TN-P1 

2007年06月06日(水) 21時28分
TN-P
まず試験片の加工について。
試験片の開先加工ですがルートギャップを0にする場合と2mm前後ギャップをあける場合があります。
作業者によって好みはありますがギャップがない開先は比較的初心者に多く、ギャップをあける場合は中級車以上に多く見られます。
感覚的な区分としてギャップが0mmの場合はTN−Fと同じような溶接方法になり比較的強い電流での溶接になり、
ギャップが2mm前後の場合は低電流で溶け落ちないように隙間を維持しながら溶接棒を断続的に送給して裏波の高さを任意で調整することが出来ます。

俺の場合は2.4mmのギャップを開けて溶接するのでまずはその要領です。
開先角度=45度
ルートフェース=1mm
ルートギャップ=2.4〜2.6mm
で、溶接します。

そして溶接ですが板厚が3mmなので2層溶接。
1層目は裏波を出しながらのど厚もつける溶接を行います。
電流60〜70A
溶接棒T−308L(308でもよい)1.6mm
バックシール=10リッター(あまり流量を多くしすぎると裏並みがガス圧でへこむ場合がある)
立向きでのトーチ角度は45度ぐらいでアーク長は1〜2mm
横向きでは進行方向に対して45度傾け上の板にアークが向くように15度程度傾ける必要があります。
あと注意することはウイビングするときにアーク長が上下せず母材と平行に移動するようにします。
アーク長が移動中に変わるとクレータにかかっている表面張力が不安定になり溶け落ちや裏波の不ぞろい、
裏波不足などが起こりやすくなります。

立てと横がありますが横向きは万が一歪によって開先がなくなってしまったり、裏波が出なかった場合でも100A程度の電流で再溶接すると押し出すことが出来るので
修正の難しい立向きから始めるのがいいと思います。
このとき溶接速度の目安は開先内でアークによって溶けている穴が開いた状態を保持し溶接棒を入れたときに穴が埋まらないが居れた溶接棒の分だけ前進できるのがポイントです。
また、クレーター後部の溶着した金属が開先の奥で固まっているようにします。
開先の表面まで出ている場合は裏波が出ていないか、溶接棒が多すぎる場合があります。
溶接棒の入れ方ですが、立向きではトーチのウイビングと同調して右、左、右、左と少量ずつ入れるのが綺麗な裏波を出すポイントになります。
溶接棒の送りが苦手な場合は右か左どちらか片方だけにしてもいいですが気持ち多めの溶接棒を入れる必要があります。
横向きではトーチのウイビングが開先上部に来る直前に上側だけ溶接棒を入れるようにします。
上下で入れるとクレーターのサイズが大きくなりがちになってしまい慣れていない場合上側にカットが入る場合があります。


2層目はTN−Fと同じで1層目に出した裏波を傷つけないように最低限の溶け込みで仕上げ溶接を行います。
TN−Fの条件を参考にしてください。

TN−Pでギャップが0mmの場合1層目に溶接棒を入れる場合と入れない場合がありますがTN−Pを受ける人なら溶接棒を入れたほうが確実性が上がります。
溶接棒を入れる場合溶接電流が90〜100Aで溶接中の溶けている形が綺麗な卵形になり進行方向の先端側にオレンジ色っぽい小さな変色部が出来、その変色部が玉のようにコロコロ動いている状態を持続出来る速さが溶接速度の目安になります。
また、溶けている後部が固まる直前にシャープな筋が入っているように見えると裏波が出ている目安になります。
うまく行かない場合はタングステンを少し長くしてトーチの角度を寝かせてみるといいかも。
また裏波が凹み気味でビードの幅が広くなる場合電流が強いと思われるので5〜10A程度電流を下げると良い。

難しいように感じるかもしれないけれど、3mmの裏波は出さないつもりでも出るものなので溶けている感じをつかめば楽に出来ると思います。
後は練習あるのみなので頑張ってください(笑)

TN−F(最後) 

2006年02月24日(金) 0時03分
以上の感じで溶接するのですが、始端、終端の処理が意外と難しく溶け落ちが発生することが多々あります。
始端の注意点は、いきなりアークを出して進むのではなく3度ぐらい肉盛りするような感じでアークを出し棒を入れます。その後半呼吸置いて溶接スタート。
終端は試験材の最後までアークを出し続けるのではなく、溶け落ちる直前にアークを切るように心がける。ダウンスロープの設定でもアークを切るタイミングが変わるので練習あるのみ(笑)

と、こんな感じですが初心者の場合溶接棒を入れながら裏波を出すことが難しい場合、溶接棒無しで1層目を行うことがあります。
その場合ルートフェースが0.5mmだと裏波が凹んでしまったり、仕上げ溶接で裏に抜けすぎて表がへこんでしまう場合がありるので、ルートフェースを1mmにして5Aほど電流をあげる方法もあります。

最後に大事なことは本人のやる気なので、少しでも時間を上手に使って、1枚でも多く練習することではないでしょうか

画像があるといいのですが今はないので撮れたら添付します(汗)

以上、文字数制限で細切れになりましたがTN−F終了!

TN−F(実技編) 

2006年02月23日(木) 23時53分
そして肝心の試験要領ですが、まず試験片の加工について。
試験片の開先加工ですが、作業者によって多少違いますが、俺の場合は
開先角度=45度
ルートフェース=0.5mm
ルートギャップ=0mm
で、溶接します。

そして溶接ですが板厚が3mmなので2層溶接。
1層目は裏波を出す溶接を行います。
電流90〜100A
溶接棒T−308L(308でもよい)1.6mm
バックシール=10リッター
1層目に溶接棒を使わない方法もありますが、2層目のやりやすさを考えるとのど厚をつけながら裏波溶接を行った方がよい結果になります。
トーチの角度は45度ぐらいでアーク長を極限まで短くすると、アークの力で溶け込みが深くなります。
このとき溶接速度が言葉では説明できないのですが、溶接中の溶けている形が綺麗な卵形になり進行方向の先端側にオレンジ色っぽい小さな変色部が出来、その変色部が玉のようにコロコロ動いている状態を持続出来る速さが溶接速度の目安になります。
また、溶けている後部が固まる直前にシャープな筋が入っているように見えると裏波が出ている目安になります。

2層目は1層目に出した裏波を傷つけないように最低限の溶け込みで仕上げ溶接を行います。
マズ溶接の前処理ですが、溶接部に光沢があっても多少の酸化はあります。
酸化膜の上を溶接するとアークが不必要に集中し溶け落ちの原因にもなるのでSUS製ワイヤーブラシでステンレスの地肌が出るまで磨きます。
そして溶接ですが
電流80〜90A(裏に抜けないためと、1層目で試験片が温まっているため同じ条件では溶け込みが深くなりすぎる)
溶接棒=T−308L(308でもよい)1.6or2mm(溶接棒の送りが苦手な人は2mmを使ったほうが余盛を付けやすい)
2層目の目的はアンダーカットがなく、しっかりと余盛をつけることなのでトーチは比較的立て気味にし、溶接ビードが横に広がるようにするとよい。
溶接中の視線はタングステンや溶接部の先端ではなく開先の両端を見て開先残りがないことを確認しながら溶接出来るように練習するとよい。

TN-F 

2006年02月23日(木) 22時49分
去年入った新人がそろそろ成長してきたのでJISの資格を取ることになった
もうTN−Fは受験が終わって結果待ちやけど、今後のために溶接条件と要領などを書いてみようかと

まず溶接協会が実施しているTN−Fは
JIS Z 3821 ステンレス溶接技能者評価試験
で見るとわかるが
T−TIG溶接
N=裏当て金なし
F=下向き
板厚=TIGなので3mm
材質=ステンレス(SUS304)
の実技試験です。
TIG溶接の試験では「基本級」と呼ばれていて1番基礎になる試験になります。

さて、この試験を実際に受験する場合、当日の手順を書いてみましょう。

1、試験会場の受付で受験票を提示し、試験片を受け取る。
2、試験片をグラインダーやヤスリ、などで加工し、脱脂する。
3、空いている溶接機を順番に使用し、試験片を仮付けする。(9時になると試験要領の説明があるので仮付け中でも中断して説明を聞く9
4、ミーティング終了後、学科試験を受験する場合は学科試験を受ける。
5、学科試験後順番に実技試験
6、溶接完了後試験片を提出
7、使用した溶接機、作業場の清掃
8、受験番号のたすきを返却して試験終了。

と、こういった流れになります。

文字数の関係で、次回へ続く

すみ肉溶接 

2006年01月25日(水) 20時50分
リクエストがあったのでちょっとテストピースを作ってみました☆

↑これは3mmの板に120Aぐらいで溶加棒は1.6φを使ってストリンガービードで1パス溶接したものです。
ちょっと荒いかな(笑)


↑こっちは3mmの板に140Aで溶加棒は1.6φを使って「ローリング」と言う方法で1パス溶接したものです。


上の写真を拡大したのがこんな感じ☆
写真の写りが悪いけど参考になるかな?


↑3枚の写真のURLをコピーしてブラウザに貼り付けるともっと横長の画像が見れるようになります。写真の上で「右クリック」「プロパティ」でURLがわかりますよ。

今まで取った資格 

2005年04月02日(土) 20時24分
今持ってる資格を改めて見てみたら

溶接実務
特別ボイラー溶接士
TN−F.V.H.O.P(TIG SUS)
SA−2F.V.H(炭酸ガス SS)
A−2F(被覆アーク SS)
RT−F.V(チタン)
PA−Cu(銀ロウ)

溶接関連資格
溶接管理技術者2級
溶接管理技術者1級
溶接作業指導者
IIW国際溶接技術者ーIWP
IIW国際溶接技術者ーIWS

検査資格
浸透探傷検査2種

その他資格
危険物乙種4級
クレーン運転士
KYTトレーナー講習
RSTトレーナー講習

技能講習、特別教育
職長等安全衛生教育
クレーン特別教育
研削砥石の取替え特別教育
ガス溶接技能講習
第2種酸素欠乏危険作業作業主任者技能講習
玉掛け技能講習
フォークリフト技能講習
有機溶剤作業主任者技能講習

もっと取った気がしてたけど、意外と少なかった( ̄◇ ̄/)/
これから増えるのかな壁|v・)テヘッ

溶接って何? 

2005年03月05日(土) 13時53分
さて、一般的に溶接のことを知っている人は少ないと思うので簡単に紹介すると、
溶=溶ける、溶かす
接=接合、接着
のような感じで
つなげたい金属自体を溶かしながらつなげる事を溶接と思ってください。
ここで勘違いしやすいのが、一般家庭でも身近にあるはんだ付けは金属をつなぐことも出来ますが溶接ではありません。
何が違うのかと言うと、はんだ付けは金属の周りに溶けたはんだを付けつなぐ方法でロウ接合の1種類になります。

溶接は融接方の種類に分類され図のような種類があります。

たとえばステンレス同士をつなぐ場合、つなぎたいもの同士を溶かし、隙間に同じステンレスを補充しながら固める。
そうすることで2つの小さなステンレスが大きな1つになっていく。
これを溶接と呼びます。


・・・
説明難しいεミ(ο_ _)ο ドテッ…

経験済み法規 

2005年02月27日(日) 0時00分
各種金属も経験するけど各種法規物も手がけてます。
日常的に手がける法規としては
「第1種圧力容器」
「第2種圧力容器」
「高圧ガス保安法」
「消防法」
この4つは絶えず回ってます。
たまにあるのは
「電気事業法」
「小型圧力容器」
など
過去にはASMEとか海事関係もやってたらしいけど入社以前でした

経験済み金属 

2005年02月26日(土) 23時18分
うちの会社はチェレンジャーなので結構多種多様な製品を作ってる。
そのおかげでめったに触れない金属も溶接することが出来て楽しい。

と、言っても扱う材質の大半は
「SUS304&304L」
「SUS316L」
「SS400」
「SB410」
「SM400」
このあたりならほとんど無意識で溶接してます。

このほかに何度も溶接して普通のステンレスと変わらないようになってるのは
「各ステンレスクラッド&2層クラッド」
「チタン&チタンクラッド」
「ハステロイC276&22&クラッド鋼」
「SUS329J4L」
「SUS310S」
「インコネル600&クラッド」
「銅」
「SUS430」
「SUS321」
「SB490」
「45C」
などは気をつけるポイントがわかってるので普通に扱ってたりします。

何度かしかやったことがないけど経験ありなのは
「パラジュウム入りチタン」
「ジルコニュウム」
「キュプロニッケル」
「ニッケル」
「9%ニッケル」
「1%クロモリ鋼」
「アルミキルド鋼」
「SPV350」
などなど。他にもあるけど今思い出すのはどんなところです

今日から始まる不定期講座 

2005年02月26日(土) 12時29分
いや・・・講座って言うほど内容は濃くないですが、溶接に関する話を書けるときに書きたいと思います壁|v・)テヘッ

まぁ普通の人には興味がない話ばかりなので自己満足ってことで
o(≧∇≦)o
さてと、何から書くことにしようかな(≧◇≦)ノ

と、思ったけど、昼休みが終わるので今から仕事に戻ります
C= C=\(;・o・)/
プロフ

名前:てる

誕生日:1967,9,3生  

潜伏地:大阪

職業:化学工業用機械製造業(溶接)

高卒入社後22年目の39歳。
仕事で溶接をしているので、今まで覚えたことをまとめてみたくなりました
ただ自分で理解しているだけなので間違っているところもあるかもしれませんが、そのあたりはご容赦を(笑)
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