祭りの後で……
2012.12.26 [Wed] 18:27

「ふぅ、終わったな……




『アニキー!』
「ん?
 おぅ、さんたろうじゃねぇかい。
 どしたい?」



『アニキ、ついにクリスマスが終わっちまいましたね。
 おいらぁ、さみしいでやんす!』
「へっ!男がメソメソすないっ!!
 しゃんとしろ!しゃんと!」
『でもぉ……』
「ま、おめぇの気持ちもわからねぇでもねぇ。
 おれたちゃ”タイムリー”な存在だ。
 世に出るのは年に1回、クリスマスだけだ!
 それが終わりゃ、行き着く先は段ボールと決まってらぁ!」
『そうでやんす。
 次にアニキに会えるのは、来年のクリスマスまで待たなきゃいけないでやんす。
 おいらぁ、それが寂しくて寂しくて……グス』



「泣くんじゃねぃ!さんたろう!!
 たとえ次に会えるのが来年のクリスマスだろうと、
 俺たちがタイムリーな存在だろうと、
 これだけは忘れんな!」
『な、なんでやんすか!?』
「それはな……







「おれたちがいなきゃ、クリスマスが始まらねぇってことさ!」
『アニキーーーッ!!』
「おっと、お迎えが来たようだぜ」
『も、もうでやんすか!
 早いでやんす!』
「さんたろう、男はけじめが必要だぜ。
 俺たちの舞台はもう終わった、だったら次の役者に舞台を譲ってやろうじゃねぇか!
 ほら見てみろ、あのかがみもちはもうやる気満々だぜ!
 次の年はねぇってわかっていながら、短い期間に命を燃やす!
 見習いてぇもんだぜ!」
『ほ、ほんとだ!すごいでやんす!
 ……そうでやんすね、男はけじめが必要でやんすよね、アニキ!』
「そうだ、さんたろう」



「さぁ、働いた分1年間ゆっくり寝ようじゃねぇか」
『わかりやした!次は来年のクリスマス。
 それまで、おやすみでやんす、アニキ』
「あぁ、おやすみ。
 また来年のクリスマスでな……」



[HARA]