小村雪岱 日本橋の情景三部作

2010年01月23日(土) 19時58分


小村雪岱 日本橋の情景「青柳」




小村雪岱 日本橋の情景「落葉」




小村雪岱 日本橋の情景「雪の朝」

関連記事 「小村雪岱 お傳地獄 」 「小村雪岱とその時代

小村雪岱とその時代

2010年01月23日(土) 12時50分
前回の記事(小村雪岱 お傳地獄)のつづき



おせん 邦枝完二 挿絵 小村雪岱
雪岱の描く女の顔つきがあまり気に入らないが、この一枚はおすすめの美人画。おせんは「笠森 お仙」がモデル。邦枝完二はお傳のときには実際に住んでいた土地を訪ねたとあるが、実在の女性たちを主題にした小説。

小村雪岱(1887-1940)は僕の曽祖父と同じ世代。僕の曽祖父は1970年代に亡くなった。そう考えればもっと長生きしていたなら現在の中高年層とは接点があったくらいの人ではないか。

大正10年頃、資生堂に在籍していた雪岱。彼の香水瓶の記事はこちら。
大正浪漫 小村雪岱の香水瓶




おせん 挿絵 小村雪岱
これも「おせん」ではひりく知られている挿絵。当時の和傘の風情は雪岱の挿絵からよく見ることができる。おせん、お傳地獄(お伝地獄)、日本橋檜物町にある団扇絵(雪兎)など目に触れる機会が多い。

現在埼玉県立近代美術館で「小村雪岱とその時代」が開催されているが、その団扇の雪兎がポスターになっている。




日本橋 泉 鏡花 挿絵 小村雪岱

日本橋は泉鏡花の作品。当時の日本橋界隈の芸者たちの恵まれない生活を軸に、鏡花の情緒ある文体に雪岱は挿絵を描いた。雪岱が活躍したのは第二次世界大戦前だ。

谷崎潤一郎の「春琴抄」が昭和10年に公開されたときには美術考証で雪岱の名がある。もうどこにもない日本の風景や生活は作家の作品のなかに挿絵としてみることができる。



日本橋 見返し絵(表・裏) 画像をクリックすると大きくなるから。

小村雪岱 お傳地獄

2010年01月20日(水) 22時14分


お傳地獄 版画 小村雪岱
邦枝完二の「お傳(お伝)地獄」は明治の毒婦で有名だった高橋 お伝(たかはし おでん)がモデルだ。その挿画は小村雪岱。この挿画には「お傳地獄」のタイトルと二人の名があり、物語がはじまる。

「お傳」 「あい〜」と男女のかけあい。




この「人力車」に乗るのは夫だろうか。僕は挿画の物語を読んでいないからわからないが、この版画には昔の字で書かれているものだから読めないところが多いわけ。




「屏風とお傳」
これは夫を毒殺したと噂されたあとだろうか。それとも夫が死んでから知り合った小川という男に恋わずらうお傳なんだろうか。



「刺青のお傳」
小川という男とお傳だろうか。夫を毒殺したと噂されたが結局小川を殺してしまう。お傳は最後の斬首刑だったらしい。邦枝完二の作品への挿画は「おせん」もある。

2009年12月15日(火)〜2010年2月14日(日)
小村雪岱とその時代 埼玉県立近代美術館