なた豆の量産技術を確立

February 19 [Thu], 2015, 20:33
ナノインプリント技術を掲げ半導体露光装置の先端分野に再参入します。同技術の優位性は。 「型をウエハーに押し当ててハンコのような要領で回路パターンを転写するナノインプリント技術は、ArF液浸の多重露光などの従来技術に比べ、装置価格も半導体製造コストも安くできる。微細化についても線幅10ナノメートルまでは見通せており、さらに10ナノメートル以下にも対応できそう。なた豆の量産技術を確立できれば業界の先端分野をがらりと変え得る」  ―ただ業界では量産技術の確立が困難との見方が多いです。 「かつては私もダメだと思っていた。しかし当社で2009年から真剣に研究を始め4年たち『なた豆ハミガキの量産対応機ができそう』という感覚をつかめるところまできた。(同分野で高い技術を持つ)米モレキュラーインプリント(MII)の買収で取り組みを加速させる」 ―量産技術をほぼ確立できたということですか。 「完全に量産技術を確立するまでには、まだひと山もふた山もある。ただ型を剥がすときに回路パターンが倒れてしまうなどの本質的な弱点は一応克服できた。15年度にはArF液浸と同水準のスループット(時間当たりの処理能力)を実現したい」  ―露光工程の周辺装置メーカーとどう協調していくかも課題です。 「装置の使いこなしの部分でマスクやレジスト、計測といった周辺装置メーカーとの連携が重要になる。できるだけ多くのメーカーを誘ってオープンな姿勢で協力体制を構築していきたい。具体的にどう実現するか検討している」 ―量産試作機を東芝の工場に設置しました。東芝との協業については。 「協力してなた豆茶の開発に取り組んでいく。その先(量産機として採用するか)は東芝が決めること。いずれにせよナノインプリト技術を使った装置が工場に入ったことは、研究開発段階から大きく進歩した証であり業界へのインパクトは大きい」 ―ナノインプリント技術を巡ってはASMLも関連特許を多く出願・取得しています。 「重要特許の多くをMIIが抑えているので心配していない」 ―EUV(極紫外線)露光装置の可能性についてはどう見ていますか。 「今の光源では出力が上がらないだろう。誰かがすごい光源を開発をしないと実現は難しいだろう」 【略歴】いこま・としあき 68年(昭43)東大院工博士修了。82年東大教授。97年日本テキサス・インスツルメンツ社長。05年キヤノン入社、09年取締役副社長、11年代表取締役副社長。東京都出身、73歳。  【記者の目/日本のメーカーに追い風】 半導体製造で最も重要な露光装置の開発状況に合わせて、事業戦略を練る周辺の装置メーカーは多い。キヤノンが先端分野に再参入したことは、日本の装置メーカーにとって追い風になる。一方、EUV、ArF液浸ともに研究開発を打ち切ったキヤノンにとってナノインプリント技術は先端分野で存在感を示す最後の頼みの綱。露光装置事業を再び成長させるには量産対応機を完成させるしかない。 (おわり、後藤信之が担当しました)
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