進撃の巨人第113話【暴悪】

January 23 [Wed], 2019, 0:00
ジークがその力を発揮した時、
中央でも異変が起きていた。

ワインを口にした事がある者たちみんなが痺れを感じたのだ。
ピクシスも例外ではなかった。

気を失っていたファルコも痺れで目を覚ます。
拘束されているハンジはワインを飲んでいないので、その感覚はない。

「…まさか」

「やりおったな…」

その異変の原因に気づく。

「ジーク…」



森から走り出ようとするジーク。
「お別れだ 兵長」

巨人と化した部下たちに囲まれるリヴァイ。

「部下思いのあんたのことだ」

「多少大きくなったくらいで何も悪くない部下を」
「切り殺したりなんかしないよな?」

口を開けて向かってくる巨人。

立体起動装置で樹の上に逃げるリヴァイ。

森に着いた時、ワインの存在に不愉快になった。

それは憲兵しか飲めなかった貴重なワインで、
兵団の若いものが頑張って仕入れてくれたものだと言う。
少しくらいの楽しみがないと…。

部下たちに懇願され、
「紅茶があるだろ」と一蹴しようとするも、
すがる部下たちに根負けしてワインを許可したのだ。

樹を上ってくる巨人たち。

「クッ……」

「ソ………!!」

悔しがるリヴァイ。

ジークの脊髄液がワインに…!?

いつから仕込まれていやがった…

体が硬直するって予兆は無かった…

うそだったから?

クソッ!!

速えぇ…

速い速度で樹を登ってくる巨人たち。

動きが普通じゃねぇ

これもジークの仕業か!?

「ッ!!」

巨人が飛び込んできて落下ちかけるリヴァイ。

そこへ別の巨人が襲い掛かる!!

「!!」

ビシャ

剣で伸ばされた巨人の指を切り落とす。

そして巨人の顔を見た時、その顔は部下の面影を残していた。

「!!ッ――」

「バリスッ…!!」

大きく口を開けるバリスの巨人。

バクッ

体を反転させて背後に回りこむリバイ。

うなじを見つめながら、

まだ…

そこに
いるのか…・

心の中で問いかける。

お前ら…

空中のリヴァイを取り囲み、
木々から飛び掛ろうとする多くの巨人たち!!

大きな口を開けて向かってくる部下たちに、
落下しながら目を閉じるリヴァイ。


「俺だってなぁ…」
「こんなことはやりたくなかった…」

リヴァイから離れ、巨人を呼び寄せながら、そう呟くジーク。

「でも悲しいよ…」
「これは戦いや争いじゃない」

呼び寄せた巨人に乗って合流地点を目指す。

「…決別だ」

「お互いを信じることができなかった」

「だがそれも無理はない」
「あんた達とはあまりにも見てきた世界が違いすぎたんだ」

「レペリオの奇襲に成功して勘違いさせてしまったようだが」

「全世界の戦力がもう直この島に集結してしまう」

「それがどういうことか」
「わかっていない」

「自分達には力がある」

「時間がある」

「選択肢がある」

「そう勘違いしてしまったことが…」

「リヴァイ…」

「お前の過ちだ」

血だらけのリヴァイ。

「…まぁ」
「俺の真意を話したところで…」

「わかりっこないだろうがな…」
「あんた達には」

「なぁエレン…」

「俺達にしか…」
「わからないよな」

「この森を抜ければ」
「すぐお前の元だ」

森の出口が見えてくる。

「しかしちゃんと場所と時間」
「覚えているんだろうなエレン」

だが、その時、
「ん?」

ワイヤーが伸び、すぐ後ろに付いていた巨人の首が飛ぶ!

ヒュオオオオオオオオオオオオ

ジークがその巨人の方に振り向いたと同時に、
前方かた飛んできたのは、血だらけのリヴァイ!!

「ッッッッ!!」

「行けえぇ!!」

恐怖を覚えたジークは、引き連れていた巨人にリヴァイをぶつける!

ザッ

巨人はあっけなく全身を切り裂かれる。

「何だよぉおもおおお」

「またかよぉおぉぉおおおお」

ジークは手を噛み獣の巨人と化す!



ドシュ

閃光と共に、リヴァイも上へを移る!

転がった自分を乗せていた巨人の頭を掴むと、
ジークは怒りのあまり、その体を引き裂く!!

「どこに行った!?」

「リヴァイ!!」

ビキビキビキ とうなじが最後に閉じていく。

「ッ!!」

樹の上にリヴァイを見つけたジーク。

「そこか…!!」

引きちぎった巨人の頭をブシュと潰し、

ブン!

ドドドドドドドドドと、その肉片を全方にに投げつける!

クソッ…他の巨人はどうした!?

「お前の可愛い部下たちはどうした!?」

「まさか殺したのか!?」

「可哀想に!!」

叫ぶジーク。

そう、リヴァイは全ての巨人を倒していた。

ヒュ

「ッ!!」

背後の気配に肉片を投げるも、それは樹の枝。

「!?」

枝…!?

「必死だな…髭面やろう」

「お前は大人しく読書する以外なかったのに」

スパッスパッと移動しながら枝を切り落としていくリヴァイ。

「何で勘違いしちまったんだ」

「俺から逃げられるって…」

ジークに降り注ぐ無数の枝々。

上空を見ながら驚愕するジーク。

「部下を巨人にしたからって」
「俺が仲間を殺せないと思ったのか?」

リヴァイはジークに訊ねる。

「俺達がどれだけ仲間を殺してきたか」

「知らねぇだろうに」

無数の枝に紛れて、降りてくるリヴァイ。

「うおぉお!!」

闇雲に枝を振り払うジーク。

その時、

ドドド

携えていた雷槍を獣の巨人のうなじめがけて打ち込むリヴァイ!!

ドドドド

ジーク本体の周りに雷槍が突き刺さり、

「うぇあぁ」
ジークは叫び声を上げる!




ドドドドドドド

弾け飛ぶジークのうなじ!!


オオオオオオオオオオオ

瀕死のジークの本体が投げ出される!



その髪を掴むリヴァイ。
「よぉ髭面」
「てめぇ…臭ぇし汚ねぇし」
「微細区じゃねぇかクソが」

気を失ったジークに忌々しそうにそう語りかけるリヴァイ。

ズズッ

そのままジークを引きずって進む。

「まぁ…殺しやしねぇから安心しろよ」
「すぐにはな」

外殻だけになった獣の巨人を後にして、リヴァイは森の中を進む。


一方、シガンシナ区では訓練兵に向かってシャオーディスが状況を説明していた。

「知っての通り…ザックレー総統が殺害された今」
「兵団内やこの壁内の情勢は不安定な状況にある」
「だが貴様ら訓練兵にが関係の無いことだ」

「109期訓練兵団は予定通り」
「巨人襲撃時のシガンシナ区防衛訓練を行う」

静かで返事もしない訓練兵に、
「わかったか?」とすごむシャーディス。

訓練兵たちは、もう巨人は襲ってこないのに、
剣で巨人のうなじを斬りつける訓練なんて意味がない、と不満を持っている。

敵は壁外の人間。

剣の訓練よりも、銃火器の訓練をして
「エルディア軍」を作るべきだ、と兵たちの家族も言っている、と話す。

「時代はとっくに変わったってのに」
「もう…古いんだよ」
「シャーディス教官は」

そんな声の中、
「エルディアに希望があるとしたら」
「イェーガー派が国の実権を握るころだ」と一人の兵が話し始める。

その声を周りの人間は注意するも、
「でもみんなそう思っているだろ?」と問いかける。

「みんなエレン・イエェーガーにエルディアを導いてもらたいはずだ」

「非情な決断をも下せるような強い指導者に」

その声はシャーディスにも聞こえていた。
悲しそうな表情を見せるシャーディス。

その時、扉から入って来たのは、拘束されたハンジとフロックたち。

驚くシャーディス。

フロックは銃を構え、
兵団支部を占拠したので、これからはこちらの指示に従うように、と通告する。

シャーディスは従おうとしないが、フロックはためらいなく引き金を引く、

弾はシャーディスの足元に当たる。

「フロック!?」
驚いたハンジが声を上げるが、
フロックは冷静に、「外した…」と呟く。

「とりあえず足でも撃って」
「話を早くしようと思ったんですが…」

「話は何だ」とシャーディス。

だが、フロックは「あなたには関係ありません」と告げる。

「頭の固さしか取り柄の無い老人なんて不要なんですよ」
「これからは」

そう言うと、
「訓練兵諸君!!」とみんなに話し始める。

「君達の時代だ!!」と。

イェーガー派は存続の危機にあるエルディアを救うために心臓を捧げると誓った。
それは、この古い兵団組織のためでなく、
この島に住む民のためにだ!!、と話すフロック。

このまま時代遅れの兵団に従属していては
為す術もなく外の世界の敵に蹂躙されるのみだ!!

「今 君達の問う!!」
「君たちは何者だ!?」
「我らエルディアの指導者エレン・イェーガーと共に未来を生きる者か!?」

「それとも ここにいるキース・シャーディスと共に古い慣習と心中する者か!?」

続々とフロックに歩み出る者たち。

「エルディアの未来のため心臓を捧げます!!」

そう誓う訓練兵に、覚悟を見せてもらう、と、
シャーディスを足腰立たなくなるまで痛めつけるように指示する。

言葉を失う訓練兵たち。

これこそが我々が淘汰するべき悪習そのもの。
それができない者は牢屋に入ってもらう。

そう叫ぶフロックに「いいかげんにしろ!」と止めるハンジだが、

「ヒヨッコが何人かかってきたところで」
「相手にならん」とシャーディスは粛清を受ける。

横たわるシャーディスに、
「よくやった」
「君達を全員歓迎しよう」とフロック。

「じゃぁ…案内してもらいましょうか」
「ジークの拘留地まで」
「…ハンジ団長」
促すフロックだったが、
ハンジは横たわるシャーディスに心を痛めて振り向かない。

「オイ…」
「行くぞ」

フロックの口調が変わる。

その頃、アルミン達は牢屋の中だった。

兵舎の中から外を見ているエレン。


「うっ…」

薄っすらと見える人の顔。

「目が覚めたか?」
その人物が話しかけるが、

「うぅ…」

唸る事しかできない。

「ぐ…!!」

荷台の上で目覚めたジーク。

目の前にはリヴァイ、

「オイ」
「待て」

「動くんじゃない」

リヴァイは身じろごうとするジークを征す。

後ろ手に縛られて横たわるジークの腹には……

「雷槍の信管を繋ぐワイヤーをお前の首にくくってある」

「ヘタに動いたらお前は腹から爆発して」
「少なくとも二つにはなるだろう」

「…」
自分の状況に呆然とするジーク。

ズキッと激しい痛みに
「ウゥゴッ」

「ゴホッ」
「オゴ…」と嘔吐する。

リヴァイは静かに話す。
「こうなると死なねぇってのも難儀だな…」
「同情なんかしねぇが…」

「お前は俺の部下の命を踏みにじった」

「お前の計画通り」

シャ

リヴァイは立ち上がると剣を抜く。

そしてジークを見下ろしながら、
「ゲロクソまみれで泣きわめくのもすべて計画通りか?」

そう言いながら
バシュ
とジークの左足首を切り落とす。

「うあああああ」

痛みに叫ぶジークだが、

「うるせぇな こうやって切っておかねぇとてめぇが巨人になっちまうだろうが」

リヴァイは

バス

ガス  バクハッ…

とジークの脚を細かく輪切りにしていく。

「ああああああああああああああ」

絶叫するジーク。

だが、唐突に、

「おっ…」

「俺の」

「眼鏡は…」

「どこ…だ?」

息も絶え絶えに訊ねる。

「あ?」
「知るかよ」

「もうお前は眼鏡なんか必要ねぇよ」


そう冷たく言い放つリヴァイ。

朦朧とする意識の中で、ジークは子供の頃を思い出す。

「いいぞジーク」

「いい球うぃ投げるようになった」

男性とキャッチボールをするジーク。

「将来は野球選手になるか?」

投げ返しながら笑顔でそう問いかける、
あの腕章を付けた白衣の眼鏡の男性。

薄れる意識の中で、うわ言のようの呟くジーク。

「…だめだよ」

「クサヴァーさん」

「僕には…」

「使命が…あるから」

幼いジークの決意。










先月の展開に、さすがの兵長も無傷ではいられまい、と覚悟していたのですが、

無傷でございました。

ありがとう!!諌山先生!!!!!!

部下を思いながらも、決して負けない兵長!

それは約束だから。

あいつを殺す、と誓ったのだから。

兵長の使命はまだ終わっていない。

もし最期は真っ二つでも、ぺちゃんこでも、バラバラでも
それでも兵長はジークをぶっ殺すから!

必要ならエレンも切り刻むから!!!!!!

(涙)

シャーディス、辛いな。
エレンがこうなって、悲しい思いをしている一人だな…。

ホンマにフロック腹立つなぁ。

エレンとフロックが別行動なら、兵長がやっつけてくれるのに!

とりあえず、兵長が無事だった、と安心したところで、
次の心配はヒストリアだなぁ。

彼女の思いが知りたいです。

それはエレンに諭されたからなのか…。

さて、次の展開は?

巻頭の質問コーナーで、ミカサの髪が短くなったのは
「不慮の事故」のため、と先生が答えてらした。

それは関係してくるのかなぁ。

ハイキュー!!第334話【ネガティヴ限界突破】

January 22 [Tue], 2019, 0:55
赤葦は思考する。

得点が決まってから
次のサーブが放たれるまで
10秒足らず

勝敗の行方を憂えたり
過ぎたミスを後悔している
暇は無い

ローテから見る相手の
出方の予測と

自分のすべき事
だけを考える


狢坂・蝦夷田のサーブを猿杙がレシーブ。

「フォロー!」の声に、
「レフト!」と小見が
「木葉」絵に上げる。

ピッ

チラ、とコートを見て
ピッ

『前に落とすが桐生上げている』

『桐生くんに取らせましたねぇ』

解説の言葉に
「ヤラシ〜」と研磨。
その研磨を冷ややかに横目で見るクロと、
後ろからクロと同じ目で見る山本。

(桐生は牽制)
(レフトはない)

再び思考する赤葦。

(このパターンから可能性が高いのjは)

木兎が動く!

スパイクに跳んだ猯だが、「!」



バチッ

猯のスパイクは鷲尾の手に当たる。

「ナイスワンチ!」
(真ん中かわ鷲尾 左から木兎のブロック)
(抜いても赤葦が待っていた)

(イヤな守備だ)

ふわ

赤葦のトスから鷲尾のスパイク!

ドバッ

(高い!)

飛びつこうとする臼利だが、
スパイクは猯を抜ける。
だが、リベロ尾新が頭上でレシーブ!

ネットの方へ弾かれるレシーブ!

尾新が見た先には、

ガンッ

『木兎待っていたダイレクトー!!!』

「フゥ―――ッ」

ガッツポーズの木兎に湧き上がる応援席!

木葉が木兎に体当たりで称えると、
監督と胸を合わせる木兎!
引くマネージャー。

「ふ」、噴出す研磨と、
「ハハハ!」
大笑いのクロ。

「すげー」
「あはは!」
「あの4番面白ーい」

「白い方の4番カッコ良くない!?」

観客席から口々に好評価の木兎。


「梟山のセッター」

五色たちの横に突然現れた白布。

「山」と即座にツッ込む天童。

「1セット目は何かイライラしましたけど」
「2セット目はいいですね」

モニターを見つめる白布に、
(うぅ…やっぱり部屋で見ればよかった…」と真剣に思う五色と、

「ナニサマ〜」と囃し立てる天童。

試合は、木兎のサーブ。

その時、
「木兎!」
ガンガン

ダン
「ぼ・く・と!」

応援団が楽器を鳴らす。
他の観客も、「ボ・ク・ト!」と手を叩き始める。

「すごーい「木兎コール」だ」
ミカちゃんは楽しそうだが、大将は怪訝そうに場内を見渡す。

鳴り響く楽器の音に、
(おいおいおい)
(サーブに手拍子て)
(稲荷崎が烏野の邪魔のためにやってたやつじゃねぇか)
(味方にやってどうする)

「ぼ・く・と!」の歓声とダンダンという太鼓の音に、
(俺の時はやめてほしいけど)と思っている赤葦。

だが、こうも思う。
(木兎さんなら追い風には全部乗る)

実際に、大歓声の中、目を輝かせる木兎は実感する。

(せかいが)

「世界が!!!」

「俺に加勢している!!!」

ドオッ

木兎のジャンンプサーブは、

ドオッ

狢坂コートに刺さる!!

「―うぉ」

「あぁあ――っっ!!!」

ノータッチサービスエースに、会場は一層沸き立つ!!

「ははは」
あまりの事に、力なく笑うしかない赤葦。

梟谷が迎えたセットポイント。

「ハァァ―――――――――イ!!!」
雄叫ぶ木兎。

『これは…応援団以外の歓声も凄いですね』

「木兎!!」

「木兎!」

声が飛び交う!!

『まさに観客を巻き込んでいるというか』

「ぼくと!!」

「木兎!!」

「ボクト!!」

大コールが桐生たちのビリビリと伝わってくる。

木兎サーブ2回目。


ドドゥ

『これも強烈っ…!』

だが、上げている狢坂。
「ライト!」

「八さんっ!」

上がるボール。

「ライトライト」
「ブロック3枚」

構える桐生だが、ネットの向こうには木兎の姿!

ガガッ

桐生のスパイクは木兎と鷲尾がドシャット!!!

「…!」
悔しい桐生。

盛り上がる梟谷応援団!

『ここで梟谷が桐生を止めたーっ!!!』

『1セット目は出遅れた感があった梟谷ですが』

『2セット目は順調に取り戻しています』


「梟谷(むこう)もっと木兎頼みかと思っちょったんやけど」
「結構MB放り込んで来よんな」
「「対木兎ブロック」1回やめるカ?」

猯の言葉に
「ばっかたれ」と一言!

「エースを洗濯させる状況は自分らで作るんやろが」

横から檄を飛ばす監督九刷みち子。
「攻めは最大の防御!!」

「…にしても梟谷(アッチ)」
「ノッてきっちょんな〜〜」
大声援が鳴り止まない!


「…わかっちょん」と桐生。

「怯えも」
「焦りも無く」

「ただ自分の身体を思うまま操る」

「「楽しい」」
「こそが」
「「最強」なんや」

桐生の呟きの意味を理解できない本渡と蝦夷田。
「?」

(…やはり木兎光太郎と八は)
(相性が悪いか)
と、九刷監督は考えるが、

「わかる!!!」

桐生に賛同の声。

「「かわいいは正義!」」
「みたいな感じやろ!!」

自信に満ちた猯を目の前に、一瞬目が点になる桐生と、
冷ややかに猯を見る九刷監督。
「……」

「バ―――――――――――カ」と雲南。

瞬間、猯は雲南の顔を片手で挟み、
雲南は猯の髪を掴む。

「残念ながら」
「お前は「カワイイ」にはなれんちゃけど」

髪型を直しながら猯は真剣に話す。

「「楽しい」は作れる!!」

「きっちい筋トレろ練習次第で!!!」

「お前は全部やってきたけんな」

その言葉に、臼利が大きく頭を振って頷く。

「まず「かわいい」は誰も言っちょらんけん」
「持論引っ込めろちゃ」

雲南の言葉に、また互いにつかみ合う。

「…」

「お前らは強えなあ」

桐生はただただ感心する。

第3セットが始まり、コートに入る両校選手。

木兎光太郎
俺はお前がこわい

そう思う桐生。

お前んような男と戦えば

自分の小ささを浮き彫りにされる

俺には
怖えもんがいっぱいや

仲間の鼓舞も
期待の歓声も

どこかプレッシャーに感じちょった

“プレッシャー”

「はっ」
桐生は上を向いてそう発声した。

そばでビクッと驚く雲南。

(弱えくせに)

(何を一丁前に)

『さあ勝負の第3セット開始!』



「八さんっ!!」

桐生にボールが上がる。

(自分に自信など全くない」

(でも)

(仲間に恵まれた自信はある)

跳ぶ桐生。

(強い仲間が)
(そこまで言っちくれる)

ゴッ

梟谷もブロックを大きく弾き、遠くへ跳んでいくボール!


「ウオッ!?」
落下地点のみんなが驚く!

桐生は決意した。

(逃げ出すくらいなら)

(自惚れろ)








嬉々とした木兎。
冷静な赤葦。
木兎を華麗にスルーする木葉たち。
面白いな〜〜。

そして、やっぱり一緒に見る白布(笑)。

桐生も本来のプレーを取り戻しました!

3本指だから木兎と同じタイプで、
いや、それ以上に独裁者かと思ったら、

悩みに満ちたエースでした。

第3セットの展開が全く創造できなくて、
ワクワクです!!

ちょいちょい出る音駒勢も楽しい。

ワンピ第930話【えびす町】

January 21 [Mon], 2019, 0:20
『ーー少し時間をさかのぼる』

『ーーここは花の都のおこぼれで暮らす町』

『「えびす町」』

どわっはっはっはっはっ!!

ぎゃはははは!!

町からは笑い声が聞こえている。

「おう帰(けえ)ったのか!」
「トの康!」

「ヤスさん帰って来たって食い物はねェぞ!!」

「ぎゃはははは!!腹へったーーーっ!!死ぬーーー!!」

みんなが笑い声と共にヤスを迎える。

「……?何だこの明るさ…」
不思議がるゾロ。
「「九里」のおこぼれ町とは少し違うな…」

「イヨッ!旦那 お目が高いっ!」
ヨイショするヤス。
「みんな楽しそうでしょ!?」

「数ある生き物の中で笑えるのは人間だけだっつってね!!」
「イヨッ!!」
「そんな事なら笑わにゃ損♪損♪♪アハハハ」

腹を鳴らしながら
「おっ母ー腹へった!!」と
子供が泣き笑えば、
「あたしもよ!!」
母も爆笑!

「栄養不足じゃ 歯が抜け落ちた♪」
歯を片手にジジイが笑えば、
「だははは あっても食う物ねェ!!」と
他のジジイが笑う。

そして
「トの康 その浪人誰だい!?」
「刀3本腰にさして!!あははは!!」
ゾロについて一人が問い掛けると、
みんなが口々に話し始める!

「本当だ 刀3本〜〜!!」
「しかも全部大刀〜〜〜!!」

「おい!!ギャグか!?それ!!わははは」

「コラコラ この旦那はおれっちの見初めた男よォv」
と、ヤスは得意気。

笑いの中心で無言のゾロ。
「…………」

「アラ変な男にまとわりつかれて大変ねアンタ!」
と同情の笑い。

「おいおい おれっちは天下の太鼓持ちだぜー!?」
ヤスの言葉に、
「そうかい?見なよ 怖い顔してるよ♪」と、
一人の女性がゾロに近づき、

「ホラ笑って この町 今日いい事があったのよ!」
と、むにっ!と指でゾロの口端を上げて笑顔を作る。

「?」
要領を得ないゾロ。

町人達は殊更嬉しそうに、口々に話し出す。

「そうさ トのヤっさん 昨夜また」
「来てくれたんだよ!!“うしみつ小僧”が!!」

「ホントか!?」
大きな声で驚くヤス。

「うひみふ?」
口端を上げられたままのゾロが訊ねる。

おばあさんは話す。
「どこの誰だか知らないけど…」
「真夜中丑三つ刻に現れて」
「都の悪い金持ちから金を盗み」
「貧乏長屋にそれをバラ巻き去って行く!!」

さらに町人達が続ける。
「一体誰なんだろうねー」
「ありがたやーー!!ハハハハ!!」
「笑う門には福来るだ!!」
「ーーだから今日はみんなで“ごちそう”を買ったんだよ うふふふ!!」

と、
「どうぞ一杯!!浪人さんも!!」
笑顔の女のコが欠けた湯飲みを差し出す。

「!」

「?」

湯飲みの中の水を見るゾロ。

「透明なお水っ!!」

「そのお金で買ったの!!」

だが、朽ちそうな町の井戸に気付き、
「いや…おれは…」
ゾロはそれが大切な水だと判り、遠慮するが、
「お腹痛くならないよ!!」
笑顔で答える少女。

「ヤスさんが連れてきたんだから」
「いい人だよ あんた!!がはは」
「飲め!!皆が貰う権利がある!!」
町人達は笑顔で勧める。

「透明な水♪♪」

「透明な水♪」

みんなの声の中で、

ゴク…

ゾロは水を飲み干す。

ニコッ!
更なる笑顔の少女。

「うまいだろー!?しみわたるーー!?」
「ホラまたつれない顔して!!」

むにっ

また口端を上げられるゾロ。
「……!!」

「笑わなくっちゃ 福が逃げちまうよ!!」

「みんなニコニコ笑う事をね この国じゃ…」

「「えびす顔」ってんですよ旦那!!」

笑顔で話すヤス。

「だからここは「えびす町」!!!」

「貧乏なんかにゃ負けねェよ!!」

「泣いても貧乏 笑わにゃ損♪損♪♪」


【現在ーー「鬼ヶ島」】

《南東の海より接近中!!》

《撃ちまくれ!!絶対に入国させるな!!》
《あのババア!!…………!!》

《鯉に艦を引かせて突進中です!!》

《なぜ“滝登り”の方法を知ってんだ!?》

ビッグ・マムの接近を何とか阻止したいカイドウ!

「ビッグ・マムの“情報力”は業界一と定評があり…」

部下の言葉に、
「黙れ!!!どうでもいい!!」
怒りのカイドウ。
「来るとわかってた敵だぞ!!さっさと沈めろ!!!」

「ママママ!!ハハハハハハハ〜〜〜!」

百獣海賊団の攻撃をものともせず突き進むビッグ・マム海賊団!

「ハ〜〜〜〜ハハハハハハハ!!」
「来たぜカイドウ!!」
「待ってろ麦わらァ〜〜〜!!!」
「ゼウス!!てめェも帰って来るんだよ!!!」

高らかに叫ぶビッグ・マム。

「滝を登れ〜〜〜!!!」

鯉は勢いよく艦を牽いて滝を登っていく。

鯉を知らないスムージー達は驚く!

「入れるなァ!!!」
「何をしてやがるバカ共!!」
さらに怒るカイドウ!

「滝を登って来るとは」
「想定外で!!!」
慌てて言い訳する部下達。

「リンリンのガキ共は一緒か」
確認するカイドウ。

「ずいぶん乗ってる模様!!」

その報告に激高するカイドウ。
「ガキ共は幹部だ!!!」
「上陸されたら全面戦争になるぞ!!!」

「しかし!!滝の上には迎撃の準備がありません!!!」

ついに滝登りを終えたビッグ・マム!

「着いたぞーーーーーー!!!」

「「ワノ国」〜〜〜!!!」

「マ〜〜〜〜ママママ!!!」

「ハッハッハッハッハ〜〜〜〜〜!!!」

その時、
「!?」

何かが飛んでくる!

「ん?」

ドカァン!!!

「!!!」

「え!!?」

飛んできた物体が船体に体当たり!

「あいつは!!」
その正体に怒りのママ。

息子達も気付く!
「プテラノドン!!」

「まさか!!」

「“キング”!!?」

「うわあああああ!!!」

滝を落下していく百獣海賊団を乗せた艦!!

「…………」
落下を見つめるキング。

「フン!!何を艦一隻に…!!」

“キング”
リュウリュウの実
古代種
モデル
プテラノドン

「キング様が蹴り落としたァ〜〜!!」

安堵のため息をつくカイドウ。
キングに沸く百獣海賊団!

沈み行くビッグ・マム。

一方
【同刻ーー「花の都」】

町を走るフランキー、ウソップ、サンジ、ロー。

「おい何でおれ達まで逃げなきゃならねェんだ!!」
「ハァハァ」
逃げながら訊ねるフランキー。

「お前も一人潰したろ!!」
「ゼエ」
「ゼー」とウソップ。

「追われてんのは「そば屋」だぞ!?」
と反論するフランキー。

「きっかけは何にせよお前らが見つかる事で」
「一味全員の大捜索が始まるぞ!」
と逃げる理由を説明するロー。

「それはマズイ!!ナミさんとロビンちゃんが危ねェ!!」
心配するサンジ。

「お前ら!!ーーもし捕まっても侍達や」
「ミンク族の事を吐くなよ 何も喋らず殺されろ」
ローの指示に

「こわっ!!ルフィはそんな事言わねェぞ!!」
おののくウソップ。

「ウチはドライなんだ」とロー。

「顔隠して戦うってのはどうだ!?」
フランキーの提案に
「100%勝てるならな」とロー。

「ケガ一つでも「決戦」の戦力ダウンだ」
「今は戦うな!!」

ウソップは反論する。
「何だてめェ 船長顔しやがって!!」
「おれは捕まりゃ全部喋って助かるぞ!!」
堂々宣言!

するとサンジが怒る。
「フザけんなてめェ!!」
「じゃ 全力で守ってやる!!」

「やったー!!」
笑顔で喜ぶウソップ。

「仲良しか!!!」
ローがツッ込む!!

その時、

「キャーー!!!」

悲鳴が聞こえ、

「女(レディ)!!!」
とサンジが瞬時に反応。

すると、

ボコォン!!

家が宙を舞う!

「え!?」

「家!!?」

「何の騒ぎだ!?」
サンジは立ち止まる。

町で「そば屋」が恐竜に襲われていた。

「やめてくれー!!」
呆然とする店主。

「ウチは関係ないのに!!」
逃げ出す近隣商人。

「「そば屋」だ!!」
そばを食いながら恐竜が告げる。

「そばは売ってるが……!!」
「店が…あたしら都落ちになっちまう」
泣くそば屋夫婦。

のし…のし…と恐竜は夫婦の方に近寄り、こう告げる。

「他の「そば屋」を教えろ!!そうでなきゃ…」

「「サン五郎」と大声で呼べ!!」
「「狂死郎一家」に手を出したバカを!!」

「………………!!」

「サン五郎〜〜〜〜〜!!!」
「出て来い畜生ォ〜〜〜!」
店主は叫ぶ!

恐竜ページワンはドスドスと歩き回る。
「ヒヒヒ!!腰抜けなら永遠に出て来ねェだろうが……!!」
「あァ次はフルーツでも食いてェな」

「サン五郎出て来いーーー!!」
「出て来てサン五郎!!責任をお取りよ!!」

叫ぶ声に
「……………!!」
駆け出して行くサンジ。

「おい待てサンジ!!」
止めるフランキー。

「やめて ウチも関係ないよ!!!」

バキバキと店を壊すページワンに叫ぶ町人。

「じゃあ呼べ皆で!!「そば屋のサン五郎」を」

すると、

「ここだ おれはァ!!!」

ドカァン!!!

上空から蹴り落とすサンジ!

「!!?」
叩き付けられるページワン。

「!?」

「あいつだ!!」
「「十八番そばのサン五郎」!!」
「本当に出てきた!!」

ザワつく町人達。

「ん〜〜〜〜」
起き上がるページワン。

「ヒヒヒ!!来たか 手間取らせんなよ」
そう言うと仲間に連絡する。
ガチャ!!
「あーこちらページワン!!」
「6条2区 標的を発見!!」

『了解 すぐに向かう』
と返答あり。

「…恐竜の能力者か………!!」
とサンジは呟く。

「畜生 今更出て来やがって!!」
「ウチはもう終わりだァ!!」

店を潰された店主がサンジに湯飲みを投げつける。

ガン!!
それを受けるサンジ。

「何してる サン五郎構うな!!」
「ドレークとホーキンスが来たら終わりだ!!」
物影から叫ぶローやフランキーに、
「くしくも こいつはおれを知らねェ」
とサンジ。

「バレねェしケガもしねェ!!」

「こんなバカは一瞬で片付く!!」
「こっちの戦力増やすのもいいが」

「あっちを減らしとくのもいい筈だ」

そう言うと、ロー達に
「お前ら先に行け!!」と指示。

「バレなきゃいいんだろ?」

「おれの正体が」

サンジがポン…!と取り出したのは、
あの時ニジが忍ばせた、「3」と書かれたスーツのカプセルだった。







ゾロ合流か!と安心したら、別の町でした。
ヤスとの出会いの意味はまだ後まわしかな。

まさか、こんなに早くビッグ・マムがやって来るとは!
さすがのカイドウも焦ってましたな。

ほぼ全員が能力者なので、海に沈んで大丈夫か?
と思ったら、
ルフィと同じなので九里の海岸に打ち上げられるのでは?
九里が危ない(-_-;)。

優しいロー君は、侍だけでなくミンク族も守るのだ。
サンジきゅんとロー君が同じコマに居るだけでテンション上がるのに、
ツッ込むじゃん!?

グッジョブ( ̄▽ ̄)b尾田っち!!

サンジ、あのスーツを着る!
やっぱ「ブルー」だよね。
何ブルーなんだろ!

早く見たいけど、次号休載!!

インテお疲れ様でした!

January 13 [Sun], 2019, 16:55
朝は寒いが昼は暑い(-_-;)。
本日のイベント参加、お疲れ様でした。

当スペースにお立ち寄りの皆様もありがとうございました。
ある程度は予定通り頒布出来たのでは、と思っておりますが…。

次回の大阪は未定です。
年度末の末!なので、対応できるか、はまたギリギリの頃に。

とりあえず、次回参加は
02/03の福岡ドームです。
ほぼ年1になりましたが、どうぞよろしくお願いいたします。

本日の駅弁は、仙台牛タン弁当!!!

01/13 COMIC CITY 大阪

January 12 [Sat], 2019, 10:07
初売りインテ、参加します。

と言っても新作はありません。
カードケースは補充が追いついておらず、
オビツ11用Tシャツの現デザインを補充した程度でございます。
今回無地Tはありません。

ろいど専用ボディーも出現しまして、
始めたばかりのTシャツ作り、
さて、今後どちらに舵を切るか…。

そんなネガティブスぺですが、どうぞよろしくお願いいたします。

ワールドトリガー第173話【東隊】

January 09 [Wed], 2019, 0:20
ド・・・ン

ベイルアウトしたユズルの体が

ボス

影浦隊の作戦室に戻る。

(東さんも建物の中にいたのか…)
反省するユズル。
「やられた……」

「ナイス天井抜き」
イイねポーズのゾエさん。

結束
『現在得点はご覧の通り』
『東隊が1点採って部隊(チーム)が並んだ!』

嵐山
『今の1点は東隊の得意パターンでしたね』
『攻撃手(アタッカー)二人が追い込んで狙撃で仕留める』

『吹き抜け側に追い込まれた時点で』
『絵馬隊員はほぼ詰んでいたので』
『奥寺・小荒井両隊員が獲った点と言っていいでしょう』

結束
『なるほど』

『その東隊は下の階から玉狛を窺う動き』

『一方6階の玉狛第二は』
『三雲隊長が足を失って動きが取りづらいか』

宇佐美
「修くんトリオン残量低下」
「これはちょっともたないかも」

三雲
「これで影浦隊が2点目か……」
ピシピシと修の顔にヒビ。

ヒュース
「絵馬の捨て身の攻撃を計算に入れてなかったのはオレのミスだ」
「おまえが気にする必要はない」

空閑
「オサムのおかげでむらかみ先輩倒せたしな」

犬飼
『三雲くんが落ちそうだね』
『順位争いはちょっときつくなったかな?』

結束
『ROUND7開始前の順位と得点はこの通りです』
002 影浦隊 34点
004 玉狛第2 30点
006 東隊 27点
007 鈴鳴第一 27点

『これに現在までの得点を加えると……』
002 影浦隊 35点
004 玉狛第2 33点
006 東隊 28点
007 鈴鳴第一 28点

『三雲隊長がこのまま落ちれば』
『影浦隊は36点』

『玉狛第二とは3点差になります』

嵐山
『玉狛が目指している遠征部隊選抜の参加条件は』
『B級2位以上』

『この試合で現在2位の影浦隊を追い越すには』
『あと4点獲る必要がある……』

犬飼
『うーん 思ったよりきついね』

『東隊が全員緊急脱出(ベイルアウト)』
『+』
『生存点2点が最低条件でしょ?』

『東さん落とせるか?っていう』

結束
『たしかに』

『東隊長は今期6試合で緊急脱出(ベイルアウト)したのはわずかに1回』
『ROUND2で弓場隊・王子隊・香取隊に集中攻撃を受けた時だけです』

『……しかしそうなると三雲隊長は』
『トリオン切れで落ちて影浦隊の得点になる前に』
『東隊に落とされたほうが点差的には楽になりますね』

犬飼
『理屈はそうだけど』
『点数調整の露骨な自殺はさすがに罰点(ペナルティ)あるでしょ』

嵐山
『敵から60m以上離れての自発的緊急脱出(ベイルアウト)でも』
『影浦隊に点(ポイント)を与えず退場できますが……』

『モール内で戦う以上はそれも難しいと言えそうです』

修は考える。

戦闘では
古閑とヒュースが相手部隊(チーム)を圧倒してる……

なのに点差は思うように縮まらない……

これが 試合前の
「いやな予感」の正体なのか……?

三雲
「……悪い」
「古閑 ヒュース 千佳」

『トリオン漏出過多』

「……あとは頼む」

『緊急脱出(ベイルアウト)』

やはりもたなかった修。

「まかせろ」と遊真。

「……うん!」と千佳。

ドンッ

結束
『やはりここで三雲隊長緊急脱出(ベイルアウト)!』

『影浦隊に2点目が入った!』

小荒井
「おっ」

奥寺
「三雲だな」

空を見る東。

結束
『これで残るは両部隊(チーム)3人ずつ』

『この中では古閑隊員のダメージが大きいか』

作戦室に戻った修は、
「……サポートに入ります!」と宇佐美に告げる。

宇佐美
「OK!」

結束
『ここからの展開 どう見ますか?』

犬飼
『うーん』
『3対3と言っても布陣が違うよね』

嵐山
『ですね』

『3人が揃っている東隊は有利なようでもあり』
『狙撃手(スナイパー)の位置が知られていない玉狛が有利なようにも見える』

『外にいる雨取隊員が浮くか利くかで』
『戦況が変わりそうな気はしますね』

奥寺
「オレらは南側から上がります」


「わかった」

「俺は北からだ」
「『一応見えてない雨取を警戒しろよ」

奥寺
「了解!」


「人見 びーこん頼む」

人見
「了解」
「ビーコン起動」

ピッ

オプショントリガーのダミービーコンが動き出す。

ピッ ピッ
ピッ ピッ
ピッ ピッ

「……!?」
モニターを見て驚く修。

パパパパパッパッ  パッパパパッ

いたる所に東隊3人がレーダーに表示される!

結束
『おっと東隊 おこでダミービーコンを起動!』

『レーダー上での撹乱を仕掛けた!』

遊真やヒュースのレーダーに階下に複数の人影が示される。

遊真
「これは……」

ヒュース
「東がたまに使ってる囮だな」
「過去の記録で見た」

犬飼
『にしてもけっこうな数出してるね』
『かなりのトリオン注ぎ込んでる』

『モール内で勝負になるのを予期してたのかな?』

階段から遊真たちを覗う小荒井たち。

宇佐美
「ビーコンの動きは機械的だからよく見れば人と見分けはつくけど」
「奥寺くんたちの動きに集中すると東さんに撃たれるよ!」
「気をつけて!」

ヒュース
「……なるほど」
「二重の陽動か」

空閑
「こりゃやっかいだ」
とバッグワームを装着する。

嵐山
『東隊は「建物の中」というのを利用してますね』
『ビーコンの密度が高い』

結束
『ビーコンのトリオンが切れるまでの数分間は』
『東隊が圧倒的に有利ですね』

犬飼
『おっ元・東隊も太鼓判だ』

『……さあ玉狛はどう凌ぐ?』


「……!」
この展開は……!
と開始前のあるプランを思い出す。

「……千佳!」
「お前の出番だ!」

「「焼き出し用」の炸裂弾(メテオラ)でモールに穴を開けろ!」

「閉じた戦場を広げるんだ!」

千佳
「……了解」

宇佐美
「遊真くんたちを巻き込まないようにモールの手前側を狙ってね!」

千佳
「わかりました!」


「……炸裂弾(メテオラ)!」

超巨大なトリオンの塊が

ボッ

モール目がけて放たれる!!

ドッ

凄まじい爆音、凄まじい閃光!!

ゴォォォォア

吹き飛ばされる小荒井。

ドドドドド

ドオォォォォ

吹き上がる爆煙!!

すると、その煙の中から、

ボシュッ

誰かがベイルアウト!!

「……あっ」
思わず声が漏れる千佳。

「「あっ」」
修と宇佐美も声を上げる。

『な……』
結束は驚愕の声を上げる。

犬飼はその閃光の眩しさに、手で目を覆い、
嵐山も目に手をかざして防いでいる。

絶叫の結束。
「なんだこれは!」

「一撃でショッピングモールが半壊!!」

「雨取隊員のアイビスでの砲撃は 記録(ログ)で見ましたが…」
圧倒される結束。

「炸裂弾(メテオラ)だとこうなるんだねえ…」
「初めて見た」
呆然とする犬飼。

結束
『大爆発に飲み込まれて奥寺隊員がダウン!』
『玉狛第二が追加点を上げた!』

『……しかし』

『前情報ではたしか』
『「雨取隊員は人を撃てない」』
『という話だったはずですが……?』

犬飼
『そうなんだよね』

『その弱点を克服したんならこの試合勝ち確定だけど』
『もし撃てるんなら最初から撃ってるはずだから』

『今のはうっかりヒットかな?』

蒼ざめてモールを見つめている千佳。

焦る修は千佳を励ます。
「千佳!今のは不慮の事故だ!気にするな!」
「よくやった!」

千佳
「う……うん……」

遊真
「ダミー半分くらい減ったか?」

ヒュース
「攻撃手(アタッカー)も一人減った」
「動きやすくはなったな」

遊真
「チカ 助かった サンキュー」

千佳
「うん……」


崩れかけた柱の根元に座り、小荒井は悪態をつく。
「めっちゃくちゃじゃねーか!」
「人 撃てないんじゃなかったのかよ!」

「撃てないはず……」
モニターを見ながら、戻った奥寺も呟くが、
「……だけど……」と考える。

「たった今撃てるようになった」
っていう可能性もゼロじゃない……

そこで東が助言。
「「撃てないはず」を当てにするわけにはいかないな」
「対応していこう」
「まずはどうする?」

奥寺
「……とりあえずは玉狛の面子から離れなければ」
「爆撃を受けずに済みます」


「そうだな」

結束
『東隊は玉狛の付近に潜伏する動き』

犬飼
『雨取ちゃんがもし 人を撃てたとしても』
『味方を巻き込む弾は撃てないからね』

『味方もろとも殲滅する気で撃つ場合でも』
『うっかり敵だけ生き残ったら最悪だし』

……さて、と東は考える。
「戦況はさっきまでと大きく変わった」

「この状況」
「戦力」
「配置」
「お互いの情報」
「これらを踏まえたうえで」

「……次はどう動く?」

奥寺
「………………」

小荒井
「………………」

二人は深く考え、悩む。

ここが

奥寺と小荒井の成長の度合いを測るポイントになるな

ヒュース
「単独2位まであと何点だ?」

空閑
「あと3点」






淡々としている遊真とヒュースが良いですね〜〜〜。

修、もたなかった…。
彼はサポートに回った方が、今はまだ輝く!
それではダメなんだけど。

千佳!
いよいよ来ましたね!!

でも、これで最終局面で躊躇しなければ良いんだけれど。

ヒュースが意外にも修を庇いましたね。
お前のせいではない、と。

遊真はいつも前向き!!

二人を完璧にサポートしながら、
若人の成長を促し、見守る東さん!!
一体「元・東隊」何人いるの!!??

多分、半分は居るよね。

東さんを落とせないと影浦隊は越せない、
一番厳しい状況。
一番深手は遊真。

さてさて、次の一手、楽しみでたまりません!!

しばらくは2話形式での掲載のようです。
こちらも読みやすい!

でも2月まで待て!

ワールドトリガー第172話【ヒュース6】

January 08 [Tue], 2019, 22:59
来馬のフルアタックに、複数のエスクードを盾にする遊真とヒュース。

(誘導弾!)
来馬が上向きに銃撃。
弾はエスクードを超えて降り注ぐが、
二人はシールドでガード。

その瞬間、

(旋空弧月)

村上が二人をエスクード毎切り裂く!

ズカッ

そこへ、

タタタタ

来馬の銃撃!

ガギギギン

遊真はシールドでガード。

「……チッ」

ヒュースがアステロイドを打つも、村上がガード!

結束
『村上隊員への接近を阻まれた玉狛第二!』
『距離をおいての撃ち合いは鈴鳴第一の思惑通りか?』

嵐山
『エスクードの耐久力はシールドに比べてかなり高いですが』
『村上隊員の旋空弧月やスラスター斬りなら斬り払うことが可能です』

『こうなると玉狛はエスクードだけでは』
『鈴鳴の陣形に対抗できないかもしれませんね』

犬飼
『玉狛が来馬先輩のとこまで詰めたいのはわかるけど』
『鋼くんの壁が厚いよね』

『玉狛の二人がそれぞれA級レベルなのは間違いないけど』
『守りに徹する鋼くんを攻略するのは骨が折れるはず』

『さっきの影浦隊みたいに』
『分断して2対1の状況を作れれば……』

結束
『「数の有利」ということなら』
『同じフロアの反対側に三雲隊長が来ていますが……』

犬飼
『いるにはいるけど』
『味方のカバーがもらえない位置だからなー』

『今 鈴鳴に居場所がバレたら』
『一瞬で各個撃破されちゃうと思うよ』

嵐山
『挟撃できる形ではあるので』
『動くタイミングが重要ですね』

カカッ

ドドドドドドド

ガガガガガ

ガガガガ

ガガガガガ

村上の旋空弧月と来馬の銃撃でガードは削られてゆくだけ。

結束
『徐々に押し返される玉狛!』
『やはり撃ち合いでは鈴鳴が一歩リードか!』

犬飼
『この距離だと空閑くんが絡めないのがツラいね』

すると、

ザッ

ヒュースが床に手を当てる。

「!」
(またエスクード……!)
そう読んだ村上は
「分断に注意してください!」
と来馬に声を掛ける。

来馬
「わかった!」

だが、遊真が背中に手を回してグラスホッパーを起動。
それは、ヒュースの足元に!

パッ

ドッ

グラスポッパーで突然ヒュースが鈴鳴に突っ込んでくる!

「!!」
驚く二人。

ガッ

ヒュースは村上の剣を持つ腕を押さえる。

キィン

何かを起動させることに驚く村上。
「……!?」

ズドッ

村上の背中からエスクードが生えて、背後の来馬が吹っ飛ぶ!

「!!」

ダッダッ

弾き飛ばされる来馬。
「!?」

結束
『……!?』
『村上隊員にエスクードを生やした!?』

そこへ

ドドッ

来馬を狙って修のアステロイド!!

結束
『ここで三雲隊長が動いた!』

『ノーガードの来馬隊長に通常弾(アステロイド)が刺さる!』

ダッ

とどめに走る修に、

(スラスター!)

ヒュースを振り払い、村上がスラスターを飛ばす!

バッ

ガッ
「うぐっ」

阻まれる修。

村上を挟んだ遊真とヒュース。

結束
『挟んだ!2対1!』

嵐山
(鋼は来馬先輩を守ることを優先する)
(それを見越して三雲くんは来馬先輩を狙ったのか)

犬飼
(弧月一本じゃ前後の敵には対応できない)

どちらかの
攻撃は食らう

正面にヒュース。
背後の遊真が襲い掛かる!

だが、

(旋空弧月)

背中側に下手で弧月を浮かし、
すばやく上から手を回して持ち替える村上。

そして、
そのまま遊真を斬り上げる!

ドッ

「!」

左腕を飛ばされる遊真。

「は!?」

余りの早業に驚く結束と、
(曲芸)
こちらも驚く犬飼。

1(ワン)アクションで二人斬りるつもりか
これは

鋼くんのほうが速い!

ヒュースに斬りかかる村上!

だが、背後の遊真はまだ諦めていない。

足からスコーピオンを伸ばすと、
背後からヒュースを避けて村上を斬り降ろす!

ガギッ

「!」
驚く嵐山と犬飼。

そして、

トッ

ヒュースが村上の胸を貫く!

『トリオン供給機関破損』

『緊急脱出(ベイルアウト)』

結束
『個人技を玉狛の連携が上回った!』

『村上隊員緊急脱出(ベイルアウト)!』
『そしてこれは……』

『来馬隊長も逃げられない!』

次に狙われるのは来馬!

だが、

ドンッ

階下からのユズルの銃弾が来馬を貫く!

「!!」
驚く修。

それを待っていた奥寺と小荒井。
「「撃った!」」

無念の来馬。
『戦闘体活動限界』
『緊急脱出(ベイルアウト)』

ドッ

修のすぐ傍で消える来馬。


(天井抜き……)
(東さんか……!?)

修は勘違いをした。

結束
『来馬隊長を仕留めたのは絵馬隊員!』
『ここで鈴鳴第一が全滅』

瞬間、修は気付く。
(……絵馬か!)
「……まずい!」

慌てて移動しようとする修。

だが、
「遅いよ」
レーダーを見て絵馬が呟く。

ドッ

左足を打ち抜かれる修。

「オサム!」
遊真が声を上げる。


「…………!」

『警告』

『トリオン漏出甚大』

結束
『三雲隊長にも大ダメージが入った!』

『しかし……』

『東隊の二人が』
『絵馬隊員をマークしている!』

吹き抜けを背にしたユズル。
囲む小荒井と奥寺。

奥寺
「絵馬が跳んだら旋空で斬る」

小荒井
「了解!」

犬養
『ユズルくんは迎え撃とうにも』
『再装填(リロード)間に合わないな こりゃ』

ユズルの視線がわずかに後方を見る。

すると、アイビスをクルッと反転させ、

バシャン

吹き抜けのガラスを突き破る!!

「「!」」
驚く小荒井と奥寺。

空けた穴から、スルンと体を落とすユズル。

結束
『絵馬隊員』
『吹き抜けを使って階下にエスケープ』

ユズルの視界から小さくなる小荒井たちの姿。

『…………』
『いや』
と嵐山は気付いていた。

ユズルの目に「ニッ」と笑う小荒井の顔。

ドッ

撃たれるユズル。

背後に見えたのは、階下の東の姿。

ドンッ

ベイルアウトするユズル。

結束
『逃げた先には東隊長が待っていた!』
『絵馬隊員もここで脱落!』

『ということは……』

『勝負の行方は玉狛第二と東隊……』

『残り2部隊(チーム)に絞られました!』







遊真とヒュースの連携!!
待ってました〜〜〜〜〜!!
無傷ではないところが、また「らしくて」好きだなぁ。

そして、修はやっぱりイイ感じでは居られない(笑)。
せっかくの来馬さんもユズルに取られてしまったぁ。

ユズルはもっと暴れるのかと思ったら、
2チームに絞りましたね。

一番苦戦しそうだった影浦隊が一番に落ちるとは。

落ちる寸前の修と、片腕を失った遊真。
まだ元気そうなヒュース。
そして外に構える千佳。

全員無傷の東隊。
しかも、東さんだぞ〜〜〜〜〜〜!

勝てるのか!?
そして修はもう終わりなのか!?

2話掲載故、次の記事に続きます。

ハイキュー!!第333話【タスクフォーカス】

January 07 [Mon], 2019, 0:03
『あ 梟谷はセッターを替える様ですね』

赤葦に替わって10番穴堀がコートに入る。

「おしっ」
ガッツポーズする狢坂の臼利。

狢坂22vs梟谷19。

(まさか赤葦さんが下げられるなんて)
(アピールのチャンス到来だ…!)
1年生セッターの穴堀は張り切る。

「短時間で冷静に戻るよ」
先程の木兎の言葉に、木葉は呟く。
「木兎(こいつ)たまに説得力あるんだよな」
「極たまに」

「……」
静かに無言で、監督の横のベンチに座っている赤葦。
姿勢も良く、前を見据えているが、

「あぁ〜〜〜〜!!」
突然、頭を抱えて落ち込む赤葦に、監督も、マネージャーの雀田もビクと驚く。

気の毒そうに
「赤葦」と、監督が声を掛ける。

すると、

「…ハイ」
ス、といつもの姿勢の良い冷静な赤葦に戻り、
また監督は驚く。

監督は、梟谷のスローガン幕について、赤葦に訊ねる。
「一球入魂てどういう意味だと思う?」

「一球に全力… 見たままの意味だと思います」
と赤葦。

「ちょっと脳筋ワードだと思ってるだろ」

(脳筋ワード…)
監督の言葉に心の中で反応する赤葦。

監督は続ける。
「でもあれは」
「もっと理性的な言葉だ」

「今19点…あ 20点になったけど」
「次 重要なのは」

「21点目じゃねぇの?」

監督の話に、さっきの木兎の言葉を思い起こす赤葦。

「お前」
「「絶対に負けられない戦い」とか思ってない?」

昨日の試合
今日の試合
予選の一回戦
練習試合

「今まで負けてもいい戦いはあった?」

コートでは、鷲尾の強烈サーブを狢坂がレシーブ。

「八さんっ!」

『ここはやはり桐生に集める!』

「せえー…」

「のっ」

ド バヅゥッ

梟谷前衛はタイミングを合わせての3枚ブロック!

「すげぇ音」

桐生のスパイクに声が漏れる観客。

「ナイスワンチ!」

「チャンスボール!!」

穴堀に襲い掛かる狢坂前衛陣のプレッシャー。

(なんつー圧)

ネットを背に顔を歪める穴堀。

ピッ
「猿杙さん!」

穴堀のトスは、
((低い))
日向も、そして影山も思う。

「!」
ドガガッ

狢坂のブロックに捕まる!

「!」

ぼっ

たまたま穴堀の腕に当たるボール。

『ブロックに阻まれるがセッター穴堀がフォロー』

「お願いします!」
穴堀の言葉に、
「ライッ!」
駆け込む木葉。

そこへ、「木葉!」と
木兎の声。

「寄越せええ!!」
木兎の叫びに、

(木兎のBA(バックアタック)!)
と警戒する狢坂前衛陣。

だが、
「ヤだね」

木兎の言葉を軽くいなし、

フワッと木葉は
「猿杙(サル)!」とボールを上げる。

「ナヌッ」
ショックの木兎。

ドパァッ

ブロックをフラれた狢坂。
猿杙のスパイクが決まり、
「アーーイ!!」
とタッチし合う猿杙と木葉。

『レフトから早いテンポ 猿杙大和ー!!』

『そしてセッター並のナイスセットを見せます木葉秋紀ー!!』

『や〜コレですね!木兎君だけじゃない』

「ナイスキィー!!」
木兎も全力で二人を称賛!

「ハッハァー!!」
笑う木葉。

22vs21。

1点差に追い付いた赤葦。

(…コートの外は)

(視界が広いなあ)

コートを見つめる赤葦。

(この人達の中でプレーするうちに)

(いつの間にか俺は 自分も)
(この人達と同じであるかのように)
(思ってたんだ)

(そして)
(有ろうことか)

(木兎さんをコントロールした気になっていた)

「なんて烏滸がましい…!」

突如、赤葦の口をついて出た言葉に監督は

《こいつ何言ってんの…!?》

赤葦を挟んで反対側に座るマネージャーに、体を反らせて訊ねる。

《さあ》
《赤葦(こいつ)も見えないだけでまあまあ変なんで…》
とマネージャー。

赤葦の顔には自嘲の笑みが浮かんでいた。

(俺ごときが)
(試合をどうこうしようなど)

激しい攻防の結果、
第1セットは25vs23で、狢坂が奪う。

『第1セットは狢坂が先取』

『猛追を見せた梟谷』
『しかしリードを守り切りました狢坂』

コートチェンジしながら、
「くそ…」と悔しがる穴堀。
「まあまあ良かったよ」と言われるも、

「狢坂(むこう)のブロックちょう怖かった…!」
と吐露。

「正直だな」


「1セット目取られちゃったね〜梟谷」
観客席のミカちゃんの言葉に、
「うん」
「でも後半アゲてきてたからね」
「悪くない落とし方だったんじゃないかな」
と試合前とは裏腹に梟谷寄りの説明をする大将。

「なるほどね〜!」
ミカちゃんの返答に、
「ま まあ」
「落とした事には変わりないけどね!」
と慌ててサゲ発言に変える大将。

それをニヤニヤして見ているミカちゃん。


「……」
「行けんのかよ」
監督の言葉に、
「……」

「スターを前にして俺にできる事は」
「“いつも通り”の供給だけです」
と答える赤葦、

昨日の試合のように

予選のように

練習試合のように

「いつも通り(それ)ならできます」
その顔は晴々としている。

監督も安心するが、
また体を反らせてマネージャーに訊ねる。
《ねえ「スター」って何!》

《私知りませんてば!》
監督を拒絶するマネージャー。


『さあ第2セット』
『梟谷はセッターを2年生赤葦に戻してのスタートです』

赤葦は、今度はネット向こうに見える「一球入魂」の幕を見る。

「あれはもっと理性的な言葉だ」
監督の言葉を思い起こす。

“タスクフォーカス”

試合の最終的な結果や
審判のジャッジ
対戦相手の行動

それらは自分がコントロールできないもの

自分がコントロールできるのは

自分の思考と行動だけ

重要なのは
「次 自分にできる事とすべき事」

目の前の一球


猿杙のサーブを桐生がレシーブ!
「ナイスレシーブ!」

狢坂のスパイクを
ドッ
「おっ!」
木葉がレシーブ。

「ナイスレシーブ!」の声が飛ぶが、
(長いか…)
木葉はそう思いながら、
「頼む!」
と声を掛ける。

ネット際に上がるボール。

手を伸ばす赤葦。

狢坂も雲南たちが待ち構えている。

赤葦の頭に浮かぶのは、影山がネット際のボールを見事に日向に上げた場面。

影山なら
あげるだろうか

でも

嫉妬も憧れも
試合中(いま)は不要

トトンッ

「!」

ブロックに飛んでいた雲南の手に当てる赤葦。

「ブロックにあてた!」
驚くミカちゃん。

大将・研磨・クロが同時に思う。

(リバウンド)
研磨の目は輝いている。

上げ易いやつください

赤葦の無言のブレッシャーに、

はい。

と無言で従う木葉。

「リバウンド…!」
羨望の日向。

(上手えな…)
ちょっと悔しい影山。

「もっかい!」

トーーーンと木葉がレシーブ。

赤葦の背後に狢坂の前衛陣。
みんながボールの行方を見ている。

赤葦から尾長への速攻!

ではなく、
赤葦の手からボールは尾長を越えていく。

ボールを凝視していた雲南達も
「!」
慌ててレフト方向を見る!

そこに居たのは、きれいな空中姿勢の木兎!

ウ〜ン
ドンピシャ
ピッタシ
フィット!!

目の前に来たボールに、目を輝かせる!

ガンッ

強烈なスパイクが決まる!!

「ン゛ン゛ーッ」

着地して唸る木兎に、
「ナイスキー」
赤葦が声を掛ける。

「最高のトスだぜ!!」
木兎の満面の笑顔!

「ありがとうございます」
赤葦なりの喜びの笑顔で言葉を返す赤葦。









面白いな〜。
監督とマネージャーが(笑)。
特に監督が(笑)。

赤葦があんな感じで落ち込むのも面白かった!

変、なんだ(笑)。

木兎をソデにする木葉も爽快ですね。
楽しそうにバレーをやっている!

押せ押せの梟谷になるのか。

たぶん梟谷がリードして、桐生のターンになるのかも。
みんなが桐生頼りでは、次に続かないしね。

「烏滸がましい」って
口をついて出る赤葦。
やっぱりイイね!

ワンピ第929話【ワノ国将軍 黒炭オロチ】

January 07 [Mon], 2019, 0:01
2019幕開けの巻頭カラー!
サンジきゅんの忍者!!
ハマり過ぎじゃね!?(^o^)。



【ワノ国「花の都」ー】

「花魁がべっぴんだってのが」
「サボリの理由になんのか!?フラ公!!!」

花魁道中に見とれて仕事をサボり、親方に叱られるフランキー。

だが、
「ヘェ親方!!」
と元気良く答えるフランキー。

「どうもすいやせんっ!!」
「いい女がいるモンっスね〜〜〜v」

幸せそうなその表情に、
伝説の大工の棟梁港友は、理解を示しながらも、
「一応 おれっちの面目ってもんがあんだろバカヤロー!!」
と鼻息は荒い。

「ヘイ!!どうもすいやせん」

フランキーがそう返事をした後、

「鬼ヶ島の「屋敷図」が見てェって件だが…」
と棟梁は話し始める。

「おお!?ついに!?」
フランキーは大いに喜ぶが、

「アレなァ思い出したんだが…………」
「10年くれェ前(めえ)に…」
「「質」に入れちまってた!!」

衝撃の告白の後、
「てへv
と可愛く誤魔化す棟梁。

だが、
「てへじゃねェだろ てめェ」
「コノヤローーー!!!」
フランキーは棟梁に、がばっ!!とつかみかかる。

「おう!!何でー何でェフラの介 何事だ!?」
他の大工たちが異変を察知する。

「「屋敷図」を持ってるって言うから」
「おれァてめェの下で何週間も働いてきたんだぞ!!!」

「!!!」
二人の取っ組み合いを見て、大工たちがフランキーを止めに入る。

「フラ公!!棟梁につかみかかるとは」
「何様のつもりだ コノ丸太ん棒がァ!!!」

「!!」
後ろから次々と殴られるフランキー!

「黙れ貴様ら!!“フラの介ランチャ〜〜〜”!!!」

「ぐわーーー!!」

大工たちの大乱闘に、
「また大工達のケンカか」
「今日は一段とハデだな」
部外者たちは笑う。

「クビだ出てけ この表六玉がァ!!!」
怒りの棟梁。

「あたぼうだ!!もう用はねェ!!!」
叫ぶフランキー。

一方、城近くの路上で魚を売るのはカン十郎。

だが、カゴからはみ出すほどの魚は、どこか奇妙だ。

「あら…」
「え?お魚屋さんなの?」
「これは何て魚だい?」

町民に声を掛けられ、
「タイでござる!」

でろーんとして、みちみち…と動く魚を掲げるカン十郎。

「タイってこうだったかしら…」

不思議に思いながらも
「どうお料理しようかしら…」と買って帰る娘さん。

「ん?そんなに急いでごこへ行かれる」
「フラの介殿!!」

飛び出したフランキーと出会い、声を掛けるカン十郎。

カン十郎の周りには、
「なにこれー」と、
奇妙な魚を指差し、子供達が集まっていた。

「カン十郎!!何屋だ お前!!」
「目立つぞ 子供(ガキ)寄ってきてんじゃねェか!!」

カン十郎に驚きながら
「コッチは大事件だ!!アテが外れた!!」
と現状を叫ぶ!

フランキーの「屋敷図」捜しが始まる。

まず『質屋』に急いだフランキー。

10年前の話に記憶を手繰りながら、質屋は
「長屋のクマ五郎」が勉強の為に買っていった事を思い出す。
クマ五郎は、店賃を溜めてしまったため、「大家の幸べェさん」が持っていったと言う。

幸べェさんは、にこにこしながは、「芸者のきせ川ちゃん」にあげちまった、と話し、
きせ川ちゃんは、価値を知らずに鍋敷きにしていたら、「時ジロー」が、と説明。

「時ジロー」は、「らくだ」さんが高く売れる、と持っていったと言い、
混乱しながらも、らくだの元に急ぐフランキー。

そして、らくだは、あの図面でひどい目にあった事を怒りながら話す。
「どこぞの男に奪われたんだ!!顔を隠してやがって!」
「「九里」から来たって話をしてたな」

「九里!?」
驚くフランキー。

そして、「九里」にある廃村に身を隠す錦えもんに、
「おれァお手上げだ ここで!」と電伝虫。

錦えもんも驚くも、
フランキーには都で他の任務を手伝うよう指示する。

「カイドウの屋敷図を……」
「必要とする者……!!」

「もしや……」

錦えもんには心当たりがあるようだ。

フランキーとの通話を終えた後、ワンダやキャロットたちが、食料や工場から武器を奪って戻ってきた。

「まだやるけど カイドウの手下達が気づき始めてる…」とワンダが言うと、
「アハハさすがにね!」
とキャロットが笑う。

この懸念に、
「札は置いて来たか?」とイヌアラシ公爵。

「ええ勿論」とワンダ。
「通じるかしらこんな手口…」

その「札」には

『頭山盗賊団参上 酒天丸』

と書かれてあった。

「少なくとも本人は怒るだろう」


【ワノ国「希美」跡地】

荒野を一人喋りまくって歩くのは『太鼓持ち トの康 通称:ヤス』。
その横には何故かゾロ。

ゾロをヨイショしまくりながら歩くヤスに、
「少しは黙ってろ」と
注意するゾロだったか。
ヤスのヨイショは止まらない。

どうやら、ゾロが船上で食べた寿司の代金をヤスが払ってくれたようだ。

「寿司代は感謝してるよ…」
ゾロの言葉に、ヤスは頭をぺしっ!!と叩いて答える。

「ばか言っちゃいけません」
「あたしなんかに感謝だなんて」
「あの時あっしゃピンと来たんだ」
「この旦那についてきゃ間違いねェってねー!!」

ヤスもスッカラカンになったが、後は運だと言う。

そしたら次の宿場の賭場でツキまくり!
博徒のお兄さん方が怒って刀を振り上げて追ってきたが、

「それをアンタがちぎっては投げ」
「ちぎっては投げ アハハハハ」

大笑いしながら話すヤス。

「言わなかったけど 普通あいつらにゃ手ェ出さないよ」
「あいつら都のヤクザ 泣く子も黙る「狂死郎一家」の三下共だ」

「いや〜〜シビレたってもんじゃない!」
「あっしが女だったら腰くだけだよ まったくーv」
「イヨッ♪」

ヤスのヨイショの中、
ゾロは前方の町に見覚えがあった。

ヤスが説明する。
「遠くに見えるは「花の都」!!その手前に」
「おこぼれ町こと「えびす町」 あっしの町だよ!」
「なぜ「えびす」かって?行けばわかる!!」

ゾロ無事帰還。

【「花の都」オロチ城】

「ぐふふふふ…」

「開国など望んではいまい?」
「おまえ達も…のお!」

「海賊と戦う為の武器を」
「海賊から買おうというのだから」
「ぐふふふふ…」

オロチが何者かと密談中。

「おかしな話じゃねェの…のー!?」
「仲買人の“ジョーカー”こと」
「ドフラミンゴがいなくなり………!!」

「隠れみのを失ったおぬしらは」
「ウチと直接交渉する他なくなった…」

「焦っているな……足元を見るのはこっちじゃ…!!」

密談相手は『CP0』!!

「………」
「ーーとはいえ……!!無理難題すぎる」

だが、オロチは笑う。
「我がワノ国は……自給自足できておるのじゃ」
「国中皆幸せそうだろう?」
「ぐふふふふ…」
「欲しい物があるとすれば“更なる力”………!!」
「今回は「戦艦」で手を打ったが…」

「次は「Dr.ベガパンク」じゃ!!!」

さすがにCP0も
「それは不可能だ!!」と反論。

ドン!!

ガキン!!
「!!」

オロチがいきなり発砲!
CP0の仮面に当たる!

「可能か不可能かは聞いておらん」
ズズズズズズ…と、おろちへと変化するオロチ。

「天竜人?海軍?我々がそれを」
「恐れてもいない事くらいわかるよな」

「お前達が束になっても我が国は落とせぬ」

「……………!!」
言い返せないCP0。

オロチは声高々に言う。
「ワシのバックにはカイドウがついておるのじゃ!!!」


スー…!!
スー…!!
幾重ものふすまが開いて行く。

「オロチ様!!」
多くの侍が平伏す。

「ぐふふ!」
「くるしゅうない!」
上機嫌で歩いてくるオロチ。

「万事整ってございます」
「くるしゅうないぞ!!」

「今宵の献立はなんぞ」

「「オロチ農園」の美しき環境で育った」
「鶏達をしめて さっと湯にくぐらせ」

「鳥の気分じゃない」

「はっ!!全て破棄を」

「美味しい野菜を」

「いらぬ!!」

「脂ののった最高のサンマが」

「サンマは好物v」

「さし身はマグロを」

「マグロに限る!!」

「酒は杜氏の自信の逸品!!」

「女はどうじゃ!?」

「今評判の芸者達を一同に!!」

「面(おもて)をあげい!!」

「おお なんと華やか」

その中にはロビンの姿も。

「唄え!!踊れ!!」
「くるしゅうないぞ!!」

「小紫!!来たかv 会いたかったぞ!!」

「あちきもでありんすv 殿……」
照れた仕草を見せる小紫。

「ポーーーーーーーv」
「おおおお〜〜〜〜〜〜!!!」
小紫に見惚れるオロチ。

「さァさァ来週は“火祭り”じゃ!!」
「前哨戦といこうぞ!!」

叫ぶオロチの周りには、狂死郎を始め、いろんな取り巻きも。

「楽しむがよい!!ここはワノ国!!!」

「天国と見紛うな!!!」
「存分に食し!!存分にのめェ!!!」

花の都での贅沢な大宴会。
この周りの荒野では獣や屍。
そして有害な煙を吐き続ける工場の煙突…。

城下町では、また一騒ぎ。

「何だい 何事だい!?」

サンジの前に現れたローが告げる。
「ーーおい どこかへ隠れろ黒足屋」

「トラ男!何でだ」
「し返しなら返り討ちにする」
受けてたつ意気込みのサンジだが、
「そうじゃねェ!!」
「おれ達の顔を知る奴らなんだ」
とロー。

その時、町民達が逃げて行く!
「「飛六胞」が来たぞ!!そば屋を殺しに!!」
「“真打ち”の中の…最強の6人…!!」
「そのうち2人も来た“ドレーク”と“ページワン”!!」

逃げ惑う町民たちの言葉に、聞き覚えのある名前に、サンジは呟く。
「………ドレーク……!?」

「わざわざなぜおれ達が」

「見せしめだろう 大事な事だ…」

現れたのは、
百獣海賊団“飛び六胞”
X(デュエス)・ドレーク
リュウリュウの実 古代種
モデル アロサウルス
と、
百獣海賊団“飛び六胞”
ページワン
リュウリュウの実 古代種
モデル スピノサウルス。

そして、ドレークが言う。
「それになぜお前もいる ホーキンス」

ホーキンスは答える。
「おれはある男を追って来た………!!」

「任務以上の収穫がある筈だ ドレーク」







フラの介は結構棟梁を気に入ってたと思ったのに、あっさりしてたな(笑)。

さて、「屋敷図」を持っていったのは誰なのか。
酒天丸?

ゾロがはぐれたのは、このヤスと出会う為だったのですね。
彼の役割とは!

そしてびっくりな、ワノ国と世界政府との関係。
誰もが恐れる「CP0」が成す術がない??
それだけカイドウが驚異なのか?
なぜ武器を世界政府の名の元に造れない?
ベガパンクはあんなに強力な兵器を造っているのに…。
ワノ国の武器が優れている、という事か?

この関係も伏線かな?

オロチのモデルは秀吉、ですかね。

ローを追ってここまで来たか、ホーキンス。
恐竜が2匹に…。

ローとドレークの関係は面白いですが、直接関係ないから、
そこは掘り下げないだろうな。

「おこぼれ町」は「えびす町」。
その意味も伏線?

パズルのピースが増えてきました〜!!
これがまとまるのが気持ち良い。
2年後くらい!

ちはやふる第211首

December 29 [Sat], 2018, 2:20
「本当にいいの?」
「千早ちゃん」

カメラがスタンバイされる。

「はい」
「いつもどおりにしてればいいんですよね」

畳に座り、確認する千早。

「ときどき質問するからそれに答えて」

指示に
「はい」と答える。

「あ」
「ちょっと待って」と猪熊さん。

「リップだけ……」と、千早の唇にリップを塗ってあげる。

「よし」
艶やかな千早の唇。


場面変わって、
【長崎県大村市】

「…………」
想像と違った周防さんの従兄弟の家。

「思った以上に立派なお宅なんだけど…」
「ほんとにここが周防さんの実家?」

久志のいとこ
周防正(29)のFB(フェイスブック)

基本データ
職業:美容師
野菜の直売所もやってまーす
新鮮やけん
買いにきてね

直売所の画像も載っていて、
まさに目の前にその「すおうファーム」が存在している。

(ネット社会怖い……)と密かに思う太一。

(ん……?)

気付くと目の前に野菜を持ったかわいい子供が二人。

「いま おいしいのはねぇ 大根とかにんじんとか」
「知っとる?」

笑顔で話しかけられて、

「あ…うん」
戸惑いながら答える太一。

「トマトはまだちょっと青いんよ」
「ドライトマトもおいしーよ」

畳み掛けるかわいい営業。

と、
「どちらさん?」
「お客さん?」
大人が顔を出す。

「お客さーん」
元気に答える子供。

「あ…いや…」
さらに戸惑いながら太一は訊ねる。

「周防久志さんってここのおうちがご実家ですか?」

「え!?なに!?」
「久志なにはした!?」

慌てるいとこの正。

「あ いえ」

「名人ですよね」
「競技かるたの……」

太一のこの言葉に、正とその妻は行額の表情になる!

「どちらさん?」
さらに奥から人が出てくると、

「来んさった〜〜〜〜〜〜」
「初めて来んさった〜〜〜〜〜〜」

正は絶叫する。

「えっ」
「えっ」

さらに戸惑う太一。

「久志のかるたのファンの人や――」
「はいってはいって――」

止まらない絶叫に、
今度は
「え―――」と太一が絶叫。

「うっわ――ファンの人とかすごか――」
正が感心すると、

「久志おいちゃん会ったことなかけどすおぎんやね――」
子供が大興奮!!

「真志生まれてから帰っとらんもんあいつ―――」
この甥っ子には会ったことがないようだ。

「お菓子!カステラ食べんね あんた」
「さふく屋の本店が近くてねー」
「団子あるよ!」
奥さんが甘いものでおもてなし。

「こたつはいって!」
「寒かったやろ――?」

正の母、周防さんのおばさんが太一の上着を脱がせる。

「おいしい?」
奥さんの笑顔の問い掛けに、

「おいしいです……」
カステラを詰め込みながら、饅頭を片手に頑張っている太一。

「もう甘いもんばっかりこげん出してから」
お母さんが驚く。

(ふるえる…………)

と、太一は見つける。
「トロフィー…」
「名人戦の…」

飾られている4本のトロフィー。

「あー すごかろーこれ」
「今年取った5本目置場がなくてさ」
「あそこに置いとーと」

テレビの上の棚に、倒れては危ないから、と
横置きにされているトロフィーが1本。

「えぇ―――」
驚愕の太一。

アハハハハ

みんな笑っている。

「久志 トロフィー送りつけてくるだけやけん」
「ぜいたく言わせんわ」

お茶をいただきながら、太一はこの家族持つ雰囲気を思う。

「久志のどんなところのファンなん?」
「かるたよくわからんけん ざっくり教えてー」

「ほら お茶いれたよ―――」

「あんたイケメンやねーカットモデルしていかん?」

あったかい………

あったかい

人が多くて

こんなに包容力のあるおうち……

「あー久志 たまには帰ってこんかいなねー」

「彼女できとーとかいなー?」

「おらんやろー」
アハハハ

「そういえば周防名人のご両親てどんな方ですか」
太一が訊ねる。

「え!?」

「えーと」
「四男の久満おじさんやろ?」
「離婚して いまたしかハワイかグアムに…」

「全然会ったこともない」

「自由人でねー」

「ちょっとわからんくなった」
「書いていい?家計図」

そして、あの人多過ぎが理解できる家系図が!

「書ききれん」

「ぜったい書き忘れある」

そんなにぎやなか中、出てきた話。

「久志は両親が近くにはおらんかったけど」

「さみしくはなかったと思うよ」
「うち 賑やかさはすごいけん」

話の途中でも、子供たちが太一をベイブレードに誘う。

「おれら みんなやりたい習いごとなんでもさせてもらったし」

太一はわからなくなっていた。

羽田から長崎まで飛行機で2時間

うちからでも全部で4時間かからず来た

帰りたくても帰れない理由を
知りたくて
ここまで来たけど

「なんで こんな昼間からこたつはいっとんの みんな」
また誰かがやってきた。
「畑 手伝ってー」

「だってお客さん来とーとよ」

「あ…そろそろ帰りますんで」
と、立ち上がろうとする太一。

その時、あの名前が口にされる。

「兼子ち(ゆきこ)ちゃんだけよ がんばとーの」

上着を着ていた太一の動きが止まる。


帰れない理由なんて
どこにある?

ビニールハウスの中で、
一人作業する後ろ姿。

「兼子ちゃ―――――ん」

正の呼びかけに兼子ちゃんが振り向く。

その目元に太一は驚く。

「どちらさんかいなね?」

「兼子ちゃん」
「この人 久志のファンの人やって!!」
「実家 見にわざわざ来んさたんやって!!」

兼子ちゃんの問い掛けに答えた正の言葉に、

「えぇ!?」と声を上げる兼子ちゃん。

「まぁまぁ久志の…」
笑顔の兼子ちゃん。

だが、太一が気になったのは…。
浮かぶ周防さんお姿。

「サ…」
「サングラスって」
太一は訊ねる。

「え?」

「いつもしてらっしゃるんですか?」

そう、周防さんとの共通点。
兼子ちゃんもサングラスを掛けていたのだ。

「あぁこれは」
兼子ちゃんは説明する。

「網膜の病気でねぇつけたままでごめんねぇ」

「視野が欠けてしまうけん」
「和菓子屋のパートも とうとう辞めてしもうて」

サングラスの奥の目に涙を溜めて、
兼子ちゃんはうれしそうに太一に訊ねる。

「久志のこと知っとるん?」
「会ったことあるん?」

「あの子元気にしとるやろか?」

作業で泥だらけの手袋をした手で
思わず太一の手を取ろうとした兼子ちゃんだったが、
その手を引き、
サングラスを外して涙を拭う。

「元気にしとるやろか……」


詩暢ちゃんは、
スノー丸のクッションを顔に乗せてベッドの上に横たわっていた。

それをそっと覗く母。

「若奥さま」
「先日 学校に呼び出された件 どうなったんですか?」

お手伝いさんの問い掛けに

「え」
「ああ…」
と曖昧に返事をする母。

学校側は、動画の内容に問題があるわけではない、と言うも、
動画登校自体が我が校の校風に合うのか?
と言う意見が出ている、と話す。
自宅も学校もすぐに明かされてしまうし、リスクがある。
とりあえず在校中は自粛して欲しい、と。

「はあ…ごもっともで」

笑顔で答える母だったが、
(たんに在校中に面倒起こしてほしくないんや)と理解する。

さらに思う。

わかるわ
先生

うちも
同じ気持ち
ですから

横でうな垂れているままの詩暢ちゃん。

母は廊下で考え込んでいた。

(変やな)
(テレビとかラジオはどんどん出ていいと思うとったのに)

うちは

仕事を作りたいんや

(詩暢が)

(あんなこと……)

その時、部屋のドアが開いて、詩暢ちゃんが出てくる。
「ひっ」
驚く母。

「なんや 詩暢 びっくりした」

母の言葉に、
「なんやってトイレや」と普通に答える詩暢ちゃん。

母が心配し過ぎているのだ。

「そ…そうか」

「練習はせんの?」
「クインやからって手抜いとったら危ないんやない?」

母の言葉に、
「…………」
背を向けたまま、落ち込んだ様子で詩暢ちゃんは母に訊ねる。

「お母さん」

「うちってブスかな」

「は?」
唐突な言葉に驚く母。

「いろいろ言われてんの見たんや…」

「ネットで」

「ああ…」と母はやっと理解する。

「たしかに新にも勝てとらんし……」
「あんなにいろいろ言われとると思わんかった」

沈む詩暢ちゃん。

「あんなの気にせんでも…」
励ます母。
「どんな美人女優でもブス言われることあるし…」

だが、詩暢ちゃんはどんどん沈んでいく。

「おばあちゃんが言ってくれたのも」
「でまかせやろか」

「若いけど美しくないし」

「世界一強くもない」

あんたは

若く
美しく

世界一強い

母は内心うろたえていた。

こんな詩暢
見たことない

ずっとこの子を
支えとったんや

あの言葉が

どうしたらいい

なにかに怯えたら

詩暢が
詩暢じゃなくなる

世間知らずなこの子を
どうしたらいい

世間知らずな私が

成す術のない母。

そこへ、
「若奥さま――詩暢さん――」とお手伝いさん。

「なんか てれびでクイーン戦の話題出とりますよ」
「録画しときますけどー」

「?」
何のことかわからない二人。



長崎から戻った太一は、野菜に溢れていた。

「太一…」
「使いきれないんだけど この根菜の山…」

台所で困っている太一母。

「ごめん」
「なんか…もらって……」

「だれからよ??もうー」

「この間の模試でB判定出たからって余裕すぎるんじゃないの」
「どこ行ってたのよ この間は」

突然野菜満載のバッグを両手で抱えて帰ってきた太一。

「……」
答えに困る太一。

「考えてて…」
「役割っていうか…」

大根の皮をピーラーで剥きながら、
「なに?」
「役割?」
と聞き返す母。

それは、希望学部をいまになって変更したかなちゃんの言葉。

経済学部の変更を訊ねた太一にかなちゃんは、
自分は古典は好きなので、
放っておいても勉強すると思う、と話す。

でも経済とか経営は、
その「場」に飛びこまないと学ばないと思ったと言う。

ビジネスの方法論を
身につけることが

呉服の大江における
私の役割
なんじゃないかって

そう話したかなちゃんの顔に迷いはなかった。

役割…

太一は考える。

その場で
自分が担うもの

「あら?」
「千早ちゃんじゃない?これ」

目の前の画面に映った姿に太一母が気付く。

「へ?」

そこには、確かにテレビに映る千早が居た。

それは、猪熊さんの旦那さんの要請で受けた取材。

猪熊Pは話す。

「皆さんはご存じでしょうか」
「競技かるたがいま 熱いことを」

「猪熊Pの奥さまが元クイーンなんですよね」

「そうなんです」
「我が家でよく練習してまして 綾瀬千早さん」

「独占取材が叶いました」
「18歳の受験生です」

「なんとお姉さんがモデルでタレントの」
「綾瀬千歳さんなんですよ」

お姉ちゃんの写真集も紹介される。

「なんだ これ!?」
驚く太一。

驚いたのは太一だけではない。

「千早ちゃん!?」
かなちゃん。

「これまでインタビューとか受けてこなかったのに」
机くん。

「うわー映ってるーv」
猪熊さんと度会さん。

「来年1月の名人・クイーン戦から」
「初の五番勝負になることが決まってまして」

「絶対女王の若宮詩暢さんも18歳で同学年!!」

「空前絶後の盛り上がりを見せてるんですよね」

「そうなんです」

ちょっと盛ってる風な進行でVTRは進む。

千早へのインタビューが流れる。
「綾瀬さん」
「現クイーンに対してはどうですか?」

「現役最強と言われてますが」

「私」
練習の汗を拭いながら千早は答える。

「若宮さんに負ける気しないんですよね」

えええ

太一が、かなちゃんが、
机くんが、肉まんくんが驚き、
詩暢ちゃんが凝視する。

千早は続ける。

「若宮さん 最近ユーチューバーになったりして」
「そこで もう一人の挑戦者の綿谷くんに連敗してて」

「私 この夏の高校選手権で綿谷くんに勝ってますし」

なにいってんの!?
「そ」
「そうだけど」
千早の発言に蒼くなる肉まんくん。

「初の五番勝負で有利なのは私なんじゃないかなって」

「勝つのは」

「私です」

ダディベアのタオルを前面に押し出し、
ツヤツヤの唇で自信満々に答える千早。

そして、
「1月5日の名人・クイーン戦どうぞよろしくお願いします」

笑顔で告知してVTRは終わる。

「綾瀬さんはインスタグラムもツイッターも…活動的で」

「現代っ子ですね――」

コーナーは終わり、
みんなが千早がSNSをやっていたかを考える。

やったーと喜ぶ猪熊さんと渡会さん。


「千早――――――」

母が慌ててやってくる。

「はっ」と気付く勉強中の千早。

「親戚からたくさんメールがっ」
「あんたテレビ出てる場合?」

「インスタとかツイッターとかやってるの?」

驚いた母の言葉に、
「うん 昨日から」と千早。

つぶやきはまだ2こ

写真はダディグッズばかり

確認した太一は千早の意図を理解する。
それは「役割」。

「なんか」
「イラッとするわね千早ちゃん」

「挑戦者なのに生意気なかんじ」

イラッとはいつもしているが、ちょっと違う感じ、ろ太一母。


「SNSのコントロールとか千早にできるわけないでしょ!?」
「よくわかんないけど怖いのよ、炎上とか」
怒りと心配の母に、

「詩暢ちゃんもやってるし」と千早。

「あの子も痛い目にあってるわよ」
「だれだって目立ったら」

その母の言葉に、

「目立つのは一人だからだよ」
と反論する千早。

勉強スタイルできっぱりと言い放つ千早。
「私は」

「詩暢ちゃんを一人にしないっ」

「決めたの」

役割は

画面の自信満々の千早の顔に
ブチキレの詩暢ちゃん。

その鬼の形相に、蒼ざめる詩暢母とお手伝いさん。

その時、
「詩暢ちゃんちってこっちだっけ?」

連絡が来なくなった詩暢ちゃんを心配して、
桃ちゃんとポカ作が詩暢ちゃん宅の近くにやってきていた。

アンチサイトを見てヘコんでいるのかも、というポカ作に、

「あんなもんへこむに値せんわ」と桃ちゃん。
インフルエンサーになるなら、
クイーン戦に向けていまは攻める時期だと言う。

「綿谷くんの撮った動画にいいヒントがあったから」
「台本渡して――」

「ん?」
「あれ?」

話の途中で、桃ちゃんは気付く。

目の前の詩暢ちゃんの家の呼び鈴を押す人物。
「綿谷くん?」とポカ作も気付く。

「あれ?」

玄関が開いたと同時に、中へ引きずり込まれる新。

桃ちゃんとポカ作が玄関を覗く。

「練習や」

「試合や新!!」

すごい剣幕の詩暢ちゃんに、
「いや……うん」
「そのつもりで来たけど」と
戸惑う新。

「へそで茶沸かすとはこのことや」

声を大にする詩暢ちゃんに、
「えっ?」と戸惑う新。

「見とれ千早」
「この間から生意気やあいつ」

怒り心頭の詩暢ちゃん。

「なんや知らんけど」と桃ちゃんとポカ作は、
詩暢母に、練習するなら動画を撮らせてくれ、と頼む。

学校から禁止されている、と話す母。

「うちは…」

畳に座り、新に話し始める。

「どこか…」
「新と試合してる途中で」
「あんたにならまあ 負けてもええかもって思っとったのかもしれん」

「新にだけは負け慣れてしもうて」

「…………… ……………」

「…………」
「負け慣れる?」
「冗談やない」

「うちは」

「クイーンや」

心の底からの詩暢ちゃんの憤り。

そんな詩暢ちゃんの姿に、

「どうぞ」
「動画撮るにはどの角度からやといいとかありますか?」
「光量も足りますか?」
と桃ちゃんたちに協力を申し出る母。

「学校のほうとかどうとでもなります」

「きれいに撮ってやってください」

二人に頼む母。

母は深く思う。

うちに
こんなに

詩暢の友達が
来るやなんて

世間知らずな
この子を
どうしたらいい

家にある、使えそうな蛍光灯を持つ母。

世間知らずな私が

でも

あんたが
ブスやないことは

お母さん
一番
知っとるんや









すごいな、千早は徹底的だなぁ。

千早の演じた役割。

なんだろう、この熱量は。

そうしてそこまで出来る?

かるたバカだから?

そう、みんな
「かるたバカ」。

心配もありますが、
千早にはみんながついている。

そして、詩暢ちゃんにも。
まさか、母の意識改革でもあったとは!!

みんなで「かるた」を引っ張っていく!





月刊になりましたので、
「次号に続く」はもう書きません。
休載がわかったときだけに。