殊能将之[キマイラの新しい城] 

September 05 [Sun], 2004, 21:16
[キマイラの新しい城]殊能将之/講談社ノベルス

石動戯作シリーズの最新刊。
すーごいご無沙汰な気がするのですが…実際何年振りだったんだろう?

帯のキャッチの通り、この展開はこの作家にしか書けないと思います。

テーマパークへ移築した古城には、750年前に殺害された城主の霊が取り憑いていた。現在の持ち主たるテーマパーク社長に乗り移った城主が望む殺人事件の解決を求められた石動だったが、現実の世界にも事件が発生し…

真実なんてものは、当人が納得さえ出来れば嘘でも何でもいい訳です。
事実は動かない、けれど、それを見る者次第で意味なんて幾らでも顔を持つものなのだから。

取りあえず、無茶苦茶笑い悶えて読了しました(苦笑)。
ゴスロリの件なんてもう…自分が良く行くライヴでも沢山見るし、自分もたまにゴスパンクな恰好するので、なんかもう思い当たるコトが多くて大笑いでした。

上遠野浩平 [ソウルドロップの幽体研究] 

September 05 [Sun], 2004, 4:16
ソウルドロップの幽体研究]上遠野浩平/祥伝NONノベルス

ブギーポップは全く読んだことないのですが、ずっと気にはなっていた作家さん。
講談社のシリーズも借りては未読のまま返却…という状態だったので、不安だったけど、これはアタリだったなぁ。

何より読みやすくて、それでいてとても深淵だ。

生命と等価の価値を持つ品物を奪って行く、通称「ペーパーカット(紙切れの予告を残していくことから)」なる殺人怪盗を負う伊佐と千条。
天才女性シンガーの追悼ライヴを狙う「ペイパーカット」の思惑は何処に…


大切なものが、気が付くとその順位を落とし、何時しか無感動な「転がっていて気も付かない」何かになってしまうということ。
著者のあとがきにも書かれてるけど、本書はそういう何かを淡々と綴った作品だと思う。

それは虚しいだろうか?
でも、私はキリキリと踊らされた日々すら、いとおしいと思える歳の重ね方をしたいです。

京極夏彦 [百器徒然袋-風] 

July 18 [Sun], 2004, 20:41
[百器徒然袋-風]京極夏彦/講談社ノベルス

榎木津って、なんだかんだ言って、やっぱり優しい人なんだよね。
久々に、そう思ったラストでした。
こういう何気に不器用な彼らが楽しそうだから、何回も読み返しちゃうんだろうなぁ。

ただ、今回も関口くんは放置なんですか、皆さん(苦笑)。

雲外鏡]だけはwebで先行購入してたんですけど、やっぱり書物になってるのと全然読み易さが違いますわ。やっぱ電子ブックなんて私には無理;

電気配線工の図面引きを生業とする本島が、例によって例の如く巻き込まれてしまう奇態な事象。なにやら榎木津に恨みを持つものが彼の失脚を狙い、画策しているらしいのだが…

面霊気]のお話は、読んでいて北森さんの作品を思い出してしまいました([凶笑面]です、まんまですね;)。能面っていうのは、あらゆる表情を封じた究極の表情だから、その時点で様々なものを…恨みも慶びも呑んでしまっているから、見るものに何某かの感情を起こさせてしまうのでしょうかね? だとするなら、それこそが面に掛けられた呪であるのかも。

それにしても、[五徳猫]の中禅寺さん、どもり過ぎじゃないですか(笑)。

京極夏彦 [姑獲鳥の夏] 

July 04 [Sun], 2004, 10:37
姑獲鳥の夏]京極夏彦/講談社ノベルス

映画化決定記念(笑)って訳じゃなく、毎夏、読み返しているので。
というより、概算50回近くは読み返してると思う。

だって初読、95年ですよ(驚);
当時、大学一回生の秋でした。突然に母の入院が決まって、大学も発表とか入り始めて恐ろしく慌しかったのを今もはっきりと覚えています。

ちょうど[エヴァ]の第一回放送の翌日に、「そういえば山田詠美さんが今月のダ・ヴィンチで絶賛してたよなぁ」と。それだけで手にして。
以降、一週間で[狂骨の夢]までを取り憑かれたかのように極限状態の中で耽読した(今から思うと、物凄い無茶をしたなぁ、と; それくらいしないと、母の不在に耐えられなかったんだと痛感します)。

両作とも、母と子の絆に主眼があったじゃないですか。
[エヴァ]は初回から、そう思って視てたのですが(苦笑)。

臨月を経て尚生まれない胎児、疲弊した姉妹、忽然と消え失せた婿…湿り気を帯びた真夏の草いきれのような、生しい温度を持って記憶の迷宮に迷い込んでしまった作家・関口。
空虚な産院を陣に、京極堂こと中禅寺秋彦が再構築する、絡み合い砕け合う物語の終とは…


やっぱりね、このシリーズ大好きなんですよ、自分。
この作品は、まだ展開とか、リズムテンポが乱れてるけど、でもシリーズの近作よりは肌に合うんですよ(苦笑)
百鬼夜行]とか、大学図書館で原本眺めまくったのも、今じゃ懐かしいです。

ダ・ヴィンチ・コード 

July 04 [Sun], 2004, 1:19
ダ・ヴィンチ・コード]ダン・ブラウン

社長にお借りして、一日で上下巻を読了(時間無かったんです;)。
いや、かなり面白かったですよ。

横文字が苦手なので、薦められた時は悩みましたけど;

象徴学者・ラングドンが巻き込まれた、キーストーン、そうして聖杯伝説。
殺されたルーブル館長・ソニエールのメッセージを、彼は読み解けるのか。


面白かったです。
特に言霊でミーニングを解いていく部分が。
ダ・ヴィンチの作品を取り上げているのもいい感じ。
結構、ダ・ヴィンチの作品は好きで、絵画展もあれば足を運んでますけど、そういう解き方もあるんだなぁ、と。

アナグラムとか、暗号系がお好きな方には面白い作品じゃないですかね。

キリスト教というのは、幾重にも読み解ける物語だとは常々思っていて。
うん、この作品のコードならばこの宗教の骨格として充分納得できるなぁ、と思いました。

教えて下さった社長に感謝です。

京極夏彦 [豆腐小僧双六道中 ふりだし] 

January 31 [Sat], 2004, 0:00
本朝妖怪盛衰録 豆腐小僧双六道中 ふりだし]京極夏彦/講談社

豆腐を持った、黄表紙出身の喪われてしまった創作妖怪キャラクター・豆腐小僧が誘う、「自我探索」の物語…と言うのが妥当でしょうか(訊いてどうする;)

廃屋に突如、自我を持って湧いてしまった、豆腐小僧。さて、自分は如何様に居るべきか?
人と妖怪の思惑の中で翻弄されつつ(笑)、ただ存在意義を求めて小僧の旅が始まる。


罷り出でたるは、オールスター妖怪様方。
その解釈・定義を落語の独演調で語った、ある意味新作落語。
京極作品の分厚さに引いてる人に是非お薦めしたいです。

京極作新作狂言[豆腐小僧]は現在も大蔵流茂山一門にて随時公演されてます(今もやってるのかなぁ、巡回;)。
こちらもなかなか哲学的な作品です。

ネタバレOKって方は此方に当方のレポ貼っておきますので、どうぞ。
但し思いっきり日記なんで、長ったらしいです(駄目じゃん。ついでに森先生の名刺交換会のレポから始まります;)。

嗚呼、しかし、もうこんなに経ってるんですねぇ(日付、2年も前のことなんだ…)

森 博嗣 [すべてがFになる] 

October 18 [Fri], 2002, 0:00
すべてがFになる]森 博嗣/講談社ノベルス

著者、衝撃のデビュー作、となった本書。
発売当初、読んだけれど理解出来なかった私は、[封印再度]までを読んだ後一度離れてしまいました;

2002年、参加していたサークルの企画により、再読しまして。
時間の経過って凄いですよね。当時は理解できなかったことも、社会に出て後には馴染むことがあるんですから(笑)。

孤島の研究室を訪れた学生たちが巻き込まれた、驚愕の殺人事件。
N大助教授・犀川と、そのゼミ生・萌絵はこの閉鎖空間の謎を解くことが出来るのだろうか?


何度読んでもこの作品の死体登場シーンにはドキっとしますね。視覚的で、こっちも視界にもレッドランプが点滅して見えるようで。

犀川先生の繊細なところとか、改めて設定を感じた気がします。
四季女史は…クールというより痛ましいです。
でも恰好いいとか思ってしまうのは、やはり人間が持つ利己的な感性のせいなのでしょうね。

四季女史の歩む道に温もりのあることを願わずにはいられないです。
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