感想のこと。

September 25 [Sun], 2011, 18:08
以前、石田1967さんのブログや
私のブログにも掲載した、斉藤さんの感想
テノヒラサイズへの感想。

実はその続きのようなお話があります。

そのことを今日は
ここに転載したいと思います。

斉藤さん、ありがとうございます。


◆9月10日(土)19時30分開演をご観劇
http://yaplog.jp/aratamono/archive/630



『大阪でとても幸せに 単身赴任生活を送っているひとりの男と、
その家族と、テノヒラサイズ゙のお話』


中年の単身赴任って、ろくな 話を聞かない。
淋しさから、酒に溺れる。女にはまる。
あげくのはては、家庭不和。
さらには 体を壊し 気がつけば、一人・・。

そんな、悲しい先輩たちを 何人も見てきた。

僕は、絶対 そうは ならないぞ! 
前向きに、元気に 単身赴任生活を楽しんでやる!
離れて暮らす 家族とも しっかり コミュニケーションをとろう!
新しい 友達もつくろう!


今年の5月。
かなり 肩に力の入った そんな 精神状態で
大阪での 単身赴任生活がスタートした。

初めての 休日。

部屋に閉じこもっていては だめだ!
『書を捨てよ、街に出よう!』と 寺山修司を気取って 
天王寺の街を あてどなく 彷徨った。


天王寺の路地裏で 偶然 見つけたのが
ロクソドンタという 芝居小屋。
そして 『ロクソドンタフェスティバル 審査員募集』のチラシだ。

『ビビビ!』


僕のアンテナが反応した。

これは 絶対に 応募しなければ!

四半世紀ぶりに
天王寺の街角で 僕の『演劇魂』に 火がついた。

80年代。
僕の大学時代は 小劇場ブーム真っ盛り。

『サブカル・大好き少年』だった 僕は
その荒波に 鼻まで どっぷりと浸かり、
演劇まみれの日々をおくった。

芝居の興奮冷めやらぬまま 
夜どうし 新宿で 酒を飲み、
そのまま 朝をむかえた あの 愛しくも 懐かしき 日々よ・・・。

今や 大御所となった 役者たちが 
小さな劇場で 必死に 汗を流していた。

ロクソドンタには
あの頃の あの場所と同じ「匂い」がした。

その「匂い」が、まっとうな 社会人になって 四半世紀以上
すっかり 忘れていた 
若き日々の 情熱を 呼び覚ましたのだ。

ロクソダンタフェスティバルで出会った
大阪の劇団は 荒削りだけど 情熱に満ち溢れていた。

僕は「審査員」として、劇評を書いた。

とても真摯に
それぞれの劇団と向かい合い、 一生懸命に 書いた。

そこには、しばらく使わなかった 筋肉を 久しぶりに 動かす
爽快感があった。

芝居に かかわることが 新鮮だった。

審査会の夜。
不思議な人と出会った。

パワフルさと 明るさが
Tシャツを着て 歩いてるような人。

今時 めずらしいくらいの 芝居好き。

年間 数百本も観るそうだ。

そういえば あの頃も 僕のまわりには
こんな人が よく いたなぁ。

自分で プロデュース公演も 企画しているらしい。

でも、普通の会社員。
そして よく 笑う。

石田1967さん。

彼も、ロクソドンタフェスティバルの審査員だった。

『大阪には、おもしろい 劇団が まだまだ たくさんありますよ!
 齋藤さんに、どんどん ご紹介しますよ ウフフフ!』


彼は 楽しそうに 笑った。

大人の世界は
『今度、メシでも・・・』と言いながら
その後 あたりまえのように 音信不通になる
そんな 人間関係で 満ち溢れている。

世の中って そんなものだ。


でも 石田1967さんは 違っていた。

翌日 早速 電話が かかってきた。

『石田です。
 ぜひ、齋藤さんに 観ていただきたい芝居があるんですよ。
ウフフフ!』


『ビビビ!』


僕のアンテナが 再び 反応した。

人は 出会うべくして 出会う。

石田1967さんとの 出会いは 
僕の 大阪での単身赴任生活を 大きく変えた。

彼は 
大阪 小劇場ワールドへの 水先案内人だったのだ。

彼が 紹介してくれた 二つめの劇団。
それが 「テノヒラサイズ」。

HEP HALLで 初めて 観た 彼らの芝居はまさに 衝撃だった。

『この体と パイプイスで あなたを どこへでも連れて行くよ!』

久しぶりに 心の底から 笑った。

90分間の めくるめく テノヒラサイズ・ワールドに酔った。

『大阪に、こんなにすごい 劇団があったとは! 絶対に この劇団は ビックになる!』

大学時代
伸び盛りの小劇場を観た時の あの 衝撃が よみがえってきた。

本がいい!役者がいい!
そして 何よりも、彼らの 演劇に対する スタンスがいい!

『ビビビ!』

僕のアンテナは かなり かなり 過激に 反応した。


『今日 すごい、劇団を観たよ』

横浜の妻にメールで 報告。

『芝居、いいなぁ!』と すぐに 返信がかえってきた。

そういえば、妻といっしょに 芝居に行ったのって
いつのことだったろう。
おたがい あんなに、芝居が好きだったのに。

数日後。
石田1967さんから 電話。


『石田です。
 この三連休 齋藤さん 横浜に帰省されますよね。
 ご家族で テノヒラサイズの東京公演 観にいきませんか。ウフフフ!』


『行きます! 行きます!』


単身赴任生活で、
偶然 出会った  すごい劇団の、すごい芝居。

その 芝居を 今度は 東京で
家族とともに 観ることが出来るという 奇跡!

『妻よ、娘よ!
 僕は 単身赴任先でも 結構 楽しく暮らしてるよ! 
 そして、今回の帰省土産は 
 なんと 大阪で 出会った 素晴らしい芝居だ!』


9月17日 土曜。
僕と妻と娘は、生まれて初めて 大塚駅に降り立った。

南大塚ホールは かなり年輪を感じさせる 渋い 渋い ホール。

東京初日の客席は やや 淋しい入りだった。

ほんとに、面白いのに!
東京の人は、なぜ 気付かないんだろう。

でも
客席は 淋しかったけど  笑いは、大きかった。

妻も、娘も すっかり テノヒラサイズ・ワールドに 魅了されていた。

お父さんは、少し 鼻が高くなった。

僕は 大阪初日と、東京初日
両方とも 観ることが出来た。

それは、とても 幸せな時間だった。

僕は、確信する。

テノヒラサイズは 絶対に もっと もっと 大きくなると。

そして、数年後
今日の幸せな 観客たちは こう言うだろう。

『あの、有名なテノヒラサイズ
 私 メジャーになる前から ずっと ずっと 応援してたんだよ!』


と。

芝居のあと、家族で 渋谷に向かった。
スペイン坂に昔からある、
パスタの店で 遅めの昼食を食べながら テノヒラサイズの話をした。

そして、家族で 公園通りをならんで 歩いた。

昔 『ジャンジャン』があった場所は、違うお店になっていた。

 確実に 時は 過ぎた。

今年 僕と妻は、49歳になる。

そして 僕のとなりを歩く娘は あの頃の
僕と同じ 二十歳になる。

彼女は、あの頃の僕のように
とても上質な 劇団と 今日 出会ったんだ。

『ビビビ!』

南大塚ホールで 僕たち、家族は 
テノヒラサイズの情熱を しっかりと 受け止めた。


とても、とても 幸せに
大阪での単身赴任生活を送っている ひとりの男とその家族と 
テノヒラサイズ゙のお話でした。


齋藤 拝
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    ・映画-観に行くこと、好きです。
    ・スポーツ観戦-スポーツ全般。
    ・漫画-3月のライオン。
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心ある制作を目指します。お勧めの公演〜普段の生活のなかでのことを書いていけたらいいなと思っています。
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