昭和ファンファーレ第22話【捨て去った過去】 

2018年08月17日(金) 1時03分
永遠に思えた一瞬の走馬灯―――

目を開けると馬はなく
どこも痛くない

「君ケガは!?痛いとこないか!?」

助け出される小夜子。
心配して駆け寄ってくる大勢の人々。

「は…い」
(あたし)
(なんともない…?)

気を失ってはいたようだが、全くケガのない小夜子。

「小鳥遊くん大丈夫か!?」

「足だ!!」
「担架!!!」

「意識は!?」
「しっかりしろ」

月子ちゃん!!!

小夜子の目に映ったのは、ケガをして横たわっている月子の姿。


「月子ちゃんの代わりのヒロイン役ですか」

「あたしが」

撮影所のお偉いさんたちに囲まれて、困惑している小夜子。

「そうだ」
「聞いたかもしれんが」
「月子くんの骨折が完治まで3カ月はかかるんだよ」

「さすがにそこまで先延ばしにするのは難しくてね」
「代役に君の名があがったというわけだ」

「大江戸祭囃子の評判のせいか」
「重要なタイアップのレコード会社が君を推しててね〜」

「関西の協賛音羽トーキーも大江戸祭囃子好きだそうだよ」

「津嶋監督も まぁ納得はしたからね」

「異論がないなら決まりでいいね?」

お偉いさんの薦めで あっさり主演が決まった

――でも なんだかすっきりしない

それは やっぱり…

街を歩く小夜子は、遺影を持った喪服の女性が、
みんなに「おめでとうございます」と言われている光景に
違和感を覚えていた。

病院を訪れた小夜子。

「月子ちゃん」

「ごめんね」
「月子ちゃんの役 あたしが奪うみたいになって」

神妙にそう話す小夜子に、
「なあに それ」
「わたしがそんなこと気にしてるとでも?」
「どうでもいい」
「たかが映画のたかが1本」と、
いつもの月子節をかまされる。

「でも これ2部作になる大作でしょう?」
「なのに…」

なおも、小夜子は遠慮がちに話すも…。

「似合わない遠慮なんてしないで感謝でもしたら?」
「わたしのおかげで転がってきた主演の座でしょう」
「たいした実力もないのに僥倖ね!!」

「わたしのおかげね!!」

月子の言い草にムカッとする小夜子。
「こんなことがなくったってあたしは いずれ主演勝ち取ったよ!」

「いずれ」
「必ず」
「実力で!!」

「ああそう」
「そう思ってるなら」
「たんに早まっただけなんでしょうよ」
「いちいち謝ることじゃあないわ」

「―――…」
不愉快な小夜子。

「そうだね それじゃぁ」
「遠慮なく演やせてもらう!」

「でも これは借りとしていずれ返しますから!」
「おじゃましましたっ」

怒って帰ろうとする小夜子に、月子が話しかける。
「ねえ!あたし あの時」
「自分が死ぬかと思ったわ!」

えっ急に何!?

驚く小夜子。
「―――」
「あたしも…すこし…」と話す。

「走馬灯を見たよ 小さいころの忘れたようなことたくさん――…」
「月子ちゃんは?」

小夜子の問いかけに、
「………」
「…見たわ」と静かに話す月子。

「わたしが手を引くかかの夢…」

かか?
お母さん?

聞き慣れない言葉、考える小夜子。

「わたしが幸せそうでわけがわからなかった」

窓の方を見てそう話す月子。

「わけって…」
「月子ちゃんそれはさ…」

戸惑いながら小夜子がそう声を掛けた時、

「汚い地面にはいつくばって」
「あわれなまま死にたくない」
と月子は話す。

そして本心を話す。
「差しのべられる手をつかんできたの」

「敷島さんが手を差し伸べたの」

「え」
驚く小夜子。

「わたし」
「敷島さんが欲しいわ」




「カ――ット!」

「なんだその演技は!?素人か!?」
「やる気あんのかダイコンが!!!」

怒鳴られる小夜子。
「すみませんっ」
顔を強張らせて謝る。

「だから代役は せめて高原律子にしとけって言ったんだ」
はーっとため息をつきながら話す監督を宥める助監督。
「まあまあ監督」
「誰であっても小鳥遊くんの代わりは難しかったかと…」

(津嶋監督…)
(子供のころ見た時は優しそうな人だったのに…ぜんぜん違う…)

「あの監督(ヒト) 最初は誰にでもああなんだ」
「気にしないでいいよ!」
「一度認められると優しくなる」

共演者が小夜子にアドバイスする。
「そ…うですかね…?」
「あたしだけなんですけど怒られるの」
と、元気のない小夜子。
「監督は あたしの抜擢には反対だったんじゃないでしょうか…」

「ハハハ まあそれは」

予定していた相手役の天良も変更になり
ベテランの山岸さんを迎えた

それが月子ちゃんの要望だったのか
実力不足のあたしを補うためだったのか

どっちなんだろう

(この人のほうが天良よりは役に合ってる気がする)
そう思いながら演技中に、山岸さんの顔をじっと見てしまう小夜子。

「コラッ」
「ボヤッと見てどうする!!」
「それが恋する女か!?」
「いちいち指導入れさせる気か」
「大部屋からやり直せ!!」

監督の怒号が響く!

よけいなこと考えてる場合じゃなかった

(も〜〜〜〜怒られてばっかり)

落ち込む小夜子。

「「恋する演技」じゃなくて実際に恋する気じゃないと」
「演じずに僕とかりそめの恋をしようね?」

山岸さんのアドバイスに、
「…はぁ… …はい…」と照れて戸惑う小夜子。

そうか…だから月子ちゃんは相手役を天良にしたんだ…

月子ちゃんは本当に天良を好きなんだ…
あたしはどうすればいいんだろう…

さらに怒鳴られ続ける小夜子。
必死に(好き)(好き)と自分に言い聞かせて演技をするも…。

あたしの気持ちは…

なんて今はそんなこと考えてる場合じゃ…

「カ―――ット」

「だめだだめだだめだ!!!」

監督が怒りまくる!

「心洗われるような綺麗な歌になってるじゃないですか!!」
助監督が監督をブロックするも、
「洗われてどうする!!もっと複雑だろう!!!」

メイクを直されながら、ひえーと怖れる小夜子。

ラストの出征シーンの歌は
なかなか合格がかからない

ト書きには
「勇ましく凛々しく喜びと誇りをもって送り出す」
―――とある

(出征は名誉なことだしね…)

そう考える小夜子に、
「まぁそういうふうに書かないと検閲は通らないからねぇ…」と助監督。
「僕は十分だと思う」と。

「けど やっぱり悲しい気持ちもあるだろう?」
「そのへんをすこし出せないかな」

「はい…」
戸惑いながら考える小夜子。

泣きながら

力強く歌う!

これでどうだ!!!

小夜子、懇親の表現!

が、

「バカヤロウ!」と台本が飛んでくる。
「出征で泣いたら放映 差し止めだ!!!」

「監督〜〜〜〜雲が怪しくなってきましたよー」
「今日のところはここまででしょう」と助監督。

「小鳥遊くんなら一発だろうになぁ…ふぅ〜」
ため息の監督。

「大丈夫?」
「気にすんな」
と共演者達が小夜子を励ます。

くやしい

くやしい

くやしい

くやしい

なさけなくて

くやしくて

泣きそう――

唇をかみ締める小夜子。


「さ」
「よ」
「こ」
「さぁんV」

真っ赤な顔で小夜子の前に現れたのは、
「あ」
「えーっと…」

「オニギリ組の…」

「はいっ伊吹ですっ覚えていただいて光栄です!!」
さらに顔を赤くする伊吹。

――と久しぶりの天良…

(天良ヒマなのかな…?)

伊吹を連れて来た天良。

「大江戸祭囃子えっれぇ――よかったです!!」
すごい勢いで絶賛する伊吹に、
「わっありがとうございます」と困惑しながらも応える小夜子。

「次は2部作の大作ですよね!!」

「はい」
「もうちょっとで撮り終わります」

伊吹の勢いに押される小夜子。

そうだ 天良ともその話を――…

小夜子がそう考えた時、伊吹の口から驚く言葉が。

「自分 出征決まって見られないんですが」
「上映を想像して心盛り上げます」

「えっ 出征!?」

「ハイッ」
聞き返した小夜子に、元気よく答える伊吹。

「それは…」
「おめでとうございます」

小夜子の言葉に、
「ハイッ日本のために小夜子さんのために」
「敵をけちらしてきます!!」

「それで…あの旅立つまえに握手いいですか」

真っ赤な顔で緊張しながら小夜子に頼む伊吹。

「はい もちろん」

小夜子の言葉に

「嬉しいなぁ」
「大事な――一生の思い出にします」

幸せそうな笑顔でお礼を言う伊吹。

「またいつか」

「またいつか」
「小夜ちゃんの歌聴けたらなぁ」


「悪かったな」
「撮影の合間に」と天良。

「ううん」

「じゃぁ」
「俺は ちいとヤボ用があるからまたな」

「えっ」
「あ…」
「うん…」

天良とはあまり話せなかった。

が、伊吹との別れに小夜子は思う。

こういうこと深く考えたことなかった…

崇兄ちゃんは理工出で
軍事工場勤務で出征してないし…

近所の出征も行くとこばかり見て
おめでたいんだな としか思ってなくて…

「近ごろは何人も亡くなってるのよ」
「あんた昼間いないから…」と久子姉ちゃん。

自分のことにいっぱいいっぱいで

何も見てなかった

(みんな想いを)
(抱えてる)

遺骨を抱えて歩く遺族。

(表せない想い)

浮かぶ浅海の姿。

そういうこと

そういうことなら……

恋しい人の出征

ヒロインはただ一人 丘の上から
出征する列車を見て歌う

叙情的なシーン

死ぬかもしれないなら
別れに泣くだろう

でも 名誉な出征に泣いてはいけない
哀しんではいけない

ト書きにも哀しむとは書かれていない
これは映画でみんなが観るから

「あの…」
「一節だけ音を変えてもいいですか」

自ら楽団に相談する小夜子。

「本番いきまーす」

きっとヒロインの心は
哀しみと不安でいっぱいだろう

「よ―――い」
「スタ―――ト」

喜びなんてない

永遠の別れかもしれない
想いだけがある

でもそれを見せてはいけない

勇ましく 凛々しく歌う

我慢して

我慢して

我慢してもこぼれる

哀しみを

願いを

言葉に出してはならない――想いを

この一節にこめるだろう

勝ってください運命に―――

「アップだ!まわせ!」
監督がカメラに急いで指示する。

「見事だ大根!!」
監督始め、スタッフみんなが感動していた。

「歌い方ひとつでこんなに伝わり方が違うとは!」
「一瞬だけ変わる表情も絶妙でうまい」
「このシーンでこの映画は何倍もよくなる!」

ガクガクと小夜子を揺さぶる監督。

「ヒロインを君にしてよかった!!」

監督の言葉に顔を綻ばせる小夜子。
「あ…山岸さん」
近くにいた山岸に気づく。

山岸は笑顔で告げる。
「よかったね 気にいられたよ」

「はい」
破顔する小夜子。

ああ ここに浅海もいたら

浅海にも聴いてもらえたら!

心の中で自信満々の小夜子。

そうしたらまた――…

ニコニコの監督が
「そうだ 思い出した!」と小夜子に訊ねる。

「ずっと君に訊こうと思ってたことが!」
「えーと須磨千津子という女(ひと)は親戚にいたりしたかい?」

「はい?」
突然の話に聞き返す小夜子。
(監督の態度今までとぜんぜん違う)
(いままでは無視に近かった)

須磨千津子…訊いたことあるようなないような…

「僕は昔 西のほうの――日宝映画にいたんだが」
「そこにいた娘(こ)によく似てると思ってね〜」
「血縁かな?」

「いえ…しらないです」
そう答えながらも

あれ…でもその名前 どこかで――

「そうかぁ他人のそら似ってやつかなぁ」
「ずいぶん昔のことで記憶は曖昧だが…」
「ちょうど髪型も今の君くらいでねぇ」
「モダンガールで歌声が美しかった」

思い出す母の手紙。

「あなたを産んだ女(ひと)はとても美しい声で歌う女優でした」

あっ…

走馬灯

「――その女(ひと)子供…産みました…?」

「ん?」

「あ――…」
「そんな話もあったなぁ」
「亡くなった時うわさがいろいろだったからねぇ」

「子供は産んだが捨てたとか死産だったとか」
「盗まれたとかもあったなぁ」
「大部屋の女は噂好きだから」

「恋人だった三洋レコードの阿久津さんに訊けば」
「ホントのところがわかるだろうけども…」



監督の話にショックを受ける小夜子。

三洋レコード
阿久津…

あの悪い人!?

嘘!!

――手紙にあった名字と違う…と思う…

「あと知ってるとしたら音羽トーキーの現社長かな…」
「あっ阿久津さんはね もとはエンジニアでトーキーを…」

「トーキーを…」
「作っ…て…た?」

おずおずと言葉を繋げる小夜子。

「いやいや あのころまだトーキーは海外にしかなくて」
「日本のを作りたいと研究していたよ」

雪の日、母が話してくれた、
「あなたの」
「本当のお父さん」のこと。

「トーキー」

「音の鳴る活動写真」

「機材を作っていたのよ」

「本当のお父さん という ゆめ」

幼い小夜子は思った。
(トーキーに出て)
(それを観て会いにきたらどうしよう)
(本当のお父ちゃん)
(すてきな人かな)

でも それは あの時
破り捨てたでしょう

今のお父ちゃんと消えたお母ちゃん
それでいいって決めたでしょう

「雨くるぞ――」の声。

「ん?雨か」
「こんな話してる場合じゃないな」

「撤収急げ――」

話はここで終わる。

降り出す雨。

でも まさか あの人が――…?

雨の中の海堂邸。

「浅海さん 外に――…」とお手伝いさんが伝えにくる。

門の外に、ずぶ濡れの小夜子。
悲しそうな顔で門柱にもたれている。

傘を差した浅海が門から出てくる。

「何しに来たんだ 絶交って言ったろう」

「帰れ」

浅海の冷たい言葉。
だが、小夜子の瞳からは大粒の涙。
「浅海」

「ごめんね」
「来てごめんなさい」

「でも あたし」
「どうしていいかわかんなくなって…」

「ほかに話せる人いなくって」
「頭の中がてんやわんやで…」

「お父さん」
「なのかなぁ」

「あの人がそうなのかなぁ」

「あたし――あたしどうしよう浅海」

ボロボロと泣く小夜子。

「―――…」
浅海からの言葉はない。

が、浅海は泣きじゃくる小夜子の手を引いて家に入る…。











走馬灯は小夜子でしたが、月子でもありました。
天良が小夜子を庇って…なんて事にならなくてよかったです。

天良がこれで死んでしまったら、小夜子の哀しみがより深く、
月子からの恨みを受けるかも、とかね、ちょっと考えました。
あと、顔を怪我したとか、喉が…とか、最悪な展開が怖かった…。

小夜子が全くの無傷だったのが気になります。

が、転がり込んできた「主演」。

演技はやはりまだまだでしたが、
「歌」が小夜子を救う!

今まで気づかなかったいろんなこと。
自分に見えてなかった事が小夜子の感情を豊かにする。

それは、伊吹との別れではあったけれど、
帰ってきて欲しい、との想いもこもっていると思います。

戻ってきて欲しいなぁ、伊吹…。

ここで、早くも本当の母と父の手がかりが出てくるとはっ。
やはり阿久津か!?
阿久津なのか!?

肝心なとこで天良が忙しいようですが、
やはり昔の仲間たちのことなのでしょうか。
伊吹のように出征してしまう人たちが多いとか??

本音を話せるのはやはり浅海かっ。

浅海がどう動くのか。

まだまだ新しい展開が始まったばかり。
しばし静観かな?

月子は自信があるから本音を言えるのかな。
もうちょっと溜めるかと思いましたが、
宣戦布告が早かった。

さてさて、どんな展開になるかが決まりそうな次回は!
次号に続く!09/01発売!!

08/19 スパコミ関西 その2 

2018年08月14日(火) 14時36分

オビツ11用のカブりTシャツです。
左の「根性論」は非売品のオマケですが、
前回分まで、カツラギに出力していましたが、
今回機械の故障で、インクジェット用の化繊にツヤインク出力になっています。
画像ではわかりにくいかな(-_-;)。
右のロー君が革ジャンみたいにテカってます。

なかなか上手くいかんもんです😞💨。

進撃の巨人第103話【正論】 

2018年08月11日(土) 6時30分
「義勇兵の拘束が上手くいって何よりだ」

「ピクシス司令ならぬかりなく完遂するだろう」

「本来なら憲兵団(俺たち)の仕事なんだがな…」

酒を飲みながらテーブルを囲む憲兵団の一行。

「すべてが上手くいったとして…」
「ここまで我々に尽くしてくれたあの義勇兵に遺恨を残すことになってしまうとは…」

「ハハッ」
「マーレ人に同情か?ナイル」

「すっかり酔っ払ったようだな」
「ローグ」

「マーレ人の作る酒は美味いし」
「彼らがもたらした恩恵は計り知れない」

「だからって今は連中を野放しにするわけにはいかんだろう」
「奴らが崇め奉るボスが」
「本当に俺達の味方だと信用するのなら別だが」

「何たって俺らは「ユミルの民」ってヤツで」
「エレンとジークが「始祖の巨人」の力を使っちまえば」
「その全員の記憶をいじることもできちまうんだろ?」

「あぁ…恐ろしい話だよな まったく」

口々に話す憲兵達。

「それで…義勇兵を人質にして言うことを聞けと言って」
「それに従うような奴なのか?」
「ジーク・イェーガーは」
尋ねるナイル。

「…知るかよ」
「余命幾許も無い男が最後に何を望むかなんて…」
「そしてそいつに俺達は脳ミソを握られている…」
「あぁ…まったくこうなることはわかっていたんだぞ」
とナイル。

そして続ける。

「俺達の提議通りにジークは島に着くなり」

「巨人にしたヒストリア女王に食わせるべきだったんだ」

ローグにみんなの視線が注がれる。

「それがまさか」
「ハッ」
「ガキをお拵えあそばされるとはなぁ…」

「婚礼も無しにその辺の男と…」
「所詮は下賎に身に過ぎない名ばかりの女王様ってことだ」

ローグの言い草に、さすがにナイルが口を挟む。

「オイ」

「やめろ」

「女王にはあいてを選ぶ権利がある」

「誰の息もかかっていない相手であることは調査済みだろ?」

「ヒストリア女王と同じ地で生まれ育った青年だ」
「幼少期は牧場から出てこない女王に向かって石を投げつけていたらしい」

「構ってほしかったそうだ」

「女王が運営する孤児院を手伝っていたのも幼少期の罪悪感からだと」
「何年も顔を伏せたまま黙々と下働きを務める彼に気づいたのは」

「女王の方からだ」

「二人の馴れ初めなんてどうでもいい」
とローグ。

「問題は女王がなぜ今この時期にそんな身勝手な行動に及んだのかだ」
「仮にも この「国」の君主だぞ?」

ナイルが反論する。

「我々が政変の都合で強要した傀儡の君主だ!」

「彼女に惨憺たる運命を背負わせた挙句」
「色恋にまで口を出す権利が誰にある!」

ローグも引かない。
「俺が言いたいのはそんなことじゃない」

「懐妊のタイミングだ」
「女王がこの時期に王家の血を引く子を身篭ったことで俺達の「提議」は流れた」

「誰かが女王に告げ口したんだ」
「「兵団は即刻ジークを女王に食わせるつもりだ」とな」

「だが妊娠しちまえば」
「出産するまで巨人にされずに済むって」
「そう助言した奴がいる」

「女王は幾度も死線をくぐり抜けた勇敢な兵士でもあるんだろ?」
「いまさら「獣の巨人」の継承を臆したとでも言うつもりか?」

「…ジークの任期分少しでも永く生きたいと思ったのならそうだろうが」
「その発想に根拠でもあるのか?」とナイル。

「ジークをこの島で生かしたい奴が女王に助言した」
「つまり義勇兵だ」とローグ。

「イェレナに違いない」と断言する。
「あの女は一番イカレていて」
「頭が切れる危険な奴だからな」

「奴らは何か企んでいやがる!」

「根拠はないんだな…?」

「女王が妊娠してジークは命拾いしたんだぞ!?」

「オイ飲み過ぎだろうローグ」

「…今ならまだ間に合う…」
「身重だろうと…巨人にししまえば」

「お腹の子は死ぬだろうな」
「何より女王の身になにかあればおしまいだ」
「ただでさえ出産は命の危険が伴うというのに…」

不満を口にするローグと、それをけん制しながらヒストリアの身を案じるナイル。

ワインをガブ飲みしながらローグは呟くように口にする。
「その正論で国は滅ぶのかもな」

「……」
もう反論しないナイル。

「オーイもう一本持ってこいマーレ人」
殻のボトルを掲げ、マーレ人の給仕に注文するローグ。

空いた皿を持って、バタンと部屋を出る給仕。

と、ニコロが彼に声をかける。
その手にはワインボトル。

「オススメはこいつだろ?」とワインのビンを差し出す。

一方、一室に集まっているアルミン、ミカサ、ジャン、コニー。

その空気は重い。

「…まさか」
「ピクシス司令がそんな強行策に出るとはな…」

天井を仰ぎ、残念そうに呟くジャン。

「僕達がマーレに潜伏している間にすべては決まっていたらしい」
「これから義勇兵はそれぞれの地域で軟禁される」
「調査兵団は彼らと距離が近いから事前に知らせはしなかった…」
アルミンが静かに呟く。

「そう…せざるを得ないだろうな」
と、納得したように話すジャン。
「ジークの思惑が確定していない 俺達は危険な状態にあるんだ」

「そして突然にジークの計画に乗ったエレン」

「あいつは単独でジークと接触して…」
「何を話したのか」

「その真相は本人達にしか わからない」

コニーは話す。
「…なあ」
「お前らには」

「アレがエレンに見えたか?」

窓際に立ってるコニーの方を見るミカサとアルミン。

コニーは静かに続ける。
「俺は違うと思う」
「あいつはエレンじゃない」

「もしあいつが俺達より」
「腹違いの兄貴の側につくことがあるなら…」

「…あるなら」
「どうするの?」
問うミカサ。

「俺達は奴を切る覚悟をしておく必要がある」

窓に映るコニーの表情は険しい。

「そんなこと私がさせない」

ミカサの言葉に、険しいままの顔でミカサを見るコニー。
「お前も…そっちに付くのかよ」
「ミカサ」

そう言われて目を逸らすミカサ。
「そんなことにはならない」と、自分の思いを話し始める。

「エレンは誰よりも」
「私達を思っている」

「一年前…あの時のことを思い出して」

それは、炎天下、なぜかみんなで線路を引く作業をしてた時のこと。

「なぁ…」
「これは俺達がやらなきゃいけないことなのか?」
枕木を運びながら、疲れきったコニーがジャンに話す。
「…いいや」
「やらなくていいことだ…」
と、しんどそうに話すジャン。

「あのバカがこんなこと言い出さなければな…」
「これなら体も鍛えられるし島の開発も進むって…」
そう言いながらエレンを見る。

ヒィズルを通して、戦いを回避する策を模索していたパラディ島。

エルディア人の人権の訴え、資源を売ることなど、
友好国を増やして、「地鳴らし」に頼らなくても済む考え。

そうなれば、ヒストリアがつらい目に遭わなくて済む。
「藁でもすがるしかねぇよ…」
汗をぬぐいながら話すジャン。

そこへ、馬に乗ったハンジとリヴァイがやってくる。

ハンジは労いの言葉をかけるが、
コニーにも身長を抜かれたリヴァイは
「お前ら…図体ばかりでかくなり…やがって…」と嫌味を口にする。

「たった今 アズマビトから返事が来た」とハンジ。

エレンを中心に期待するみんな。

だが、

「ダメだった…」
「ヒィズル国は取りつく島もないそうだ」

落胆するみんな。

ヒィズルはパラディ島の資源を独占取引したい。
他国との貿易に協力などしない。
エルディア人の人権擁護をする団体はあるが、
誰にも相手にされない変人集団とみなされている。

それどころか、
世界はパラディ島が災いの種であり続けることを望んでいる……。

それが国々の団結を促し、
世界の安定を担うと考えられているからだ。

ハンジの話を聞く全員の表情は険しい。

「じゃぁ…オレ達は「地鳴らし」に頼るしかなくて…」
「ヒストリアの犠牲は避けられないってことですか?」
問いかけるエレン。

「…そうなる」と、リヴァイ。

「ヒィズルは「地鳴らし」を頼りに軍事同盟を結ぶことを条件に入れているからね…」

「…そんな」
神妙な顔のアルミン。
「世界は…」
「100年前に先祖がやった悪行を僕らに求めているんですか…?」
「こちらの意図も量らず…勝手に悪魔だと決めつけて…」
「どうしてみんなが平和になる道を考えられないんだ…」

エレンがアルミンを見る。

ミカサは
「…それは」
「わからないからだと思う…」
と自分の考えを話す。
「私達が何者かわからないから恐れている」

「…そうだ」とハンジ。

「このままアズマビトを頼りに海外を探ろうと結果は変わらないだろう」
「世界からしても顔の見えない相手なんか信用するわけにはいかないからね」

「だから…」
「会いに行こう」

「わからないものがあれが理解しに行けばいい」

力強く話すハンジ。

「それが調査兵団だろ?」

ガタン ガタン

列車に乗って作業から戻るみんな。
パラディ島に列車が走っている。

マーレ潜入というハンジの考えに、みんなそれぞれに思いを話す。

自分達が世界を知り実情を調査することに意味がある。
結局は義勇兵かキヨミの力を借りることになるが…。

「え〜俺何持っていこう」
「腹とか下したら大変だよな」と、コニー。

「胃薬と歯ブラシと…あと故郷の味を何か」
持っていく物を指折り数えるサシャ。

「話聞いてた?」とあきれ気味のミカサ。

ジャンは
「ニコロは色んな酒があるって言ってたよな」と楽しげに話す。

幸いエルディア語が公用語なので、言葉が通じるところが多い。
だが、訛りや文字には気をつけなくてはいけない。

「僕達が平和を望んでいることを世界が知れば…」
「ハンジさんの言う通り」

「何かが変わるかもしれない」
列車を運転しながら、前を向いて話すアルミン。

エレンは伏目がちに話す。
「もう少し…時間があれば」
「ジークはあと2年も無い」

「オレは5年と少し…」

みんながエレンを見る。

「そろそろ決めなきゃいけない」

「オレの巨人の継承者を」

ミカサが寂しそうな表情で下を向く。

「私が引き継ぐ」
そういうミカサに、
「お前じゃダメだろ」とジャン。

アッカーマン家が何なのかまだわかっていない。
しかもお前は半分東洋人で、巨人になれるかも怪しいという話。
何よ、りヒィズルと色々やっていかなければならないミカサは巨人にはなれない。

「お前じゃダメな理由は多過ぎんだよ」

言葉の無いミカサ。

「ジャンの言う通りだ」とエレン。

「…じゃぁ他に誰が」
ミカサの言葉に、

「俺だ」と断言するジャン。

ジャンはエレンを見て笑いながら話す。
「まず俺はエレンよりはるかに頭がいい」
「トチ狂って死に急ぐようなこともなく」
「いついかなる状況でも優れた判断力を発揮し」
「その責務を全うできる稀有な存在」

「それが俺だ」

「お前のお下がりは気にいらねぇが」
「実際俺以上の人材があるか?」

するとコニーが、
「そんなすげぇ奴を13年でみすみす死なすわけにはいかねぇだろうアホか」と言い出す。

「…あ?」

「お前は兵団の指導者とかを目指せよ」
「エレンの巨人は俺が継ぐから」

「なぁ?それがいいだろエレン」

同意を求めるコニー。

「ジャンよかいいだろう?」
「俺の方が」

尚も自薦してくるコニーに、
「よくないですよ」とサシャ。

「あなたはバカなんですよ」

サシャの言葉に「え?」と聞き返すコニー。

「…え?じゃなくて…」
「バカにそんな重要なこと任せられるわけないじゃないですか」

更なるサシャの言葉に、
「……」
「え?」
呆然として再び聞き返すコニー。

「はぁ…」
「よだきぃなぁ もおおぉ」
と頭を抱えて方言が出るサシャ。

「私が継ぎますよ」
真顔で話すサシャ。

「実践経験もあって信頼できるのも私達くらいなら」
「消去法で私しかいないじゃないですか」

「お前ら…」
呟くエレン。

「…せれれんよ?」
「せれれんっちゃけどね?」
さらに方言が出るサシャ。

「…イヤ」
「え?」
「それはおかしいだろ」
困惑したコニーが告げる。

「え?」
今度はサシャが聞き返す。

するとコニーは
「いや…だからバカには任せられないって…」
「お前が言ったんだぞ?」
戸惑いながらサシャに説明する。

「…」
「ん?」
サシャも考える。

「お前は俺よりバカなんだから…」
「お前の言ってることが矛盾してるんだぞ?」

「それがわからないのか……?」

コニーの言葉に唖然とするサシャ。
「え?」
また聞き返し、
コニーも
「え?」と聞き返す。

「オレはお前らに継承させるつもりはない」

コニーとサシャのミニコントに、
エレンはそう話す。

「何でだ?」とジャン。

「おまえらが大事だからだ」

「他の誰よりも…」

エレンの口から出た言葉。

「だから…」
「長生きしてほしい」

列車が淡々と進み、みんなが苦悶している。
そして、
「は!?」
エレンを見たジャンが叫ぶ。

そこには真っ赤な顔のエレンが!
「てめぇ何 赤くなってんだ!?」
「どうすんだよ この空気をよぉ!?」

エレンだけでなく、ジャン自身も、そしてミカサやサシャ達も赤面。

「…すまん」
バツが悪そうに謝るエレン。

「ジャン」
「夕日のせいだよ」

「みんな赤くなってるから…」

アルミンがはにかみながらそう告げる。

「…そうか」
「夕日なら仕方ねぇ…よな」

赤い顔のコニーを赤い顔のサシャが指摘する。
帽子で顔を隠すジャン。

戸惑いながらも嬉しそうにエレンを見るミカサ。

エレンはまだ照れを隠している。


「エレンは私達のことを思っている」

「だから私達以外の外部に対して攻撃的になったのかもしれない」

今に戻って話すミカサ。

「きっと」

「その思いが強すぎたから」

「…あんなことに」

エレンをかばい続けるミカサ。

「…すべては俺達のためだって?」
ジャンが静かに話す。
「それは違うぞ」
「かつてあいつはいくらお前が強くても」
「巨人のいる前線から遠ざけようとする奴だった」

「だが今は…」
「アルミンに軍港を破壊させるように仕向け」
「お前を戦場に呼んだ」

「あいつは大事だと言った俺もコニーも…」

「サシャもだ」

「…それは」とミカサが話す。
「実際に私達が行かなければエレンは何もできなかった」

だが、
「俺達が行かなければ」
「サシャが死ぬこともなかっただろうな」とコニーが口にする。

「ミカサ…」
「サシャが死んだ時エレンはどうしたと思う?」

「涙を流したと思うか?」

「悔しかったと思うか?」

「…コニー」
「よせ」
ジャンがさえぎろうとするも、

「笑いやがった」とコニーは話す。

驚くアルミンとミカサ。

「一体何がそんなにおかしかったんだろうな」
「サシャが死んだことのどこが…」
言葉を失うミカサ。

「説明してくれよミカサ」
コニーが迫る。
「何でエレンは笑ったのか」
「エレンのことは何でもわかるんだろ?」

「なぁ?」

何も言えないミカサ。

すると、
「エレンと話そう」とアルミンが提案する。

「僕とミカサと三人だけで…」

「話をさせてもらえるように掛けあってみるよ」

「…話し合ってどうするんだ?」とジャン。

「かつてエレンが一度だけ「始祖の力」を発動させた時」
「「王家の血を引く巨人」であるダイナの巨人は群がる巨人に食われた」
「それはダイナの意思ではなくエレンがそう望んだからだ」

「つまりダイナの巨人は」
「「始祖の力」を呼び出す触媒であっても命令を下す方ではない」

「命令を下したのは始祖を持つエレンだ」
「この仕組みはエレンもジークにも当てはまるはず」

「……だとすれば」

「ジークが何かを企ててたとしても」
「エレンが望まない限りそれは叶わない」

「だから決定権を持つエレンさえ僕らと同じ目的であれば何も問題は無いんだ」

「…ジークと同じ目的だったらどうするんだ」

ジャンの問いかけに一瞬下を向くアルミン。

だが、すぐにジャンのほうを向いて話しを続ける。

「巨人化の薬を入手した兵団には」
「…選択肢がある」

ミカサが呆然として
「まさか…」と口にする。

アルミンの口から出て言葉。
「信頼できる他の誰かを巨人にして」
「エレンの「始祖」を継承させる選択だ」

コニーやジャンの表情も変わる。

「…そんな」とミカサ。

「エレンにはまだ時間が残されているのに…!!」
アルミンに詰め寄るミカサに、
「わかってる」とアルミン。

「だから僕達がエレンの真意を確かめて」
「証明するんだ」

「エレンは僕らの味方あると」

独房のエレンは険しい表情である。

巨大樹の森で、リヴァイや他兵士に見張られているジーク。
その思いとは…。

朝日が昇る。

川で顔を洗うガビ。
「かなり…遠くまで逃げたよな」
「夜通し走ったんだから」

水を飲むガビを見てファルコは言う。
「…なぁ」
「その腕章外せよ…目立つから」

これを見られても普通の住民にはわからない、と拒否するガビ。

軍人が見ればわかる、と外させようとするファルコ。

こんな田舎には軍人は来ない、というガビに、
いつかは見られる!と声を荒げるファルコ、。

「マーレに帰れる手がかりも何も無いのに!!」

「…帰れるわけない」と座り込んで話し始めるガビ。

「私は ただ」
「捕まって死ぬまでにジークを見つけて問いただしたいだけ」

「私達…マーレを裏切ったのか」
「なんで そんなことしたのか…」

「あんたは好きにすればいい」
「別に付いてこなくていいから」

「…あそうかい」
「好きにさせてもらうよじゃあ」
ファルコはそう言って、
「これ捨てといてやるよ」と、ガビの腕章をいきなり剥がす!

驚いたガビは
「返せ!!」とファルコを殴りつける!

「…何でだよ!?」
「こんなもんがここで何の役に立つってんだよ!?」
ガビが理解できないファルコ。

「私は善良なエルディア人なの!!」
「それが無いと島の悪魔と同じになるでしょう!?」
怒りのガビ!

「……何言ってんだ!?」
「お前…おかしくなっちまったのか!?」

ファルコの言葉に、
「じゃぁほっといてよ!!」
と、腕章を奪い返すガビ。

「…何であんたまで付いてきたの…?」
「あんたまで死ぬことないのに…」

悲しげにそう告げるガビ。

と、
「何してるの?」
木の陰から二人に女性が声をかける。

「……!!」

驚く二人。

「こんなに朝早く…」
「君達どこから来たの…?」

心臓が強く脈打つ二人。

「い…言いたくないです…」
「私達 家が嫌で…」

低い姿勢のまま、密かに石を手にするガビ。

「だからもう…」
「戻れないんです…」

そんな二人に、
「……」
「そう…」

女性はそう言うと、
「お腹すいたでしょう?」
「近くに私の家があるから付いてきて」と普通に接する。

戸惑う二人だか、ガビの握った石をファルコが奪う。


「「獣の巨人」の死骸跡を調べた結果」

「爆破され粉々になったジークの体が部分的に見つかった」

マーレの広場では遺体の回収が行われていた。

「だが」
「足りない」

そう話すマガト。

「見つかる部位はどれも両腕両足のものだ」

「我々を欺くために自らを亡き者と装ったのだ」
「ジークはパラディ島敵勢力と手を組み」
「飛行船せ逃げおおせたと見ている」

机の上には立体機動装置の残骸が並べられている。

「ピークの推測が正しければ」

「ジークは少なくとも4年以上前から」
「今回のマーレ襲撃を計画し」
「マーレ軍内に共謀者となる人員を構成していたようだ」

「この対人型に改良された立体機動装置はマーレの技術が取り入れられている」
「逃走用に奪われた飛行船も訓練を積んだ軍人でないとできないであろう高度な飛行技術を見せた」

「おそらくは4年前のパラディ島調査船に同志を忍ばせたのだ」

「エルディア復権派の同志をな」

「…クッ」
ポルコは悔しがる。
「クソッ…」

「すっと一緒に戦ってたのに」
「裏切り者だったなんて…」

「当然」
「このままで済ますつもりは無い」とマガト。

「現場に居合わせた諸外国要人新聞各社はマーレ襲撃を受け」
「パラディ島の脅威を世界に訴えた」

「間も無くマーレと主要国すべてによる巨大軍事同盟が結ばれることとなった」

「あの日…」
「ヴィリー・タイバーが世界に求めた通りにな…」

「ジークの任期まで待つつもりは無い!」
「今から半年以内にパラディ島に世界連合軍による焦土作戦を行う!」

「は 半年ですか!?」

あまりの早さに驚くコルト。
「ファルコとガビの救出も半年後でしょうか!?」

「世界連合軍の集結を待て」とマガト。
「マーレの力のみでパラディ島を攻めても以前のように返り討ちに遭うだけだ」

するとライナーが話し始める。

「ジークもそう考えるでしょう」
「大打撃を受けたマーレ軍はすぐさま攻勢に転じることは無いと」

「そして半年後につぶされるのを策も無しにただ待っている人でもない」

「ジークは この時間に何かを企てていると言うのか?」
問うマガト。

「エェ…何か考えがあるはずなんです」
「それを挫くためには」

「世界連合軍の集結を待っていられない」

「パラディ島を奇襲すべきです」

強い口調で進言するライナー。










そうですねぇ、エレンの真意がわかっていないですからね。
わざわざ世界を敵に回す行動をとったエレン。
他に何が出来たか。

少しずつの事に、何かの意図を感じますね。

重要だったヒストリアの妊娠。
ジークを取り巻くパラディ島側の分裂。

それから、ニコロたち捕虜も密かに行動している…。

全てが繋がった時、どうなってしまうのか、想像出来ません。

これで、実はライナーもパラディ島側に回ってたら面白いんでけど。

ガビが、普通の「悪魔」に出会って、
自分がマーレに刷り込まれていたと気づいたら…。

正直、巨人の謎が徐々に解ける以前の方が面白かったのですが、
最後の落としどころを楽しみにしないわけがない!

そして、アッカーマンの役割。
兵長やエレンの最期の選択。

まだまだ楽しみです。

ちはやふる39巻 

2018年08月11日(土) 2時13分
第199首〜203首まで、
太一の青春かけた全てと、本心で太一に向き合う新の本気。
そして、二人にかかわる仲間と恩師、プラス家族。
そしてそして、千早!!

思いが全部詰まってます。
3人のそれぞれの6年間の思い。

詩暢ちゃんの周りも少しずつ変わっていきます。
理解してくれる人は、
自分を見てくれる人は必ず居る。

もしかして1年、思っていたのと年が違うのかな?と一瞬疑いましたが、
千早、挑戦者になりました!!

間違っていなかった!

さぁ、あとは二人の決着!

近江神宮のあの場所で戦うのは「2人」なのか。
「3人」なのか!!

巻末は、なんと!!!
小石川秀作の恋物語!!
桃ちゃんも、そうだ!京女だった!!
恐るべし!!

次巻は11月。

裏表紙の野球帽姿の千早は、
高校野球100周年の、末次先生の地元九州の応援千早だそうです。

08/19 SUPER COMIC CITY 関西 

2018年08月07日(火) 17時40分
この夏唯一のイベントです。

あまりの猛暑に、
他のイベントに手を出さなくて良かった!
と思ってます(笑)。

今回は「ハイキュー!!」ではなく、「ONE PIECE」での参加です。
ドローではなく、ロー中心のグッズですが、
そんなにグッズ作ってなかった(笑)。
もちろん今までの在庫の方が多いです。

天上界になってしまったので、来られる方は、ゆっくりどうぞ。
隣に久々にツレが雑貨屋を開いております。
(ツレ本人はハンターと化すので私が店番です(笑))


【にきゅにきゅ屋&みすとらる】
詳しいスベは、プロフィールページをご覧ください。

ハイキュー!!の方が多いです〜〜!

ハイキュー!!第313話【「諦めない」って口で言う程簡単な事じゃない】 

2018年08月06日(月) 13時43分
研磨の思惑。

次は踠くといい

“籠”から出たくて

焦りと苛立ちから抜け出すための
“近道”を探して

目先の新しさを求めて

そうすればきっと

烏野(チーム)全体のバランスが
崩れていく

日向の背中を見つめる研磨。

21vs21。

『離されたくない崖っぷちの烏野』
『落ちついてサイドアウトをとっています』

西谷と入れ替わりでコートに入る途中、
日向の記憶には、自分を見ていない研磨の姿と、かつて鷲匠監督に言われた言葉が浮かんでくる。

「影山というセッターの居ないお前に」
「俺は価値を感じない」


「うおおおお!!?」
叫びながらコート内で、ビタビタビタと、自分で自分の両頬を激しく叩く日向。
(何で今思い出す!!?)

「だ…大丈夫か 翔陽…?」
西谷もビビる。

月島に替わって、スガがサーブに入る。

「はいアゲてアゲてー!!」

「こういうお祭りそうそう無えのに」
「2セットだけで終わるなんて」
「もったいねぇべや!」

「べつにサガってない」
旭の落ち着いた返しに
「あ そう?」
と拍子抜けのスガ。

そんな2人のやり取りを、少し安心したような表情で見ている日向。

(やっぱヤベェ奴だよなぁスガちゃんも)
(烏野総翔陽(チビチャン)化…)
と内心思っているクロ。

サーブ位置に着くスガ。

審判の笛が鳴る。

澤村も思っている。

「全力で点を取りに行く」
それは常に変わらない

でも たとえ得点に直結しなくても

万全のチャンスボールを勝ちとれ

前に落とすスガのサーブ。
福永がレシーブ。

田中や旭も思っている。

今まで
数えきれない程
道を作ってもらってきた


バンッ

リエーフのスパイクを正面でレシーブする澤村。

今こそ俺達が
日向に道を作れ

険しく見つめる研磨。

よし!

走り込むスガに、驚く福永とリエーフ。
「!?」

キュ

スガがセッターポジションに入り、影山が下がる。

あかねちゃんが驚きと期待の表情で分析!
(!?)
(!!?)

(セッターが下がった!?)
(攻撃に入るつもり???)

(つまり)

(セッター入れて)
(攻撃5枚!?!?)

冴子が叫ぶ!
「戦略的ワンポイントチューセッターじゃーー!!!」

(噛んだ)
(噛んだな)
応援席の気持ちも1つ!

キュキュ
助走距離 確保

跳ぶ日向。

スガがセットに入る。

今なら
日向を使える

けど

スガのトス先に集中しているリエーフ!

ふっ

スガが上げたのは

影山!

ドオ
『ライトから影山』
『スパイクも強烈ー!!』

『いやーはっは(笑)』
思わず笑う解説者。

ボールは山本の体に当たる!
それを飛び込んで繋ぐ夜久!!

『音駒も繋ぐ!!』
『この粘り!!』

『しかしここは返すだけになるか』

「チャンスボール!!!」
叫ぶ烏野ベンチ!

先程頭に浮かんできた、
「お前に価値を感じない」
鷲匠監督の言葉と、研磨の後姿。
そして、影山に言われた言葉。

「勝ち」に必要な奴になら
誰にだってトスは上げる

助走距離確保!!

翼を広げ続ける烏。

トン

研磨が最後に返したのは、セッター位置に戻った影山と下がったスガの間!

「くそ…!」
前に必死に出ようとするスガ。

ボッ

飛び込んでレシーブしたのは日向!!

「ナイスレシーブ…!」
声を掛けるスガ。

(10番と2番)
(同時に牽制しやがった)
苦い顔の大将。

スガは思う。
(ー取らされている球(ボール)もあるとは言え)
(昨日からこのレシーブに何度救われたのか)

日向は思う。

研磨が「おれのレシーブ」で
おれを閉じ込めるとわかっても

どっちかを
選ぶわけにはいかない

レシーブ(これ)が無きゃ
スパイクも無い

ボールが落ちたら
バレーは始まらない

点を獲るのに
近道が無いって事だけは
しってる

目を見張る研磨。

助走距離
確保!!

動き続ける日向!!

「烏野の10番ホント動くな」
つかれる
と、他校選手の声。

「なんつーか」

「攻撃する(うごく)フリじゃないんだよね」

セットに入る影山は日向を確認するが、リエーフも見る。

影山が上げたのは、レフトの田中!

「!」
出遅れるリエーフ。

(日向が万全の体勢じゃないとわかってても)
(どうしても「打って来るんじゃ?」って思っちゃうんだよ!)
ブロックに跳ぶリエーフ。

(ブロック1枚半…!)
スパイクに入る田中。

視認する日向。

ボオッ

「フグッ」
夜久がレシーブ。

『ー音駒』
『上げているが』

『これは直接烏野コートへ返る!』

ボールを見つめる澤村と旭。

険しい顔になる研磨。

「チャンスボォォール!!!」

「オーライ!」
レシーブに入るスガ。

「来いやァアア!!!」
攻撃を待ち構える夜久や山本。

助走距離
確保!!!!

このターン、4度目の構え!

と…、

ズルッ
「!?」

『!?あーーーーっと!?』
『これは』

『あぁ〜〜』
『汗ですね』
『滑ったな』

『日向攻撃に入れないっ』

『レフトから田中』
『ブロックきっちり2枚ついているー!!』

リエーフのブロックボールは、烏野コートのエンドラインギリギリに落ちる。

『音駒なんとか烏野のブレイクを阻止!』
『しかしこれは悔しい烏野!』

『フライングレシーブなんかの時に』
『床が汗で濡れるんですが』
『ラリー中にワイピングできませんからねー』

『烏野 粘りと執念の攻撃が』
『皮肉にも不運を運んでしまったのか…!』

ワイピングの間に、
「スミマセン低かった」と田中に声を掛ける影山。
田中も
「イケると思ったー!」と悔しがる。

係の人達と一緒にワイピングする日向。

武田先生は日向を心配する。
(よりによって)
(どうしてこのタイミング…)

研磨も日向の様子を伺うが、
「!」
その表情に目を見開く。

全く悔しさや悲壮感の無い日向の横顔。

むしろ、楽しげで、
(もうちょいだったなー!)と思っている日向。

「ダイジョウブか」
日向を心配して声が掛けられる。
「大丈夫です スミマセン」

「不可抗力だよ」

「ふか??」

あかねちゃんの後ろで、音駒応援席の日向に対する疑問が聞こえてくる。

「黒い方の10番って何役?」
「小さいしあんましアタックも打たないけど」
「何のために居んのかな?」

「1セット目はけっこう活躍してたけど」
「へー?」

今日が初めての生徒が多い故の疑問。
あかねちゃんは怖い顔で心の中で答える。

(その10番に仕事させないために音駒(コッチ)も頑張ってんだからねっ)

福永がサーブ位置に着く。

(また速効潰しのサーブが来るな)と思う影山。

2回目のTOの時、影山は烏養に声を掛けられていた。

「勇気出してこー」
武田先生には
「?」
その意味がわからなかったが、
影山は応える。

「はい」
「ありがとうございます」








日向はいつでももがいている。
ただただ真っ直ぐに、実直に、ボールを追い求め、自分にボールが上がれ!と、もがいているよ。また

スガ入ってきた!
何を影山に伝えたのかな。
やっぱり、スガが入って、影山のスパイクが見れないなんて、有り得ないよね!
(笑)

でも、決まらない!

日向のハーケンレシーブと言い、なかなか贅沢な使い方だぜ!
古舘先生よぉ!

スガが影山に上げた時、リエーフの圧かな、と思ったんですが、
それもあるでしょうが、

完全に日向を囮にしてますよね?

リエーフ自身も日向の存在を捨てきれてないし、
音駒の応援席が素人集団とは言え、解説はあかねちゃんがちゃんとやってくれてるのに、
あえて、日向の役割りを問わせた、ということには意味があると思ったのですよ。

日向は確かに点取り屋。
しかし、原点に返れば「最強の囮」。

でも、そう考えると他の人が点獲れなさ過ぎじゃね?
って事になる(-_-;)。

日向が鷲匠監督や影山の言葉を思い出している、というのは、
日向自身が、今の跳べない自分は必要ないと無意識に感じてるからなんでしょうかね。

演出もあるでしょうが。

それでも、動き続けるのが、日向翔陽!

さて、烏養には判った影山の考え。

2セットの終わりに、私たちは良い意味で号泣しそうだな…。

もう!すぐに続きが読みたいのに!
嗚呼…、合併号(T-T)。

ワンピ第913話【鶴の恩返し】 

2018年08月06日(月) 7時34分
意外に長く続いたオオロンブスの海賊デビュー!

失敗!!

成功するのか!?

まぁ、“麦わらの一味”も厳密に言えば海賊行為してないからね(笑)。






「観光ならやめておけ…」
静かに話し始めるホーキンス。

「この国を裏で誰が牛耳っているか」
「知ってるのか?」


「……知らねェな!!」
とぼけるゾロだったが、
ルフィは叫ぶ。
「カイドウだろう!」
「「四皇」をブッ飛ばしに来たんだ!!」

慌てるゾロ。
「おいルフィ!そういうのも」
「言っちゃダメだと錦えもんが…」

それを聞いてルフィは叫び直す。
「今のはウソだ!!知らねェ!!」

「グルルル…」
狛ちよは、背中のお玉の病状を心配していた。
「ハァ……ハァ…」
苦しそうな息遣いでガタガタ…と震えるお玉。

「…お前達が一か月後」
ペタ…
「生きてる確率…」
「19%」
ペタ…

カードで占うホーキンス。

だが、ゾロは、
「………」、何かを気にしてルフィをチラ…と見る。

「ところでお前の刀どこで手に入れた?」

「ん?」
「名刀でござるだろ?」
と、笑いながら刀を掲げるルフィ。

「いや本当に名刀の気配がする

「ちょっとおれに」

ゾロが言いかけた瞬間に、
「やれ!!!」
ホーキンスの手下がルフィ達に襲い掛かる!

「来いコノヤローー!!!」
ルフィは叫ぶと鞘を投げ捨てる!

「おいちょっと貸してみろって」
「お前どうせ刀なんて使えねェ…」

「鞘投げんな!!!」
焦りながら怒るゾロ。

ヤル気満々のルフィ。
「いやいやキるでござるぞ!!“ゴムゴムの”〜〜〜〜!!!」

「“銃(ビストル)”!!!」

ガン

刀を握った手で敵を殴るルフィ!

「銃(ビストル)じゃねェか!!!」
敵を斬りながらツッ込むゾロ。

「シャー!!」
ゾロの斬った男が乗っていたトカゲが
バクン
とルフィを襲う!

「うお!!」
「トカゲまで食いついてくる!!」
避けながら驚くルフィ。

「シャーッ!!!」

がしっ!!とトカゲの頭を掴み、ぐるんと向きを変える。
「こんにゃろ!!」

「おりゃ!!!」

ブォン!!
トカゲをホーキンス目掛けて投げる!

ホーキンスが剣を抜く!

その鞘からワサワサと刀身が伸びる。

「“藁備手刀(ワラビデとう)…!!」
ホーキンスの刀がトカゲの背から腹へ突き抜ける!

ドスン!!
ズボ!!
「ギャオオオ!!」

「何だあの剣!!」
「ーートカゲに悪ィコトした!!」
とルフィ。

敵を次々と斬るゾロは、ホーキンスを捉えると、

ビュン!!!
斬撃を飛ばす!
「!!!」

ズバン!!
ホーキンスの頭から肩に掛けて、斬撃が捉える!

「うおーー!!」
「イキナリか!!」
叫ぶルフィ。

だが、すぐにゾロは気付く。
「ん!?」

ドシュ!!
「ギャア!!!」

血を噴き出して叫び声を挙げたのはホーキンスの手下!

手下はどさっと倒れ、ホーキンスは無傷。
「は?」
ワケが判らないゾロ。

「さすがだ…!!」
平然としたホーキンス。

「え??」
ルフィも驚く。

「「ライフ」マイナス1」

バリ…バリ…とホーキンスの腕から藁人形が出てくる。
ドサッと落ちた人形には斬られた手下と同じ傷…。

「どういう事だ!?今の!!」
ゾロは叫びながら、ルフィに投げ捨てた鞘を投げ返す。

「“藁人形(ストローマン)は部下達の分身だ」

刀の刀身がモコ…モコ…と伸び出てきて、大きな人形になっていく。

「“ワラワラ”の能力(ちから)で部下達を体に宿すおれに」
「ダメージはない!!!」

「10人宿せば10回死ねる……」

そう説明しながらホーキンスは告げる。

「さて「ゲーム」を始めようか……!!」
「“藁人形ズカード”で」

「“最悪の世代”2人を相手に」
「一途に戦う程おれは実直ではない!!」


「……………!?」
「うお!!何か出てきた!!」

「思ったより厄介な奴だ…そりゃそうか…!!」

ベロッと刀をなめるゾロ。

「ゲーム?」
聞き返すルフィ。

「始めるぞ…!!」
カードを引くホーキンス。

「「愚か者」逆位置」

「ーーしまった…“仲間割れ”のカード」


「だーーーーーーっ!!!」
途端手下が手下を斬りつける。
斬られた藁人形が出てくる。

「すまん…次はいいカードを引く…」
「リスクを受け入れる分 己の厳戒を超える力を」
「与えてくれるカードもある…!!」

「何やってんだ!?」
理解出来ないルフィ。

そこへ
「ワン!!ワン!!」
どどどど
狛ちよが泣きながら突撃してくる!

がぶっ!!
「おーーい!!何すんだ!!!犬っ!!」
突然くわえられる2人。

狛ちよはそのまま走り去ろうとする!

「ホーキンスさん!!」
「奴ら逃げます!!」

カードを見つめているホーキンス。
「慌てるな…!!」
「いいカードが出た…」

「たま!!すげー熱だ!!」
お玉の様子に驚くルフィ。
「それで急かしてたのかこの犬」
納得するゾロ。

ホーキンスはカードを示す。

「「法王」」
「逆位置……!!」

「追撃のカード!!!」

キョキョキョ

藁人形が迫ってくる!

「うおー追って来た!!」
「ガキを守れ!!コイツはおれがやる!!!」

対峙するゾロ!

後ろでホーキンスが剣を構えて、降り下ろす!

同じ動きをする藁人形。

「ウ!!何だこのパワー!!」

藁人形の攻撃を刀2本で受け、驚くゾロ。

ギリギリと力比べ。

すると、ボボッ!!

藁人形の口から釘が!!

「釘ィ!!?」

驚くゾロを釘が襲う!
「うおおお!!」

「ゾロ!!」
お玉を庇いながらゾロを心配するルフィ!

「〜〜〜〜んの野郎が!!!」

「“弐斬り”………!!」

「“登楼”」
「“砂紋”!!!」

藁人形を真っ二つに斬ったゾロ!

「きゃあオォ」
ドシュ!!

「ぐわァ!!!」
また部下が一人斬られる!

「お…!!追いかけます!?」
「ホーキンスさん!!」

部下の言葉に、新たなカードを示す。
「「法王」」
「援護のカードが出た」

「誰かが手を引き奴らは逃げ切る…」

「何とお強いお侍様達……!!」

「えェ!!?誰だお前は!!」
突然、ひょっこり!現れた人物に驚くルフィ。

「あのホーキンスを撃退するとは…!!」

「先程 緑のあなた様にお助け頂いた」
「鶴と申します」

ゾロに窮地を助けてもらったのは、茶屋の店主お鶴だった。

「ずっと尻尾の中にいたのか!!」
驚くゾロ。

「差し出がましいようですが」
とお鶴は話を続ける。
「その童…編笠村のお玉ちゃんでは…?」

「知り合いか!?」
とルフィ。

「やはり川の水を……!!」
「ーーでは医者ではなく…ウチの「茶屋」へ…!!」

お鶴の提案に、
「茶ァ飲んでる場合じゃねェよ!!」
とキレるゾロ。
「おれはこのガキ誰だか知らねェけどよ」

お鶴は話し始める。
「いえ!川の毒によく効く“薬草”を煎じて飲むのが」
「一番でございます 案内致します。」

「どうぞご恩返しに……!!」
「緑の御仁の手当てもぜひ…!!」
藁人形の攻撃で受けた釘を抜くゾロ。

お鶴の言葉に
「そうか!!じゃ 助けてくれ!!」
「ありがとう!!」

笑顔でお鶴の好意を受けることにしたルフィ。

その頃、「おこぼれ町」では…。

「所場代払えねェんだっぺ?」
「助けてやろうってんじゃねェかよ」

「なァお菊〜〜〜〜〜〜♥」

「………………」

「おれの女房になりゃあよ!」
「働く事もねェ!」
「「農園」のうめェメシを毎日腹いっぺー…」

そう口説かれている美女、茶屋の看板娘お菊は
「身分違いでございます」
「ご注文がなければどうかお引き取りを…」
と、丁寧に断る。

「店の物は食いたくねーっぺよ〜〜!!」
男は注文を拒否する。
「“おこぼれ”の食糧で作っただんごも茶も!!」
「なァおめェ おれの事よく知らねんだっぺ?」
「「都」じゃ有名な横綱」

「ワノ国一のすもう取り「浦島」よ!!」

そこへ、
「お菊ちゃ〜〜〜〜〜〜ん!!」
と、お鶴。

「あ!お鶴さん!!」
ほっとして、手を降るお菊。

「ちっ…邪魔が…」
忌々しそうな浦島。

「“邪含草”をすぐに煎じておくれ!!」
と、お鶴。

「お玉ちゃんが川の毒を!!」
お鶴に抱えられているお玉は、意識なく震えている。

「きゃっ」
「大変!すぐに!!」

その様子を、ある山の上から双眼鏡で見ている一団が。

「そうだろアレ!!“麦わら”達だろ!?」
「騒ぎを起こす前に呼びに行くか!?」

「お前目立つからなーベポ!」








残念!
もう騒ぎ、起きちゃってます!
しかも、相手はホーキンスです(-_-;)。

突然出てきたベポ達!
思ったよりもロー君、登場早いかな(^^)v。
あの茶屋を監視していたのでしょうか。
横綱を監視していたのでしょうか。

また、かわいい娘さん登場!

確率4%で生き抜いた“麦わら”です。
19%って高いよね!

あぁ、ベポの着流しの柄、なんか作りたい!
ロー君の着物姿……、想像を絶する!!
でも、ドレスローザで首回りフワフワさせてたから、
やはり!
私の想像は絶する!

最悪の世代が集合ですね。

キッドはどうなっちゃったのかな。

カイドウに屈しなかった者だけが、次に行ける気がする。

僧侶め空から帰ってくるかな?

これからどんな合流をしていくのか、楽しみです。

登場人物多いから、超巻きで!

竹内涼真 in 小倉競馬! 

2018年08月05日(日) 13時20分
トークショーだぜ!全員集合!!
今まで何回か来たことがあったのですが、
モノレールからゲートの前の大行列を見たのは初めてでした!

恐るべし!涼真・竹内!!


トークショー前のこういう画像でなく、本人の写ってるのをUPしてる人が居たら、
マナー違反です💢💢💢!

とりあえず2階に隙間をゲット!
真夏の日差しに照らされながら、待つこと3時間!!!

黄色い歓声と隙間に入り込もうとする子供ブロックで、何言ってたかあんまりわかりませんでしたが、
男前というのはわかりました。

私としては、この子がニノに罵倒されてたのか(  ̄▽ ̄)
という楽しみ方(^∇^)。

トーク始まる時、ちょうど日陰になったけど、さすがにしんどかった(-_-;)。

建物の中も凄い人で、全く休めるとこなし(-_-;)。
水とお茶がタダだけど、並んでるし、売店も人の波。
モノレールの駅の自販機もコーヒー以外は売り切れ(-_-;)。

午後からの人は、また頑張って下さい。

竹内涼真くんも北九州に来てくれてありがとう!

小倉駅まで出て、水分がぶ飲み!
吐きそうです!!

武君もデムーロも、せっかくの小倉なのに見る気力なかった…。

徳力公団前駅の自販機ガチャ、アンドロメダ瞬でした!

昭和ファンファーレ第21話【動き出す未来】 

2018年08月01日(水) 0時49分
昭和16年正月―――――

銀幕に映し出される小夜子。
陽気に歌い踊る姿に、
「誰?」
「可愛い」の声。

観客は大いに笑い、そして淡い想いで見つめる。

倹約を謳う看板などが目立ちだした時代、
子供たちが小夜子の歌っていた歌を口ずさんでいる。

川原を歩く天良と小夜子。

「今の子供(ガキ)」
「あんたの歌歌ってたぜ?」
「すっかりスタァ様じゃないか」

天良の言葉に、
「嫌味?皮肉?遠まわしの自慢?」
「天良みたいに看板映画何本も出たりしてないし!」と小夜子。

「何本も出てたろ あんたも」

「わき役ですけど!」
声を荒げて突っ込む小夜子。

4番手の役で出た「花語り」の上演から1年とすこし――

あたしは ぱっとしないわき役で
5本の映画に出演

3枚ほどレコードも出してもらったけど――

大陸ロマン映画の流行歌の影にかくれて今ひとつ?

でも今度のは大当たりの予感

(主役じゃないけど…目立つ役…)

映画雑誌にも載ったし

今年は勝てる

と、
すれ違った晴れ着の女の子たちが、二人を見て
嬉しそうにひそひそと話している。

「ありゃ天良 気づかれたんじゃない?急ごうか!?」

「ハハハ」
「知らん顔してりゃあいいのさ」

「悪いことしてるわけじゃあねぇしなァ」

天良とは

あれから

何もありません

天良を見つめる小夜子に
何か気づいたような天良。

あ 嘘です

小夜子の指に自分の指を絡める天良。

何もないわけじゃないけれど

友達よりすこし上のような

でも 恋人までいかない

清い清い関係です

小夜子の手を握る天良。

(手…あったかい ちょっと恥ずかしい)
(冬なのに春みたい…)

こういう関係が今のあたしに丁度いい

(天良はどう思ってるかわからないけど)

あたしには先にやるべきことが
たくさんあるから

恋とか そういうのは
もうすこしあとにしたいの

「あら小夜子ちゃん 大江戸祭囃子見たわよぉ」
「久しぶりに笑ったわァ」
と声を掛けられる。

「小夜ちゃん」
「大江戸祭囃子面白かったよ〜」

心に中で「やった!!」と喜ぶ小夜子。

「久子姉ちゃんただいまー」
「遅くなってごめんなさい 手伝うわ」
家に戻った小夜子は久子にそう話すも、
「いいわよ たまにはゆっくりしなさい」と労われる。

「身重なんだから」
「姉ちゃんこそゆっくりして」と小夜子。

久子姉ちゃんは
去年の春に
従業員の吾郎さんと祝言を挙げました

勤め人の崇兄ちゃんは店を継がないので
実質 跡取りです

「米も配給になるんじゃないかって噂あるよ」
「物価は上がる一方 店の仕入れにも影響出そうよ〜」
早く勝ってくれないかしら〜と愚痴る久子。

「あたしも崇兄ちゃんもいるからお金は大丈夫よ」と小夜子。

「そうそう見た?」
「お父ちゃんたらお店に大江戸祭囃子のちらし貼ってるよ」
にこやかに話す久子の言葉に、

あ…
それはちょっと泣ける

と、
「あれっ」
「小夜姉ちゃんどっか痛い」と
すかさず千代に声を掛けられてしまう。

「ううん なんでもないよ」と小夜子。

「あれっまた?」
「またお手紙書くの?」

小夜子がペンを取り出したのを見て訊ねる千代。

「うん」と小夜子。

「お返事ないのに?」

千代の言葉に「いいの!!」と元気に答える小夜子。

「じゃあ千代も兵隊さんにお手紙書こー」と机に向かう。

「慰問袋に入れるのー」


前略
ごめんください

海堂浅海さま――

新作の お正月映画は上場です

大河ロマンのような大作ではない小作品だけど
楽しくて はずむようなジャズのメロディは
昔 浅海が弾いてくれたピアノのようです

ピアノは やめるんだ!
もう弾かない

「絶交だ」

数年ぶりの再会で
叩きつけられた言葉…

その裏にある事情を知ったのは
何ヶ月もあとのことだった

海堂静代が撮影所に来ていると聞いて、急いで探しに言った小夜子。
車に乗り込むのを見つけたが、
驚くほどにやつれ、目に力のない姿。
「月子をお願いします」と監督たちに託して去っていく静代。

だいぶまえから決まっていた出演を断りに来た、と言う。
女優業は休むようだ。
「旦那が今病気で寝たきりだからなぁ…」

留学していた浅海が帰ってきたのは
病気の父親の会社を継ぐため

(でも)

(何もピアノをやめることないじゃない)

(趣味にしたっていいじゃない)

あたし待ってたんだよ

そうしなければならないほどのこと
あるっていうの?

「七・七禁令以降―結局半分以下になってしまいました」
会社の人から説明を受けている浅海。

「すみません」
「若輩者の僕では足をひっぱるばかりで何も…」

謝る浅海に会社の人は
「時局がそうなんです 仕方ありません」と暖かい言葉。

「浅海さんはきちんと仕事を覚えてくださってますよ」
「あなたを立派な経営者にするのも」
「我々の仕事です 遠慮なく頼ってください」

「本来ならばあなたはまだ学生の身なのですから…」

「浅海…」
「仕事のほうは大丈夫なの?」

夫の介護をしながら浅海を心配する静代。

「…調子はどうですか」

浅海の問いかけに
「あいかわらずよ」
「いま身体をふいてあげたの…」と静代。

その横顔はやつれて疲れきっていた。

強欲で奔放で身勝手

そういう母親だと思っていた

自由に振るまうため
才能ある叔父ではなく
まじめでやさしく御しやすい父を選んだと

「浅海さま」
「またお手紙来てますよ」

それは小夜子からの手紙。

映画館の一番後ろで、小夜子の映画を見る浅海は、
自分の手が勝手にピアノを弾いていた事に気付き、
はっとして首を振る。

「また弾いたらやめられなくなる」
「会社も責任もなげだしてしまう」

それはできないから
君の前から姿を消すんだ

新しい映画の配役が張り出される。
台本を読む役者たち。

「津嶋監督の新作 撮影いよいよ始まるんですってよ」
「小鳥遊月子のやつね!」と
他の女優が噂話。

「相手役はなんと敷島天良になったそうよ!」

え…

月子ちゃんの映画に天良!?

「大作だと人多く使うから」
「出番があってありがたいわー」

「お国からのお達しで上映数へらされたしねー」
「出番がないと首が危ないわー」

「どんな映画?」
思わず聞いてしまう小夜子。

「2部作で1部は幼なじみとの恋 出征するまで」
「2部は大陸で出会う幼なじみそっくりの女性との恋――だったかしら」

「出征を前面に出しつつ…まぁ恋愛映画よね」

恋愛…かぁ…

なんだかすこし複雑…

(月子ちゃんか…)
(恋のキネマなんてあたりまえだけど…)

考える小夜子。

「今日は敷地内でセットロケらしいし見られるわよ」

その言葉に

見たいような

見たくないような

複雑な小夜子。

たしかに大がかりかも…

見に来てしまった小夜子。

(名の通った人ばかり)
(役者人)

あ 月子ちゃん

目あった!!

プイッ

………

同じ撮影所にいながら

二人で合唱までしたのに
(オーディション企画だけど)

この1年

こんな感じで

とりつくしまもない…

(まず顔 合わせることも少ないんだけど…!)

「なんでここまで嫌われたかわからん」

小夜子の呟きに、
「誰にぃ?」とひょっこり天良。

「天良!?」
驚いて大声になる小夜子。
「小夜子も出んの?」

「見学に来ただけ!」
苦笑いの小夜子。

「なぁんだ」
「残念だな」

その様子を見ていた月子。
「…………」

「敷島さん お知り合い?」

月子が近づいて来た。



月子ちゃんからめずらしーっ

驚く小夜子。

「えーと…友達?」
小夜子の言葉に、
「友達ィ?」とニヤケる天良。

「わたし あなたに訊いたかしら?」と月子。
「一般人じゃあるまいし」
「撮影に関係ない人が来るもんじゃないわ」

無視されるよりいいけど…
(あたしが何した)
と内心ちょっと怒っている小夜子。

でも 今なら
訊きたかったこと訊けそう!

思い切って浅海の事を訊ねる。

「あのさ月子ちゃん!」
「浅海と海堂静代(おばさま)今どうしてるか教えて!」

(誰?)と気になる天良。

「三洋レコードの太っちょさんにも訊いたけど」
「今はよく知らないって言うし…」

「月子ちゃんならおばさまとは今でもやりとりあるでしょう?」
「何か聞いてない?」

「あたし」
「浅海にはまたピアノを弾いてほしいんだ」

「ピアノは あたしや月子ちゃんにとっての歌だから…」

だが、
「知らない」と月子。
「わたし今一人で暮らしてるから」

「でも何かすこしくらい話…」
小夜子が食い下がると、
「あ そうだ」
「監督が呼んでたんだったわ」
「行きましょう」と天良を連れて行く月子。

「失礼するわ」

監督が呼んでるなんて

ぜったい嘘〜〜〜〜〜〜!!!
(ひどい月子ちゃん)と小夜子。

「あんたら喧嘩でもしてるわけ?」
月子に訊ねる天良。

「べつに友人でもありません」

「あんたとあいつが一緒に歌ったの聴いたことあんだが」
「息ぴったりだったよなぁ?」

「歌は」
「わたしの生きる手段」

「力だから」
「一緒にしないで」

うんざりと言った表情の月子を見て、

「ハハッ」と笑う天良。
「だからあんたは」
「あいつが気になって気に入らないんだな」

「!」
「バカ言わないで!気にもとめてない!」
「あんな能天気な歌ちょっとも――…」

語気を強める月子に、
「ハハ!よしよし」と頭をポンポンと叩く天良。

「怖いんだな」

「大丈夫だぜ」

天良の笑顔に目を伏せる月子。

そして告げる。

「知ってる?」

「ん?」

「配役のこと」

「わたしが相手役にあなたがいいって言ったのよ」

「――――…」

少し驚く天良。

何…

話してるんだろ?

さきほどの位置から二人を見ている小夜子。

(声はさすがに聞こえない)
(顔は見えるけど)

月子ちゃんの表情が

なんだか変わってて

なぜか胸が騒ぐような…

と、
「馬通りまーす」
小夜子の横を人に引かれた馬が通る。

気付くと傍に月子が。

「…月子ちゃん」

戻ってきた…

………

月子は唐突に話し始める。

「――…海堂の話――教えてあげてもいいわ」

「そのかわり――」

月子が何かを言いかけた時、
小夜子の後ろで
「わああ―――っ」と悲鳴が上がる!

驚く小夜子と月子。



何!?

月子は前を見つめ、小夜子は後ろを振り返る。

ドドドドドドド

先ほどの馬たちが迫ってくる!

「小夜子」

「避けろ」

天良が叫ぶ!!

小夜子と月子を馬が襲う!!


走馬灯
小さいころの思い出を
いくつも思い出した









う〜〜〜〜、浅海にそんな事が!!!!
叔父さんどこ行ってるの〜〜〜!?

大好きなんだね、ピアノ。
やっぱり大切なんだ。
小夜子との約束も大切だけど、

そうしなければならないこと、なんだよ、小夜子。

趣味には出来ないんだ。

ついに天良に接近した月子。

それにしても、小夜子と天良があのまま離れてなくて良かった(笑)。

が、あくまでも威圧的な月子。
なんだ?
天良に近づくな!とでも言うつもりだったの?

小夜子の中では別の事だからね!

なのに!
なんだよ!暴れ馬って!!!

天良が小夜子の名前を叫んだのは良かったけど、
怪我をしたのは誰?

走馬灯を見たのは誰?
小夜子?
月子?
天良?

不幸を背負うなら、やっぱり小夜子だろうなぁ。
まさか天良を!!??
それはイカンですよ、先生。

願いを込めて、続きは次号!08/16発売。

ちはやふる第203首 

2018年08月01日(水) 0時01分
「名人戦予選第2試合は」

「1枚差で」

「真島太一くんの勝利です」

ワアアッ

歓声が上がる!

喜ぶ瑞沢かるた部の後輩たち!
泣くかなちゃんと机くんに肉まんくん。
そして真島母も涙。

南雲会のみんなの表情は険しい。

(あ……あいつに連絡…)
(しないほうがいいのかな…)
寝込んでいる新母を心配して、うろたえる新父。

みんなの拍手の中、座ったままの太一。
その手は震えていた。

そんな太一を見て立ち上がる新。

ザワザワとしたみんなの声に驚く詩暢ちゃん。

(新が負けた?)
(あのニコニコメガネ)
(調子に乗って変な約束するからや)

(さぞかし般若のような形相に…)
千早に膝枕したまま、扉を見つめている詩暢ちゃん。

そこへ、中から人が出てくる。

ゴスッ

扉が千早に当たる。

「あっなに?」
「だれか寝てる」

「邪魔」

「あぁ えらいすんまへん」
謝罪する詩暢ちゃんに、出てくる新が見える。

その表情を見た詩暢ちゃんは、そのまま静かに去ってゆく新を見つめる。

顔をハンカチで押さえた太一に、肉まんくんと机くんが声を掛ける!
「真島っ」

「ややや」
「やったな!」

バンバンと太一の背中を叩く。

「真島部長〜〜〜〜〜〜」
菫ちゃんも大泣き!

「かかか勝ったな!」
「すごかったそ終盤の追い上げ」興奮の机くん。

「でも 結局また運命戦で自陣出てねーじゃねーか」
「譲ってもらってかつなんて邪道!!」
泣きながらヒョロ君が憎まれ口。

「3試合あるからって勝手してんじゃねーぞ」

太一は顔を下げ、
「インターバル何分ある?」と訊ねる。

「あ…」
「たしか15分後だって」

それを聞いて、
「ちょっと」
「外歩いてくる」と出て行く太一。

「真島…」
見送る机くんたち。
「いや あいつマジすごかった」
「あの綿谷新に…」と感動覚めやらぬ肉まんくん。

「勝ったって言っていーのかあんなの!?」
とまだ泣きながら叫ぶヒョロ君。

「あらっ千早!?」
「あなたなにを!?」
詩暢ちゃんの膝枕を見て驚く千早母。

「やだもうこの子ったら」
「こんなところで寝てないでよ しっかりしして」
と千早を抱える千早母。

「お母さんお手伝いします」とかなちゃん。
そして、
「若宮さんすみません」と謝る。

「はあ…」と詩暢ちゃん。

「千早―――起きなさい重い―――」
嘆きの母に、
「いつものことなんです」と困り顔のかなちゃん。

カタン

部屋から桃ちゃんが出てくる。

まだ目に涙が。

と、
「うわーん詩暢ちゃーーーーーん」
「うわーーーーーーん桃ちゃん負けてしもたぁ」と
心ちゃんが泣きながら抱きつく!

ガッ

その勢いを受け止めながら、
「お疲れさまでしたなぁ結川さん」
「手に汗握るいい試合でした」
といけず笑顔の詩暢ちゃん。

「まあ これで試験に専念できますし…」
「よかっ…」
心ちゃんは抱きついたまま、
「よくない―――よくない―――」と泣いている。

桃ちゃんは、詩暢ちゃんが留めてくれたヘアピンを外し、それを見つめ、
「若宮さん」と話しかける。

「京都帰ったらすぐ大阪行こ」

「は?大阪?」
戸惑う詩暢ちゃんに、
「大阪には丸々堂本社があるんや」
「スノー丸に」と告げる。

「は?」
声が大きくなる詩暢ちゃん。

「ずっと考えとったんや」と、桃ちゃん。

「若宮さんがスポンサー契約目指すべきは」
「きものの藤岡屋さんやのうて―――…」

「スノー丸の版権持ってはる丸々堂さんと」
「日高屋さんや」

「この2社は競合せん」

「ここに食い込んでキッチリ金出させるんや」

突然の話に
「え…え…え…」
「なんでそんな」
「急にそんな話に」と焦る詩暢ちゃん。

「決定戦負けてもうたから」と大きな声で吐き出す桃ちゃん。

「うちはもう」

「あんたの対戦相手になれんから」

ヘアピンを握り締めて、再び泣き出す桃ちゃん。

「うっ…」

「同会のよしみや」

「あんたがなりたいかるたのプロに」
「なる方法を一緒に考えたるわ…」


「新兄ちゃん……」
心配する松林兄弟。

「新…」
動画撮っていい?と、やはりズレている新父。

「落ち着け 新くん」
「試合自体は勝っとったんや」と栗山先生。

「2勝で終わりやったはずの試合や」
「なぁ?」

「切りかえていこーや」
「気落ちせんと…」

しかし、新はみんなの心配をよそに、
パカッと重箱のふたを開ける。
「あーっきたーっ」
「ウィンナーとカツオの竜田揚げ」

「え?」
「由宇ちゃんの弁当…」

その弁当には
WINのタコさんウィンナーと勝つかつおの竜田揚げの2つが詰まっていた。

「いただきます!」

試合前とは打って変わって食欲全開の新。

「食うの?いまから!?」
「15分しかな…」

みんなの心配をよそに、新は弁当を頬張る。
その表情には落ち込みも焦りもない。

一方、雪の降る外を歩く太一。

はっ はっ

試合中さながらに荒い息使いと、寒さで赤い鼻の頭。

青春全部賭けたって

新には勝てない

新には勝てない

かつてそう諦めていた自分。

第2試合は

1枚差で

真島太一くんの

勝利です

先ほどの試合後の勝ち名乗りを思い出し、両手を見つめる太一。

その手で掴んだ勝利。

両手を軽く握り、そのまま顔を覆う太一。

手の隙間から足が見える。

雪の中、傘を差して佇む周防名人。

太一は深々と頭を下げ、試合会場へ戻っていく。

「真島――早く――」
「3試合目ー」

玄関先で待っていてくれた机くんが太一を呼び込む。

「お――」

そして襷を掛ける太一を見て、
「え……」
「3試合目…」
「3試合目?」と驚く周防名人。

名人位戦のみのため、部屋の中央で試合が始まる。
心配する松林兄弟。

(1試合目に比べたらよほど新くんはいい試合展開やったんや)
と栗山先生。
(本当は真島くんはいやらしいかるたを続けたほうが新くんを乱せたはず)
(それをさせんかった)

(「ガチンコ勝負」を選んで)
(それを真島くんにも選ばせた)

札を並べる太一と新。

(でも最後の最後で流れを持っていかれた)
(油断したわけやないが…)
(そうや)

真島くんは
白波会の子なんや

原田先生を見る栗山先生。

(立て直せるか新…)
心配する村尾さん。
(なんか新兄ちゃん)
(すごい丁寧に並べてる…)
と松林兄弟。

さらに気付く。
(……あれ?)
(でもそれは)

(あっちの人も………)

太一の札お並べ方も丁寧だと気付く。

太一の手元を見つめている新。

と、
「千早すげーよな」と太一が話しかける。

「2勝で勝ち上がって」
「とうとう次クイーン戦だぜ」
「信じられねぇ」

まだ白目を剥いて寝ている千早。

太一の話に、
「うん」
「すごい」と、普通に答える新。

(なんだ真島くんまた話かけて)
(撹乱か!?気をつけろ新)
と心配する栗山先生と村尾さん。

太一は少し考えて自分の話を始める。

「おれサッカー4歳から始めてんだけど」

「サッカーでは3人っていうのは大事な数字でさ」
「3人でトライアングル作って」
「ボール運ぶのが基本で―――」

「1人でも」
「2人でも」

「うまく運べねーんだ」

太一を見つめている原田先生は、太一の本心を思い出す。

「新と千早のいるところに」
「行きたい」―――

「おれが新に1勝?」
「ははっ」
と自嘲気味に笑う太一。

「千早が勝ち上がるより信じられねぇ」

「3人で到達できる最高点ってここじゃね?」

にこやかに話す太一。
それを見つめる新。

「……」
太一の表情が変わる。
「でもさ…」
「でも…」

「千早がもし夢を叶えるなら」
「クイーンになるんなら」

ああ 今日だ

いまやっと千早の夢が

本物の夢に

そう感じたあの日。

「一番近くで」

「その瞬間を見たい」

太一の静かな決意。

それは詩暢ちゃんと対戦する千早の横で
周防さんと名人位戦を戦うこと。

窓の外から見守る周防さん。

太一が疲れてる

普通だったら言わないような

一枚一枚

花びらを散らして出てくるような

「ほんとのこと」が

いちばんきれいな気持ちが

太一を見つめながら新は思う。

3試合目まで来れてよかった

太一を見つめながら周防さんは思う。

太一くんにとっての「たった一人」は
綿谷新をおいて
ほかにはいないと思っています

太一母に言った言葉。

それに対して太一母は反論した。
「私には二人です」
「勝手に決めつけないで」

太一は言った。
「千早が夢を叶えるなら」
「一番近くで」

“二人”

(がんばれ真島)
(がんばれ新)

(がんばれ先輩)

(がんばれ)

戦う二人を見て、
応援するみんなを見て、
周防さんは呟く。

「がんばれ」

「がんばれ」

「がんばれ」










周防さんの「がんばれ」は誰の為なのでしょうね。
もちろん太一。
そして…。

「3人」で今以上に行くこと。
「3人」で、最高の場所に行くには、
やはり周防さんが引退するしかないのですが、
周防さんと戦わない事は許されないと思うのです、このお話では。

引退を表明した周防さんを引き止めたのは新。
太一は手を上げられなかった。
でも周防さんが「おもしろい」と思う相手は太一。

さて、一体どうなってしまうのか。
どちらが勝っても、たぶん後悔はしないでしょう。

「最後」だと思っているからいつもよりも丁寧。
そして二人のそれぞれの想い。
その相手は紛れもなく「千早」。

千早にだけ不器用な太一。
太一が認めてもらいたい相手は、新だけでなく千早。
想いが届かなくても、千早の夢に寄り添い続けたい。
どんな手を使っても、どれほど孤独になっても…。

ここまで頑張った太一に、夢を叶えさせてあげたいけれど、
新もまた、負けられない。
彼は、かるたと生きていく人だから。

もし、太一が勝ったら周防さんは太一と名人位戦を戦い、
新が勝ったら、引退して太一にその席を空けるのかな?
なんて思ってしまいました。

お盆はお休み!
続きは09/01発売の18号!