折れない心をつくるたった1つの習慣 植西聡

September 27 [Fri], 2013, 19:14
折れやすい心の構造をわかりやすく説明、負のスパイラルに陥らない方法やへこたれない心を作るヒントを説いた一冊。
要は、ポジティブな発想とプラス思考で生きていこう!そうすれば、状況は必ずよくなる!と、何度も違う表現を使って暗示をかけられたような内容だった。
何もかもがわかりきっていることばかりだと思いつつも、実際に文字を追って読んでみると、なるほどなぁと納得、重かった気持ちが自然にほぐれていった。
また、不安の陥ったときの対処法や気持ちの整理のつけ方など、この先この本の内容を思い出して実践したいこともたくさんあり、読んでよかったと思えた一冊。
(青春出版社)★★★★☆

きみの町で 重松清

September 17 [Tue], 2013, 11:19
生きることをまっすぐに考える8つの物語。
「こども哲学」の付録として掲載されていたものに新たに1篇加えて再構成された作品で、子どもたちが暮らしの中で感じるちょっとしたジレンマを通して、生きにくい社会がリアルに描かれていた。
人生哲学が静かに投げかけられていたが、押しつけがましくなく、さらりと提起してある辺り、さすがだなぁと感服せずにはいられない。
また、子ども目線のジレンマも、大人にも同じ感触で伝わってきて、とてもよかった。
割り切れない物事を、著者は「不自由」と表現、あまりにも的確で、読後は心にたまった澱がまた一つ消えたようだった。
(朝日出版社)★★★★☆

母性 湊かなえ

September 15 [Sun], 2013, 10:51
母娘のそれぞれの立場から、各々の感情を独白形式で綴ったミステリー長編。
母娘共に過ごしてきた日々の中で生まれた様々なエピソード通して、その時々のすれ違う心情がリアルに描かれていて、終始、後味が悪くて仕方なかった。
ボタンを掛け違えたような関係が肌触りが悪く感じられ、母性と題してあるが、その感情は母性以前の問題のような気がしてならなかった。
立体感が感じられる構成や軽いミステリー仕掛けとなっている点に於いては、とても斬新で印象に残った作品だったが、読後は気分が重くなってしまった。
(新潮社)★★★☆☆

路 吉田修一

September 12 [Thu], 2013, 11:02
台湾と日本を舞台に、台湾新幹線導入に纏わる人間模様を繊細に描く長編。
日本から参入した新幹線が台湾を走るという活気的なプロジェクトを軸に物語は展開、悲喜こもごもな人間模様が繊細に描かれ、長編ながらも一気に読み上げずにはいられなかった。
プロジェクトの成功そのものよりも、きめ細やかに描かれた人間関係や心理描写の方が際立って印象的で、爽快で心地よい読後感の残る作品だった。
(文芸春秋)★★★★☆

ホテルローヤル 桜木紫乃

September 11 [Wed], 2013, 9:16
釧路郊外に建つラブホテル「ホテルローヤル」を舞台に、様々な人間模様を描く連作七編。
ホテルで働く従業員、久しぶりに利用する中年夫婦、アダルトグッズの販売にきた社長‥など、様々な人間模様を通してホテルの概形が描かれ、どの編も人間の本性が明け透けで、とても興味深く楽しみながら読めた。
時系を遡りつつ展開する形式もいい感じでアクセントとなり、ストーリーに奥行が感じられた。
ラブホテルが放つ滑稽さと、人間の本性が見事に融合して、この上ない人間らしさに触れることのできた作品だった。
(集英社)★★★★☆直木賞受賞作

マスカレード・ホテル 東野圭吾

September 10 [Tue], 2013, 8:19
高級ホテルを舞台に、いくつかの殺人事件と異質な人間模様を絡ませながら、やがて事件の全貌が明らかにされるミステリー長編。
ホテルを訪れる客の様々な事情を描きつつ、それが事件の謎解きとして扱われていて、とても斬新に感じられ一気に読み上げた。
一つ一つのエピソードもホテルならではで、知らなかったり気が付かなかったことが事柄がたくさんあり、ある意味、とても知識が増えた作品だった。
(新潮社)★★★★☆

モンスター 百田尚樹

September 09 [Mon], 2013, 12:19
醜いが故に、不運な人生を歩まねばならなかった女性が、整形を決断。過去を捨て、美を手にいれた彼女の復讐劇を描き出す長編。
女性心理が誇張して描かれていたように感じた方も多かっただろうが、自分としてはリアル中のリアル、心理的にはあり得る事だと思いながら読んだ。
自分の過去と醜い容姿は捨てられたかもしれないが、結局は真の自分に振り回され、自分とは絶対に決別できない現実が、何ともやりきれななく悲しかった。
読後は、どっと疲れが、変な後味の悪さはなかった。
(幻冬舎文庫)★★★★☆

噂の女 奥田英朗

September 07 [Sat], 2013, 22:57
平凡な顔立ちだが、肉感的で男好きのする女、糸井美幸をめぐる短編集。
この女が主人公ではないのだが、常にストーリーに絡んでいて、彼女に関わる人々人間模様がうまく描かれ、テンポよく読み上げた。
ストーリーが進むにつれ、だんだんと女の本性や輪郭が浮き彫りになり、とても面白かった。
数年前にあった事件を彷彿とさせる話でもあった。
(新潮社)★★★★☆

虚像の道化師 ガリレオ7 東野圭吾

September 03 [Tue], 2013, 15:42
ご存知、ガリレオシリーズの第7巻。
短編ながらも、しっかりとした構成のもとストーリーは展開、おおよその目星はつくものの、どの編も最後まで楽しめた。
ただ、相変わらず、事件のからくりを科学的に説明されても、そうだと思わざるえない歯がゆさが後を引いた作品でもあった。
(文芸春秋)★★★☆☆

沈黙の町で 奥田英朗

September 02 [Mon], 2013, 15:04
中学生が学校内で死亡する出来事が…自殺なのか他殺なのか。同級生や先生、親など、様々な視点を通して描かれた長編ミステリー。
中学生の死の背景には一体何があったのか?憶測や証言に惑わされ、心揺さぶられる様に自分自身が驚かされ、人間の心の弱さに改めて気がつかされた作品。
後味悪く終わってしまったが、フィクションとはいえど、これも現実。
最後まで容赦ないリアルな心の闇が描かれる一方で、様々な問題を大々的に提示する訳でもなく、あくまでも淡々といじめが描かれていた感じがした。
読後は、嫌でもいろんな考えが頭に浮かんで仕方なかった。
(朝日新聞出版)★★★★☆
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