強盗をする夢

September 08 [Sun], 2013, 15:30
ぞっとしたのである。

私はしょっちゅう夢を見るのだが、ほとんどの場合ウケ……いや受け身である。つまり狙われたり追いかけられたり逃げ回ったり、あるいはせいぜい何かの任務や仕事でつまらない行動をする夢ばかりである。自分から何か目的をもってやろうという夢はまあ、めったに見ないのだった。

いかに無気力か、夢の中ですら目的もなく過ごしていて、自分の野望を達成しようなどと考えていないか。我ながら情けないというか、ある意味では安心な私のスタンスなのだが、昨日見た夢は違ったのだった。自分でも信じられないが、夢の中で私は強盗を計画し、実行に移したのである。

しかも恐いことに、夢の中の私は「私」であった。夢ではよく、自分が行動するのを上空から見守っていたりして、明らかに自分なのだがアニメでも見ているように動いている自分とは別に、はっきりとした意志をもった自分が斜め上に居たりするのだが、今回はそういうことがあっても私は「私」のままだったのだ。上から見下ろしながらも、はっきり自分の意志で強盗を決意しているのが判るのであった。

さらに恐ろしいことに、「私」は自分が強盗をしようとしていることについて、はっきり認識していた。そんなことをしたら、一生台無しだぞ、と止める良心の声すら聞いたくらいである。しかし「私」は断固たる決意をもって、黒いボストンバッグを片手に進むのである。ああ、多分本当に強盗や犯罪を実行するときってあんな状態なんだろうなあ。

「私」が向かった先は、円筒形の豪華な高層マンションであった。初めから押し入る家は決めてあったらしい。ズカズカと玄関に踏み込み……なんか物凄く豪華な玄関だったが……その家の奥さんらしい女性にかまわず奥に進み……なんかこのあたり、本当に強盗なのかどうか判らなくなってきたのだが、「自分は犯罪者になるのだ」という決意だけはあったから、多分強盗なのだろうが……奥の部屋で、小さな女の子に会ったのである。なんかこの辺、精神分析されそうだがありのままに書いている。

私は心理学演習でユングをやったので、フロイトのあの魅力的な性的理論はよく知らないのだが、夢の中で、しかも犯罪と考えているところに奥様や少女が出てきたらちょっとヤバいことは判っている。幸い、奥様も少女も顔がよく見えなかったので、私のアニマが誰かなどという分析をせずに済んだのだが、それでもその時点までは「俺は犯罪をやるんだ」と思いこんでいたことは確かである。

だが、そのとき少女が言ったのだった。「悪いことはしちゃ駄目」とか、そういうことを。
「私」はその言葉に打たれて、はっと目覚めた(比喩的に)のであった。フランケンシュタインの怪物かよ!(笑) そうだ、強盗なんかいけないことだ! ということで、私は謝りながらこそこそと引き返して玄関を出たのであった。旦那さんらしい男もいたので、強盗しようとしても撃退されていた可能性が高いが、とにかく私は思いとどまったのであった。尚、皆さんは犯罪者予備軍の私に対してとても親切であった。

その後すぐに起きた(現実)ので、「私」がどうなったのか判らないのだが、とにかく犯罪者にならないで済んで良かった……と起きてからも胸をなで下ろしていたのである。しかし、あの異様な精神状態、ひょっとしたら犯罪をやる人ってああいう状態なのではないだろうか。私の場合夢で良かったが、現実で実行してしまったような人は堪らないだろうなあ。心が固まってしまって、とにかく思いこんでいるのだ。あれが「魔が差す」というヤツだな。

しかし……こんな夢なんか見て大丈夫か俺?

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アタックNO.1

September 02 [Mon], 2013, 2:49
まだ、やってたんだなぁという感想なのである。

「サインはV」とか、少女漫画からアニメや実写ドラマになった高校バレーボールの話だが、考えてみれば随分昔のことになるなあ。もう40年くらい前か。これについては、私には妙に思い出があるのだった。

何をトチ狂ったのか、当時親父がコミックの単行本を買ってきたのである。それも少女漫画ばかり。ひょっとしたら私の妹のためだったのかもしれないのだが、その時妹はまだ幼稚園である。無理だと思ったので、かわりに私が読んだのであった。

そのおかげで、一時期の少女漫画に詳しくなってしまって「マーガレット」とか「少女フレンド」なども立ち読みするようになってしまったのだった。子供の頃に刷り込まれたせいか、別に違和感もなかったな。何より、少女漫画の絵は比較的綺麗で優しくて、何かというと絶叫して血が飛び散る少年漫画よりはとっつきやすかったし。

ところで表題に話を戻すが、「アタックNO.1」はど根性漫画であった。しかも必殺技漫画でもあった。何のことはない、「柔道一直線」などの設定を少女に置き換えただけで、やはり当時は女の子が柔道などで戦うのは世間的な問題があったのだろう。フルコンタクトのないバレーボールになっただけだ。

面白いのだが、出てくる必殺技は充分に実用的な技なのである。回転レシーブとか、稲妻落としとか、国際試合レベルなら実際に出来る技を、高校女子なのでなかなか使えない、という設定である。つまり、主人公たちが頑張ってそれを使えるようになり、勝ち抜いていくという話なのだ。

だから、必殺技といってもたった一度で戦局を変えるようなものではない。また突然目覚めて使えるわけでもない。やはり、才能がある者が努力して取得するという、実にまっとうな方法論で成長していくのであった。ああいうきれい事を子供の頃に学んでしまったから、社会に出てからうまくやれないんだよなあ。

ところで、バレーボールの世界は国際級になっても特に収入が上がるとかはないらしい。実業団の選手も給料は普通のOLと同じくらいだというし、野球なんかと違って契約金やスカウトがあるわけでもない。引退しても監督や解説者として食っていけるわけでもない。知名度だけは(多少)上がるが、それこそ世界大会で活躍でもしないと一般的には無名である。

そんな状況で、よくまあ潰れずに続いていると思うのだが、やはり純粋なものがあるのだろうか。アマチュアとはいっても、練習は厳しいしポジション争いもあるだろう。若い女の子がよく我慢しているもんだなあ。

いや、昨日テレビのニュースでバレーボールの世界大会をやっていたのだが、日本選手って(背は高いけど)みんな結構美人ではないか。スポーツしている人が美しいのはまあ当たり前だが、あんなに美人なのに厳しい練習で金も大したことなくて、そういう世界もまだあるのだな……と、ちょっとほっとしたのだった。

鮎原こずえの時代から、変わってないんだなあ。

このミステリーが凄い

September 02 [Mon], 2013, 2:48
もちろん、私がまともに語るはずはないのだが。

「震災列島」(石黒耀)は、あのメフィスト賞受賞「死都日本」の作者のデビュー2作目である。

この人の売りは地震なので、今回も大地震なのであった。名古屋直撃の東海地震である。あいかわらず、小泉をエスカレートさせたような首相が出てくるが、今回はほとんど関係ない。主人公はボーリング屋なのだった。

前作の蘊蓄と凄まじいカスタトロフィ描写が凄かったので、今回も期待して読んだのだが途中であれっ? となってしまった。今回のは、何とミステリだったのである! いや違うけど、プロットはミステリなのである。それも密室大量虐殺完全犯罪計画である。

主人公は親父といっしょに小さなボーリング会社をやっている技術者(地質学)。住んでいるのは名古屋近辺のゼロメートル地帯で、東海地震が来たら危ないということで住民がどんどん減っている街であった。そこに、なぜかヤクザの事務所が引っ越してきて、地上げを始めるのである。

主人公の親父は町内会長として対抗するのだが、その最中に主人公の一人娘が誘拐され、ボロボロにされたあげく、自殺してしまうのだ。親父はヤクザの事務所に殴り込んで逮捕。どうもヤクザも警察も政治家もグルらしい。そして地上げの裏には、恐るべき計画が潜んでいたのであった。

というわけで、主人公は復讐のためにヤクザ47人を一挙に殺すための装置作りにとりかかるのだが、それは東海大地震で発生する津波を利用した物凄いもので、こんなのうまくいくはずがねーだろ! と怒鳴りそうになるプランなのである。どんなものかは、読んでのお楽しみである。

いやー、島田荘司以来、久々に馬鹿馬鹿しい大規模装置を利用した犯罪を平気で書ける作家が登場したなあ。ひょっとしたら島田よりスケールがでかいかもしれない。地震を計画的に使って密室大量殺人をやってのけたのは、おそらくこれが初めての作品だろう。証拠隠滅方法も凄いぞ。都市をまるごと壊滅させるんだから。

ただ、やはり島田荘司に比べて突拍子もない設定を無理矢理納得させるだけの構成が組めていない。あまりに馬鹿馬鹿しいので、途中で飽きてしまったのである。一応最後まで読んだけど。大体、これミステリじゃないよ。あんな題名つけておいて言うのもなんだけど。

ということで、あきれ果てた作品でした。さすがメフィスト賞作家。

美しい世界

September 02 [Mon], 2013, 2:47
今日もぐるっと大回りしてサイクリングしてきたのだが、いつもの川べりを走っていてふと前を見たら、一瞬呆然としたほどの美しい雲が広がっていたのであった。とりあえず撮ってきたが、こんなデジタルデータでは表現できないすばらしさである。

秋の空は綺麗だ。「女心となんとやら」と言われているが、確かに昨日は一日中曇っていて鬱々だったもんな。しかし、今日の雲は絶品である。これは芸術なのか? 多分違うだろう。芸術というのは、人間が人為的に生み出すものだ。

しかしうまく出来ているものだねえ。人間の視界というか、視覚で把握できる電磁波(光)は約400から700ナノメートル。水蒸気はこの波長の光を遮り、だから人間には雲が見える。しかも、人間が雲を見て美しく思ったりするためには、色や明るさや奥行(3D把握)などを情報処理して「見る」必要があるわけで、奇跡的なことだよなこれ。

人間を設計したヤツは、何を考えてこんなとんでもないセンサーをつけたのか。明らかにオーバースペックである。脳の情報処理能力に合わせたのかもしれないが、逆に言うとこれだけのセンサーを装備してしまったために、やむなく情報処理能力をアップしたのかもしれない。視覚の情報処理って凄いぞ。

ま、人間の場合ケモノを追いかけて殺して喰うという第一目的の他に、猫耳フィギュアに色を塗るとかテクニカラーアニメを観るとか、実に豊かで無駄な方向に向かったわけだが、これがなければ人間ってほとんど働きアリか何かと同じになってしまうわけで、やはり設計者には考えがあったのだろう。

そこで思い出すのは、なぜかは知らないがノートPCに付いていた赤外線センサーである。最新型にまだ付いているかどうかは知らないが、ノートが出てどんどんスペックが上がっていく間中、あの赤外線センサーはずっとついていた。何のためにあるのか不明だったなあ。

だって、赤外線を使うようなアプリもツールも全然なかったもんな。使い道もなくて、でもずっと付いていて標準装備になっていたのだが、あれは設計上、どうしても外せない理由でもあっのだろうか。使っているの、観たこと無いけど。

ごく初期に、赤外線はきっと必要になる、という予測というか決断があったのだろうな。熱い技術者が主張したのかもしれない。今はまだ使い道があまりありませんが、いつかきっとこれが役に立つ、いや主流になりますと。

だが、誰も使わなかったのだろう。DVDデッキのリモコンのボタンのように、付いてはいるものの誰も一度も押さずに時間だけが過ぎていくボタンと同じ運命を辿ったのだ。だが、使われなくてもそれはそこにあり、押されるのを待っているのである。

そして、我々人間は獲物を虐殺するためには役に立たないこの繊細なセンサーで、秋の空を眺めて感動することが出来るのだ。実に、運が良い生物ではないか。人間というのは。設計者が、この目というセンサーをこんなことのためにつけたとは思えないもんなあ。

あ、今日も猫や鯉は居ました。
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