未練、後悔、流した涙……また恋人同士に戻れますか

October 18 [Fri], 2013, 15:05
ているしかない。
「いいなー、私もガンガン飲んで寝てやれば良かった」
「あたしには無理。寝顔を他の奴らに見せるなんて恥ずかしくてできないって」
「見てみなよ、あのポチの寝顔。罪のない顔しちゃって」
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「絶対、お兄さんと合コンさせてやる」
 結局二次会が終わるまで係長の膝枕で眠りこける。お開きになり、起こされても半分だけしか覚醒せずに、今度は杏子さんにベタッと抱きつく私。
「わっ。ポチ、苦しいっ。重いー」
「わー、いいにおーい」
 哀れ、彼女は私を抱えて恵比寿駅までの道をよたよたと歩くハメになった。

「あ、その辺は何となく覚えてます。杏子さんの香水の匂いも一緒に……へへ」
「あんた、犬か。こっちはもう抱きつかれて重くて大変だったんだから。それでつい石津くんに代わってもらって」
「石津さん!?」
「やっぱ覚えてないんだ」

 さすがに女一人の力には限界があり、杏子さんは抱きついた私ごと倒れそうになったのだが、そこをとっさに支えたのが石津さんだった。
「あぶねーなあ。相沢さん、俺が代わりますよ」
 私の腰に腕を回してしっかりと抱える。支えが強固なものに変わって安心したのか、私が次にとった行動は石津さんの胸に抱きつくことだった。
「ポチ、これじゃ歩けない」
「じゃあ、カニ歩きしましょー」

「ぎゃーーーっ。もうやめてくださいっ。これ以上聞いていられません!」
「まだまだこんなもんじゃないの! ちゃんと聞け!」
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 なんとか無事に駅に到着すると、相変わらず石津さんに抱きついたままの私を誰が送るかという話になった。
「ポチ、家どこなの?」
「ふたもたままわ……」
「ニコタマか。じゃ、俺が送ってくわ。同じ田園都市線だしな」
 名乗りを上げたのは工藤課長だった。
「タクシーで帰るか? 電車だとこの時間、すげー込むぞー。ラッシュ並みかもな」
「ヤダー、そんなのに課長と乗ったら妊娠するー」
 嫌がって石津さんにますます強くしがみつく私を見て、課長は鼻白む。
「お前、酔ってるくせに、ボケてんのか……?」
「課長の本質を言い表してるじゃないですか。歩く種まき機」 
 石津さんの揶揄に私はどうやら興味を引かれたらしい。
「何の種をまくんですかぁ?」
「子孫って種かなぁ」
「しそ? しその葉なら食べられますねぇ」
 そうだねー、と適当に相槌を打ちながら、さりげなく石津さんは私の背中に手を回す。
「石津、何かよからぬこと考えてないだろうな」
「いやー、こんだけくっつかれてると、いくらポチとはいえその気になっちゃうかも」
 ニヤついた顔で際どい台詞を吐くものだから当然周囲はぎょっとした。しかし当事者である私は引き続き植物の話題だと思ったらしい。
「私がどの木になるんですかあ? へへへ」
 場が一気に脱力したところで、辺りを払う明晰な声で瀬尾係長が話を軌道修正させた。
「越智さんは僕が送って行くよ。僕の歓迎会の幹事をやって疲れさせちゃったんだし。ニコタマなら家近いから」
 まさかの係長からの申し出に、石津さんは慌ててエロい表情を消した。
「わざわざ係長の手を煩わせることないですよ。もう乗りかかった船なんで、俺が送りますから」
 やんわりとだが明らかな拒絶に係長は眉根を寄せて尋ねる。
「石津は家どこなの」
「中野です」
「じゃあ遠回りじゃないか。いいんだよ、こっちは。上司として責任もあるしね」
 自分こそが適任だと言わんばかりに余裕すら見せて笑んだ係長だったが、石津さんは断固拒否の姿勢で相対した。
「俺も先輩なんで、後輩の面倒はちゃんと見ますよ」
「無理しなくていい。僕が送るから」
「無理じゃないです。俺が送ります」


「ちょ、ちょ、ちょっと待ってください。なんで私を送ることでふたりが張り合うんですか?」
 自分の言動に顔が赤らむ思いがしたが、そちらの疑問を解くのが先だ。
「だーかーらー、係長と石津くん、あんたがお持ち帰りされると思ってお互いに警戒し合ってたのよ」
「おっお持ち帰り!?」

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