猿の惑星:創世記(ジェネシス)

October 08 [Sat], 2011, 16:44
DEPOTのおすすめ度:★★★★☆

公開日:2011年10月7日
配給:20世紀フォックス
監督:ルパート・ワイアット
出演:ジェームズ・フランコ,フリーダ・ピント,ジョン・リスゴー

鑑賞日:2011年10月7日
MOVIX亀有 シアター10(座席数460)

【ストーリー】
サンフランシスコの製薬会社研究所に勤める神経化学者ウィルが実験用に観察していた一匹のチンパンジーに驚くべき知能が示された。そのチンパンジーには開発中のアルツハイマー病の新薬が投与されていたが、突如暴れ出し、警備員に射殺されてしまう。だがそのチンパンジーは妊娠しており、ウィルは生まれたばかりの赤ん坊猿を自宅に連れ帰り“シーザー”と名付けて育てることにする。3年後、ウィルのもとですくすくと育ったシーザーは、家の中を縦横無尽に駆け回るようになった。ウィルとシーザーとの間には強い絆が生まれており、同時に母親のチンパンジーの特殊な遺伝子を受け継いだ彼は、類いまれな“知性”を発揮し始めていく。

【レビュー】
本日の鑑賞は、1968年に公開されたSF映画の金字塔「猿の惑星」の起源=創世記に迫るシリーズ最新作にして、新たなるシリーズの幕開け「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」です。猿が人間を支配するという奇抜なアイデアと衝撃的なラストシーンがあまりにも有名な「猿の惑星」。デポもTVやレンタルで旧シリーズは何度となく観ましたが、今回の映画化でまた観たくなってしまったので思い切ってBlu-rayのBOXを買ってしまおうかなぁ…。ちなみに公開初日が金曜日だったので、仕事終わりにMOVIX亀有でレイトショーでの鑑賞だったのですが、デポが思っていたよりもお客さんの入りが少なかったのが残念でしたね。映画ファンもこの名作のオリジナルを知らない世代が多くなったということですかね。

さて、肝心の「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」の感想ですが、やはり、結果が先に判っているだけに最初の作品を観た時のような衝撃はありませんでしたね。ただ、ひとつの映画作品としては十分に満足出来る仕上がりになっていました。猿の進化の切っ掛けがアルツハイマーの新薬であったり、人類の文明が滅びる原因が戦争ではなくなっていたり(この作品自体では明確に描かれていませんが、エンドロールの映像がこれを匂わせています)と過去の作品と異なる設定になっているのも1960年代後半から1970年代との時代背景の変化を考えれば納得がいきますし、むしろ今回の設定の方が説得力もある気がします。

また、これまでの「猿の惑星」は、進化を遂げた猿たちが人間を支配している世界を描いた作品だったため、猿たちの体型は人間に近く二足歩行だったので役者がそのままメイクすることで演じていたのに対し、この作品は進化以前の猿たちを描いているので、その姿かたちや動きなどは現在の猿そのもの。そのため、シリーズとしては初めてすべての猿たちがCGによって描かれていたんですが、最新のパフォーマンス・キャプチャー技術によって生み出された猿たちはもう本物としか思えないほどのリアルさです。特に主人公シーザーの顔の表情の素晴らしさや躍動感に満ちた筋肉の動きなどと言ったら感動もので、CGであることを忘れてしまいます。旧シリーズのメイクにも通じることなんですが、このリアルな猿たちの描写こそ「猿の惑星」最大の武器であり、物語に引き込まれる魅力なんですよね。

勿論、映像と共に注目された過去のシリーズにあったような社会批判のテーマ性も健在で、この作品では支配者としての人間の傲慢さや発展し続ける科学技術の脆さや危険性が色濃く描かれています。利益追求のため、強引に推し進めたテクノロジーの開発によって、人間の文明が滅びようとは…何とも風刺が効いていますが、これは現実の世界でも充分起こり得ることではないでしょうか。また、施設の職員が楽しむために猿たちを訳もなく虐待したり(やっぱり、ドラコ・マルフォイは嫌な奴なんだな)、反乱を起こした猿たちを警官たちが短絡的に銃を発砲して殺そうとするなど、人間が自己中心的で暴力的な生き物として描かれる一方、自分や仲間が奴隷のように扱われ、虐待されたことによって人間への不信と失望を募らせ、反乱へと向かっていったシーザーが、そんな中でも人間を殺そうとはしなかったり、仲間が人間を殺そうとするのも制止したりと理性的な行動をとっています。更に旧シリーズでは仲が悪かったゴリラが、撃たれそうになったシーザーを身を挺して救ったりと自己犠牲の精神まで持っているんです(自由にしてくれたシーザーにゴリラは恩義を感じていたようですね)。知性を持った猿たちの理性的な行動を見ていると傲慢で愚かな人類の文明が滅びるのが地球による大いなる意志のようにも思えます。

最初に書きましたが、この作品では人類の文明が滅び、地球の支配者が猿に変わるシーンは描かれておりません。ということは、この後、多くの人間が死んでいく一方で、猿たちが更なる進化によって人間のような骨格を持ち、言葉を操るようになっていく過程を描く続編が期待され、それによって創世記(ジェネシス)が完成するのではないでしょうかね。個人的には凄く期待してますので、フォックスさんよろしくお願いします。因みに3Dは使わなくてもいいんじゃないでしょうかね…効果薄そうだし。

そうそう、オリジナル作品へのオマージュも幾つかみられ、施設の檻にコーネリアスというチンパンジーがいたり(1作目から登場する考古学者のチンパンジーで、旧シリーズに登場するシーザーの父親です)、シーザーと手話で話すオランウータンの名前がモーリスだったり(旧シリーズでオランウータンのザイアス博士を演じたのがモーリス・エヴァンスでした)、製薬会社ジェンシスの研究所の所長がジェイコブスだったり(「猿の惑星」シリーズの製作を行ったのがアーサー・P・ジェイコブス)とかつてのファンなら思わずニヤリとしてしまうことでしょう。

最後に霊長類保護施設に収容されたシーザーが、ズボンだけを穿いたまま生活しているシーンを見て「アメトーーク」の“絵心ない芸人”でタイツを穿いたゴリラの絵を描いたチュートリアル徳井さんを思い浮かべたのはデポだけではないでしょう…
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April 05 [Sat], 2014, 5:55
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March 09 [Sun], 2014, 7:12
オリジナルの「猿の惑星」はあまりにも有名なので解説する必要はないでしょうね。 あ
はらやんの映画徒然草  January 10 [Tue], 2012, 22:27
エモーション・キャプチャーの猿 公式サイト http://movies2.foxjapan.com/saruwakuサンフランシスコの製薬会社の研究所に務める、若き神経科学者のウィル(ジェームズ・フラ
風に吹かれて  October 17 [Mon], 2011, 15:14
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