意識の高い人は1杯600円のコーヒーを飲む。

May 07 [Sat], 2016, 0:12
無職☆不定で、いつ終わるのか分からない自分探しをしている私には、
GWなど関係ないけれど、この連休は地元の福井に帰っていた。
実家は都内に引越して福井にはもう無いものの、
毎回実家のようによくしてくれる幼馴染の実家が有難い。



連休後半からは東京の友人と共に金沢にも行き、
最近ウワサのオシャレ感高まる街の様子を見ることもできた。

金沢に着くなり、目的地の1つだった雑貨屋さんが
あと30分で閉店する(笑)ということが判明。
タクシーに乗ってお店に向かうことにした。

急いで乗り込んだタクシーで目的地に向かう道すがら、
運転手のおじいちゃんは最近の金沢事情になぜかやさぐれ気味である。
なんでも、駅から近江町市場、兼六園や香林坊まで
徒歩やバスで行く人がほとんどで、タクシーに乗る人が少ないという。

その一方、新幹線開通で乗客増を見込んだタクシー会社が
車の台数を増やしたために、1台あたりのお客さんも減ったそうな。

「若いモンはこういう所が好きなんやろ?」
去年金沢の繁華街にできた商業施設「きらら」の前を通りながら、
おじいちゃんが吐き捨てるように言う。
昔からの商業地域を囲むように、人気のブランドショップや、
誰が買うのか分からないくらい
高くてオシャレなセレクト雑貨のお店が群れている。

1杯600円の、北陸にしてはちょっと高めの焙煎したてコーヒーを、
意識の高そうな○○ターンの若者が、Instagramをいじりながら、
あるいは○○ターン仲間の作った新しいZINEを読みながら、
嗜んでいる光景がある。

豊かに暮らすってなんだろう。
新幹線がもらたした便利さとタクシーのおじいちゃんの黄昏。
東京で買えるものを金沢でも買えること?
イオンやコストコがあって、「都会っぽさ」に追いつくこと?

地元らしさってなんだろう。
よさげな雑貨屋さんもギャラリーもカフェもあるけど、
なんだかみんな同じに見えて、いくつか回ると飽きちゃう。
何回も来たいと思うかというと、???である。
なんか置き去りにされてるものがある気がする。
もっとディープに関われば見えてくる良さもあるのかもしれないけど。

都会で見たことないものを見ること。
都会では絶対に生まれない価値を生み出すこと。
地域再生とかまちづくりとか、すでに沢山の試みがあるけれど、
都会に追いつけ追い越せ型のまちづくりには未来がないと思う。
だってもう、都会の消費生活には人間みんなが飽きている。

新鮮な野菜や魚が百円から買える地域で、
1杯600円のコーヒーを飲むことの意味は何なんだろうか。
新幹線開通という、唯一の大きなパイをみんなで一発焼き上げて、
食べきれなくて消化不良になってないか。

10年後に新幹線開通を控えた福井で、
もっとできることを仲間と議論し尽くしたあと、
一足先を行く金沢をちょっとナナメに見た、そんな連休でありました。

ブラック企業の見切り方<もう頑張らなくていいんだよ!編>

October 09 [Fri], 2015, 11:27
止まることのない暴走を制止する声をなぎ倒し、
やりたかったことを着々と成し遂げ、鼻息荒い一国の首相が、
今度は「一億総活躍社会をつくる」とか言い出しましたが、
もう誰も頑張らなくていいと思います。

ていうかもう頑張れないです。

十分みんな頑張ってるんだよー。
これ以上活躍目指さなくていいよー。


ということで、久々にブラック企業対策シリーズ。
今日は、会社に入ってみたらやっぱりブラックだった、
という場合の対処法。


レベル1)
定時になってもみんな帰る気配がない。

レベル2)
タイムカードがない。
自分で記録するなど、後からでも変更可能な形式。

レベル3)
研修がなく、OJTを求めてくる。
そのわりに質問すると冷たくあしらわれる。
そうして1人でやらざるを得ず、残業が増える。

レベル4)
しかし残業代は出ない。
「君の効率が悪いせい」など自分のせいにされる。

レベル5)
人格やこれまでの人生についてなど、意味のない「指導」をされる。
小言から悪態へ、罵声と怒声へ・・・とエスカレート。

規格外レベル)
もうこの人たちと働きたくない、会社に行きたくない、と思う。


【対策】
基本的には、どんな時でも記録をとっておくこと!
とにかくあらゆる状況を想定して、後から証拠になる記録を。

そして、自分で自分を責めて追い込まないこと!
悪いのは会社であって自分ではないのである!と暗示を。


レベル1)
残念ながら、残業が常態化している日本では
そこまでブラックじゃなくてもありうる状況。

しかし!「早く帰りにくい」場合は、警戒態勢に入って対策を練ろう。
とりわけ残業をするよう勧められる場合は「残業強制」になりうるので、
どのように言われたか、何時間残業したかのメモをとっておくこと。


レベル2)
とくに小さな会社では、タイムカードを設置するコスト削減のためか、
Excelなどで勤怠管理をしていることがあります。

これでは後から誰でも出退勤時間をいじれてしまうので、
残業代などをごまかされてしまう事態にもなりかねません。
個別に手帳などに出退勤時間を記録しておくとともに、
提出したファイルをプリントアウトしておくか、
個人フォルダにバックアップしておくのもいいかも。


レベル3)
仕事をやりながら仕事を覚えるOJT。
仕事の分野ややりようによっては効果的なこともありますが、
大抵の場合、指導にまわる人手が足りないという事情が背景にあります。

でも判断に迷ったら、ミスを防ぐためにも必ず質問すること。
めんどくさそうにされたり、
「そんなことも知らないの」とあしらわれたりしても、
めげずに淡々と目的と手順について確認をとっておくこと。

自己防衛のために質問しないで1人でやってしまうと、
ミスが起きたら自分だけのせいにされて、
下記レベル5)まで一気にレベルアップしちゃいます。


レベル4)
未払いの残業代は、
後からでも労基や弁護士を通して請求することができます。
レベル1)や2)でとっておいた記録をもとに、
毎月きちんと残業代が出ているか給与明細をチェックすること。

あとは、何を言われようが「自分は悪くない!」と暗示をかけること。
悪いのは生産性の低い仕事が多すぎる職場環境であって、
それを消化できない自分ではないのである!自分ではないのである!


レベル5)
ここでもとにかく、自分は悪くない!と心の中で唱え続けること。
そして、出来る限り録音しておきましょう。

私は常にデスクの上に携帯が入るサイズのポーチを置いておき、
録音アプリをずっと起動したまま携帯を入れていました。
パワハラ社長が「指導」体勢に入ったときにはすぐ録音。
2人で面談、社内会議(と称する罵倒ショー)の時にもこれを持参。

オススメのアプリは友人が教えてくれた「マナーカメラ」。
シャッター音が出ず、チャンスがあれば動画も撮影できるので便利です。


規格外レベル)
もう辞めるべき限界に来ています。
力が残っているうちに精神科に行って事情を話し、
自律神経失調症などの診断書をもらっておくことをオススメします。

そしてできるだけ辞める道を選びましょう。
迷えるあなたには、当時の私のスーパーデキる上司のことばを贈ります。
「あなたがいなくなってダメになる組織は、もともとダメな組織なんだ」


だからいっそ辞めちゃいましょう。
もう頑張らなくていーんだよ。

ブラック企業の見極め方 <面接の時点で見極めろ!編>

April 17 [Fri], 2015, 18:23
レベル1)
面接の時間が就業時間外 or 休日に設定される。
面接に行くと、就業時間外や休日にもかかわらず
社員がかなり残っている。

レベル2)
社員とすれ違っても軽い挨拶すらないなど、
なんとなくオフィスの空気がピリピリしている。

レベル3)
「残業があることがありますが、大丈夫ですか?」と聞かれる。

レベル3)*
履歴書に書いていないプライベートなこと
(趣味や休日の過ごし方、家族構成など)を聞いてきたり、
何のために聞いているのか分からない質問をされたりする。

レベル4)
いきなり社長(最終)面接まで進み、その場で or 即日内定をもらう。

レベル5)
内定を許諾すると、面接時に提示された条件が変更される。


各レベルの背景と対策としては、次のようなものが考えられます。


レベル1)
残業や休日出勤が常態化しているということ。
とはいえ、大量採用を行う大企業では週末に設定されることが多い。

問題は、面接にあたる社員たちに給料が出ているかどうかなのだけれど、
この時点でそれを見極めるのは難しい。

レベル2)
水を打ったように静かなオフィスに、キーボードを打つ音が響く・・・

人によっては、そういう環境でもOK!と思うかもしれないけれど、
ピリピリした雰囲気というのは、誰かの監視・統制(パワハラ)のせいで
作られている可能性が高い。

社内への訪問者にはお客さんへの対応をするのが普通。
その「普通」の振る舞いができないほど社員は疲れきっていて、
必死で「来ない方がいい」という無言のメッセージを発しているのだ!

レベル3)
正直に白状してしまうほど、「残業が多い」ということ。
「具体的にどれくらいですか?」と質問を返して、
心の中では「大丈夫じゃないです」と答えよう。

レベル3)*
レベル3)の残業の多さに関連して、
その人が残業や休日出勤に耐えうるかどうかを判断している。

ちなみに私は、いくつかの絵から1つを選びそれを選んだ理由を言え、
という心理テストのようなものをやらされました笑

レベル4)
面接にかけている時間がなく、すぐにでも人手が欲しいということ。
勤務開始日程をなるべく早めに設定したがる場合も要注意。

レベル5)
「内定」で囲い込んだら、あとはコッチのもん!
「正社員」待遇で迎えられるはずが、
試用期間だけ「契約社員」待遇を言い渡されたり、
あらかじめ言い渡された配属先や職務内容が、
何の相談や説明もなく急に変更になったり。

その他、休日や給与の規定も巧妙に言い換えられている場合があるので、
サインをする前に雇用契約書をよく読みこむこと。


<補足>
私がこのブログを書くまでもなく、各転職サイトやニュースサイトにも
「ブラック企業の見極め方」が紹介されているので、あわせてご参照を。

*転職サイト「キャリコネ」より
「ブラック企業を見分ける10のポイント」
 http://careerconnection.jp/job/guide/1313.html
「ウェブページからわかる企業のブラック度」
 http://careerconnection.jp/job/guide/1315.html
「ブラック企業の面接にありがちな4つの特徴」
 http://careerconnection.jp/job/guide/1316.html

ブラック企業の見極め方 <応募の時点で見極めろ!編>

December 23 [Tue], 2014, 1:24
レベル1)
自社のホームページの目立つところ or
登録料無料のサイトに求人情報を掲載している

レベル2)
「最近、新しい風を取り入れるため新卒採用をはじめました」
と新卒採用に積極的である

レベル3)
Googleで「会社名+(スペース)」と打つと、
「会社名+ブラック」「会社名+噂」「会社名+社長」等、
会社の商品やサービス内容以外の意味深な検索ワードが出てくる

レベル4)
会社の噂を検索すると、転職サイトの掲示板等に
すごく低い評価とすごく高い評価が混在している

レベル5)
過去に過労死・過労自殺の社員がおり、経営者はそれを否定している


各レベルの裏事情を察すると、次のようになります。


レベル1)
なるべくお金をかけずにたくさんの人を採用したいと思っている。
就業時間の欄に「残業は場合によって生じる」と書いてある会社では、
「残業はつねにたっぷり生じる」可能性があると解釈したほうがいい。

レベル2)
「即戦力を」と思って中途採用をしてきたが、
その人の経験によってやり方や姿勢が違って、
いざ業務をやってみるといろいろと融通がきかず指導が面倒なので、
まっさらで従順な新卒を採って、オレ・ワタシ色に染め上げたい。

レベル3)「火のないところに煙は立たず」の原則

レベル4)
すごく低い評価は、実際に社員だった人が余力を振り絞って告発している
ためだが、すごく高い評価は、社内の誰かが火消しに回っているため。

レベル5)
人を酷使して死に追いやることの重大さについて、
経営陣の感覚が完全にマヒしている。
経営方針を変える気がないので、労働者はこき使われ続け、間違えば死。

「第二次少子化危機突破タスクフォース」ができたそうで。

October 03 [Thu], 2013, 14:50
もうずいぶん前のことのように感じられる。5月のはじめ、「若い」女性に対して「妊娠や出産の知識を啓発するため」の「女性手帳」なるものが導入されるかもしれない、とのニュースがあって、私も一部の抗議行動に混ぜてもらっていました。それ以来、少子化が問題になるのはすべて女が子を産まないせいだと言わんばかりの時代錯誤な論理が、なんでずっとまかり通っているのか、考えてきました。

おりしも、といってもかなり前のことにはなるけれど、「女性手帳」の件でお騒がせした少子化対策チームが再編成されたそうです。委員は、「第一期」の頃と少し入れ替えがあり、政策立案に関与できる立場にある人たちが多くなったような印象を受けます。今後の議事録等は、内閣府ホームページ内「少子化危機突破タスクフォース(第二期)の開催について」(http://www8.cao.go.jp/shoushi/taskforce/2/index.html)にアップされていくようですから、要チェックです。

以下、7月&8月の議事録と関連資料を読んで思ったことをまとめます(出典は、http://www8.cao.go.jp/shoushi/taskforce/ の7月17日議事次第にある資料および上記「第二期」のホームページにある8月29日議事次第にある資料)。

◆◆◆

−前進?信じていい?
「女性手帳」への反対の声でいちばん大きかったのは、「手帳の導入は女性の産む・産まないを決める権利を侵害する」という点でした。それがうまく伝わったのか(?)、「少子化危機突破のための提案」という資料には次のような文言があります。


「少子化社会の問題は、結婚や妊娠、出生など個人の考え方や価値観に関わる問題であり、個人の自由な選択が最優先されることは言うまでもない」(1ページ)

「当然ながら結婚や出産は個人の決定に基づくものであり、国が介入するようなことはあってはならない。行政における取組は、妊娠・出産等に関して正確な理解を深める上に有益で客観的情報の提供や啓発普及を行うことにより、個人が生涯にわたって自分の健康を主体的に確保し、自己決定の尊重を支援するものであることが基本となる」(14ページ)


この文言を読んで、うさんくさいなーと思ってしまうのは私だけでしょうか?「結婚や出産が個人の決定に基づくもの」なら、なぜことさら「妊娠と出産」についての知識を行政が「啓発」しなきゃいけないのでしょう?私は、産む・育てるについて「若者」に教える必要があるのなら、避妊やパートナーとのセックスでどうやってお互いの間に平等な関係を育てていけるかについての教育を含めて、いっしょに教えていけばよいのではないかと思います。性を多様に生きるための性教育すらままなっていない状況で、「産む」ことだけを教えられたら、「産め産め」プレッシャーは高まる一方です。次に書いていこうと思いますが、この国の少子化対策は、とにかく人間が増えないと経済や福祉が立ち行かない、だから子どもを産んでもらわなきゃいけない、という発想から成り立っているから、どうしても人口政策っぽくなってしまうのだと思います。


−経済政策とチグハグな人口政策
7月の会議で出された資料「経済財政運営と改革の基本方針について」では、「高度技術の導入」「職場オートメーション化」など、ようはより人間が少なくてすむような経済構造をめざす、とうたわれています(経済用語のニガテな私もきちんと読みましたよ…)。その一方で、少子化対策はほとんど「タスクフォース」に丸投げしてあります(「基本方針」17ページ)。経済のことはよくわからんですが、さすがに私もおや?と思いました。経済政策では「雇う人間をより少なく」していこう(そしてあぶれた人間は安く買い叩こう)、と言われているのに、少子化対策では「労働人口が少なくなっていてヤバイから、より人間を増やさなくては」と言っている。経済政策を担っている人たちが、少子化対策を「タスクフォース」に一任しているために、少子化が経済にどう影響するのか、についての考え方が、互いにずれてしまっているような気がします。

しかももっと困ったことに、少子化対策のなかに、女性の社会進出や子育て状況、労働環境を改善するためにも大事な政策が含まれているのに、少子化対策が「タスクフォース」に丸投げされているため、企業が「少子化はヤバイ」と思わない限り、それらすべての対策も実現できないということ。しかも今の状況では、上で述べたとおり、少子化は企業をおびやかす問題ではないようです。私は、少子化を「危機」としてとらえて理想どおりの「数字」に戻すのに躍起になるより、少子化を「現実」としてとらえて、つまり子どもの数は減ってゆくか移ろいやすいものとしてとらえて、もっと多様な支援を実現できたほうがよっぽどよいのではないかと思います。


−結婚すれば子どもが産まれるの?
少子化対策のなかでいちばん引っかかるのは、結婚する=子どもができると前提されていることです。「提案」では、「結婚・妊娠・出産支援」の3つを「切れ目なく」やっていくことが重要、とうたわれています。なぜかというと、この3つが「出生率への影響も大きいとされている」からだそうです(「提案」2ページ)。しかも結婚・妊娠・出産支援をがんばったところは、表彰してくれるんだそうですよ。すごいですね、「多数派のための政治しかしません」、と言い切ってしまっているようなものです。

これは家族のかたちをひじょうに限定して想定している点で、たいへん片寄った支援です。結婚・妊娠・出産を「切れ目のない」ひとつのライフプランとしてしまうことで、「男と女はいずれ結婚するもの(同性カップルなんてもってのほか)」「結婚したら子どもは産むもの」「子どもは親が育てるもの」という考え方がもっと強まってしまいそうでこわい。折しも婚外子の相続差別に対する違憲判決が出ましたし、現実にはもっと多様になっている家族のあり方に沿って、支援をすすめていくべきではないでしょうか。とくにシングル世帯に対する支援は、もっとも急がれるべきだと思うのですが、そういった言及はどこにも見当たりません。


−まだまだ根深い、この国の少子化対策にひそむ精神論
まずはこちらの文言を参照すれば、「女性手帳」などという安易な発想に走ってしまったこの国の少子化対策の、根っこの思想がわかるはずです。


「結婚や子育てについては、大変なものであるというイメージが先行しがちであるが、家族を持つことの素晴らしさ等についても、「家族の日」「家族の週間」等を通して積極的に周知を図る」(「提案」17ページ)


「少子化は女の知識不足のせい」と言わんばかりだった「女性手帳」に引きつづき、「少子化は家族の価値をわかってない若者のせい」と言わんばかりの「家族の日」設置…(しかも「家族の日」にまつわる事業は、すでに6年まえから行われているようです!http://www8.cao.go.jp/shoushi/kazoku/index.html参照)。提案には、中学生や高校生から子どもとふれあう機会をつくることや、学校・家庭・地域において、「生命の大切さや家庭・家族の役割、保育体験を含む子育て理解等に関する教育を推進する(「提案」14ページ)」ことなどが盛り込まれています。

今回は、以前の議論よりも、「家族」についての考え方や議論が前面に出てきたような印象を受けます。しかもその考え方は「結婚したカップルが、子どもを産み育てる」という、従来型の核家族を中心にしていて、教育をとおしてそのモデルを私たちの価値観のなかにすり込んでしまおうというわけです。精神論に訴えてくるこの国の現実離れした少子化対策に、窮屈さと不気味さをおぼえます。


−予想される今後の動き
今後も、委員の多くは「女性及び男性を対象にした多様な情報提供」は欠かせないと考えているようです(「提案」6ページ)。年度内に「情報提供・啓発普及のあり方に関する研究班」とやらを設置するとしていますので、そろそろまた何か動きがあるかもしれません。重要なのはその内容ですね。情報の内容が女性を焦らせてしまうことにならないか、「高齢出産のリスク」として設定されている内容に優生思想がひそんではいないか、むやみに一方的な家族観が押しつけられてはいないか、政策に妙な精神論がすべり込んではいないか、しっかり注意して見ていく必要がありそうです。そして何より、人口政策からの脱却のために、どういう視点が可能なのかを、探り続けながら提案していくことが大切だと思いました。


※この記事の文章は、「SOSHIREN 女(わたし)のからだからニュース」2013年10月3日号に寄せた文章を一部改変したものです。


◆参考として◆
「現代思想」2013年9月号が、「婚活のリアル」という特集を組んでいます。多くの人にとって、仕事にありつくのがどんどん難しくなっているにもかかわらず、昔ながらの家族観や性別役割が復興されようとしているいまの状況についての興味深い議論が満載です。ぜひご一読を。
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