廃墟建築士 三崎亜記

March 25 [Wed], 2009, 9:22
“建物”をモチーフに奇想天外で非現実的な世界を繊細に描いた4編。
マンションの7階部分だけを撤去してしまう、廃墟を新築する・・など、ありえない世界が描かれているのに、ふとその世界に迷い込んでしまい、それもありなのではないかという不思議な感覚が味わえた作品だった。
“建物”というイメージからして命の宿らない冷たい物体が、いつの間にか意思のある生き物ののように思え、不気味でもあった。
ただ、4編それぞれが同じような展開だったので斬新さには欠けた気がした。
所収されている「図書館」は、恩田陸さんの「飛び出す、絵本」の一場面が思い出された。
同じようなシュチュエーションなのに、書き手が違うとこうまで受ける印象が違うものなのかと、妙なところで感心してしまった。
(集英社)★★★☆☆
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