そのおっさんはムスッとしていきなり帰ってしまった

February 19 [Wed], 2014, 11:50
ちょっと前の話しになるけど、地元のF県にある小料理屋で一人飲みをしていた。
その時、店は暇で、僕と店のママの他には東京から単身赴任されている常連さん(Mさん)しか居なかった。
Mさんとはその店で何度か会ったことがあったけど、あまり話はしたことがなかった。
というのも、MさんはF県のことをあまり好きじゃないようで、いつも東京の自慢ばかりしてF県を田舎扱いして馬鹿にするような発言をすることが多かったので、僕はあまり好きではなかった。
その日も東京のおでんの話題になって、「ちくわぶ」について「ちくわぶが美味しくないというのは本当に美味しいおでんを食べたことがないからだ」とMさんが熱く語っていた。
僕も「ちくわぶ」を食べたことはなくて、興味津々で話を聞いていてたせいか、珍しくMさんと話していた。
その後しばらく色んな話をして3人で盛り上がって、結構雰囲気良かったと思う。
どういう経緯でその話題になったかは僕も酔っていたので覚えてないが、店のママが次のようなことを言い出した。

「日本人は、なんで皆一生懸命働いて、良い車とか新しいテレビを買おうとするんかね?」
「車なんて走ればいいし、テレビも映れば別にいいじゃない。」

それを聞いて、僕はママにこう答えた。
「うーん、みんな中流家庭でいたいんじゃないですかねぇ?」
「日本人って、なんか中流意識高いじゃないですか。」
「車やテレビって、自分の家の生活水準を他所の家と比べるのに一番わかり易い気がしますから、良い車やテレビを持つことが中流のステータスになるんじゃないですかね。」

ママはそういう考え方もあるねぇとか頷いていたが、Mさんがやけに静かなので、あれっ?と思って横を見ると先ほど迄の笑顔とは打って変わって、苦虫を潰したような顔をしていた。
そしてMさんは、もうこの場に1秒でも居たくないという感じで、ママにお勘定を催促すると、僕が挨拶したのも無視して足早に帰ってしまった。

僕は唖然としていたが、ママから「あの人も色々あるのよ・・・」と言われ、Mさんが怒った理由は分からなかった。

その後、Mさんは単身赴任期間が終わり東京に戻られたそうだが、未だに何故あの時Mさんがあんなに怒ったのかが僕には理解出来ない。