[高身長] 背が高いだけじゃなく素敵なの [ショートストーリーイラスト]

May 16 [Thu], 2019, 19:42


登場人物  斉藤鈴(さいとうりん)
     
      高柳 ひなた(たかやなぎ) 
      ふたりとも中学2年生













「背が高いのも大変なんだぜ。」

「へぇーそうなんだ。」

私は同じクラスの男子高柳とたまたま帰り道が一緒になり

今一緒に帰っている。

背が高い方がなんか私は良いなと思うのに

高柳は違うみたい。

「あ、そうだコレ食べる?」

高柳はおっとりした口調で喋る。

それと優しい喋り方で素敵だなって思うの。

それに薄っすら笑みを浮かべた時の顔が

すっごくカッコいいの。

「……斉藤?いらない?」

自分の名前を呼ばれ我に返る。



「あ!ごめんね、ちょっとボーっとしちゃった。ありがとう。」

私は高柳がくれたチョコを頬張った。

甘くて美味しい。

この時間がずーーっと続けばいいのにな。

タッタッタ

後ろから走って来る音がした。

「高柳くん。見つけたぁ!今日一緒に帰るって約束したじゃない。」

美人で有名、裏では女子達から甘え上手と言われている先輩だった。












あ、……………………。

そうか…………………………………。

高柳は彼女がいるんだ。先輩カワイイし美人だもん。

……………………あたりまえだよね…………………………………。



少し浮ついた自分の気持ちをなぜか恥ずかしく思った。


そして苦い気持ちが湧き上がる。

なんで彼女がいる人のこと好きになっちゃうんだろう。


「誰が約束したんだよ…。ウソつくなよ。」

え………………!?。

「なーによ!もぅ本当のこと言わなくてもいいでしょ。そろそろ

アタシと付き合いなさいよ!どれだけアッタクしてると思ってるのよ!

それに隣の女子は誰。」



先輩すごい怒っている。それにこういう人って苦手だな。


なんかやだな、とか色々考えていたら私の前に高柳が立っていた。

  「高柳?」

 思わず名前を呼んでしまい、また先輩の怒りに触れてしまう。
高柳を隔てて先輩の声が響く。

「ど、どうして呼び捨てなのよ!まさかその子が、「いいかげんにしろ。オレのこと見た目で好きになるなよな。」

私には高柳の表情は見えなかったけど

すごく叱っていたような気がした。


「なによ!この背でかバカ!アンタなんかモデル見たいで

アタシとつり合いそうだから近づいただけなんだから!」

さ、最低だ。私は先輩にそう言うのはおかしいと発する前に先輩は

すごいスピードで逃げ走って行く。

高柳は私の方に向く。

「ごめん、変なことに巻き込んだな。
たまにいるんだよな。オレが背が高いってだけで近づいてくるやつがさ。
何がモデルだよ、ったく。斉藤ごめんな。」

高柳は髪をかきあげる。


そうか……こう言うことも言われたりするんだね。

だから背が高いのも大変なんだぜ……って言ったのかな。

でもそれだけじゃなく色々あるんだろうな…。



それに私に気をつかう高柳はすごいなと思うよ。

私があんなこと言われたらへこんで言葉もでないよ。


「ううん大丈夫。高柳みたいにかっこよくて背が高い人って大変なんだね。」

「え?オレが?かっこいい?」

高柳はキョトンとした感じで自分で分かってないみたいだった。

 「だってこの前のバレンタインのチョコの数すごかったよ!」


靴箱、教室の机入りきらないぐらいのチョコが溢れていて

しまいには直接渡す女子が校門、廊下にいっぱいだったもん。

でもほとんどの手渡し女子は、渡せていなかった。

先生達の見張りがすごかったのだ。

学校にチョコを持って来てはいけませーーーーーーん!!!!ってね。
それでも皆渡したかったんだろうな。

ちなみに私は渡せなかった。他の女子達と違い勇気がなかった。







「ただ背が高いからさそう見えると思うんだオレ。  

 けどバレンタインチョコは確かに否定できないな。数はすごかったぜ。」 

「あのね、その……

背が高いだけじゃなくてそれ以外にも高柳の優しい喋り方とか

笑顔とかなんだろう……後は色々さ魅力があると思うんだ私!

さっきの先輩はおかしいけどさ…。頭にきちゃうけど…。」

つい必死になって話していた。

「フッありがとな。」 高柳は笑顔でそう言うと私の頭をポンと軽くふれた。


ひぃぃぃぃっ!思わず顔から火がふきそうだった。

「あのさ一つ聞きたいんだけどなんでオレのこと高柳って名字で呼ぶの?

ひなた って呼んで言いって前言ったけど??」

そう高柳に入学式で言われたけどなんか恥ずかしくて下の名前では呼べていないんだ。
あれから一年たっているんだ。



自分的には照れ隠し見たいな感じなの。

「な、なんとなくかな。だから気にしないでね。」

「ふーんそうか。」

私と高柳は歩き出す。……………………そんなことより頭ポンってされた!

何これは夢?ちがう、ちがう現実だよ!

           落ち着け私!こういうことって誰にでもしてるんじゃない!?

  





それだったらそれでショックだよ。

ガサ隣の方で何かかぶさるような音がした。「痛っ。」高柳の方を見たら街路樹の葉っぱが額にあたっていた。



「だ、大丈夫!?」高柳はさっき髪をかきあげていたから

額がかすり傷になっている。わわっ絆創膏そういえば私カバンに持って………………………………あった!

「高柳こっち向いて」「?」
「少しかがんでね。」高柳が少しかがみ私は額に絆創膏を貼った。





そしたら高柳は、自分の顔を隠すように手をあてていた。



どうしたんだろう。急に…もしかして顔全体に葉っぱがあたって痛いのかな?

「大丈夫?」  
   

  高柳は「あ、ありがとう。せ、背が高いとこ、こういうことがあるんだよな。」

  



  高柳は急に言葉をつまらせている。そしてスタスタ先を早足で歩いて行く。

  
  「あっ!ちょっと待ってよ。」さっきは歩幅を合わせて歩いてくれてたのに
 

 
ひとり 先に行く高柳を私は追いかけた。「ねぇ待ってよ。」

思ったより早すぎる。私はいつの間にか走っている。   




後少しで高柳に近づきそうな瞬間高柳は、尻もちをついていた。
何が起きたの?

「いてて。」高柳の前にぬかるんだ水溜り

隣には花壇があり水道ホースから水を浴びたばかりだと分かった。

これにすべったんだね………。こういう時に不謹慎だけど高柳を見下ろすって

あんまりないからまじまじと見てしまった。フッと顔と目が合う。

高柳の顔は真っ赤だった。「ば、バカこっち見るなよ。」
こういうのを見られて恥ずかしいのかな?
  

 「私を置いて先に行ったバツだよ!ふふっ。」私は高柳を少しからかってみた。

高柳って見た目が完璧そうに見えるけどたまにぬけている。

そこがカワイイなと思ってしまう。

 



「もう、大きいバツなら受けてるよ。さっきからオレおかしいんだよ。」 





高柳は、立ち上がろうともせず話始める。


「何言ってるの?」高柳の長い足は水溜りに少し、浸かったままだ。
 

「早く立ち上がろうよ。汚れてるよ!」高柳は私を見上げる。


「なぁ、オレの顔見ろよ。」

高柳の顔は赤いままだ。……ってさっきは「こっち見るなよ。」って言ったのに。

そんなことを考えていたら高柳は少し俯いたの。





「顔赤いだろ。この際だから言うけどさ、さっき斉藤が絆創膏を貼ってくれた時

オレ気づいたんだよ。胸が苦しい。病気じゃないぜ?


斉藤を見てると、少し冷静じゃなくなるんだよな。
普段の自分ならやらないこと斉藤には、してしまうんだよな……。





……………………それと、オレが斉藤と初めてあった時の気持ちと一緒なんだよ。

入学式のあの時と一緒。

すごく何か惹かれるんだよ。胸も苦しいし。他の女子には何も思わないんだぜ。


斉藤が近くにいるだけで胸が苦しいんだよ。
     
   だからオレは、斉藤が……。 」




ちょ、ちょっと待ってこれって告白!?

「高柳それ以上は言わないで!」

私が好きな人に告白されるのは、すごく嬉しい。

…………けどこんな感じを想像していないんだもん。

高柳は水溜りに浸かったまま私に言おうとしてくれてる。

 私が想像していたのは、



 お洒落な所で告白とか


 遊園地とか




なんかこう雰囲気が良い場所………贅沢言えばそうなの…。



雑誌?漫画?テレビの見過ぎかな、…けど大事にしたいな。

思い出に残る場所……。



「高柳…もうちょっと……えっとなんて言えばいいんだろう?」

えーい正直に話そう!


「場所を考えて!それと水溜りに浸かったままの告白はなんだか……。」 

これで伝わるかな?自信ないよ。



「あ…そうだな…ごめん。」よかった伝わったかな。









高柳はスッと立ち上がった。「帰ろうか、ヤバイぬれてて気持ち悪い。」


「ふふっ、当たり前だよ。」私から笑みがこぼれる。


そして私がまた見上げる感じになっていた。

今度は歩幅を合わせて歩いてくれている。




なんかドキドキしてきた。まだ一緒にいたいけど


「私こっちだから、高柳も早く家帰って着替えてね。」


「家まで送って行くから、もっと話そうぜ。オレは大丈夫だから。」 

薄っすら笑みを浮かべる高柳。私の心臓が高鳴る。カッコよすぎる。それにドキドキしすぎてダメなの!冷静にならなきゃ、冷静に!




「風邪ひいたら大変だよ、だから早く帰った方がいいよ。」

「…………ん、そうだな、斉藤がそこまで言ってくれるなら

 ………あ、でもちょっと聞きたいんだけど、

 ラジイン交換しようぜ。それ聞いたら帰るよ。」

ラジインとは今世界中誰もが持ってる電話、メールアプリなんだ。

特にスタンプ!カワイイのがいっぱいあるの。
私のクラスでも皆してる。

でも少し厄介なのは既読がでることぐらいかな?

「うん。交換しよう。」

それから高柳とラジインを交換してお互い背を向けて帰る。


私は思わず振り向いていた。

高柳も振り向いていた。高柳は手を、ひらひら振っている。
186cmあるだけのことはある。スラッとしていてすぐ目につく。

もし私が迷子になったらすぐ見つけてくれそう。って私は何を考えてるの。
小さい子供じゃないんだから。

私も手を振る。ふふっ高柳は素敵な高身長男子だね。


(終)
P R
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