双極性障害(躁うつ病)とは

September 21 [Wed], 2011, 14:36
◆ハイな気分とうつ状態をくりかえす双極性障害

双極性障害(旧称・躁うつ病)は
躁状態:気分が上がった状態
うつ状態:気分が落ち込んだ状態
が繰り返しあらわれる病気です

《躁の症状》



---------------
・自信に満ちあふれる(誇大妄想)
・眠らなくても平気、あるいは不眠
・おしゃべりになる、早口になる
・アイデアが次々と浮かぶ
・注意力が散漫になる
・行動的になる
・生活や命にかかわる、よくないことに熱中する
(高価な買い物をする、ギャンブルや投資にハマるなど)
---------------
などがあります

症状の重さによって
T型(生活に支障が出るほどの躁症状)
U型(まわりの人はさほど困らない軽躁)
に別れています。

U型はうつ病との区別がつきにくく、診断も難しいようです


《うつの症状》




躁症状が落ち着いてくると、落ち込みが期がきます。
---------------
・思考力の低下
・自己評価の低下
・おっくうになる
・イライラする
・不眠、あるいは過眠
・食欲不振あるいは過食
---------------
などうつ病に近い状態

症状はうつ病(単極性うつ病)とほぼ同じですが、
---------------
・うつ病のうつ→不眠、食欲不振(体重が減る)
・双極性のうつ→過眠、過食(体重が増える)
---------------
というパターンが多いようです
(あてはまらない人もいます)


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《このカテゴリの目次》
・双極性障害1型の症状は?
・うつ病患者の4割が躁うつ?抗うつ剤の躁転
・躁うつ予備軍:双極スペクトラム
・定型うつ病との違い
・非定型うつ病との違い
・統合失調症との違い
・境界性パーソナリティ障害との違い


---------------
◆関連記事
双極性障害の人への接し方 / 暴力・迷惑行為への対応

私の体験談(閲覧注意:あまりいい話ではありません)
・3分でわかる 私の病気のこと(写真つき)
・躁状態の心境
・躁状態の妄想と両親の対応


《参考文献》
貝谷久宣 2013年 『両極端な気分の変動をコントロールする よくわかる双極性障害(躁うつ病)』 主婦の友社 pp128
加藤忠史 2013年 『双極性障害(躁うつ病)の人の気持ちを考える本』 講談社 102pp
加藤忠史 2012年 『「双極性障害」ってどんな病気?』 大和出版 96pp

双極性障害と(定型)うつ病の違い、見分け方

September 21 [Wed], 2011, 14:59
※貝谷久宣著「よくわかる双極性障害(躁うつ病)」主婦の友社 p14〜15よりデータを引用、内容を参考にさせていただきました。

◆うつ病との見分け方は難しい

・病気がうつ症状から始まっている場合
・双極性障害U型でハッキリとした躁症状が出にくい場合
などは、しっかりと経過をみなければ診断が難しいようです


《双極性障害のうつ症状》




双極性障害のうつでは、
------------
・急激に発症する
・比較的重度である
・妄想などの精神症状をともなう
------------
などの傾向があるよう

・うつ病(単極性うつ病):不眠、食欲不振が多い
・双極性障害のうつ:過眠、過食(むちゃ食い)が多い
とも言われますが、必ずしもあてはまるわけではありません


《発病の年齢と男女比》



------------
うつ病:発病は平均40歳前後男性1:女性2
双極性障害:発病は20歳前後、男女比1:1
------------

うつ病に比べ若年層で発病し、男女比にも差がないのが特徴。
双極性障害は遺伝的な影響を受けやすいためと言われています
(遺伝だけで必ず発病するわけではありません)


《治療期間、再発率》




うつ病は約1〜2年の治療で回復し、再発もほとんどありません。
それに対し双極性障害は慢性化しやすく、再発率も90%以上。

「よくなったから」と勝手に薬をやめないことが大切

うつ病の治療をきちんと受けてもなかなかよくならない場合は、双極性障害など別の病気の可能性も考えられるようです。

関連記事:双極性障害は治らない?どう受け止めたら?


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その他の似た病気
・双極性障害1型 / 双極スペクトラム
・統合失調症 / 境界性パーソナリティ障害
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《参考文献》
貝谷久宣 2013年 『両極端な気分の変動をコントロールする よくわかる双極性障害(躁うつ病)』 主婦の友社 pp128

双極性障害と統合失調症との違い、見分け方

September 21 [Wed], 2011, 15:10
◆実は似ている双極性障害と統合失調症




統合失調症脳の働きや構造に障害が起きる病気です

・目や耳などから入った情報を処理し、理解する
・情報をもとに判断したり、感情をもったり、記憶したりする

という脳の機能がうまく《統合》されなくなり、こころの働きや行動に異常をきたします。


《統合失調症の主な症状》



--------------
(1) 陽性症状(普段では見られない症状があらわれる)
幻覚(幻聴、幻視など)
妄想(事実ではないことを思い込む)
・まとまりのない意味不明な会話、行動
(話題が飛ぶ、急に興奮して暴れるなど)

(2) 陰性症状(本来あるべき感情や意欲が弱まる)
・感情表現や思考力が弱まる
・動作や会話がゆっくりになる
・意欲がなくなり、ひきこもりがちになる
--------------

急性期には陽性症状(興奮状態)慢性期には陰性症状(落ち込みの状態)が出やすいという二面性が、双極性障害とよく似ています。


《妄想の違い》




どちらも興奮して話がまとまらない、誇大的になるなどの共通点がありますが…

統合失調症の妄想はまったくありえない内容
--------------
・脳に機械が埋め込まれている
・電波を使って宇宙と交信できる
・監視されている、マフィアに狙われている、など
--------------

双極性障害はまったくないとは言いきれない内容
--------------
・投資して株で10億儲ける
・大統領や国会議員と仲がいい
・電話で呼べばすぐ100人の友達が来る、など
--------------

ただし、内容は人それぞれなので判断がつかないことも
幻聴の声や幻視の人と会話ができる、などは統合失調症です。

※参考:貝谷久宣著 『よくわかる双極性障害(躁うつ病)』、主婦の友社


《まわりの人への態度》




統合失調症
--------------
・相手が何か企んでいるのではと疑り深い、被害的
・感情を通した交流がしづらい
--------------

双極性障害
--------------
・気分が高揚してよくしゃべる
・なれなれしい(あるいは高圧的)
--------------

双極性障害では循環気質(社交的、面倒見がいい、ほがらか)の方が多いと言われています。
(あくまでも傾向です)

どちらの症状も出ているときは、より症状が強い方を診断名とする場合もあるようです。


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・双極性障害2型 / 1型
・躁うつ予備軍:双極スペクトラム
・定型うつ病との違い
・双極性障害とは
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《参考文献》
貝谷久宣 2013年 『よくわかる双極性障害(躁うつ病)』 主婦の友社 pp128
北林百合之介 2012年 『統合失調症とのつきあい方がわかる本』 幻冬舎 144pp
伊藤順一郎 2009年 『統合失調症の人の気持ちがわかる本』 講談社 102pp
上島国利 2012年 『どうしたらいいの?「統合失調症」 正しい理解と上手なつきあい方』 大和出版 96pp




双極性障害と境界性パーソナリティ障害の違い、見分け方

September 21 [Wed], 2011, 15:32
◆感情や行動がコントロールできないパーソナリティ障害




パーソナリティ障害は、感情が極端に揺れ、行動や考え方などをコントロールできない障害。
(Borderline personality disorderを略してボーダーラインとも)

以前は人格障害と呼ばれていましたが、
・人格や性格が悪い病気
・一生治らない
という誤ったイメージを与えることから改称されました。
(もちろん治療によって治ります)

統合失調型、自己愛性、依存性、いろいろなタイプがありますが、中でも境界性パーソナリティ障害と双極性障害は似ているようです。


《境界性パーソナリティ障害の主な特徴》



------------
(1) 強い見捨てられ感、慢性的な空虚感

・私は誰からも見捨てられいる
・この人もいつか私を見捨てるのではないか
・生きているのがむなしい、私には何もない、など。

(2) 二極思考(ほめちぎりとこき下ろし)

「あの人はいい人か、悪い人か」などの二極で判断します。
相手を理想化して「あの人は素晴らしい」とほめちぎりますが、思い通りにいかないと「最低だ!」「裏切り者!」などと態度が豹変することも。

(3) 衝動的な行動

不安や葛藤に対処することが苦手で、
「相手が自分を見捨てないか、迷惑行為をして試す」
「相手から見捨てられる前に、こっちから関係を打ち切ってやる!」
など極端な行動に出ることも。

・執拗に自殺予告や自殺企図をくりかえす
・アルコールや薬物、過食などの依存症
・性的に逸脱した行為、など
------------


《双極性障害と似ているところ、似ていないところ》




・感情が不安定
・激しい怒りやいらだち
・散財、自傷などの衝動的な行動

などが双極性障害と似ています

が、↑上記の「(1)強い見捨てられ感、慢性的な空虚感」は、双極性障害にはありません。


ただし、双極性障害の患者さんのうち、30〜40%は何らかのパーソナリティ障害を合併しているとの研究もあり、見きわめは難しいようです。


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《他の似た病気》
・定型うつ病 / 非定型うつ病
・双極性障害2型 / 1型 / 双極スペクトラム
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《関連記事》
・病気の症状別対処法
・病気の受容5つのステップ〜病気と共に生きていく

・双極性障害の人への接し方
・うつ病・双極性:困ったときの接し方
・精神疾患:暴れるときの対応
・精神科と心療内科の違い、選び方

《参考文献》
林直樹 2011年 『よくわかる境界性パーソナリティ障害』 主婦の友社 128pp
牛島定信 2008年 『境界性パーソナリティ障害のことがよくわかる本』 講談社 102pp
牛島定信 2011年 『境界性パーソナリティ障害の人の気持ちがわかる本』 講談社 102pp
市橋秀夫 2006年 『パーソナリティ障害(人格障害)のことがよくわかる本』 講談社 102pp
貝谷久宣 2013年 『よくわかる双極性障害(躁うつ病)』 主婦の友社 pp128

双極性障害と非定型うつ病の違い、見分け方

September 21 [Wed], 2011, 15:58
◆若い女性に多い過眠・過食の新しいうつ病




一般的に知られているうつ病(定型うつ病)は、
-------------
・不眠、食欲不振で体重が減る
・何も楽しくない、全てがおっくうになる
・自責の念が強い(私が悪い、申し訳ない)
-------------
という症状が多いです(発病も平均で40歳前後)

一方で若い女性に増えている非定型うつ病は、
-------------
・過眠、過食で体重が増える
・気分のアップダウンが激しい
・他罰的(私は悪くない、お前が悪い!)
-------------
でかなり症状が異なります


《非定型うつ病の特徴》




(1) 気分反応性

好きなことはできる、楽しいことで気分が上がる。
イヤなことがあるとひどく落ち込み、深く傷つく。


(2) 過食・過眠、鉛様麻痺

甘いものを食べていないと落ち着かない。
疲れたというレベルを超えて体が鉛のように動かない。


(3) 拒絶過敏性

人の目を気にして、人の言動に過敏に反応します。
「今日は早かったね」などの褒め言葉を「いつもは遅いって言いたいんですか!」と大げさに悪く受け取るなど。


(4) 不安・抑うつ発作

夕方〜夜に気分が落ち込み、激しい不安に襲われます。
涙が止まらなくなる、衝動的にリストカットやOD(大量服薬)などをすることも。


(5) 怒り発作

ささいなことをきっかけにぶち切れ、怒り感情がコントロールできなくなりエスカレート。わめき散らす、物を投げて暴れるなど。
あとで後悔や自責の念におそわれうつ状態に。


《双極性障害と似ているところ、似ていないところ》




・うつ状態のときの過眠、過食
・両方とも気分の上がり下がりが激しい
・怒り発作による興奮状態と躁症状がまぎらわしい

非定型うつ病は抗うつ薬の効果が見られにくいことも、双極性障害と誤診されやすいところだそう。

ただし非定型うつ病は他罰的(お前が悪い!)ではありますが、誇大妄想(私は偉い、株で1億儲ける!など)は基本的にありません。

が、まだまだ研究途上の病気だそうです


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・境界性パーソナリティ障害との違い
・双極性障害U型 / T型
・躁うつ予備軍:双極スペクトラム
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《参考文献》
貝谷久宣 2008年 『非定型うつ病のことがよくわかる本』 講談社 102pp
貝谷久宣 2012年 『「非定型うつ病」ってどんな病気?』 大和出版 96pp
貝谷久宣 2013年 『両極端な気分の変動をコントロールする よくわかる双極性障害(躁うつ病)』 主婦の友社 pp128
福西勇夫, 福西朱美 2013年 『新型うつを知る本』 アスペクト 176pp

イライラが強く慢性化しやすい双極性障害U型。T型との違い

July 11 [Fri], 2014, 17:40
◆T型は激しい躁症状、U型は軽い躁状態(軽躁)




《2型の軽躁》と《1型の躁》の違いは以下の通り。

※「よくわかる双極性障害(躁うつ病)」(貝谷久宣著、主婦の友社)p.29で紹介されている内容をまとめました。

↓携帯で見れなかったらごめんなさい><



おおまかに言うと
・2型(軽い躁状態)
→本人は絶好調と思うが、まわりにはさほど迷惑はかけない

・1型(強い躁状態)
→ハチャメチャな行動でまわりを巻き込む(手が付けられない)

という感じになります。


◆U型だからこそ大変な部分も



じゃあU型は症状が軽くて楽だろう
…ということもなく、軽視できない大変さがあります。

------------
(1) 正しい診断がされにくい

躁症状が軽いため、うつ病と誤診されるケースも多いよう。
使うお薬が違うため、抗うつ薬だけの治療では治らないことも。

(2) 慢性化、他の病気を併発しやすい

うつ症状がT型よりも長〜く続く傾向が。
パニック障害、非定型うつ病などの併発も多いようです。

(3) 自殺(自死)の危険度が高い

自殺の危険度は、うつ病<T型<U型
U型の人は、躁症状が爽快というよりイライラが強く、症状も慢性化しやすいためと考えられています。
------------

「誰にも迷惑かけてないから」と放置しないようにしましょうね


◆T型とU型は違う病気…かもしれない?




双極性障害の発病は遺伝的な影響を受けやすいと言われます

・《T型の患者さんがいる家系》には他にもT型の患者さんが見られ
・《U型の患者さんの家系》にはU型の患者さんが見られるようです。

T型の家系からU型の人(あるいはその逆)が出ることはあまりないそうで、二つは別の病気ではないかとの説もあるようです。

まだ研究途中だそうですが、興味深いですね


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似た病気との違い
・躁うつ予備軍・双極スペクトラム
・定型うつ病 / 非定型うつ病
統合失調症 / 境界性パーソナリティ障害
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《参考文献》
貝谷久宣 2013年 『両極端な気分の変動をコントロールする よくわかる双極性障害(躁うつ病)』 主婦の友社 pp128
加藤忠史 2012年 『「双極性障害」ってどんな病気?』 大和出版 96pp


躁うつ予備軍・双極スペクトラム:うつ病〜双極性障害の段階

July 12 [Sat], 2014, 12:16
※「よくわかる双極性障害(躁うつ病)」(貝谷久宣著、主婦の友社)p22〜23を自分なりに内容をまとめたものです。()内は引用ページ。


◆気分障害スペクトラム:うつ病〜双極性障害を段階的にとらえる




うつ病と双極性障害は《気分障害》に分類される病気です

------------
これらは、まったく違う別の病気
↓ ではなく
「段階的に変化する連続体(スペクトラム)」としてとらえよう
------------
という考え方が気分障害スペクトラム


虹の色が変化するように、うつ病と双極性障害も以下のように考えます。

------------
大うつ病→慢性うつ病→非定型うつ病→精神病性うつ病→反復性うつ病→双極スペクトラム→双極性障害2型→双極性障害1型
------------

それぞれの病気のハッキリした境目はないけれど、

------------
・うつ病側に行けばいくほど、うつ病の度合いが強く
・双極性1型の方に行けばいくほど、躁うつの度合いが強くなる
・うつ病と双極性障害1型の中間の人もいる
------------
というとらえ方をするよう

個人的には、双極性障害2型と誤診されやすい非定型うつ病が、かなりうつ病寄りに配置されているのが意外でした。


◆双極スペクトラムは躁が出る可能性が高い患者さん




上記の表の中で「うつ病群」と「双極性障害」の間にあるのが双極スペクトラムという病気。

これは双極性障害の予備軍だそうです


この診断には躁(軽躁)症状は必ずしも必要ないですが、
------------
(1) 家族に双極性障害の人がいる
(2) 抗うつ薬を服用中に躁転したことがある(※)
(3) 抗うつ薬で3回以上治療しても反応がない
(4) 抗うつ薬の薬効が弱っている
------------
などのとき、双極スペクトラムの可能性が高まります(p.23)

※躁転:うつ状態から躁状態に変わること。
突然うつ病が治った!元気になった!と思えることが多い。


◆双極スペクトラムでは混合状態が起こりやすいことも…




双極スペクトラムの人は正しい診断をしないまま抗うつ薬を服用すると、さらに症状・混合状態を悪化させることもあるので要注意(p.23)

↑の混合状態というのはうつと躁が入り混じった状態のこと

------------
・そわそわ動き回るのに死にたい気分
・落ち込んでいるのに頭の中は考え事でいっぱい
------------
など
これは自殺の衝動が高まることも多く危険な状態

正しい治療を受けるためにも、躁転の経験がある人は必ずお医者さんに伝えることが大切ですね。


ちなみに私は躁転していたにもかかわらず、ずっと抗うつ薬を処方され、激しいイライラで生活がひどいことになってしまいました。

何もかもお医者さんにおまかせ
じゃなくて、患者さん自身も知識をもってセカンドオピニオンを受ける…とかも必要なのかもしれませんね。


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《その他の病気との違い》
・慢性化しやすい双極性障害U型
・T型の症状は?
非定型うつ病 / 統合失調症 / 境界性パーソナリティ障害

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双極性障害1型:2型との診断基準・症状の違い

July 14 [Mon], 2014, 10:48
◆激しい躁状態で社会生活が困難になる1型




「軽躁」と「軽い躁」は似ていますが、ちがうもの。
1型の躁は軽くてもまわりの人は手が付けられないのが特徴

DSMによる診断基準は以下のようになっています

双極性障害T型
------------
(1) 躁症状が少なくとも7日間続く
(2) 社会生活の機能を必ず障害し、問題になっていく。
入院を必要としたらT型と考える
------------

貯金を使い果たす、暴れるなどまわりは手が付けられない状態

こういった状態によって…
-----------
入院が必要なほど症状が重い
社会活動や人間関係にいちじるしい障害がある
精神病性の特徴がある
-----------

いずれかが見られることが1型の基準のひとつになっています
(もちろん他の病気でも入院することはあります)


◆2型はもう少しおだやかな気分の上下




双極性障害U型
------------
(1) 躁症状が少なくとも4日間続く
(2) 社会生活の機能はあまり損なわれない
------------

仕事がはかどる、おしゃべりになるなど、本人は「楽しい」「絶好調」と感じるが、まわりにはほとんど迷惑をかけない状態です。

ただし病気が長引くにつれて、爽快というよりイライラ、不眠など不快な症状が強まることも。


◆症状悪化を防ぐためにも治療が大切




1型は、2型より躁症状も激しく、うつ症状も重い傾向が

そして激しい躁とうつをくりかえすことによって、
------------
・症状変化のサイクルが短くなっていく
・躁もうつもない体調のいい時期でも、いろいろな能力が低下していく
------------
とのこと(同本p.17)

なので何よりも重要なのが病院での治療を続けることです

-----------
・ご本人は勝手にお薬をやめない
(「治ったから」「うつになるからイヤ」は後で苦しい思いをします)

・まわりの方は治療の大切さを理解すること
(「まだ薬に頼ってるの?」「病院やめたら?」等言わない)
-----------
が大切なんですね


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・躁うつ予備軍:双極スペクトラム

《他の病気との比較》
・(定型)うつ病
・非定型うつ
・統合失調症
・パーソナリティ障害

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《参考・引用文献》
貝谷久宣 2013年 『よくわかる双極性障害(躁うつ病)』 主婦の友社 128pp
加藤忠史 2012年 『「双極性障害」ってどんな病気?』 大和出版 96pp


実はうつ病患者の4割が双極性障害?抗うつ薬の躁転に注意

September 30 [Tue], 2014, 16:46
2012年2月放送NHK「ここまで来た!うつ病治療」を参考に、自分なりにまとめたものです。
分かりやすかったので記事を書き直しました。
(特に新しい情報はありません)


◆うつ病と診断された人の4割が双極性障害




NHKの「ここまで来た!うつ病治療」という番組では、

-----------
うつ病と診断された患者のうち、41.4%が双極性障害だった
-----------
という報告もあるとのこと

何年も治療しているのにうつ病が治らないときは、双極性障害(躁うつ病)2型である可能性もあります。


◆うつ病と誤診されやすい双極性障害2型




双極性障害(躁うつ病)とは、気分が落ち込んだうつ状態とハイになった躁状態をくりかえす病気。

------------
・1型:激しい躁状態を引き起こす
(強い誇大妄想などで周囲は手がつけられない)

・2型:ごく軽い躁状態が短期間あらわれる
(本人は絶好調または不機嫌と感じる。
まわりにはさほど迷惑をかけない)
------------

2型誤診でうつ病の薬が処方される場合があるようです。

中でも気をつけたいのが、抗うつ薬による躁転です


◆抗うつ剤が気分の波を押し上げる




双極性障害2型の人にはもともと軽い気分の波があります。
抗うつ薬(SSRIなど)を飲むとさらに気分の波が押し上げられます

------------
・人が変わったように攻撃的になる
・高価な買い物やギャンブルなどにハマる
・危険な衝動が高まる(自傷、自殺企図など)
------------
などの危険も…

抗うつ薬を飲み続けるとラピッド・サイクラーになることもあります。
(躁とうつを短期間に繰り返すこと)

おかしいなと思ったら早めに医師にご相談ください
(勝手に断薬・減薬してはいけません)

※うつ病との判別には光トポグラフィー検査もあります。
が、まだ受けられる病院は少ないです。

(関連カテゴリ:抗うつ薬による躁転)


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・イライラが強いU型
・似た病気:うつ病 / 非定型うつ病
・統合失調症 / 境界性パーソナリティ障害

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《参考文献》
貝谷久宣 2013年 『よくわかる双極性障害(躁うつ病)』 主婦の友社 pp128
加藤忠史 2012年 『「双極性障害」ってどんな病気?』 大和出版 96pp

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