今週の相場見通し 外部環境次第の膠着相場、需給改善はSQ通過後を想定
2011.03.06 [Sun] 10:01

 4日発表の2月の米雇用統計では、失業率は8.9%と前月比0.1ポイント低下。改善は3カ月連続で、市場予想の平均の9・1%よりも良い結果となり、2009年4月以来1年10カ月ぶりの低水準になった。また、非農業部門の雇用者数も19万2000人増と、市場予想の18万5000人増を上回り、10年5月以来のプラス幅となった。

 一方、NY原油先物相場は大幅反発した。WTI期近の4月物は前日比2.51ドル高の1バレル104.42ドルで取引を終えた。リビアで政権側と反体制派の対立や戦闘がいっそう激化していると報じられたことなどが、買い材料になった。

 米雇用状況は改善しているものの事前に更なる改善を期待した投資家の失望売りと、原油価格高騰が嫌気され、4日の米国株式市場は3日ぶりに反落した。シカゴ日経平均先物(円建て)は10640円大証終値比60円安だった。このため、週明けの日経平均も軟調スタートとなる見通し。

 なお、今週の日経平均は、外部環境が劇的に変化しない限り、2月24日の10428.38円と2月17日の10891.60円とで挟まれたゾーンで、膠着相場になるとみている。米株安・円高・原油高になるようならレンジ下限(10428.38円)を試しにいき、逆に、米株高・円安・原油騰勢一服なら、レンジ上限(10891.60円)を試すことになるだろう。今週も先週同様、国内に相場を大きく動かす材料が見当たらず、外部環境次第の相場が継続する見通しだ。この結果、ザラ場中のボラティリティは、先物市場でポジションを一気に傾けることで有名なクレディ・スイスの仕掛け的な売買がなければ、低い状態が継続する可能性が高い。

 ところで、2月第4週(2月21?25日)の投資主体別売買動向では、個人が5週ぶりに大幅に買い越しに転じた。買越額は2192億円と昨年5月第3週の2659億円以来の水準に膨らんだ。この週はリビア・ショックで日経平均が24日に10428.38円まで下落した。逆張り投資を好む個人が押し目買いを行った結果だ。その後の、東京株式市場は比較的堅調に推移しており、個人の買い方の回転が効いている状況だ。このため、個人投資家好みの低位材料株や、新興銘柄については特に需給が良好とみてよさそうだ。

 一方、国内金融法人の持合い解消売りは、今週末のSQ算出をもって、ピーク・アウトすると考えている。SQ算出時は大量の売買執行が可能なため、ここで国内金融法人は今年度の持合い解消売りを終わらせる可能性が高い。つまり、今週一杯、国内金融法人からの持合い解消売りが五月雨的に出続け、東京市場の需給が劇的に改善することはないとみている。需給の劇的な改善はSQ確定後ということになるのだろう。

 むろん、今週の米国株式市場が堅調に推移するようなら、海外投資家のリスク許容度は高い状態が維持される。このため、インフレ懸念が強く、金融が引き締められる新興国から、その心配のない日本など先進国に、海外投資家は資金を移し続ける公算が大きい。そうなれば、国内金融法人の売りは、この海外投資家の買いであっさり吸収され続けることだろう。また、この買いが続く限り、日本株の底割れは回避され、昨年11月を起点にした中期上昇トレンドは継続する見通しだ。(編集担当:佐藤弘)

引用元 Yahoo!Japan