« 素直な自分 | Main | 先輩 »
似ている人 
体育大会の練習が始まった。

そこで私は もうほとんど思い出さなくなっていた

“あの人”を見付けた。

驚いて、思わず声をあげてしまいそうになった。

もちろん本人でないことは 分かっていた。

横顔が 仕草が 驚くほど似ていた。

そしてその人が

ずっと前放送室のドアを蹴っていた

“先輩”だった。


もう一度 強く惹かれた。


どうしてこんなに似ているんだろう

そう思ったけれど 決してそれは嫌な気持ちではなかった

世の中には こんなに似ている人がいるんだと思った。 

先輩を見ることが 毎日の楽しみになっていた。

暑くてだるい体育大会の練習も

先輩に会えるなら 頑張ろうと思えた。

先輩を見ていると まるで近くにあの人がいるような感じがした。

言葉を交わしたこともなかったけれど

下の名前さえ知らなかったけれど

見ているだけで 癒された。

幸せな気持ちになれた。

体育大会の予行練習…

私は図書委員の仕事があり、本部席の隣に行った。

別にこんなに早く来なくてもよかったのだ。

仕事があるのは、まだ少し先。

でも、私は次の種目に 先輩が出ることを知っている。

だから、できるだけ近いところで見ていたかったのだ。

先輩が走った。

いつのまにか、私は 敵組の先輩を応援してしまっていた。

先輩は速くて、ゴールした瞬間思わず拍手してしまった。

かっこいいとか、そんなのじゃなく

私は泣きそうになった。

「似てるなあ…」って、ただそれだけ考えてた。

その時のあたしには、

もう全てが あの人に似ているように見えていて、

先輩本人のことより

あの人のことを考えていたんだと思う。

Posted at 20:32/ この記事のURL
この記事のURL
https://yaplog.jp/03-12-memory/archive/24
P R
Start
永遠
強がり
嫉妬
麻薬
出会い
すき
友達
彼女
終わり
郵便屋さん
意味のある時間
約束破り
卒業アルバム
再会
はじまり

大切な人

思い出
先輩
似ている人
素直な自分
理由
確かなもの
怖い。
怖い夢
過去
おやすみなさい
大人
笑顔
幸せ
3月12日






  

























































































   
GMO MadiaHoldings, Inc.