1959浅間レーサー 昌和クルーザー SL 125CC

September 15 [Thu], 2016, 18:53

1959浅間レーサー 昌和クルーザー SL 125CC


1959年浅間火山レース に出場した ワークス クルーザー125CC
2サイクル ロータリーディスクバルブ の新技術でホンダに挑んだ浅間だったが、結果はさんさんたるもだった。それから57年、驚いたことに、クルーザーは、まったく当時、浅間から帰ったままの状態で発見された。













59浅間火山レース ひと口メモ

59年浅間火山レース
レーサー展望
1959年「モーターサイクリスト」10月号より



2サイクルには方策がないか

 ライトクルーザーSLはクランクケースの左側に円板型のロータリーバルブを置いて、気化器からの吸い込みをそこから行っているエンジンであった。本格的なレーサーが間に合わず、試作車でレースに出たといわれているが、結局は全滅してしまった。しかし、2サイクルに新しい方向の発展を見出そうとする努力は認めねばなるまい。

「モーターサイクリスト」臨時増刊1973年1月号より

 125cc耐久レースでは、1位から4位までベンリィが占め、5位にコレダ、6、7位がトーハツという結果だが、このクラスの2サイクルエンジンのレーサーは、加速も劣り、直線コースでも最高速度は明らかに伸びなかった。ヘアピンを回っての上りなどでも、ボソボソいって回転が中々上がらないのが多かった。

トーハツでは、先に出したスポーツ2気筒を基本として2気筒のLDレーサーを出場させて2台完走した。吸入効果を上げるために気化器を前に出している点や、ショートストロークで換気方法にも工夫をこらしていたようである。ギヤは4段であったが、5段は欲しい。

 ライトクルーザー、トーハツ、コレダ等2サイクルレーサーは、それぞれ何とかして、回転を上げパワーを出そうといろいろな工夫を試みているのだが、時間がなかったり、費用がかかり過ぎたりして思うように行かなかったのだろう。

 それが今回のレース結果となって現れた。2サイクルは本当に方策はないのだろうか?いや、ある。ピストンのオーバーヒートが防げて、コンロットの潤滑が充分に行えるようになるだけでも、相当の所まで行けるはずだ。現に今年のTTレースに出たMZロータリーバルブの単気筒125CCは、ボァ・ストローク54x54mmで11,000rpm以上の高い回転で22㏋驚くべき馬力を出している。2サイクルエンジンでも立当り100馬力くらいはそう難しいとは思えない。

 浅間のようなコースならば、4サイクルに対戦しても、相当のところまで行けると思える。次回のレースにはヤマハあたりの活躍が見たいものだ。ホンダだけの独走ではレースとしても面白くない。観衆もそれを期待する声が多かった。


むずかしい燃料噴射

 クルーザーは、燃料噴射を研究し、試みたが、レースに出すまでには到らなかったようだ。2サイクルエンジンでは確かに燃料噴射は効果があるが、4サイクルの倍になる噴射回転をどんなポンプで解決するかという難問がある。先に述べたライトクルーザーのディスク・ロータリーバルブの単気筒エンジンはMZのものと似ているが、ロータリーバルブをクランクケースの左側に持ってきた所などは違う。MZのものは、ディスク・ロータリーバルブのポート開角は200°で、クランク軸に直結している。

 詳細リンク→1959年第3回浅間火山レース


 ライトクルーザーのエンジンは、時間的にも切迫状態で、時間的にも切迫状態で、短時日のテストでレースに出さなければならず、無理であったようだが、今後、もっとじっくり手を加えればかなりのところまで行く可能性はあると思う。ロータリー・ディスクバルブは使用材質にも色々と問題があるが、そのシールはクリアランスのセッテイングにコツがあるようだ。潤滑は、吸気ガス中に潤滑油が含まれているので大した問題でない。







 お知らせ

@ 59クルーザーレーサーは 「名古屋郷土二輪館」に展示します。(予定)

A 59クルーザーは 10月2日(日) 開催の「浅間ミーティング」に特別参加。

B 59クルーザーは 9月28日発売の 「別冊オールドタイマー」に 富成一也 が詳細をリポートします。




Comment
小文字 太字 斜体 下線 取り消し線 左寄せ 中央揃え 右寄せ テキストカラー 絵文字 プレビューON/OFF

不正な自動コメント投稿を防ぐため、チェックボックスにチェックをしてください。

利用規約に同意
 X 
禁止事項とご注意
※本名・メールアドレス・住所・電話番号など、個人が特定できる情報の入力は行わないでください。
「ヤプログ!利用規約 第9条 禁止事項」に該当するコメントは禁止します。
「ヤプログ!利用規約」に同意の上、コメントを送信してください。

コメントありがとうございます。当時の関係者の証言も出てきたりするのを楽しみに、期待しております。
「名古屋郷土二輪館」に展示の予定。ぜひご覧ください。

by 事務局  September 29 [Thu], 2016, 8:28

オールドタイマー誌、拝見して驚きました。こんなマシンが現存していたのですね。富成さんが入手された経緯を知り、その熱意にも敬意を表する次第です。

記事で気が付いたことがあります。現存マシンのフェンダーの「L6」ですが、35頁の写真のゼッケン101のマシンにも書かれています。隣のマシンにも「L8]と書かれています。レーシングマシンでは、ナンバープレートのあるマシンと異なり、個体を区別するためにフレーム番号が重要になります。フレーム番号自体は大した意味がなくtも、現場で区別するために意味があるという意味です。
1960年代のヤマハファクトリーマシンは125:RA〜、250:RDですが、
    エンジン番号  フレーム番号
RA  A〜        R〜
RD  D〜        R〜
でした(「〜」は数字)

このマシンは「SL」なので、ヤマハの例に倣うなら、「L6」はフレーム番号ではないか、それを分りやすくするためにフェンダーに書いたのではないか、という気がしますが・・・
そうならエンジン番号は「S〜」になりますね。

なお、SL に関係ありませんが、33頁、コレダRBはピストンリードバルブではなくピストンバルブ、カウル付ではなくカウルなしです(カウル付は練習車RAです)。

by 野田 September 28 [Wed], 2016, 20:33
プロフィール
  • プロフィール画像
  • ニックネーム: 事務局 
  • 現住所:愛知県
  • 趣味:
    ・バイク- CB72
読者になる
2016年09月
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
https://yaplog.jp/5972/index1_0.rdf
メールフォーム

TITLE


MESSAGE

最新コメント
神部
» 1953年 二輪車・バイク 広告集 (7) ゼット (2019年05月02日)
事務局 
» 1953年 二輪車・バイク 広告集 (7) ゼット (2019年05月02日)
神部
» 1953年 二輪車・バイク 広告集 (7) ゼット (2019年05月02日)
事務局 
» 1953年 二輪車・バイク 広告集 (7) ゼット (2019年05月02日)
神部
» 1953年 二輪車・バイク 広告集 (7) ゼット (2019年05月01日)
事務局 
» 1953年 二輪車・バイク 広告集 (7) ゼット (2019年04月26日)
事務局 
» 1953年 二輪車・バイク 広告集 (7) ゼット (2019年04月26日)
神部
» 1953年 二輪車・バイク 広告集 (7) ゼット (2019年04月25日)
事務局 
» 1953年 二輪車・バイク 広告集 (21)スクーター (2019年04月19日)
事務局 
» オープン 「名古屋郷土二輪館」ご案内 (2019年04月18日)
岸田
» オープン 「名古屋郷土二輪館」ご案内 (2019年04月18日)
なび☆えこ
» 1953年 二輪車・バイク 広告集 (21)スクーター (2019年04月15日)
事務局 
» オープン 「名古屋郷土二輪館」ご案内 (2018年04月15日)
事務局 
» キャブトン ヒストリー (1) (2017年05月23日)
静じい
» キャブトン ヒストリー (1) (2017年05月22日)
フォーラム掲示板 現在設定工事中です。