交錯、混乱、混沌 の プロセス とは?

March 19 [Sat], 2011, 19:52



近所の本屋の平台にならんでいた。
復刊? 
新刊の訳はない、かつてどこかで読んだ記憶もある。
なんで今どき?

なんとも奇妙な小説である。

主人公は推理小説作家。
実際の作家である都筑道夫がその外側にいる訳であるから
三重の入れ子構造になっている。
作中では、作家のその現実と、彼が書く小説が並記され、
境界があいまいになり、
現実と創作が交錯する。
ストーリーの混乱、物語は混沌としていき、

推理小説ではなく、怪奇小説。
ある意味、ミステリマガジンの編集長であった作者による
推理小説へのアンチテーゼなのかもしれない。

解説を先日直木賞をとった 道尾秀介 がかいている。
彼の名前の 『 道尾 』 はなんと都筑の名前から採ったもの、という
本作へのオマージュが捧げられている。
そういう意味での復刊だったのかもしれない。
僕は大歓迎。

解説頭で、湯川秀雄の

『 無理に目鼻をつけようとするな、混沌が死ぬ 』

ということばが引用されている。
ノーベル物理学賞受賞者のことばというところがいい。

『 混沌 』 は中国の神話上の神の名。
荘子の 『 混沌物語 』 で

『 世界の中央を治める混沌は徳は高い。が、目、耳、鼻、口の七つの穴を持たない故に混沌と云われる。ある時、南海の神と北海の神が混沌に招かれた。南海と北海の両神は、その徳に報いるべく、一日に一つずつ七日間で七つの穴を混沌に開けることにした。ところが、最後の仕上げとなった七日目、混沌は死んだ 』

とある。
無理に明確にすることにより、失われる世界もある、ということ。

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