HOW TO USE IT 

2006年08月09日(水) 19時14分
“重要なお知らせ”


長編の結末は映画版 DEATH NOTE the Last name とリンクしています。
重大なネタバレを含みますのでまだ観てない方は閲覧を控えていただくようお願い申し上げます。


《☆★短編集始めました★☆》

長編ももうすぐ終わりだというのに、浮気心を抑えきれなくなり、短編集を書きました。
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以上、ご不便おかけしますが宜しくお願い致します。 

第1話  証言者 

2006年08月10日(木) 23時07分
・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・。



どうして貴女がそんなに私にLのことを聞きたがっているのか正直私には分かりません。が、そこまで知りたいと言うのにはきっと何か訳があるのでしょう。
仕方ありません。お話しましょう。

あ、いいんです。
Lの事を知りたい理由は聞きません。そこまで野暮じゃないです、私。
貴女に無理に聞いてもホントウの理由までは教えてくれないでしょうし。

それにわざわざこんな所までお菓子を持ってやってきてくれたんです。
お礼もせずレディを帰すのは私の趣味じゃありませんから。

その前にひとつ言っておきたいのですが、
今のワタリやLは私の父親、つまりLの事をあまり人に言うべきでないと考えています。
私もその意見に基本的には賛成です。
でも貴女にならお話しても良いと思いました。
何故だか分かりません。自分でも不思議です。

それと私が産まれてきた時にはもうLはこの世に居なかったし、写真も1枚も残っていない。実際私が知っているLだって人から聞いた話です。
だから私の話を聞いたところでそれが貴女が欲しがっている情報じゃないかもしれませんよ。
それでも良いですか?





そうですか・・・・・・・

ではお話しましょう。
これからの話はメモ等一切取らず頭の中に入れて下さい。






その前にひとつ・・・・・・・・・・・・・・・


そのショートケーキ食べないのなら私に下さい。


第2話  存在理由 

2006年08月11日(金) 0時01分
え?なんですか?
Lと似てる?そうですね・・・・・・・・。

親子ですから似ているのは当然だと思いますが、私はLの顔を知りません。
そういう事に関しては私より貴女の方が詳しいのかもしれませんね。

あ?違うんですか?
仕草ですか・・・・・・・・。
似てますか?自分では分からないですけど。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

あ、この親指ですか?癖なんですよ。考え事している時は無意識に噛んでしまうみたいです。
Lもですか・・・。



遺伝・・・・・ですかね?



話を戻しますが、ジャック・ザ・リッパーの事件はご存知ですか?
日本ではあまり話題にならなかったかもしれませんが、イギリスで起きた大量殺人事件です。
切り裂きジャックに憧れたクレイジーな男の犯行で被害者は21人。全員娼婦でした。

殺害場所がホテルや娼婦の部屋であるのと夜間の犯行だった為、目撃証言がなく捜査は難航し被害者ばかりが増える日々が続きました。

警察だけでは捜査が進まないということで当時この仕事を始めたばかりのLが指揮を執りました。
年は・・・・今の私より幼かったと思います。

え?私の年ですか?それは教えられません。
私だってワイミーズの一員なんですよ。

戻りますが、
ついに目撃者が出ます。
17番目の被害者の娘が殺害現場である部屋のクローゼットからショック状態で発見されました。

もう、お気づきかと思いますがその唯一の目撃者であり生存者が私の母です。


前置きが長くなってしまいました。
少し紅茶でも飲んで休憩しましょうか。


第3話 クローゼットチャイルド 

2006年08月12日(土) 8時51分
お湯が沸くまでもう少しかかりそうですね。
もう少し先までお話しすることにしましょう・・・・・。


そうですね・・・・。

先に断っておきますが、ここから先は後に私が読んだ捜査資料に基づいてのお話しです。
母はこの件に関して話をしたがらないし、私が聞けるような話でもないですからね。



母は殺害現場となった部屋から事件発生3日後にクローゼットの中から発見されました。
かなり衰弱が激しく、見つけた警察官は当初死亡していると思ったそうです。

・・・・・・・・・?

なんですか?
“何でクローゼットの中にいたかのか”ですか?
そうですね、普通だったクローゼットは服をしまう場所です。が、先程お話した通りジャック事件の被害者は全員娼婦です。

彼女達の仕事内容は・・・・・・お分かりですよね??


母は母の母、つまり私の祖母と“仕事中”はクローゼットから出ないという約束をしていたそうです。
母はお腹が減っても、トイレに行きたくてもベットの横の暗くて狭いクローゼットの中でいつも必死で我慢していたそうです。
幼い少女にはどれだけ辛かった事か想像もつきません。

・・・・・・・・・・・・?
なんですか?

“いくら約束だったとはいえ3日間もクローゼットに居られるのか疑問”ですか。


・・・・・・・・・・・・・・。

貴女、意外と鋭いんですね。
実はクローゼットには外から鍵がしてあったそうです。
発見時クローゼットの内側は血だらけになり、指の爪は割れたり剥がれたりしていたそうです。
きっと必死で出ようとしたんでしょうね・・・・・・。








大丈夫ですか?
顔色が優れないですよ。
さぁ、紅茶が入りました。


どうぞ。






第4話 PTSD 

2006年08月13日(日) 0時06分
紅茶、美味しいですか?
実はこの紅茶には秘伝のレシピがあるんですよ。
作り方は母に教えて貰いました。母はワイミーに教えて貰ったそうです。


私の母も貴女のように両手でカップを持つのが癖でしたっけ。

では、話を戻します。


母は発見時身長が同じ年齢の子供の平均身長の2/3しかなかったそうです。
体重は標準を大きく下回り、発育障害が出ていたそうです。
育児放棄というやつですね。



“何故育てる意思がないのに傍においておくのか”ですか?


・・・・・・・・貴女は裕福な家で愛情を注がれて育ったんでしょうね。

確かに産まれてきたのが男の子なら施設に入れたりしたのでしょう。
しかし“女は金になる”これが彼女達娼婦の思考回路です。
いつか自分の体がお金にならなくなった時の為の保険として女の子を育てる。悲しいですが、それが母のような少女達の存在理由です。そういう世界は残念ながら今も存在しています。


ショック状態で発見された母はPTSDから会話をする事が出来なくなっていました。
クローゼットに閉じ込められ3日間も母親の遺体と過ごしたのですから無理はありません。
捜査本部は生存者の存在で捜査の進展に期待を持ちました。PTSDから会話が出来ない母の気持ちも考えず何日も何日も強引な取調べをしたようです。ですが、母は喋らなかった。

『余計な事は喋らない。』これは娼婦達の鉄則です。
母もそのことを身を持って学んでいたのでしょう。取調べ中はずっと首を横に振っているだけでした。
その間も被害者は増え続け捜査本部の焦りは頂点に達し、一向に話をしない母に対して悪意に満ちた発言も増えていきました。

Lはその間、独自に母と接触をしようと試みていました。PTSDで会話ができない事と、教育を受けてないせいで字も読めない為連絡方法をいくつか模索していましたが、彼女の生い立ちを考えると顔を見せずに信頼を得ることは容易でなく、かつ時間もかかることから直接会う決心をしたようでした。

第5話 ジャックの正体 

2006年08月14日(月) 17時20分
先ほど私は“Lは独自に母と接触しようと試みていた”と言いましたが、この言葉の意味するところはお分かりですか?

実は、Lはジャック事件の犯人像をある程度絞り込んでいました。
ですが、容疑者があまりにも多すぎる・・・・。
そこでジャックを誘き出すには為に被害少女とのコンタクトが必要でした。


容疑者は誰か?ですか?

そうですね・・・・・ではヒントをあげましょう。

まず、大規模な捜査体制をとりながらも犯行が続いたこと。
それと被害少女が証言を頑なに拒んでいること。です。

数百人体制の捜査でジャックに結ぶ手がかりが何もないなんておかしいと思いませんか?
それにジャックの犯行は警察を嘲笑うかのように捜査の網をすり抜けている・・・。
ここまで言えばおのずと答えは分かりますよね?



・・・・・・・・・・・・。そうですジャックは捜査員の中にいる。という事になります。
ですが、それを言えば捜査は混乱するでしょうし、犯行が止まり証拠がつかめなくなってしまうかも知れない。警察は身内を疑う事などしないですからね。
しかし、これ以上被害者を増やす訳にもいかない・・・。

そしてLは“ジャックはすでに被害少女と接触している。”と考えていました。
口止めをされているとは考えられないが、捜査員としてジャックと少女は接触した。だから殺されるのを恐れて口を閉ざしていると。
それならばその状況を利用しLはジャックに被害少女を殺害させるように仕向けその現場を抑えるという方法が一番よい方法だと考え被害少女、私の母に接触したのです。

第6話 甘い体温 

2006年08月16日(水) 2時02分
Lは母が捜査本部の取調べから帰ると部屋の中に居たそうです。
第一印象は“自分とどこか似ている”と感じたと言っていました。

『始めまして、Lです。』と言うと、Lと名乗る少年はソファーに座りそれ以上は何も語らなかったそうです。
何だか母が言うには座り方が変わっていて、こう・・・なんて説明すれば良いのでしょうか??




・・・・・・・・・・・・。
あ!!そうです。その座り方です。
貴女、Lに関して詳しいんですね。そこまで知っているのにこれ以上何を知りたいというのですか?
・・・・・・・・・・・・。

あ、それは聞かない約束でしたよね。
私としたことが、つい。気になさらないで下さい。

その座り方を見て母はLが自分と同じく被害者の子供だと思ったそうです。
何故ならその座り方はクローゼットの中で母が眠る時と一緒で、Lの座り方を見て同じ境遇の子供だろうと思い込んでいたのだそうです。

母は親近感を覚えたと同時に悲しくなったと言っていました。
なぜ“悲しくなった”のかは最期まで教えてくれませんでしたが。



そして、その夜もいつものように眠ろうとクローゼットに入る母に続いてLもクローゼットに入ってきたそうです。
いつもクローゼットで寝ていた母はそこでないと安心して寝れなかったし、ベットで寝たことなど産まれて一度もなかったのですからクローゼットは彼女にとって眠りにつく場所だったのでしょう。
とはいえ、いくら小さい体でも2人入れば窮屈です。

2人は体を寄せ合って眠ったそうです。
甘いお菓子の匂いと服を通して伝わってくるLの体温で初めて人の温かさを感じた母はLに気付かれないように独りクローゼットの中で泣いていたと言っていたのを覚えています。

第7話 テニス 

2006年08月16日(水) 3時34分


『貴女に、言わなければならない事があります。』
目を覚まし、クローゼットからでて来る私に気付くとLは飲みかけの紅茶をテーブルへ置き真剣な面持ちで言った。





『実は・・・・・・・・・。』


ぬぅぅっと指を咥えたままLが顔を近づけてくる。
何もかも見透かしたかのような眼差しだ。





『・・・・・・・女性と一夜を共にしたのはこれが初めてです。』



それだけ言うとまたソファへ戻り紅茶を飲み始めた。
















・・・・・・・否、誤解しないで頂きたい。
さっきのはLの笑えない冗談だ。
どうか気にしないで欲しい。


『それはそうと、貴女は体力を付けなければなりません。健全な精神は健全な肉体に宿る、といいますし。運動は良いですよ、気分転換になります。』汚い物を触るような手つきで捜査資料を読みながらLは言った。

『実は偶然にも、先程テニスのラケットを拾いまして・・・』とは言うものの明らかに新品そうなラケットをワタリがエントランスから持ってくる。
『私もテニスはしたことがありません。が、先程ルールブックを見たので完璧です。』

困惑した顔で母はワタリに視線を向け助けを求めたが、ワタリは優しい目で黙って頷くだけだった。
『ワタリは見ての通りご老体です。激しい運動などさせる訳にはいきません。』
雰囲気におされ私は半ば無理矢理ラケットを握らされてしまった。

『ソファの上に着替えを用意しておきました。こういうものは形から入って素直に楽しめば悪くないものです。』





『では着替えて下さい。下のコートでお待ちしております。』

第8話 勝負の行方 

2006年08月18日(金) 2時26分
さて、この勝負どちらが勝ったと思いますか?





・・・・・・・・・・・貴女の想像通りですよ。
Lが勝ちました。勝負には勝ちたいと思うのが大多数です。手を抜くなんてただの自己満足です。
確かに1回戦目はLの圧勝でした。



2回戦目になると母の動きは急に変わり勝負はほぼ互角になりました。が、やはりLが勝ちました。




そして・・・・・・。
3回戦目は勝負がつきませんでした。

母が途中で失神してしまったからです。









・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・。


『・・・・・・。驚きですねワタリ。これだけの短時間で動きを学習している・・・。』
Lは指を咥えながら覗き込んでいる。



『・・・・・この子をワイミーズに迎え入れる準備をして下さい。』


第9話 ニーナ・ウィンスレット 

2006年08月20日(日) 2時24分
死神の目は人間の本名が見えるといいますが、もし母を死神の目で見たらどんな名前が見えたのでしょうね?
母には名前がありませんでした。戸籍も国籍もないのですから名前がなくたって不自然ではありません。母は野良猫や野良犬と一緒の扱いだったのですから。
あれ、これ、それ、という呼び方をされていました。この時までは・・・。

では少しだけ母が名前を手に入れた時の話をしましょう。






・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・。

子供達の声。森の匂い。ピアノの音・・・・。
何だかチクチクする腕・・・・。
慣れてないせいかベットで横になった体は不自然に硬直している。
重たく閉じた瞼をゆっくりと開けてみる。
白いフィルターがあるようにぼやけていて良く見えない。
何度も瞬きをしてようやく焦点が合ってきた。
見た事無い天井・・・。否、生まれてから一度も天井なんて見た事無いけど。
此処はどこだろう?テニスをしたところまでは覚えているけど・・・。
ゆっくり体を起こす。腕には針が刺さって琥珀色の液体と繋がっている。

『お目覚めですか?』・・・・・確か、この人はワタリと云う人だ。私はコクリと頷いた。

『はしゃぎすぎです。唯一の生存者が死んでしまったなんてジャックの望むところですよ。』
Lと云う子がやっぱりあの座り方で紅茶を飲んでいる。あんな持ち方で溢したりしないのだろうか?

病院ではなさそうだ。元気そうな子供達の足跡が廊下に響く。

『これから毎日3キロは甘いものを食べてもらいます。分かりましたね?ニーナ・ウィンスレットさん。』

ニーナ・ウィンスレット?此処には私とLとワタリしか居ないのに・・・・。
一応部屋を見渡すが、やはり3人しか居ない。




『あなたの事です。ニーナ・ウィンスレットさん。』





『私が名付け親です。・・・・私の事はママだと思ってくれて構いません。』
P R
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