1958年バイク・二輪車広告集(91)トヨモーター

August 19 [Sun], 2018, 18:29

1958年バイク・二輪車広告集(91)トヨモーター

株式会社 トヨモータース
愛知県刈谷市重原




 戦後バイクエンジンからスタートした同社は、現在 MG 型200cc をはじめとして125cc車2種、90cc車1種の計4車種の完成車とともに、3種の取付用補助エンジンを製作している。








トヨモータースはトヨタ自動車の販売網を利用、全国に協力な販売網を確保していた



トヨモーター  FG 型200cc

  トヨモータース一連の完成車のうち最も排気量の大きい車であるがフレーム構造や寸法などはかつての125cc FE・D型とほとんど同じで、いわゆる堅牢性を誇るパイプ製のクレードル型である。この200cc車の前身としてかつては F F 型180cc があったこれは排気量の差だけで現在の FG 型200cc とほとんど変わるところがなかった。

FG 型の前輪緩衝は油圧ダンパー使用のテレスコープ型、後輪緩衝はスイング式同じく油圧ダンパーを使用している。エンジンは自社製の2サイクル200cc (61 X 71)最高出力8.7馬力、点火方式1バッテリー(神戸電気製6 V x10AH) 変速機は常時噛合いの3段変速、気化器はTK気化器製で PKー 22型、最高時速は85km、燃費35 km/ hにて50 km/ L 、登坂力1/3、タイヤ寸法は前後ともに19 x3.0吋、フルハブの径は50 mm 、ブレーキライニングの幅は35 mm である。車体全長は2060 mm、 サドル高 700 mm、最小路面間隔は約135 mm 、車体重量は148 kg。












トヨモーター FH58型 125cc

 例えば前記のトヨモーター FG 方がトヨモーターのスタイルとするなら、この FH型125cc 車はそのカラを破って生れ出たといってよいだろう。最近同社の125FF-D型に代わるものとして発表されたので、それだけに各所に新味がうかがえる。

 まずエンジンは新設計によるもので6.5馬力を発揮し、変速機は125cc 車では数少ない4段常時噛合い式である。シリンダー及びクランクケースはもちろん単体構造であるが今までのトヨモーターの面影はない。また、このエンジンは変速ギアがどの段に入っていても、クラッチを切ればいつでもキック始動ができる。

 気化器は軽合金カバーで覆われている。外観的な特徴はヘッド周りで、即ちヘッドランプはフォークと一体であり、ハンドルは方向指示器のついた鋼板プレス製でその中央部にヘッドカバーが割り込んでいる。サドルはベッド式で、右側に蝶番があって開けることができる。特にサドル裏側作業灯があってサドルを開ければ点灯し閉めれば消える。作業灯は1.5m のコード付き。前輪緩衝は油圧ダンパー付のテレスコープ方、後輪はテレスコピック型で油圧ダンパー付き。後輪荷台はフレームと一体となっている。

 エンジンは排気量123.6cc(53 EX 56 mm) 圧縮比6.75対1、 点火方式はフライホイールマグネット、変速機は4段左足動で変速比はトップから1.074、1.435、2.107、3.3である。最高時速80 km 燃費は55km/ℓ、登坂力1/3、車体全長2000 mm、 全幅730 mm、 軸距1320 mm、 燃料タンクは14は入る。タイヤ寸法は24 X 2.75 吋、 車重131 kg であるが、これは125cc としては少し重い。なお、スピードメーター夜間35 km 以上になると指針が緑色により赤色に変わるカメレオンタイプ。ヘッドランプはセミシールド式。センタースタンドは自動発信防止装置なるものが装着されているのでスタンドを立てると自動的にロックされ、坂道や荷物の積み下ろしでスタンドが外れることがない。ロックは爪先で簡単に外せる。




トヨモーター  FE-S  58型125cc

 FH 型が125cc の 車の高級車なら、この FE-S 型は大衆車となる。今年初めに58年型として57年型が改良されて発売されたものであるが57年型との相違は後輪チエンが密閉式になったこと、フロントフォークの蛇腹ゴムを取り除いたこと、フレームが寸法的に多少変わり全長が約280 mm 位短くなったこと、さらに細部にわたってはスピードメーターユニットをダストシール付として耐摩耗性を強めていたこと等である。

 エンジンは大きな改良点はなく2サイクル123cc( 53 mm x56 mm)最大出力6馬力、点火方式フライ・マグ、変速機は3段常時噛合式でエンジン本体と単体構造である。最高時速は75 km、 燃費は50 km /ℓ と発表されている。車体全長2030 mm、 軸距1320 mm、 路面間隔140 mm、 燃料タンク12 L 入り。タイヤ寸法は前後とも24EX 2.75吋の標準タイヤ。車重は100 kg というから普通の125cc よりは軽い。





トヨモーター  TB 型 90cc

  この90cc 小型完成車は発表当時から、現在まで対して変わっていない。エンジンは2サイクル88.3cc(50 x45 mm) で、これは同社の T 9型エンジンを改良したもので、最高3.5馬力のこのエンジンは水平に取り付けられている。

 これは最近サンライトのクイーンモンペット125ccが水平取り付けエンジンを採用したが、それ以前はこの T B 型のみ。車体は重心安定をよく するために考慮されており、軸間距離も1345 mm で他社の一般的寸法1300 mm 前後よりも相当に長い。これはトヨモータース製の完成車が示す傾向である。これは安定性、特に重荷運搬用車体として考慮が払われているものと見える。

 変速機は左足動の二段変速、クラッチは乾式多版、最高時速55 km、 登坂力1/5、燃費は56/ℓ 、前後輪タイヤは24x2.52吋、緩衝方式は前がテレスコープ方、後はプランジャー型で共にコイルスプリングによる緩衝である。車体寸法は全長が2050 mm、 全幅750 mm 、全高950 mm 、サドル高721 mm、軸距1437 mm 、最小路面間隔115 mm 、車重87 kg、 燃料タンクには9ℓ が入る。







トヨモーター T 9型90cc

 三角フレーム中央取付用の補助エンジンで、駆動方式は V ベルト。三角フレーム内に水平に取り付け、しかも2段の特殊変速機付きである。90cc ほどの原動機になると出力も大きいし、スピードも増すから普通自転車よりも、むしろ特殊車向きである。エンジンは T B 型完成車に用いられているものと構造的な点で共通している。

 このエンジンは一次伝動も二次伝動も V ベルトを使用しているので騒音が少ない。ヘッドランプはフライホイールマグネットにより点灯する。電圧 X 容量は6 Vx 25 W。マグネットは平出マグネット FM 型。シリンダー容量は内径50 mm X 行程45 mm、最大トルクは0.58 km−m/3000rpm、最高時速55 km、登坂力1/41、1ℓ当たり走行距離50 km、 燃料タンクは3.5 ℓ 入る。






トヨモーター E 8型 

 トヨモータースの取付けエンジンの中では最も早くから売り出されたもので ある。最も現在のものは数次の改良がなされているから当時のものとは性能的にも向上している。取り付け位置は車体後方、即ち後車輪右側のバックステーで、駆動方式は V ベルト後輪駆動である。

 取り付け用エンジンであるから始動はペダルで行い、走行中の増減速はハンドル右側にあるスロットルレバーによって行う。 V ベルトはエンジン本体のドライブプーリーと、後輪のスポークに取り付けられたドリブンプーリーを結び動力を伝達する。現在88cc即ち90cc級の取付用補助エンジンはトヨモーター位しかない。シリンダー容積や諸寸法はT9型と同様である。出力は最高3.2馬力。最高時速45 km 、変速装置はない。ヘッドランプはフライホイールマグネット(平出マグネット製)を電源として25 W の照明力がある。エンジン整備重量15 kg。







ロールパワー  R― 5型 50 cc

 ロールパワーは自転車取付用補助エンジンとして昭和30年に発表されたものである。取り付け位置は普通自転車のハンガー下部後方で取り付けは懸垂式。後輪駆動はローラーによる後輪タイヤ外周摩擦式で、駆動ローラーはハンガー部に装着されたクラッチペダル及びハンドル左グリップのクラッチレバーによって操作される。

 接触圧力選択式でクラッチペダルを左足で強くに下げると駆動ローラーが後輪タイヤに圧着され後輪からの回転によりエンジンが始動される。つまりエンジンの始動はペダル走行の後クラッチレバーの操作によって行うわけである。またクラッチレバーを握ると足着されていたこ駆動ローラーが後輪タイヤより離れてエンジンを停止することなく、自転車走行となる。

 駆動ローラーは特殊合板5枚と合成版4枚にやりできている。使用燃料は走行200km までがガソリン15にオイル1の混合割合混合したものを使用し、その後500 km までは18対1、500km以上は20対1の混合燃料を使用する。最高時速は45 km 、燃料消費量はリッター当たり75 km。 ハンドル右グリップにスロットルとチョークレバーがある。機関寸法は長さ605 mm 幅205 mm 高さ330 mm で整備重量は10.5 kg。 

1958年「オートバイ」7月号 モーターマガジン社鰍謔

リンク:トヨモーターヒストリー




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