右欄“CATEGORY”にあるメンバーの名前をクリックして、メンバーごとに日記を読みましょう。  メンバーそれぞれの意外な素顔や日々のつぶやきはもちろん、ライブやスタジオの裏話を知ることができるばかりか、更新具合によってその人のズボラ度までも知ることができてしまいます。

« ファンクとはなんぞや? | Main | 三日月発進 »
かきもち昆布の味がわかるかよ? / 2006年02月03日(金)
 職場で俺の向かいに座ってる木野土さん(仮名)はせんべいが大好きで、いつもドトールのコーヒーを飲むか、せんべいを食いながら仕事をしている。せんべいならお茶だろう! という固定観念はさておき、木野土さんはわりとおかき系も分け隔てなく愛し、どこで買ってくるのか個装のおかきをむさぼっては「ホレ」とかいいつつ、向かいの俺の机にもおかきを投げ込んでくる。数は決まってふたつだ。

 ある夜、そんな木野土さんからまた包みのおかきが投げ込まれた。数はふたつだ。おかきの包装紙には「かきもち昆布」と書かれていた。

 「それあんまりうまくないんだよ」。別にうまくないから俺にくれたわけじゃない。木野土さんは、せんべいがすべての人に平等であってほしいと願っているのか、たいてい俺に分けてくれる。「なんか味がしないんだよな」。

 些細な批判とはいえ、木野土さんがせんべいのことを悪く言うのは初めてだった。俺はかきもち昆布を開封し、昆布が入り混じったそのおかきをおもむろに噛み砕いた。味はしなかった。昆布のダシの風味とおかきの歯ごたえを同時に楽しむというアイデアなのだろうが、ダシに期待しすぎたのだろう。おかき自体に塩気がまったくなかった。

 「味、しないっすね」。俺は言った。しかし言いながら、遠い遠い、日本のどこかにあるかきもち昆布の工場のことを考えていた。

 今年65歳になるおかき職人が、最近の化学調味料漬けのせんべいやおかきを憂いながら焼いた、昔かたぎの素朴な味わいのおかき。それがかきもち昆布だとしたら。昆布ダシよりほんだしに舌鼓を打ってしまう俺の味覚が試されてるのだとしたら。かきもち昆布が間違っているのではなく、俺たちが間違っているのだとしたら。

Posted at 22:09 / Toru / この記事のURL
コメント(0)
この記事のURL
https://yaplog.jp/c_clover/archive/151
コメントする
名前:
URL:
クッキーに保存
小文字 太字 斜体 下線 取り消し線 左寄せ 中央揃え 右寄せ テキストカラー 絵文字

コメント

   
Powered by yaplog!