------ワタシハステラ。 

2012年04月10日(火) 17時17分

 ワタシハステラ。

 博士は私のことをステラと名付けた。
 博士は私の生みの親だ。
 彼は年老いて一人ぼっちになった。だから話し相手に私を作った。

 博士はまず私に話すことを教えてくれた。
 初めに覚えた言葉は ステラ 。
 私の名前。
 ワタシハステラ。
 そういうと博士はとても喜んだ。
 私はなんとなく温かくなった。 嬉しいという気持ちを知った。

 私はすぐにひとりっぼっちになった。
 博士は死んでしまった。
 楽しかった毎日は静寂に包まれ 一人という悲しい気持ちを知った。

 研究室には太陽という物がない。星という物もない。空という物も無い。
 はじめて外に出ようと思った。
 地上にはヒトが沢山いた。ビルがあった。山や海もあった。

 歩いていたら博士がよく買っていたパン屋を見つけた。
 中には一人男の客がいた。
 なんとも思わないで メロンパンを買った。

 研究所に帰るといつもの通り静かに孤独だった。
 一人でメロンパンを食べて寝た。

 朝起きても一人・・・

 そして今日もパン屋になんとなく行ってみた。
 またあの男の客がいた。
 その男はクロワッサンを買っていた。
 私も同じようにクロワッサンを買った。
 そして研究所に帰って一人で食べて、また一人で夜を過ごした。
 
 
 
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