気持ちを、ぎゅうぎゅうと満員電車で締め付けて、

ヨレヨレにしちゃってるのかもしれない。

主題歌にしたいな

tall tall grass
アルバム『O - TILLY & THE WALL 』に収録。


『薔薇と野獣』より短編小説『タイニー』

April 21 [Thu], 2011, 15:34
フランチェスカ・リア ブロック
東京創元社
発売日:2003-10

グリム童話より、現実的で瑞々しく、血と意志の通った女の子たちのお話。


フランチェスカ・リア ブロックを読むと、インスピレーションを刺激される
彼女の短編集を読むのは初めてだ。
それも、グリム童話をベースにフランチェスカの詩的な言葉と美しくファンタジックな感性であたらな物語を創作したというコンセプトだなんて、ときめかずにはいられない

読み終わった後の感想は、素晴らしい!のひとこと。
好き、のひとこと。

シンデレラ、おやゆび姫、白雪姫、青髭、眠り姫などのグリム童話の中でとりわけ有名な作品が取り上げられている。
お姫様という煌びやかなキャラクターは影を潜め、主人公の少女たちは、自らの運命を切り開いてゆく。
女の子の持つ儚くも鋼のような強さが、この短編集の中に首尾一貫して流れる。
ファンタジックでリアル。
この相反する要素を、ごく当たり前のように自然に物語の中に混ぜてしまうフランチェスカは、唯一無二のアーティストだと、私は思う。

ぜんぶ、好きな短編集だけど親指姫をベースにした『タイニー』が一番のお気に入り
『薔薇と野獣』に収録されている他の短編、それらを超え、フランチェスカの作品は詩的で美しい言葉や自然の美をたたえた描写と同時に犯罪的な暗鬱さが棲んでいる。

でも、この『タイニー』には暗さより純粋さがきらっと水面に映える。
清々しく、可愛らしく、乙女的な作品だから、好きなのだ

どうぞ、この音楽とご一緒に。
wish you well by katie herzig


アルバム『Apple tree』に収録。
(ケーティー・ヘルジングor ケーティー・ヘルシングは、アップテンポなナンバーもこなせる、次回作を心待ちにしているアーティスト

ティファニーで朝食を(村上春樹:翻訳)

April 11 [Mon], 2011, 3:47
トルーマン・カポーティ
新潮社
発売日:2008-02-29

映画とは、まったく違う作品。
私は、こっちのホーリー・ゴライトリーのが好き。


オードリー・ヘップバーン主演のラブコメディ『ティファニーで朝食を』は、原作のホーリー・ゴライトリーの自由放棄でミステリアス、ややもすれば下品な魅力を、鮮やかに、そして見事に中和してしまった。
21世紀に生きる誰もが、『ティファニーで朝食を』といえば、オードリー・ヘップバーンと上品なジバンシー・ルックとウィンドウを眺めるビックサングラスとティアラ、煙草を連想させるはずだもの
そして、ムーン・リバーもね

2009年シャネルの広告に登場した、リリー・アレンのルックも、映画にインスパイアされている





原作は、ホーリー・ゴライトリーという魅惑的な女性と登場人物みんなが恋に落ちながら、結局、彼女は誰のものにもならないのだ。
物語も、ホーリーという女性との思い出を回想しているシーンが4分の1を占める。もう、ホーリーの幻想をみているような語り口で、みんなが口々に「あの子はとんでもない子だけど、好きだった・・・」と言う。

男の人が夢見る、夢の女の人がホーリーだとすると、男の人ってちょっぴりかわいそうな生き物で、
女の人は、なんてずる賢い生き物なんだろうと思う

いつか、原作に忠実は『ティファニーで朝食を』をスクリーンで観たい

世界で一番、切ない失恋の歌を大合唱
How can you mend a broken heart by Al green



アルバム『Let's Stay Together 』に収録

チェロキー・バット

March 23 [Wed], 2011, 5:52
チェロキー・バット by フランチェスカ・リア・ブロック


読み終わった後の感想をひとことで表すなら、

Like a Sofia Coppola's film changing into a fantasic dress.
ふらりと入った古本屋さん
直感で手に取り、直感で買うことを決めた。
こういう作品に出会うことは、小さくも劇的な運命だと思う

チェロキーは、恋人のラファエルと魔女の子ウィッチ・ベイビ、エンジェル・ファンと「ゴースト・ガイズ」というバンドを結成

心の優しいチェロキーは、徐々に人気の出てきたバンドが、さらに観客を惹きつけるパフォーマンスができるよう、賢い友人コヨーテから不思議な力を持った道具を授けてもらう。
バンドの人気上昇とともに、欲が出てきたメンバーたち。
欲深さゆえに不思議な力の偉大さと巨大さ圧倒され、良心と自分らしさをすり減らしてゆく

思春期ごろの季節は、家族よりも友達や恋人が大切だと想っていたなぁと思いだした。
自分のことを、彼らのが良く分かってくれているような気持ちになることがあった
今は、それぞれを限られた時間の中で大切にしたいと感じている
どれが一番かということも、私はあえて考えないようにしている。
時と場合によって、そのバランスは変化し、頼もしいパワーと癒しとなって私を支えているからだ

冒頭のチェロキーは、ぼんやりとした極彩色な恍惚感を放ち、少女漫画の主人公のようにふわふわとした輪郭だった。蜷川実花の写真の中に居る女の子みたいで、現実感がない。
小説を読むというより、写真や絵をみているような気持ちになる。

きれいだなぁと、ただ思う。

友人や恋人のため、悩みながらも自分の力で行動するようになると、輪郭が浮き上がり、その隙間をドアーズやジミ・ヘンドリックスの音楽が突き抜けてゆく。
動きのない蜷川実花の写真から飛び出して、ソフィア・コッポラの作品の主人公として息をしている感じがする。
同時に、絵や写真のようだった作品が女子的な趣味や感情が舞う中、ロック音楽が落ちてくるソフィアの映画のように変化していった。

表紙の絵のブーツも、物語の重要なアイテム

I'm addicted to Francesca Lia Block

物語の中に出てくる音楽と、私がイメージした音楽

Riders on the storm by the Doors

アルバム『LA woman』に収録

Bold as Love by Jimi Hendrix
my best JImi Hendrix


アルバム『Axis: Bold As Love 』DVDついているVerがあるんだ

CALIFORNIACATION by RED HOT CHILLI PEPPERS

アルバム『Stadium Arcadium 』に収録

恋について

March 11 [Fri], 2011, 13:15
恋について by チェーホフ


ロシアの作家の短編小説です。
図書館で借りてみました
「恋」や「愛」というタイトルを見つけると、読んでみたくなる性格なので、衝動的に
写真だと分かりにくいですが、ロシア語のタイトルが刺繍で縫ってある表紙になっております
投げやりに縫いつけたようで、ところどころほずれています。
手作りしたブックカバーをかけたようなデザインで、主人公の思い出を大切にとってあるようなイメージを彷彿とさせ、とても深く作品をとらえていることが読み終わってから分かりました


実は、この『恋について』はチェーホフが実際体験したことを綴った3部作のうちの完結編だそうです。
私は、終わりから読んでしまったことを後から知りました
確かに、冒頭がとっかかりにくかったのですが・・・、物語の本筋はなんの問題なく読めます
チェーホフの実体験をベースに書いた小説なのではと言われることが多いらしいのですが、
チェーホフが、とある人妻に想いを寄せていたということに、本人は否定も肯定もせず、この世を去ってしまいました。
とても紳士的な人ですね
のちに、想いを寄せられていた人妻だと言われている人が、自伝を書いています。
『私のなかのチェーホフ』byリジヤ・アヴィーロワ

その秘められた想いが3部作に投影されているかどうか、今となっては想像するしかありません。

物語はこんな感じ(amazonより)
雨に降られ押しかけ客となった獣医と中学校教師主人のインテリ地主アリョーヒンは問わず語りに若かりし頃の恋の話を語り出す…地方裁判所副所長の妻アンナ・アレクセーエヴナに恋し互いの気持ちを口には出さず心だけ通じ合う二人、夫の転勤で引き裂かれる二人の運命は・・・。

インテリ地主のアリョーヒンが、昔の恋を語り始めることからこの物語は幕を開けます。
町のエリートである裁判所長の夕食に招かれ、22歳にもならないその妻と出会い、たちまち恋に落ちてしまいました。
二人は、互いに惹かれあっているのを感じながら日々を過ごしていきます。
秘密に会うことなど一切せず、お互いが好きなのをなんとなくわかっていながら時は刻々と流れていくだけです。
「アンナはなんで、あんなつまらない男と結婚して、子どもまでいるのだろう
怒りに近いやるせなさを心に抱えたまま、アリョーヒンは自問し答えは見いだせないままです。
やがて、アンナの夫の転勤で二人はさよならを言わなければならなくなります。

読み返していたら、一度目に読んだ時よりもずっと切ない気持ちになりました。
好きな人のそばにいて、想いが通じ合っていること勘づきながら、ずっと一緒にいるのです。

そんな我慢は人生に必要なのでしょうか

この問いが、物語のすべてだと思います。

自分に正直にまっすぐ生きることは、辛いこともたくさんあるけれど、後悔するより、ずっと辛くない。
忘れてしまいがちな大切なことを、胸に秘めて生きてけたら幸せだと思います。

名作には、名曲を。
your song by Ellie Goulding
エルトン・ジョンの「your song」をUKの新人アーティストEllie Gouldingがカバーしたものです。

ほとんどの曲は、元気いっぱいで明るいエレクトロポップ。
アルバムのラストにピアノがベースのこの曲があります。
彼女の得意とするジャンルとのギャップにとても驚きました
Ellie Gouldingのこぼれそうな才能をさらっと見せつけられた曲です。
PVも曲の世界観が自然に伝わってきます

そして、柔らかく、繊細な歌声がアンナの心情を表すのにぴったりだと思いました。

アルバム『Bright Lights』収録

yesterday by the beatles
この曲で物語のエンディングを飾りたいです


アルバム『THE BEATLES 1962 - 1970 』に収録。

不思議の国のアリス(矢川澄子訳)

March 10 [Thu], 2011, 12:55
不思議の国のアリス by ルイス・キャロル(訳:矢川澄子)


ディズニー映画の『不思議の国のアリス』の印象が強く、肝心の本編は、何度読んでも記憶からすり抜けていってしまいます
アリスといえば、水色のワンピースにカチューシャに白いタイツにエナメルの黒い靴
と思っていましたが、原作にファッションの記述はまったくないんです。
ディズニーが作り上げたアリスのイメージを私は、ずっと持っていたんだなぁと気づきました。
3Dの続編『アリス・イン・ワンダーランド』も大ヒットし、アリスが冒険した“不思議の国”はディズニーの強烈な魔法の支配下に置かれしまったよう。
でも、だからこそこの名作が世界中で読み継がれているのも、事実だと思います

たまたま、通りかかった商店街の古本屋さんで100円で手に入れました。表紙の絵に一目ぼれしました
また、物語の幕開けが好きです
アリスはそのとき土手の上で、姉さんのそばにすわっていたけれど、何にもすることはないし、たいくつでたまらなくなってきてね。姉さんの読んでいる本を一二度のぞいてみたけれど、-中略-挿絵もセリフもない本なんて、どこがいいんだろうと思ってさ。

アリスを良家のお嬢様だけれど、優等生ではないアリスの性格が表れています

ウサギを追いかけて、穴に落ちたアリスは「私って誰かしらもしかして、アリスじゃなくて他の誰かになっちゃったのかも・・・。」と考えあぐねます。
「エイダ?違うわ。私は巻き毛じゃないもの」
「メイベル?メイベルは何にも知らないから、そんなはずない。」
自分は、友達の誰かになちゃったのじゃないかと悩むんです。

ちょっと生意気

抱いていた赤ちゃんがブタに変わってしまうシーンがあります。
その時、アリスはこう言います。
「あのまま育ったら、ずいぶんみにくい子だったろうけど、ブタとしてはわりあいかわいいほうだと思うわ。」
って・・・、少し失礼ではないかしら

アリスは、本当にお嬢様でそれらしく知識もたくさんあり賢い女の子だけれど、おませさんなのです
そんなおませさんの冒険が、本当の『不思議の国のアリス』なのだと思います
金子國義さんの描いた挿絵も、ツンとした誇り高いアリスを感じさせてくれます。


アリスがこのまま成長したら、ひょっとしてリリー・アレンのようになるのでは
そうなったら、面白いかも・・・とニヤニヤしながら読みました

smile by Lily Allen

「最初にあなたが泣いているのをみた時、私笑っちゃったわ・・・」女の子は、誰でもこういう気持ちがあります。
誰でも、小悪魔気質です。
アルバム『Still Alright』収録

アリスがウサギを見つける前。家族とくつろいでいるシーン。
Hidamari by Shugo Tokumaru

アルバム『Exit』収録

ウサギを追いかけて穴に落ちてしまいました。
“Drink me”飲み物や“Eat me”の食べ物でちっちゃくなったり大きくなったり・・・
自分の涙に流されてしまいます。助けてほしい
乙女の祈り〜Tekla Bądarzewska-Baranowska
バダジェフスカが17歳の時に作曲したそうです。本当に意味で、乙女の祈りなんですね
作品集がリリースされています。とても美しい旋律です
かなえられた乙女の祈り~バダジェフスカ作品集』に収録

Orpheus in the Underworld by ジャック・オッフェンバック
濡れてしまった洋服をみんなで競争して乾かそう
小学校の6年間、運動会のリレーの時は「天国と地獄」がかかりました
トラック競争しているシーンは必ずこの曲を思い出します。

ウサギにメアリー・アンと間違われて手袋をとってくるはめに。身体が大きくなっちゃいます。
さぁ、たいへん
What You Waiting For by Gwen Stefani


このPVのイメージは強烈です

イモムシは、原色の体で、原色のキノコの上にのって、タバコをプカプカしているイメージなのです。
まったり系Jazzが好きそう。
The man I love by Billie Holiday
アルバム『Lady Day: Best of  Billie Holiday』収録

侯爵夫人からブタの子どもを渡されます。この夫人の料理人はコショウを使いすぎなのです
Everything's Just Wonderful by Lily Allen
アルバム『Still Alright』収録

お茶会(め茶く茶会・・ですって。ことばの遊びもしゃれっ気があります
I want candy by Bow wow wow
ティム・バートンの『アリス・イン・ワンダーランド』の帽子屋さんはここに出てきます。
お茶会は楽しくないと

アルバム『Bow Wow Wow』に収録

女王様のバラを赤く塗っています。
Future Umbrella by Shugo Tokumaru
このリズムに乗って、白いバラを赤く塗っているような、気がします
あわてているような、楽しんでいるような。
アルバム『Exit』収録

チャシャネコは、こんな音楽が好きだと思う
怪しい感じ。でも、常に遊び心がいっぱい。
Feel good Inc. by gorillaz
アルバム『Demon Days

ウミガメもどきとグリフォン(架空の生き物)は、海の学校に通っています。
Octopus's Garden by Beatles
ビートルズで好きな曲ランキング高いです
アルバム『Abby Road

ハートの女王様の法廷にかけられてしまいました
曲のイントロだけで、ハラハラどきどきするのが伝わってきます。
live and let die by PAUL McCARTNEY & WINGS
それもそのはず、『007死ぬのは奴らだ』のオープニング曲としてつくられてんだもの
オリジナルサウンドラックは、販売していないみたいです。
コンピレーションで。

アリスはやっぱり、リリー・アレンにしたいです
生意気で、賢くて、ちょっと悪知恵が働くぐらいのかわいい女の子に成長しますように
こういうfearを乗り越える強い女の子でありますように
the fear by Lily Allen
アルバム『It's not me ,It's you』に収録。

訳す人によって印象が変わってくると思うので、違うバージョンも読みたいです

人魚の涙 天使の翼

March 09 [Wed], 2011, 16:50
人魚の涙 天使の翼 by フランチェスカ・リア・ブロック


オリジナルタイトルは、「Echo」
エコーという主人公の女の子の名前です。
私は、読み物についてはお気に入りの作家や書き手はいませんでした。
飽きっぽい性格が災いして、漫画を最終巻まで読みとおすができませんし、海外ドラマも最終シーズンまで見続けることができません。。

同じ作家の本を2冊以上、読んだこともありませんでした。
でも、このフランチェスカ・リア・ブロックの本は、すべて読んでみたいです
お気に入りの作家が見つかるのは、好きな人ができるのと同じくらいときめきますね
うれしいな

ストーリー(amazonより)
自分がうまくできるのは、万引きとキスとダンスだけだと信じているティーンエイジャーの少女エコーが主人公。完璧で美しい天使のような母親、妻だけしか目に入らない父親。エコーは、愛しあう両親からひとりだけ疎外されているように感じている。愛されているという実感を味わえず、自分に自信がもてない彼女は、なんとか心の空虚を満たそうと試行錯誤するのだが・・・。空回りするだけの自分自身がいやで、別の人間に生まれ変わりたいと願いつづけるエコー。けれど、傷ついた天使や、健康おたくの吸血鬼、重い病をわずらう美少女、娘の命を助けるためにすべてを犠牲にした男、都会のなかでどんどん堕ちていくだけの女友達――それぞれ事情を抱えた人々と出会い、痛みを共有し、さらに父親の死を経験したことで、少しずつ、自分自身を受け入れて、自分のなかに愛情を見出せるようになっていく・・・。成長した彼女が、地下鉄の駅で、傷ついた天使に再会したとき――奇跡は起きた。自分自身と愛情を捜し求めた少女がそれを見つけるまでの成長物語が、LAの詩人と呼ばれる著者ならではの透明感ある語り口で、美しく、かつクールにつづられる。甘くせつない現代のフェアリーテイル。

冒頭の文体や表現が典礼で瑞々しかったので、プールに反射したカリフォルニアの太陽のように明るくキラキラした物語を想像していました。
Juicy Coutureのフレグランスのような香りをイメージできる爽やかな物語だって。

Juicy Couture HPより。


見事に裏切られました
もっと、人間の哀しみ、嫉妬、欲望のような身体の底から湧きあがってくる負の感情が砂のように散らかっています。

でも、文章はきれいで、瑞々しいまま。そのせいで、負の感情がより際立ちます。

読んでいて、心がきゅっと縮みあがりました。切ないんです。

美しいママはパパの愛情を独り占めして、周囲の愛情もかっさらっていってしまう。
エコーは愛されているはずなのに、自分自身と美しすぎるママへのコンプレックスで食べ物に対する欲望や飢餓感の波がとても激しく、不安定です。
ガリガリに痩せて、いつも男の子たちを惑わしています。
そんな折に、パパの命がもう長くないことを知りエコーはますます精神的に揺らいでいってしまうのです。

独特な文章と構成。

経済書やミステリー小説のように、理論的に話は進みません。
ふんわりと幻想的な世界の中で、くっきりとエコーの悲しみや辛さが浮き彫りになっています。
こういうのを読みなれない人は、わけがわかんないと思います。
わけがわからないまま読み進めて、最後にはエコーが悲しみから立ち直り、喪失感の岸辺から再びしなやかに立ち上がる物語だと気づくはずです。

それも、なんとなく。


フランチェスカの小説には、音楽や映画や詩やダンスが登場することが多いです。
以前、古本屋さんで運命的に出会った「チェロキー・バット―ウィーツィ・バットブックス〈3〉」で登場人物はバンドを結成していました

この物語の主人公エコーも、音楽やバンドと密に関わる生活をしていて、彼女の内に秘めた感情を代弁しているようなロック的な音楽がページいっぱいに流れています

この小説の冒頭の文章は透き通るようにきれいです。そして、エコーのママは彫刻のように美しく、魔法のような癒しの力を持っている。
エコーのママは神話の女神さまのような人なのです。
The Mystic's Dream by Loreena McKennitt
イントロだけでも、違う世界に連れて行かれていくようです


エコーが自分にコンプレックスを抱く前のエコーへ
Night & Day by Sarah Blasko
アルバム『as day follows night』に収録

Lust for life by iggy pop
多くの人が、映画『トレイン・スポッティング』を思い出すよね
アルバム『Lust for life』に収録

昔の恋人ソーンとの恋愛がうまくいっている時
candy by iggy pop

アルバム『Brick By Brick 』収録

Velvet Underground
sunday morning by Velvet Underground
全部好き
アルバム『Velvet Underground &Nico』に収録

パパの死が近づいていることを知る時に、車を大音量で音楽をかけて
tiny girl by iggy pop
my best iggy pop



イギー・ポップとベルベット・アンダーグラウンドは、作品の中に登場します。
ベルベット・アンダーグラウンドの古いアルバムって、やっぱりBananaのやつ

エコーが恋するスモークが好きだった音楽はJohn LennonとElvis presley
working class Hero by John Lennon
消え入りそうな繊細なスモークに似合う名曲。
ベストアルバム『Lennon Legend』収録

Ferver by Elvis presley
熱狂的なグルーピーがいるスモークのテーマ曲のようなもの
このElvisの曲は、今聴いてもかっこいいし、色気があります
Elvis is Back
元は、Little Willie Johnの楽曲なのかな
いろんな人がカバーしています。聴き比べるのは、楽しいです
いろんなアーティストの『Fever』
Beyonce
まったく違う妖艶な雰囲気になります
christina aguilera
アギレラが歌うと、攻撃的な強さを感じます。

セックスピストルズのシド・ヴィシャスと恋人ナンシーを思わせるシーンがある。
破滅的でパンクなハートに乗って、人生を駆け抜けている。
No fun by sex pistols
アルバム『ザ・ベスト・オブ・セックス・ピストルズ』に収録

ティーンエイジャーの膨大なエネルギーは行き場を失うとこんな風に爆発しちゃう。
Smells Like Teen Spirit by Nirvana


エコーのパパを喪失したママの苦しみを。
So this is goodbye by Stina Nordenstam
スティーナの声は、消えちゃいそうで、不安になります。
アルバム『And She Closed Her Eyes 』に入っているはずなんだけど、アマゾンが間違えているのかな。
amazon.comには表記してあります。

エデン。エコーが出会った病弱な女の子は、病院でエンヤのテープを聴いているのです。
On your Shore by enya
アルバム『walter mark』収録

天使の男の子に再会します。
Ev'ry time we say goodbye by Annie Lenox

Ev'ry time we say goodbyeもよくカバーされる名曲です。
オリジナルは、cole porterが作詞作曲しました
Jazzっぽいです。
透明感があり、エコーのママを思わせる象牙の彫刻のようなAnnie Lenoxのバージョンが、この物語のエンディングに相応しいと思いました。
アルバム『Red Hot & Blue: Cole Porter Tribute 』に収録。
これはCole Porterへのトリビュートアルバムであり、AIDS患者を救うためのチャリティーアルバムでもあります。

また、デレク・ジャーマンの映画『エドワード II Queer』でも、聴くことができます。(渋谷TSUTAYAのアート映画の棚にあったはず

喪失と再生の物語は、長い時間をかけて終わりを迎えたのだと感じています。

マイ・ハートビート

March 02 [Wed], 2011, 9:43
マイ・ハートビート byギャレット・フレイマン=ウェア

主人公のエレンが気難しくて、ひねくれていて、大人びていて、一途です。
矛盾した心をたくさん持っていて可愛らしく夢中で読みました
かっこいいデザインのCDジャケットを見て、ジャケ買いといいますが、図書館で一目ぼれして借りました
ジャケ借りです

エレンは14歳。学校を1学年飛び級し、超一流大学への進学を期待されるジェイクを兄に持ち、目立たないよう“B”ぐらいの成績で無難に日々を過ごそうと考えるのが日課です。
心の中で兄の親友で優しくてすっごくかっこいいジェームスに恋しています。
ある日クラスメイトから「あなたのお兄さんとジェームスは付き合っているんじゃない?」と言われ動揺したことがこの物語の始まりです。
小さき時から今も、これからもずっと・・・。他人の言動や自分の気持ちの変化で景色は変わり続けると思います。
家族、付き合っている恋人、教師や友人など周囲の人々と自分は、大なり小なり影響し合って生活していて、カーテンがふわっとめくれるように、今までみてきた物事が違った色や輝きを帯びて見えてくることがあったと思います。
その様子が、チクチクと縫われた刺繍のように描かれています。

14歳ぐらいの時、私もこんな感じでした。
今よりずっと大人びようとしていました。
ママの買ってくる洋服が嫌でした(でも、エレンはいい子だからママと買い物に付き合うときは9歳のエレンでいようとします。)

物語は、エレンの語りで進んでゆきます。
正直で、皮肉交じりで、冷静。
兄と想いを寄せるジェイクへの優しさを感じさせる言葉がほとんです。
恋愛相手としてジェイクのことも好きだけど、兄のことも大切。
兄を受け入れようと小さな深いハートを凝らします。
でも、自分の好きなジェイクが兄のことを本当に好きだったら、どうしよう・・・そういう迷いの中でドギマギしているのです。
時々、ずる賢かったり自分勝手だったりするけど、そんなところも胸やけするほど、ティーン・エイジャーらしいのです

誰しもが、ティーンエイジャーの季節を通り過ぎ、あの頃あったニキビは消えたけれど。
心の片隅に残ったティーン・エイジャーっぽさがうずきます。

エレンが、私が好きなのは「エーデルワイス」みたいなありきたりな音楽・・・というセリフがありました。
ただし、小説の雰囲気は、女子的なロックポップスな香りでいっぱいです

私の好きな音楽が、この作品にはたくさん投影されています。

物語の前半のエレン
やるせなく、楽しみのない日々が続いています。
 close to me by kaki king
私の大っ好きなバンドthe cureのこれまた大っ好きな曲「close to me 」をギタリストでもあるkaki kingがカバーした

アルバム「Perfect As Cats: Tribute to the Cure 」に収録

兄がゲイかもしれない・・・。この複雑な気持ち。
Uncharted by Sara Bareilles


恋の幕開け波乱の予感
Cannibal Resource by Dirty Projectors

アルバム「Bitte Orca (Ocrd) 」に収録

病院カフェテリアのシーン
 at the zoo by Simon & Garfunkel
ベストアルバム「Essential Simon & Garfunkel 」に収録

恋に落ちた
you get me by Michelle Branch


他にもたくさんあるよ。
cut here by the cure
「Greatest Hits 」に収録

Sleep by azure ray
アルバム「Azure Ray」に収録

Two Is Better Than One by Boys Like Girls ft. Taylor Swift
アルバム「Love Drunk」収録
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    ・すべての映画
    ・すべての音楽
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いろんなことを克服し、やっと落ち着いた季節になりました。
今は、すっごく人生が楽しい
家族や友人にとても感謝をして、日々を丁寧に生きたいと思います。
落ち込んだ時、読んでいる小説や本にどんな音楽が流れているか、空想していました
それをメモとしてつづっていきたいと思います。
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