ジャン・ガブリエル・ドマーグ ジャポニズム

2011年11月08日(火) 20時22分

ジャン・ガブリエル・ドマーグ  化粧
この人のパネル(屏風)、こんなにジャポニズムを感じる作品は稀なんじゃない?

ジャン・ガブリエル・ドマーグ 作品記事リンクは
XAI ジャン・ガブリエル・ドマーグの水彩 から

※作品画像には、僕の表ブログ名を署名しています。あしからず。

日本画のようなルーベンス

2011年02月19日(土) 0時06分

ルドルフ1世のハプスブルグ家への献身 プラド美術館ルーベンス&ヤン・ウィルデンス
ルーベンスが浮世絵を手にしたのはアントワープの時代らしい。だが、僕のもつ美術書などには日本、浮世絵などの接点を強調しているものはない。

ところがプラド美術館所蔵のこの作品をみると、日本を歩く西洋人を描いたような雰囲気がある。もっともなのは、この作品はルーベンスと風景画が得意のヤン・ウィルデンス(Jan Wildens)との共同制作だからだろう。


どうやら馬に乗りなれていない様子。ルドルフ1世とその従者レガロ・デ・キーブルグは狩猟の途中に出会った司祭に馬を譲った。信仰深いルドルフ1世の美談である。


アルプスの痩せた土地の領主ルドルフ1世。脅威を感じさせない田舎伯爵は、55歳にしてローマ皇帝ルドルフ1世となった。選帝侯たちの思惑は老いた貧弱な豪族であればこそであり、従わせるにふさわしい人物像だった。


だが、ルドルフ1世は野心家だった。マルヒフェルトでオットカル二世を敗死させ、ボヘミア、オーストリアを自領にする。このあと650年続くハプスブルグ家の王朝維持の基礎をつくった男である。

この作品で描かれている司祭は、死を看取りに聖体を拝領するための途中、川をわたることができずにいたところルドルフ1世から譲られた馬に乗っているところだ。

大切な1枚の作品部分の掲載を忘れていた。左はしっこにいる二匹の子犬。ルーベンスは犬が好きで自分でも飼っていたそうだ。ビーグル犬?スヌーピーか。


あれあれ、木にマーキングしてるところなのだ。この行為をわざわざ描くとは。なんかもっと意味深い作品なんだろうか。そういえば犬は「十字架昇架」にも描かれている。

マイセンのジャポニズム 柿右衛門様式

2010年02月18日(木) 19時55分

マイセン 柿右衛門 1730年頃(C)ハンブルク美術工芸博物館 ホフマイスターコレクション


ソーサーの裏側が碗と同じ菊の模様
色絵柿右衛門流水に菊文中皿などに見られる菊に似ている。黄地の碗が大胆だなってね。ホフマイスターコレクションには、マリー・アントワネットの母親マリア・テレジアとの継承戦争、フリードリヒ2世の侵略阻止、ポンパドゥール夫人らの七年戦争、ポーランドを分割したエカチェリーナ2世とかかわった人物でポーランド国王 アウグスト3世が所有していたものではないかというマイセンの柿右衛門様式のプレートもある。

その記事はこちら 「柿右衛門様式 マイセン」から


歳寒三友 マイセン 柿右衛門様式 1740年頃ハンブルク美術工芸博物館 ホフマイスターコレクション(C)Eloge de l'Art par Alain Truong
こちらは歳寒三友とは艱難辛苦に耐え抜く松竹梅。「色絵 双鳥松竹梅文 輪花皿」とそっくり。

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ジョージ・ヘンリーとブライトナーのキモノ

2010年01月19日(火) 23時49分
ジョージ・ヘンリーというと、政治経済学者を思い出すかもしれないが、スコットランドの芸術家のジョージ・ヘンリー。ジョージ・ヘンリーと名のつく芸術家もまた多い。

GEORGE HENRY,RA,RSA,RSW(1858-1943)っていう人だ。このRA,RSA,RSWって何だ。たぶんグループ・オブ・セブンやラファエル前派みたいな芸術家のグループらしいと予測したのだが。「らしい」ということで、確かじゃないからな。→RAはロイヤルアカデミー、RSAはロイヤル·スコティッシュ·アカデミー、RSWはロイヤル・ソサエティ・ウォーターカラリストで水彩画家のメンバーだということだった。

このほとんど顔がみえない女性は、欧米人か日本人かはわからないが、そんなことは問題ではない。なんとも風情をたずさえた描き方。スコットランド人の画家が、ジャポニズムの中のジャポニズムを描いていると思う。

ホイッスラーの花魁やマネやモネにケチをつけるつもりは毛頭ないが、着物を着せて描いた作品は、しどけた姿や花魁風情で、退廃的な「娼婦」的ジャポニズムを感じてしまう。

ジェームズ・クインのタケウチ夫人というのが、また凛としたいい女。また、On The River という作品も、なんとなく日本情緒を感じる。



引用:(C)University of Dundee Fine Art Collection
Scottish Art - The Glasgow Boys


さて、今度はGeorge Hendrik Breitner(ジョージ・ ヘンドリック・ブライトナー)のキモノ。しどけない作品かも。「Meisje in Kimono キモノの少女」、「Meisje in rode kimono (Geesje Kwak) 赤いキモノの少女」、「Meisje in witte kimono 白い着物の少女」、「De Oorbel イヤリング」の4点ほど紹介する。

ちなみに、ジャポニズムの関連記事を紹介しておく。

*柴田是真
*マダム・貞奴 →猛ちょっと待って
*ジャポニズム
ジャポニズムのカテゴリーから、バルテュスが描いた節子夫人、ピカソの「舞踊家・貞奴」、ゴッホの「広重の模倣 雨の橋」、「花魁」、「タンギー爺さん」のほか、タンギー爺さんに描かれた日本画とを照らし合わせてる。 
*ラ・ジャポネーズ
フランスのジャポニズムと日本のアール・ヌーボォーについて
*ホイッスラーのジャポニズム
灰色と緑色のハーモニー スィスリー・アレクサンダー嬢
*ジェームズ・マクニール・ホイッスラーのジャポニズムThe artists studio 1865
*Madame J. Takeuchi
オーストリア画家ジェームズ・クインが描いた日本人女性。
*ウィリアム・ オーペン
サー・ ウィリアム・ オーペンのヴィクトリアン調のジャポニズム
*二コーラ作バルテュス夫妻
*ホイッスラー 花魁 1864
*Art de Vivre La Japonaiseモネの描いた着物姿のモネ夫人
*ナナの誕生 ドミ・モンド
エミール・ゾラ ルーゴン=マッカール叢書から、マネの描いたナナに、鶴の屏風。
*エミール・ゾラ 「L'Assommoir 居酒屋」
マネの描いたエミール・ゾラの書斎の浮世絵。
*アルフレッド・ステヴァンス 18枚の ジャポニズム何度数えても19枚あるような・・・。




1894年「De Oorbel」がこの作品。

これからあと3枚を紹介するが、先にあげた「La Japonaise」の舞妓と同じ位の年齢で、少女というより女性である。

ガウンのようにキモノを着ているのがしどけない。イヤリングの手元がまたそそるよな。そうでもない?

このブライトナーは、少女にキモノを着せて、写真に残している。ルイス・キャロルのようだが、あぁいった噂はない。

そのキモノの写真を集めた書籍が、2001年に出版。Rieta Bergsma, Hajime Shimoyama による編集。

Meisjes in Kimono: Schilderijen, Tekeningen En Foto's Van George Hendrik Breitner (1857-1923) En Zijn Japanse Tijdgenoten (Taschenbuch)

国立美術館(アムステルダム、オランダ:Rijksmuseum, Amsterdam)所蔵に、Meisje in witte kimono(白い着物の少女)がある。

1894年の作品で、この年には、ずいぶんとキモノを着せた少女を描いている。この作品は、白いキモノを強調するように、背景はダーク。




ティソやホイッスラーに負けないくらい、ジャポニズムな絵を描いてるんじゃない?

このポーズ、まだ幼子かとおもいきや、16歳の少女をモデルに使ったという。この少女なのだろうか?

George Hendrik Breitner(ジョージ・ ヘンドリック・ブライトナー)は、ジャポニズムというより、オリエンタルな印象を受ける。右に紹介する「Meisje in Kimono」(1894年)の少女は、オリエンタルなかんじ。

インドや中国、日本などのものを意味する東方的趣味。絨毯はインドのカシミールかもしれない。キモノを着ているけれど、ブーシェの中国の釣り人に近い赤の色。なんでもかんでもジャポニズム(ジャポネズリー)一色ではないようだ。

もう一枚、左の作品は、「赤いキモノの少女」。原題は、Meisje in rode kimono (Geesje Kwak): Girl in a red kimono 。全体がくすんだ色調で、これはジャポニズムを感じる。この作品は、オークションに出品されたようで、現在は個人所蔵か美術館所蔵になっているかも。

この風景や風俗画も描いている。ARTCYCLOPEDIA から美術館所蔵の作品へリンクされている。