1958年二輪車・バイク広告集(94) タス号

September 22 [Sat], 2018, 16:37

1958年二輪車・バイク広告集(94) タス号


田中工業株式会社
千葉県習志野市谷津町

 取付用補助エンジンのメーカーであったが、逐次完成車をも生産するようになり現在では小型のものではタス・フェザーという取り付けエンジン、完成車タス・モペット50cc、タス・キャナリー90cc、タス・デラックス125ccとバァンガード 125cc 、そしてEF 型150cc の6種を製作している。

■1958年生産台数:軽二輪車252台 原付2種3,261台 原付T種2,025台  ■この時期のタス号150、125ccエンジン車は左足ブレーキ、当然右足変速だ。



タス・デラックス EF型  150cc
 EF 型は数少ない150cc 一車で、本年1月に発表された。前期の F 型に比べ燃料タンク、キャブレターカバー、フェンダー等の形状が変わってスタイルが一新され、性能的には若干向上している。フレームは単管クレードル型で緩衝装置は前が油圧ダンパー仕様のテレスコープ、後はコイルスプリングによるスイングアームを採用している。

 サドルは前期の固定式からスプリング支持の蔵型サドルとなった。タイヤは前後とも24 X 2.75吋でハブはフルウイドスを使用している。エンジンは2サイクル前傾単気筒で内径X行程は58 mm スクェアの153 cc、 圧縮比は5.6で最大出力は毎分5150回転にて6.7馬力。点火方式はフライホイールマグネットー。潤滑は燃料混合式でガソリンとオイルの混合比は15:1。キャブレターは三国アマルの MRー 19H 1型で、エアクリーナーとともにカバーされている。
 変速機はエンジン部と単体構造の常時噛合い式3段。伝動は一次二次ともチエンである。クラッチは湿式多板。最高時速85km、登坂能力1/4、舗装平坦路における燃費はリッター当り55km。全長2040 mm、 全幅680 mm、 全高945 mm 、サドル高715 mm、軸距1275 mm、 最低地上高142 mm。 燃料タンク容量15 L。 車体重量約24 kg。



タス・デラックス  F 型 125cc

 タスの125cc 級にはデラックス型とスタンダード型の2車種があり、この F 型は車名の示すごとくデラックス型で前後の緩衝装置及びフレーム構造は前述したEF 型デラックス150cc と同型式であり、エンジン機構もシリンダー容量が異なる以外は全く変わらない。したがってスタイルは全然同じである。

 シリンダー内径は52 mm行程58 mm のロングストロークで排気量は123cc。 圧縮は6.2で最大出力は5100回転の6.5馬力。点火方式はフライホイールマグネットーで点灯照明はバッテリーによる。変速機は常時噛合式の3段変速で、チェンジペダルはシーソー式。伝動は一次二次ともチエンで最終減速比は7.9。クラッチは湿式多板。最高時速は80km、登坂能力1/4、燃料消費量は舗装平坦路において45km時 にてリッター当り48km。車体寸法は全長1988 mm、 全幅680 mm、 全高978 mm、軸距1300 mm、 最低地上高160 mm 。車体重量は124 kg。



タス・バンガード F型 125cc
 エンジンはデラックス形と同じであるが、わずか気化器並びにエアクリーナー部が異なっている。
前輪はテレスコープ型であるが後輪はプランジャー型。デラックス型に対して一般実用車と見てよかろう。フレームもデラックス型と同様にパイプ製であるが、後輪緩衝が異なるのでその部分が違ってくる。性能的にも上記のデラックス型125cc車とは変わらない。



タス・キャナリー 90cc
 自社製の2サイクル90cc (45 mm x54 mm)を装備した大衆車。2段ミッションとは単体構造である。タイヤ寸法は前後とも24 X 3.50吋。前輪支持はテレスコープ型(油圧ダンパーはない)後輪支持はコイルスプリングのプランジャー型。最高出力4馬力。最高時速70 km 。登坂力1/4。車体寸法は軸距1240 mm、座高740 mm、 車重は82 kg。 ガソリンタンクは大きくで10 ℓ 入る。
















タス・モペッド 50cc

ペダル付きの本格的モペッドである。昨年あたりからモペッド時代が来るか……という期待が巷に起こり始めた頃に、いち早くこの可愛らしい完成車を発表した。エンジンは自社製の41 mm X 38 mm の50cc で、小柄ながらも2段変速機を持っており、単体構造となっている。最高馬力は2馬力、最高スピードは57 km、登坂力1/4、燃費は時速35 km で60 km L。

この車はペダル付きであるからペダル走行によってエンジンを始動させる。駆動方式はチエン。フレームは28 mm のパイプによるバックボーン型で、サドル下に気化器やエアクリーナーを囲うようにカバーが両側にある。前輪緩衝は油圧ダンパーはないがボトムリンク型である。後輪は固定されていて緩衝装置はない。

 変速機の操作はハンドル右側にあるレバーによるもので変わった操作方法である。即ち図のように小さいレバーを手前に引けば第1速、前方に押せば第2速、すなわちトップに入る。ハンドルに沿って中央に位置させればニュートラルである。クラッチレバーは左側にある。クラッチを握ってから足で操作するのを右の指の簡単な操作で変速できるのは取扱上便利である。タイヤ寸法は前後とも24X 1.75吋。フルワイズハブで直径105 mm、 ライニングは小型完成車ながら20 mm の幅を持っている。前輪ブレーキは右手動式、後輪ブレーキはペダルの逆踏み式である。車体全長1880 mm 、軸距は1200 mm 、車重は48 kg の軽さである。燃料タンク容量4 L。





タス・フェザー 50cc

 普通自転車三角フレーム中央部に取り付ける補助エンジンで、チェン駆動である。現在取付用のエンジンではチェン駆動のものはこのタス・フェザーぐらいである。チェン駆動の場合はローラーや V ベルト駆動より伝導効率が良いことが特徴とされている。シリンダー内径41 mm X38 mm =50cc、 最高出力2馬力。最高時速55 km 。エンジン重量8 kg。


1958年「オートバイ」7月号 モーターマガジン社より






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