久しぶりの更新、、、黒部の太陽 

March 25 [Sun], 2012, 21:46
 日記、更新するの、夏コミ以来だな。なんかこう、、、書きたい気持ちの時と特にそうではないときの気持ちの格差が酷すぎるwww

 さて、、、昨夜、黒部の太陽という映画を見てきました。
 40年以上前の大ヒット映画です。ただ監督さんがこういう映画は大スクリーンで見て貰いたいという意向でビデオやらDVDにはなっていないという代物。にもかかわらず、完全版の再公開は過去40年間の間に2回しかなかったと。で、私が見てきたのはその3回目の公開でした。
 ストーリーは至って簡単。戦後の電力不足を解決するために関西電力の委託を受けた鹿島、熊谷組etcゼネコンが黒部峡谷に黒部第四発電所とダムを建設する、そのためにトンネルを掘る話。

 ストーリーは簡単だけれども描写が凄く良いのが印象的でした。まずトンネルが崩落して、大量の地下水でトンネルが水没するシーン。当時CGなんてなかった時代、相当、危険な撮影になったと思う。いや、CGがあったとしてもあれほど迫力ある物は作れなかっただろうな。最近はCGばかりだけれども特撮の良さがわかるぜ。トラトラトラもCGのない時代に撮影した映画、あちらは真珠湾攻撃を再現するために実働可能な本物の軍用機を使い、攻撃を受ける戦艦は実物大のセットを使ったと。(男たちの大和でも同じように実物大セットを作ったけれど、予算と建築法の関係で全部は作れずにCGとの混合になってしまった、、、もったいないことを、、)
 
 そして映画の一番、重要なテーマ、トンネル堀り。まずフォッサマグナに沿っているから、地質がどうなっているかわからない、当時の技術力で採掘可能な地質かどうかすらもわからない。ボウリングして調べようにも標高2000m級の日本アルプスのど真ん中だからとてもそんなことはできない。ならば、、、戦前の職人気質の親方が「掘りながら考えましょう」と。実際、途中には破砕帯という採掘が殆ど不可能な場所やら大量の地下水でトンネルが水没したりとかで死人も多数出る。不満の募る労働者は反感を募らせて件の職人気質の親方に詰め寄る。職人気質の親方といえば聞こえは良いが、実は戦前の黒部第三発電所の建造の際に現場指揮を執っていて何十人も死なせたといういわく付きの人。そんななか、シールド工法や、死人覚悟の人海戦術で最終的にトンネルを貫通させる。

 次に当時の土木工事の描写。技術もまだ発達していない時代なので半人力、削岩もドリル的な道具で一日数p、ちまちまと削っていく。しかも破砕帯に入ったら崩落、地下水の異常出水、有毒ガスでしょっちゅう総員待避!問題が発生する度に鹿島やら熊谷組の偉い人たちが集まって作戦会議、、、上手くいく手段が見つからないと喧嘩にもつれ込む。労働者もいつ死ぬかわからないので、工事が行き詰まるにつれて怒りが職人気質の親方やらゼネコンの背広組現場責任者に向いて、やめる人も増えていく。プロジェクトXでも黒部ダムの工事は扱ったけれども、あちらと比べて映画では怖いくらいの悲壮感が、、、。
 驚いたのが映画の中でちょくちょく言及される戦前の黒部第三発電所の建造工事。トンネルの削岩はドリルで直径数センチ、深さメートルの穴を複数掘って、その中にダイナマイトを詰めて同時に爆破、いわゆる発破をする。さて、この戦前の第三ダム工事ではトンネル建設予定場所が地熱地帯を通っている。地熱のために岩盤の表面温度が百何十度という、地獄のような労働現場だったと。労働者は自分が熱中症で倒れないためと岩盤の温度を少しでも下げるために後ろからホースで放水を受けながら穴にダイナマイトを手作業で一本一本詰めていく。しかし岩盤の温度でダイナマイトが作業者が撤退する前に自然発火で爆発し、労働者が爆死してしまう事故が多発。つまり作業者は岩盤の熱で辛いだけじゃなく、ダイナマイトが地熱で自然発火する前にダイナマイトの設置を終えて待避しなくてはいけないという二重苦。件の職人気質の親方はこの作業を自分の長男に共用して事故死させたために金と名誉と仕事のためならば人死には厭わない奴と責め立てられる。

 職人気質の親方が自分の長男の死に対して出した結論は、戦争に勝つためには電力が必要、そのためには人身は厭えない、しょうがなかったと。
 親方は結局の所、それが引き金となって狂ったようにトンネルを掘ることしかできな人だったらしい。穴で死ぬことが自分の運命で、穴を掘ることが人生だと。
 この親方の無駄というか非効率的な使命感と技術屋研究屋によくある偏執的な動機は、正直、恐ろしいというか、自分もこうなりそうというか、、、結構、考えさせられた。



 書いても書いても、映画に対する個人的批評が思いつく。それくらい良い映画でした。早朝並んで当日券を買って、夜の19時まで上映を待って11時過ぎまで見てた価値はあったぜ。次に劇場で見られるのはいつなんだろ、、、。また見たいわ。


 それともう一つ、、、久しぶりにヘッセの荒野のおおかみを読み返した。やっぱりヘッセは偉大だよっ!壮絶な厨二病患者ともいえなくもないがwww
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    ・グルメ-家を出て、フラフラしてた時に飲食店で勤務、紅茶とコーヒーの猛特訓を。結果、喫茶店並みの物を淹れられる自信もあります。
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 人に言ぬ性的に倒錯した趣味を持っていて「拷問とか残虐なの、あと虐めるの」が大好きだったりします。身体健康だけど中身は「脳内で脳挫傷をおこして捻れちゃってる」位ぶっ壊れてます。


 高校時代はAFSでUSAに留学、弓道部部長をやったりと忙しかった分、学業が振るわず落第スレスレ。気が向いたら秋葉原に通い、自分がこなよく愛するヤンデレ&お姉さんに現を抜かす。


 もはや「トマト的にグシャ」っとなっていてどうにもならない人です。
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