いくつかの夜をまたいで 

2018年09月20日(木) 19時40分





「ぼくの影をみつけてくださいね」




梅田を歩きながら思い出していた。


どこにもいない彼を心の中で探してる。


名前と血液型と誕生日だけ知っていて、それ以外はほとんど知らなかった。
知らないから魅力的で、
わたしの心は、
彼を作り上げては探すばかり。














パリを歩いて、地図を見た。


ニースの位置を確認して、


すてきなデザインのホテルを探す。




ケアンズの公園を歩きながら、


ケベック州の地図を見た。


モントリオールまでは遠い。


(それでも、東京に居るよりずっと近いと思った)










梅田を歩いて御堂筋線に乗る。


淀屋橋、すぐ降りて、


図書館に行こうと思ったのに、


閉館日だった。




途方に暮れてベローチェに入る。












モレスキンの黒いノートを開く。


「一生をかけて、のんびりと君の影をさがす」


走り書き。


現実を生きるために、空想が必要だ。


とびきり魅力的な空想が。














いつか絶対、


君が誰だか分からなくなって。


きっと気付いてしまう。


分からなくて知らなくて魅力的だった「君」は、


わたしの中にある空想で


永遠に出会うことができない、と。












君の名前や血液型や誕生日は、


君を彩る装飾品にすぎなくて、


























「サクレクールを登って、降りて、


ユトリロが眠る墓地に行った。


ルーブルもエッフェル塔も行かずに、


鴨肉を食べて緑色のソーダ水を飲んだ」












某映画のタイトルである橋の上で、


くるくるまわる光を見ていた。












寒い日のこと。








となりには君がいて、


「フランス語は地下鉄のザビで覚えたよ」


と、


言って笑ったような、


気がした。






















(もちろん、隣には誰もいない)


















存在だけがあって、






実在はしない人。





















理解する 

2018年09月14日(金) 12時29分



進んで知ろうともしないのに、
どんどん分かっていくことが増えた。




絵に関して。






「わたしには描けない」と思うものが増えた。
描けない、のが、分かる。








終わりの気配がする。
















歳を重ねても分からないことばかりがいい。


心で決めつけたりなんかしないで、


分からないことを


分からないまま楽しめるようになりたい。






















終わりだ。






さて次はどこにいく。

植物的な 

2018年09月03日(月) 11時30分
思い出せないのであった。





昨日は有償君の話を聞いた。

有償君は芥川賞をとって、今はアメリカにいる。

彼の奥さんは有名なデザイナーだ。

「僕はこんな未来がくるとは思っていなかったよ」と彼と彼女は言っていた。











世の中のリミットが迫っている。




いくら漕いでも進まないと信じて漕ぎ続けるボートに何の意味があるのか。




その行為に意味があると思える人生だといいなと、思っている。




















昨日彼と映画を見ていた。

私のノートパソコンで。




不意に彼のiphoneが震えたので、何気なく振り返ったら、画面が見えた。


「好きです。」


と読めた。






(好きです。)とは何のことなのか。



これから出るアルバムのこと?
先日出た曲のこと?
彼の音楽性について?
彼自身のこと?




彼自身を好きになってくれる人ならいいなと思った。


彼は愛されていないと。





そうでなきゃだめだと、


そう思った。





















いじめには後遺症があるらしい。


私は昔々にいじめを受けていた。

お母さんだけが知っていたのに、
彼女はもう10年前に亡くなっているし、

今はもう誰も知らない。


私も知らない。


幼稚園生から小学2年生までのころ。







私は人の目を気にしすぎるし

誰かの期待に応えないと自分には価値がないと思っているし

そのくせ誰にも期待されたくないと思っている。



いじめられた時も自分のせいだと思ってたし

今だってなんでも自分のせいだと思ってる。


「迷惑をかけないように」と言われて育って、
「迷惑をかけないように生きるには、もう空気になるしかないな」と答えを出した学生時代。


当たり障りない存在。





この根本的な考えが、大人になってから邪魔になっている。






自己肯定感がないし。

どれだけ頑張っても、自信がない。

クライアントに満足してもらっても、

喜びよりは安堵の方がはるかに大きい。



一番安心する時は人と離れた時だし、

(それでも一丁前に悲しくなったりする。)



ひとつのコミュニティに長く属せない。

できるだけ遠くに行って、

定期的に離れて、

友達と言うよりは「遠い仲間」のほうがいい。





最近は誰かとあまり深い話はしたいと思わなくなった。







時々離れて暮らして、

時々近くにいて、


でもそんなの「普通じゃない」。


印象に残りたくないから、特別な関係になりたくない。
(そんなの健全じゃないとわかりながら)





村的思考なのか。


















イラストレーターよりもデザイナーの方がずっと向いているのかもしれないと最近思う。


誰の役にも立たない絵を、

クライアントがいない状態の絵を、

どうやって描いたらいいか、


最近よくわからない。











絵がなくなったらどうしよう。



普通になれるはずだ。





いつも「絵」で自分を守ってきた。


それがなくなる。

「絵」を使って進んだり逃げたりしてきた。






それがなくなる。






腕がどんどん鈍るのに。


もう展示が始まる。




匿名 

2018年08月31日(金) 22時19分
忘れることにした

低地線 

2018年08月19日(日) 12時06分




身体が水に濡れて、衣類が肌に張り付く。


わたしたちは夏を、したくて、


わたしたちは、遠くを目指した。










「りんごを割ると、そこには巨大なクジラが」


「狼に飲み込まれた先には、扉があって、開けると、わたしは」








言語は、視覚的な記号のくせに、読めば脳内に景色がひろがる。




これはまったく非現実的な世界だ。


わたしたちはバーチャリアリティができるまえから、言語で支配された仮想現実に生きているような気がする。










「お会いできたら嬉しいです」


「ぼくの見ますか」


「大きいんですね」












とか。
















ひとりきりのあまい時間が過ぎて、


肌に触れてぼんやりする。






わたしは事件が好きらしい。






物語的に生きて、言語でまとめられない感情に出会いたいらしい。




ある意味で言語に支配された、時間を、生きたいと、思っているのか。な。


























最近彼が作った曲。
とてもいい。
なんとなく川島君も気に入ってくれると思う。




言葉があるとわたしたちは自由だ。
言葉のなかは清潔だ。


わたしは架空の、曖昧な存在で、
わたしの周りも同じように曖昧になる。


















曖昧になりたい。












鎌倉行きの、電車に乗っている。









ウィークエンド 

2018年08月17日(金) 12時34分





「ねえみたロスト」


「みたよブーンまだいる?」


「”まだ”ってことはいなくなるの?」


「はわわ」












新宿、次は四ツ谷。








今夜はエリカちゃん、
武蔵境のえいようにいく。


スタッフとしてあの子がいるかな。








東京が私の街になっていく。




東京が、私に入り込んで、すっかり混ざっていく。










この街で選択をしてきた。




あらゆる駅の中から、
あらゆる人々の中から。
























東京、を、11月にでる。

しみる 

2018年07月28日(土) 12時16分


扇風機。


昼に食べたチャーハンとスープ。


彼がいない我が家は静かで、


雨と、風の音がする。




毎日このくらい静かだといいな、なんて。
















目をつむる。


深く長く息を吐いて。






もうすぐでかけなきゃ。




そのまえに掃除機をかけたい。








ねえもうずっとこんなかな。




愛や幸せはどこ。




頭の中より実感していたい。


触れられるものであってほしい。


フィクションより、近い場所で。
















この3年間、たくさん笑った。




わたしは健康になった。










目を閉じて、夢の中で、ゆっくり溶けて、さよならのあいさつも、ままならないまま、

見送る 

2018年07月21日(土) 13時41分
「いってらっしゃい。今日も遅い?」


「あまり遅くならないけど、夜くらいになる」


「わかった」




彼の「あまり遅くならない」は「終電にはならない」だ。






















「第三者に結婚しないの?ってきかれると、いつも 結婚はしない って答えるのは、なんでなの?」


「なつめがしないっていったから」


「わたしなんていってた」


「結婚がこわい、って、できる気がしないって。子どももいらない、って」












わたしのせいなの、かな。


「でも今は結婚したいとおもうし、子どもも、こわいけど、ほしいとおもってる。ずっとこのままなのも、いやだよ。子どもも結婚もきっと楽しいって思って、」




「え、今すぐには、こたえられないよ」




「そうだよね」
















でも伝えないと。
わたしはもう違うんだよ、って。
3年前とは、違うんだよ。












「あいつは結婚も子どももいらないって考えだから」


きのう、彼氏の友達から聞いた話。






私と付き合い始める時、「責任とるから」って言ってくれたの、よくわからなかった。


「なんで離婚したの?」ってきいても、答えてくれなくて、ずっとわからないままだ。




もしかしたら前の奥さん、子どもが欲しかったのかな。




去年結婚して、最近妊娠したのに、流産してしまった前の奥さん。


しあわせになってほしい。


?
















たのしいことだけを見ていればしあわせでいられるのに、心の中にくすぶっているものに気づくと、しあわせだけを見ていられない。




「最後の恋愛になればいいな、と、思って」




















最後の恋愛を、未婚で終わらせるなんてかなしい。






結婚も離婚も経験した彼と、独身のままのわたし。
















なつめとだったら結婚もしたいし、子どももできたらいいなとおもう、って言ってほしいと、心の奥では思ってる。


けど、41歳のフリーランスにそれができるんだろうか。
















負担だろうなと思う、


別れるのかな。










普通に付き合って結婚も出産もできている友人たちが、眩しくて、ふしぎ。










しあわせって たくさんの複雑な感情を経験することなの?




自分の気持ちに嘘つけない。


他人には嘘つけるのに。





はなす 

2018年07月19日(木) 2時11分
こわいけどはなした。
かなしい。
言わなければ
ずっと一緒にいられるのに。

煮える 

2018年07月18日(水) 17時36分


理由も分からないのに、つらい日。


くたびれた。


もういやだな、とおもう日。


つらい。




別れたいらしい
わたしは彼と別れたいらしいのだ。


理由はよくわからない。




将来が不安だから、とかそんな理由か、


変化が欲しいから、とかそんな理由。
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感じたこと、 感じただけ。 無味覚の底無し穴に、スパイス。 090831
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