5 

November 08 [Wed], 2006, 16:31
彼はうつむきながら近づいてきて私の腕を掴んだ。熱くて力のこもった腕にめまいがした。鼓動が早くなって、その分彼の口の開くまでの何秒間かが、とても長く思えた。
「話が、あります」
彼はいつもとはまるで違う、のどの奥が詰まったような発声をした。私はその声に胸がぎゅっと苦しくなった。こんなに言い辛そうなんて、サッカー教室やめてくださいってことかな・・・ってちょっとだけ現実的に思ったりしたけど。
でも・・・彼の手から伝わる熱が全身を巡って、まるで毒薬みたいだ、と感じたりしていた。

4 

November 01 [Wed], 2006, 22:07
でも……そうじゃなかったのだと、ある日知った。
10月最後の練習の日。皆は先に帰ってしまって(よくあることだけど)うちの子だけ帰るのを嫌がり、しばらくグラウンドで遊んでいた。先生はニコニコしながら子供と話したり遊んだり、後片付けをしたりしていた。
しばらくすると子供は気が済んだのか、帰ると言い出した。それじゃぁ、と挨拶をしてその場を離れようとした私たちを、珍しく口篭もったような彼が「Aさん・・・」と読んだ。
思えば、名前(名字)で呼ばれたのは初めてだ。いつもはBくんのお母さん、だったから。

3 

October 23 [Mon], 2006, 21:55
いつから、彼が「子供の先生」から「私の中の特別な彼」になったのかわからない。例えば話をしていて、いつも楽しいこと。サッカー教室が終わっても子供と遊んでくれている姿。ぽろっとこぼしてしまった悩み事に、思った以上に真剣に受け答えしてくれたこと。・・・だめだ、いくら言っても言い足りない。
でも私の中の気持ちは一生懸命、頑張って押しつぶそうと思っていた。そのままでいられれば良かったから。私にはそれ意外の選択肢がなかったから。
だから思っていた。彼にとって私は、たくさんいる生徒のお母さんの一人で、大事なお客さんなのだと。

2 

October 20 [Fri], 2006, 13:50
先生は下の子のサッカー教室の先生。25歳。
1年半くらい前、それまで教えてくれていた先生が異動になって、新しく来た先生が彼でした。はじめて見たときは、サッカー少年がそのまま大きくなったような爽やかないでたちに、ほんのちょっとだけドキドキしてしまいました。でも最初は本当にそれだけ。
彼は本当に優しくて熱心で、誰に聞いても悪い評判を聞かないような先生。それまでなかなか話を聞かないで脱走ばかりしていた下の子が、彼になってからようやくちゃんと取り組むようになってすごく喜んでたくらい。正直言うと、上の子の先生は違う人だったので、彼に教えてもらえたらいいのにって思ってました。

1 

October 17 [Tue], 2006, 23:26
私は結婚して8年目の31歳の主婦です。
主人は3歳年上で、今は家庭内別居状態。
子供は二人、6歳と3歳の男の子。やんちゃで明るくて、育児に悩むことはたくさんあるけど、子供に対しては幸せを感じる瞬間がたくさんあります。
主人はもう何年も前から仕事が忙しく、平日は母子家庭。だから今更家庭内別居になったところで何ら変わりはない。

主人は(たぶん)子供を好きだろうと思うけど、例えばお休みの日に公園に連れて行ってくれたり、一緒にスポーツをしたりといったことはほとんどなく。

・・・だから。なのかもしれない。
こんなに先生を好きになっちゃたのは。
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