ふたりがいたから。

May 27 [Tue], 2014, 22:07

さて、あの日から早5年…




5年!?





あまりのことに狂喜乱舞して我を忘れて深夜数軒のコンビニに
チャリ走らせて15冊マガジン買ったあの日からもう5年経ったなんて…

時はなんて早いんだろう。

まさか5年後の今結婚してるなんて思ってなかっただろうね私。
あの頃の私の頭の中はこのせつの4文字しかなかったしね。

でも、ここまでこれたのは、何度も言うけど彼女たちのおかげ。
彼女たちがいたから色んな困難を乗り越えられたんです。
愚痴とか不満とか、そういう暗い話ができない分、内側に
溜め込むタイプなんですが、それをうまく飲み込めたのは、

このせつのおかげ。

このちゃんだってせっちゃんだって私より辛い思いしてる。
てめーは何やってんだ。ここで潰れてんじゃねーよ。
なんて叱咤激励したことが幾度となくありました。
キツいとき、踏ん張れるんですよ。このせつ思い出せば。
今幸せなのは全部このせつのおかげだって本気で思ってます。
だから、5年経った今でも心からおめでとうって言える。



本当に、おめでとう。



そして、ありがとう。
二人のおかげで私は今めっちゃ幸せです。


ということで全このせつファンの皆さんこれからもこんな私を
よろしくお願いします。
そして久々にこのせつSSを書きました。
ずっと頭ん中にはSSがあったんですが、書き方そろそろ変えよう
とか思って今日それが実現しました。もはや運命。

では続きから5周年記念このせつSSどうぞ。
コメへんも!


   新しい記念日




――もう知らへん!!
 何故あんなことを言ってしまったのだろう。悔やんでも悔やんでも惨めになるばかりで、ならばとひたすら己を呪ったところで時が戻るはずもない。分かっている。自分をどんなに責めようが罵倒しようが事態は何も変わらないことは。
 刹那は高等部南棟最上階に位置する屋上に来ていた。中等部を卒業してから2ヶ月。週の3日はここで彼女とランチを食べていた。しかしもう食べることはないのかもしれない。刹那は唇を噛み締めながらフェンスにしがみ付く。自分の身勝手な行動がそうさせてしまったことをまた再確認しまた項垂れる。何故、どうしてあんなことを。
「ちょっと、早まらないでよね」
 風と共に背中に当たった声に刹那は振り向いた。明日菜は「またこの世の終わりみたいな顔しちゃって。」と呆れたふうに笑う。
 明日菜とは4年目の付き合いだが、関係がぐっと深まったのは去年の春からのことだった。彼女の働きかけによって刹那はずっと隠してきた思いを一番大切な人に伝えることができた。そればかりではない。身分を気にし、一切を諦め犠牲にしてきた刹那に仲間と過ごす楽しさや幸せの意味を分からせてくれたのも彼女だ。
 魔法世界での共闘も彼女達の仲をより一層深めた。明日菜が王女であるという事実を知ったときも生真面目に恭しく接しようとした刹那に問答無用で一喝した。刹那はその時初めて知った。『親友』という言葉の意味を。そして彼女は唯一無二の親友を手に入れた。だからこそ明日菜が自分を代償に魔法世界の崩壊を止めようとしたとき、刹那は彼女の頬を張った。怒り、悲しみ、寂しさ、もどかしさ、全てを涙と共に吐き出した。なのに明日菜は笑顔でそれを受け止めた。「大丈夫!また絶対に会える!」なんで笑っていられるのか。刹那には全く理解できなかったがこれだけは誓った。彼女の親友として恥じない人間にならなければ――
 あれから2ヶ月。私は全く変わっていない。明日菜を見やって刹那は絶望した。またこうして助けられようとしている。私は、いったい何をしている。
「あー、その顔。また自分のこと責めているでしょ刹那さん」
「もう、放っといてください。こんな学習能力のない馬鹿のことなどもう」
「いやよ。そんな理由で放っとく親友がどこにいんのよ」
「明日菜さん……でも、」
「でも、じゃない。刹那さんが苦しんでるの、ただ黙って見てられないの。私も苦しいから。それに、木乃香もね」
「一番苦しんでいるのは、お嬢様です」
 冷たいコンクリートに落ちるように腰を下ろす。合わせた膝に額を押し付け刹那はくっと思いを殺した。明日菜はそっとフェンスに寄りかかり刹那を見下ろす。その表情は苦笑いを浮かべるもののやはり明るい。刹那がこうして膝を抱えるのは悩み過ぎてどうにもならなくなった証拠。そしてそれを自分に見せてくれる、明日菜はそれだけで嬉しくて、手を差し伸べたいと心から思うのだった。
「私はお嬢様にひどいことを言ってしまいました。お嬢様は何も悪くないのに。なのに、八つ当たりなんかして……お嬢様の顔、驚いて、それから――」
 刹那は逃げるようにして寮の部屋を飛び出した。
 今日は刹那にとって記念日だった。木乃香とパートナーの契約をした日からちょうど一年のこの日、刹那は柄にもなく木乃香を買い物に誘おうとしていた。すなわちデートなのだが刹那は恥ずかしすぎて死にそうになるためショッピングに誘うだけと自分に言い聞かせていた。念入りに計画を立て実行に移した今朝、朝食を作っていた木乃香に予め練習していた言葉を言った。しかし返ってきたのは刹那の想像に反するものだった。
 
 ごめんなせっちゃん、今日は用事あんねん。
 どうしても今日でなければなりませんか。
 うーん。前から決まっとったからなあ。

 珍しく食い付いたにもかかわらず、木乃香はその意図に気付く様子もなくごめんなと笑った。それが刹那の癇に障ったのだろう。もう、止まらなかった。

――今日は記念日やのに、このちゃんは何とも思ってなかったんや!もうええ、このちゃんなんて知らへん!!
 ただ、あの日のように商店街を並んで歩きたかった。一緒にお菓子を食べて、お茶をして、可愛らしい服をたくさん買って……またあの日の幸せを味わいたかった。そう思っていたのは自分だけだったと、刹那は滲む視界を声を殺しながら走り続けた。
「木乃香、言ってたよ。刹那さんとパートナーになった日だって。先々週かな、嬉しそうに話してた」
「え」
 そんなはずない。だって、お嬢様は忘れていたのだから。刹那は眉をハの字にしたまま明日菜を見上げた。明日菜にはそれが困って鳴いている子犬のように見えてくすっと笑わざるを得なかった。
「あの子、昔っからサプライズ大好きだったからねー。何か企んでることは確かだったわね」
「そんな、私……」
「刹那!!」
「あひゃい!?」
「起立!そして走れ!!!」
 反射で慌てて立ち上がった刹那の背中を明日菜は思い切り叩いた。秘密を広げたあの時と同じように。振り向くと明日菜の満面の笑み。
 やっぱり明日菜さんには敵わないな。
 大好きな笑顔に応えるように刹那は一気に駆け出した。


「おかえり〜」
 ついただいまと返しそうになって刹那はその場に立ち尽くす。不審に思ったのか、木乃香はどないしたんと刹那の顔の前で手を振る。
「いや、あの…」
「ちょっとお昼にしては早いんやけど、料理できとるから。ほら、座って」
 テーブルには豪勢な料理の数々が並べられていた。こんなの前日から用意していなければ不可能だ。そう思って刹那ははっとした。
「せっちゃんのこと、驚かそう思ってたんよ」
 1年経ったからこそ今日という日も特別なものにしたい。そう思って計画していたのは刹那だけではなかった。
「まさかせっちゃんから誘われるとはなぁ、予想外やったわ。料理も全然できてへんかったし、サプライズにならへん思てつい用事がある言うてもうて。ごめんな、せっちゃん」
「お嬢様が謝る必要などありません。悪いのは私です。ひどいことを言ってしまって、すみませんでした。お嬢様が忘れるはずなどないのに」
「ええんよ。それに、新しい記念日にもなったし」
「え」
「初めてけんかした日。せっちゃん、怒ると京弁になるんやねえ。初めて知ったわ」
 カーッと赤くなる現象を刹那には止められなかった。嫌だ、ひたすら恥ずかしい。時間を戻してください神様お願いします!
「せっちゃん走って行ってもうて何で追いかけへんのって明日菜に叱られてな。でも、ウチむっちゃ嬉しかったんよ。せっちゃんに怒られて。記念日、これからどんどん増えてくんや思うたら嬉しゅうて嬉しゅうてな」
「お嬢様……」
 主従関係。それが木乃香と刹那を結び付けるものだった。しかし、木乃香はそれが嫌だった。刹那にはそれが最上の喜びだと分かっていたが木乃香は彼女をそういう目で見たくはなかったし、自分がそういう立場であるということも居心地が悪かった。主と従者という壁などいらない。ただ一緒に肩を並べて歩きたい。
 近付くのはいつも木乃香からだった。しかし、それも変わってきた。今日だってそう。まさか刹那からデートに誘われるとは思いもしなかった。逆転されるのも時間の問題かもしれへんなあ。木乃香がのんびりと思ったときだった。
「危ないッ」
「きゃ!」
 キッチンマットに躓いて床に落ちる手前、やはり瞬間的に刹那の手が伸びてきた。木乃香の頭や背中の下にはしっかりと頼もしい手のひらが敷かれていた。
「お嬢様、大丈夫ですか」
「う、うん。ありがとう、せっちゃ――」
 そしてまた瞬間的に――唇が重なった。
 数秒間重なったままで、離れゆく感触を目で追いかけるとそこにはやはり赤く赤く火照った最愛の人がいた。
「1年前はお嬢様からでしたので、今回はと思って……えと、サプライズ、です――ってお嬢様、どうしましたか!?」
 あかん。せっちゃん、それ反則。
 木乃香は目の前の刹那以上に色濃くなったであろう顔を手のひらで覆い隠すのでいっぱいだった。




おわり


ぴくさま>
このせつはどうも!
ありがとうございます!!

とーまさま>
このせつはどうも!
なんかとーまさんのこと、昔から知ってたような気がします←
ありがとうございます!!
とても趣味が合うようでwwま、このせつ律澪級が最近ないんですが。
あったら教えてくださいw
では、コメントありがとうございました!
  • URL:https://yaplog.jp/clover1517/archive/2295
Trackback
Trackback URL
Comment
小文字 太字 斜体 下線 取り消し線 左寄せ 中央揃え 右寄せ テキストカラー 絵文字 プレビューON/OFF

不正な自動コメント投稿を防ぐため、チェックボックスにチェックをしてください。

利用規約に同意
 X 
禁止事項とご注意
※本名・メールアドレス・住所・電話番号など、個人が特定できる情報の入力は行わないでください。
「ヤプログ!利用規約 第9条 禁止事項」に該当するコメントは禁止します。
「ヤプログ!利用規約」に同意の上、コメントを送信してください。
青藍
このせつぶりです、さっちゃん様

ご結婚おめでとうございます。

そして、あれから5年?
えっ?早くて驚いています。自分、成長してない。愕然。

ところで、自分もなんですが、少し百合方面減速しちゃってます。

最近ではドキドキプリキュアにはまりましたが、今は無い。もう一度、最初から見てときめきたいです。

百合ブーム去ってしまったのでしょうかね?


June 02 [Mon], 2014, 23:09
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:さっちゃん
  • アイコン画像 性別:女性
  • アイコン画像 血液型:O型
読者になる
このせつと律澪とその他諸々を愛してやまない百合嬢です(*´∇`*)

いきなりコメント大歓迎!
リンクフリーです。
相互リンクしてくださる方がいたらコメントか、メールでお知らせください。めっちゃ喜びます!

konosetu1517♪yahoo.co.jp
感想、指摘などございましたらお気軽にどうぞ!♪→@

当ブログ内におけるSS・画像の無断転載及び引用はご遠慮ください。

ツイッターpixiv始めました。お気軽にフォローしてくださると嬉しいです。

R指定のある作品はpixivに置いてあります。

Since2007/1/14


現在拍手にはこのせつSSが5作と律澪SSが5作置いてあります。(1/2更新)
2014年05月
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新コメント
アイコン画像さっちゃん
» このせつは平成。 (2019年10月08日)
アイコン画像おつき
» このせつは平成。 (2019年10月08日)
アイコン画像春雪
» 二人が人生。 (2017年05月28日)
アイコン画像yama@山口県
» 妊婦生活6ヶ月。 (2015年12月10日)
アイコン画像Iuth
» 色々考える。 (2015年09月24日)
アイコン画像春雪
» 同志たちよ。 (2015年09月21日)
アイコン画像白兎
» 3月18日。 (2015年06月06日)
アイコン画像春雪
» 3月18日。 (2015年03月18日)
アイコン画像マンモス
» 女心と秋の空。 (2014年12月08日)
アイコン画像
» ご報告。 (2014年06月30日)
メール待ってます(´▽`*)

TITLE


MESSAGE

月別アーカイブ
https://yaplog.jp/clover1517/index1_0.rdf
P R
Yapme!一覧
読者になる