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二子玉で見せる男気 / 2006年02月22日(水)
 最近の二子玉川ときたら、“おしゃれ”だの“セレブ”だの“アロマ効果でママもうっとり”のようなイメージばかりであり、“節約”とか“ストレス”とか“半ライス”といった俺の身近にあるキーワードからは程遠く、二子玉を往く人は全員敵であるという気概であの街を素通りすることにしている。

 なぜ素通りをしなければいけないかというと、目下の俺は自転車通勤励行中であり、二子玉はいわゆる通勤経路だからなのだが、それだけに駅前のレンタルビデオ屋にだけは世話になることも多く、先日は出勤途中で駅前に自転車を止めて目の前の建物の2階に向かおうとしたのだった。そのとき。

 「そこに駐めちゃだめだあー」。振り返ると70前くらいのおっさんだった。おっさんは言った。「そこに駐めた自転車は午後に全部撤去するからよー」。区のシルバー人材センターかなんかで雇われたおっさんだろう。作業着に腕章を着けている。

 「じゃあどこに駐めんの?」と訊くと、「あっちあっち。あの角を曲がった先」「遠いよ」「遠くねえってば。歩いて2分だあ」。俺は出勤中なのだ。その2分が惜しい。といってもすでに正午なので説得力はまるでないし、2分くらいなんだという気もする。

 「おじさんさー、そこのビデオ屋に返してくるだけなんだよ。1分もかかんないよ」。俺がそう言うと、おっさんは黙ってしまった。たしかに1分の用事に往復4分の駐輪場は遠いわ。でも駅前の駐輪を1台でも減らすのがおれの仕事だあ。おっさんはほんの短い間、自分の心と闘ったようだ。そして肩をすくめ「……おれぁ耳が悪いからよくわかんねぇ」と言って立ち去ってしまった。

 つまりおっさんは見て見ぬフリをしてくれたのである。その男気はさながら“どぶろく”であり、“半ライス”としてはどのような男気で返すべきかと思ったが、俺の周りには、もう俺の男気を評価してくれそうな人はおらず、ひとまずビデオ屋への階段を全力で駆け上がってみた。

Posted at 13:29 / Toru / この記事のURL
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