夢と現実の狭間で
January 12 [Fri], 2007, 8:39
叶わないから願うのだろうか。
夢と現実の狭間で
不運か幸運か、寝込んでいた日、俺たちの班は休みで。
不運か幸運か、寝込んでいた日、あいつはやって来た。
夢と現実の狭間に。
「はぁ・・・具合悪いっっ・・・視界が歪むっ・・・」
「サスケ・・・大丈夫か?」
不意に聞こえた懐かしい声に、自分の耳を疑った。
大嫌いで、大嫌いで、大好きな、兄貴の声。
その声を聞いた瞬間、横になっていた布団から飛び起きた。
「な・・・んで、あんたが・・・はぁ・・・此処に居るんだ・・・はぁ、げほっ」
熱の所為で息が荒く、幾ら凄んでみても意味がないのは自分が一番わかっていた。
でも、そこにいる人に対して、だまって居られる自分でないことも自分が一番わかっていた。
「理由はどうでもいいだろう?それよりサスケ、熱があるのなら寝ていろ。看病くらいしてやる」
「っ・・・はっ・・・あんたの看病なんていらねぇ・・・何されるか・・・げほっ・・・わかったもんじゃねぇ・・・はぁ」
叫ぶんじゃなかった、余計看病されなきゃいけない状態じゃねぇか、これ。
本当は誰でもいいから傍に居て欲しかった。
でも、素直じゃない俺はいつも余計なところで意地を張る。
「そんなに睨むな。幾ら睨んでも意味がない、そんな眼じゃ」
「うるさい・・・げほっ・・・いいから帰れよっ・・・はぁっ・・・」
もう正直座っているのもままならないくらい苦しかったんだけれど、兄貴の言いなりにはなりたくなかったから、ただただ睨み続けた。
「・・・もういいから、寝ていろ」
そういって無理やり俺を布団に寝かせたあと、何をするわけでもなく俺の隣に座る兄貴を、ただただ幻想でも見るかのように見つめていた。
(そうか・・・此れは幻想か、第一あいつが来るなんてありえねぇし・・・夢か・・・)
そんなことをぼーっとする頭で考えていたら、額に冷たい感覚が。
「あんたの手・・・冷たいのな・・・」
「今のお前に比べれば何処も彼処も冷たいと思うぞ」
「なぁ・・・もうちょっとでいいから・・・こうしてて」
「・・・さっきの反抗的な態度は何処へ行った」
「うるさいっ・・・」
正確には反抗的な態度を取らないんじゃなく、取れないだけなのだ。
でも幻覚なら、幻想なら、いつも素直になれないぶん、今甘えても・・・。
額に乗せられていた冷たい手を、自分の頬にもっていく。
「っ・・・ふっ・・・く、兄さん・・・」
今、自分の一番好きな人の近くにいるのは自分で、俺を見ててくれてる、そう思うと不意に涙がこぼれた。
「どうして泣いている?」
「・・・傍にいたい・・・好きなのに・・・俺・・・傍にいたい・・・っっ」
そういって抱きつけば強く、優しく抱きしめてくれた。
「 」
何か聞こえたような気がして顔を上げれば額に瞼に唇に。
兄さんの冷たい唇が触れる。
「今、だけでいいから、俺だけ見ててよ・・・っ」
あんたはゆっくり微笑んでいままでで一番深いキスをしてくれた。
酸素を奪われるようなキスに溺れるような感覚で眠りに落ちた。
がばっっ!!
「兄さん!!・・・って居るわけない・・・か」
そうだ、あれは幻覚だったから。
そう思って起き上がると額から落ちたタオルに気がついた。
そのタオルを抱きしめてただ涙を零した。
「好きだよ・・・そばに・・居てよ・・・」
愛する人よ、行かないで。
もう少しだけ、傍に居て。
夢と現実の狭間で
不運か幸運か、寝込んでいた日、俺たちの班は休みで。
不運か幸運か、寝込んでいた日、あいつはやって来た。
夢と現実の狭間に。
「はぁ・・・具合悪いっっ・・・視界が歪むっ・・・」
「サスケ・・・大丈夫か?」
不意に聞こえた懐かしい声に、自分の耳を疑った。
大嫌いで、大嫌いで、大好きな、兄貴の声。
その声を聞いた瞬間、横になっていた布団から飛び起きた。
「な・・・んで、あんたが・・・はぁ・・・此処に居るんだ・・・はぁ、げほっ」
熱の所為で息が荒く、幾ら凄んでみても意味がないのは自分が一番わかっていた。
でも、そこにいる人に対して、だまって居られる自分でないことも自分が一番わかっていた。
「理由はどうでもいいだろう?それよりサスケ、熱があるのなら寝ていろ。看病くらいしてやる」
「っ・・・はっ・・・あんたの看病なんていらねぇ・・・何されるか・・・げほっ・・・わかったもんじゃねぇ・・・はぁ」
叫ぶんじゃなかった、余計看病されなきゃいけない状態じゃねぇか、これ。
本当は誰でもいいから傍に居て欲しかった。
でも、素直じゃない俺はいつも余計なところで意地を張る。
「そんなに睨むな。幾ら睨んでも意味がない、そんな眼じゃ」
「うるさい・・・げほっ・・・いいから帰れよっ・・・はぁっ・・・」
もう正直座っているのもままならないくらい苦しかったんだけれど、兄貴の言いなりにはなりたくなかったから、ただただ睨み続けた。
「・・・もういいから、寝ていろ」
そういって無理やり俺を布団に寝かせたあと、何をするわけでもなく俺の隣に座る兄貴を、ただただ幻想でも見るかのように見つめていた。
(そうか・・・此れは幻想か、第一あいつが来るなんてありえねぇし・・・夢か・・・)
そんなことをぼーっとする頭で考えていたら、額に冷たい感覚が。
「あんたの手・・・冷たいのな・・・」
「今のお前に比べれば何処も彼処も冷たいと思うぞ」
「なぁ・・・もうちょっとでいいから・・・こうしてて」
「・・・さっきの反抗的な態度は何処へ行った」
「うるさいっ・・・」
正確には反抗的な態度を取らないんじゃなく、取れないだけなのだ。
でも幻覚なら、幻想なら、いつも素直になれないぶん、今甘えても・・・。
額に乗せられていた冷たい手を、自分の頬にもっていく。
「っ・・・ふっ・・・く、兄さん・・・」
今、自分の一番好きな人の近くにいるのは自分で、俺を見ててくれてる、そう思うと不意に涙がこぼれた。
「どうして泣いている?」
「・・・傍にいたい・・・好きなのに・・・俺・・・傍にいたい・・・っっ」
そういって抱きつけば強く、優しく抱きしめてくれた。
「 」
何か聞こえたような気がして顔を上げれば額に瞼に唇に。
兄さんの冷たい唇が触れる。
「今、だけでいいから、俺だけ見ててよ・・・っ」
あんたはゆっくり微笑んでいままでで一番深いキスをしてくれた。
酸素を奪われるようなキスに溺れるような感覚で眠りに落ちた。
がばっっ!!
「兄さん!!・・・って居るわけない・・・か」
そうだ、あれは幻覚だったから。
そう思って起き上がると額から落ちたタオルに気がついた。
そのタオルを抱きしめてただ涙を零した。
「好きだよ・・・そばに・・居てよ・・・」
愛する人よ、行かないで。
もう少しだけ、傍に居て。
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