杞菊地黄丸 五虎湯 

July 10 [Tue], 2007, 17:37
杞菊地黄丸 五虎湯

《杞菊地黄丸》 こぎくじおうがん

<中医処方解説>

枸杞子5.0、菊花3.0、地黄8.0、山茱萸4.0、山薬4.0、茯苓3.0、牡丹皮3.0、沢瀉3.0

滋腎陰の六味丸に養肝明目の枸杞子と菊花を加え、肝腎陰虚に適用しています。

効能       滋補肝腎・清肝火・明目

適応症      肝腎陰虚で、目がかすむ・目がくらむ・まぶしい・目の乾燥感や痛み・視力減退・頭痛・頭のふらつきなどの肝陰虚・火旺(肝陽上亢)の症候が顕著にみられるもの。舌質は紅〜深紅・少苔・脈は弦細数。

臨床応用    中心性網膜症・視神経萎縮・球後視神経炎・白内障などの眼疾患、あるいは高血圧症・自律神経失調症などで、肝腎陰虚・肝火旺の症候を呈するもの。

この漢方薬は、中国の医学書「医級」に収載されている薬方です。日本でもよく知られている「六味地黄丸」に菊花と枸杞子を加えた処方で、目がかすむ、めまい、疲れにより目がまぶしい、視力減退などを伴う場合に用いられます。疲れやすくて、顔・手足がほてり、尿量減少、または多尿で、ときに口渇があるものの次の諸症状 : かすみ目、疲れ目、のぼせ、頭重、めまい、排尿困難、頻尿、むくみ。

《五虎湯》 ごことう

<中医処方解説>

麻黄4.0、杏仁4.0、甘草2.0、石膏10.0、桑白皮1.0

辛温宣肺の麻黄と辛寒清熱の石膏の組み合わせにより、麻黄の温性が消失して宣肺平喘止咳が得られ、辛味の発散が加重されて石膏の熱を冷ます効果が強まります。杏仁・桑白皮の相乗効果によって止咳平喘の効果を高めています。

効能       清肺平喘・止咳

適応症      肺熱の喘咳・呼吸困難・呼吸促迫・口渇・熱感・発熱・無汗あるいは有汗などの症状で、舌苔は黄。

臨床応用    急性気管支炎・気管支肺炎・肺炎・蕁麻疹の肺炎・気管支喘息の発作などで、肺熱を呈するもの。痔核の腫脹・疼痛に用いるが、出血痔には、四物湯を補う

五虎湯は、中国の漢方書「万病回春」を出典とする処方で、せきや気管支ぜんそくに用いられ、顔を真っ赤にして汗ばみ、激しく咳こむようなせき、気管支ぜんそくに効果があります。せき、気管支ぜんそく。

桂枝加芍薬湯 桂枝加芍薬大黄湯 

July 10 [Tue], 2007, 17:33
桂枝加芍薬湯 桂枝加芍薬大黄湯

《桂枝加芍薬湯》 けいしかしゃくやくとう

<中医処方解説>

桂皮4.5、大棗3.5、芍薬7.0、甘草3.0、生姜1.0

小建中湯から温中補虚の膠飴を除いたものです。脾胃を振奮する甘草・生姜・たいそう・桂枝と補血柔肝の白芍の配合で、肝気が脾胃に乗じないようにしています。

効能      温中補虚・和裏止痛

適応症    桂枝湯の芍薬を倍加して薬効を裏に向かわせており、桂枝湯で中焦を振奮し、芍薬で和営柔肝・止痛する。

桂枝加芍薬湯は、中国の医学書「傷寒論」に記載されている薬方です。腹が張って痛み、頻繁に便意を催すにもかかわらず排便が困難な症状に効果があります。腹部膨満感のある次の諸症状: しぶり腹、腹痛

《桂枝加芍薬大黄湯》 けいしかしゃくやくだいおうとう

<中医処方解説>

桂皮4.5、大棗4.5、芍薬7.0、甘草3.0、生姜1.0、大黄1.0

小建中湯から温中補虚の膠飴を除いたものに大黄をたしたものです。脾胃を振奮する甘草・生姜・たいそう・桂枝と補血柔肝の白芍の配合で、肝気が脾胃に乗じないようにしています。

効能       温中補虚・通便

適応症      脾虚あるいは気血不足のものの腹痛:顔色がさえない・不活発・やや疲れやすい・食が細いなどの体質で、ときに腹痛(臍周囲のけいれん性疼痛が多い)があり暖めたり押さえると軽減するもの。なお、頻尿で量が少い・汗をかきやすい・動悸などをともなうことが多い。舌質は正常か淡紅・舌苔は薄白・脈は軟やや弦。

臨床応用    けいれん性便秘・過敏性結腸症候群などで、便が切れ切れ・細い・すっきり出ないなどの症状をともなうものにてきしています。

桂枝加芍薬湯大黄は、中国の医学書「傷寒論」に収載され、腹が張ってしぶり腹に用いる「桂枝加芍薬湯」という処方に大黄を加えた薬方です。腹が張って痛みのある人、また 便秘のある人のしぶり腹に用いられます。腹が張って、腹部膨満感、腹痛があり、便秘するものの次の諸症状 : 便秘・しぶり腹

桂枝茯苓丸 香蘇散 

July 10 [Tue], 2007, 17:28
桂枝茯苓丸 香蘇散

《桂枝茯苓丸》 けいしぶくりょうがん

<中医処方解説>

桂皮4.0、茯苓4.0、牡丹皮4.0、桃仁4.0、芍薬4.0

活血去オの牡丹皮・赤芍・桃仁の効能を強め、血オに伴う湿滞を利水の茯苓で除きます。

効能        活血化オ

適応症       下焦の血オ:下腹部の痛みや圧痛抵抗・あるいは腫瘤・月経不順・月経困難・不正性器出血などに、下肢の冷えや静脈のうっ滞あるいはのぼせ・頭痛・肩こりなどの症候をともなうもの。舌質は紫あるいはオ斑が見られることが多い・脈は渋あるいは細あるいは弦。一般的な血オに用いてもよい。

臨床応用     自律神経失調症・更年期症候群・高血圧症・月経困難症・不正器出血・月経不順・無月経・子宮内膜炎・子宮復古不全・胎盤残留・死胎・骨盤内炎症・子宮筋腫や卵巣のう腫の初期などで、下焦の血オを呈するもの。

この漢方薬は、婦人病または女性の美容剤としての代表的な処方ですが、男性にも種々の炎症疾患に、駆おけつ剤として広く用います。即ち、月経不順、月経痛、月経異常、更年期障害、血の道などの婦人疾患と、打ち身、打撲症、出血などの炎症に本方が適用されます。この漢方薬は、婦人病または女性の美容剤としての代表的な処方ですが、男性にも種々の炎症疾患に、駆おけつ剤として広く用います。比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴える次の諸症=月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症、肩こり、めまい、頭重、打ち身(打撲症)、しもやけ、しみ。

《香蘇散》 こうそさん

<中医処方解説>

香附子4.0、蘇葉2.0、陳皮2.0、甘草1.5、生姜1.0

辛散の紫蘇葉で風寒を発散し、理気の香附子・陳皮・で気滞をめぐらせ、甘草で諸薬を調和しています。解表の効能は、強くありません。疏肝解鬱の香附子・紫蘇葉と理気和胃の陳皮・甘草のくみあわせとして肝鬱気滞によく用います。

効能      理気和胃・理気解表

適応症     脾胃気滞:腹がはる・遊走性の腹痛・悪心・嘔吐などの症候で、舌苔は薄白・脈はやや弦。気滞をともなう表寒感冒:頭痛・悪寒・無汗・身体痛などの表寒の症候に、脾胃気滞をともなうもの。舌苔は薄白・脈は浮。

臨床応用 神経性胃炎・胃炎・胃腸神経症などで、脾胃気滞を呈するもの。あるいは胃腸型感冒。

この漢方薬は、中国の宋時代に編纂された医学書「大平恵民和剤局方」に記載されている薬方です。胃の調子が悪くてみぞおちがつかえ、気分がすぐれないような時に、或いは感冒の初期で頭痛、頭重、悪寒などがあり、腹痛、悪心、嘔吐などを伴う場合に用いられます。胃腸虚弱で神経質な人の風邪の初期。

冠脈通塞丸 荊芥連翹湯 

July 10 [Tue], 2007, 17:21
冠脈通塞丸 荊芥連翹湯

《冠脈通塞丸》

<中医処方解説>

桃仁・紅花・当帰・地黄・川きゅう・赤芍・牛膝・桔梗・柴胡・枳殻・甘草

効能        活血化オ・理気止痛・補血

適応症      血オ:頑固な固定性の鈍痛や刺痛(頭痛・胸痛・胸脇部痛・腰痛・四肢痛など)・夜間に増強する傾向がある・慢性的に反復する出血(鼻出血・歯齦出血・吐血・喀血・血便・血尿・不正性器出血・皮下出血など)・腫瘤(肝腫・脾腫・子宮筋腫・卵巣のう腫・腹腔内血腫・外傷後の血腫など)・顔色がどす黒い・口唇や爪が暗紅〜青紫色・皮膚がかさかさしてつやがない・色素沈着・小血管の拡張・クモ状血管・静脈怒張などがみられ、肩こり・のぼせ・ゆううつ感・いらいら・健忘・寝つきや寝おきが悪い・動悸・乾嘔・口渇があるが飲みたくない・冷え・微熱・便秘あるいは便の回数が多いなどの症候をともなうことが 多い。女性では月経痛・月経のおくれ・暗紅色の月経血で凝塊がまじる・無月経などがみられる。舌質は暗紅〜青紫でオ点やオ斑がみられることがある・舌は湿潤・脈は細渋あるいは沈細。

臨床応用    狭心症・冠不全・慢性頭痛・偏頭痛・不眠症・胸痛・肋間神経痛・脳血管障害・脳外傷後遺症・眼底出血・アレルギー性紫斑病・慢性肝炎・肝硬変症・慢性胆のう炎・尿路結石・胃十二指腸潰瘍・血栓性静脈炎・月経困難症・無月経・産後の胎盤残留・不正性器出血・出血性メトロパチー・骨盤内血腫・打撲による血腫・DICなどで、血オの症候を呈するもの。

《荊芥連翹湯》 けいがいれんぎょうとう

<中医処方解説>

柴胡4.0、白し2.0、桔梗2.0、当帰1.5、芍薬1.5、川きゅう1.5、
地黄1.5、黄連1.5、黄ごん1.5、黄柏1.5、山梔子1.5、連翹1.5、
防風1.5、薄荷1.5、荊芥1.5、甘草1.5、枳殻1.5

柴胡清肝湯の変方で牛蒡子・天花粉を去風の防風・荊芥・白し・枳殻にかえて、補血薬の量を減らしています。皮膚のかゆみ・化膿などに重点をおいた配合です。

効能      清熱解毒・去風排膿。養血

適応症    去風と排膿に重点がおかれていて、掻痒・化膿が顕著な場合に適する

この荊芥連翹湯は、アレルギー体質の人の耳・鼻・咽喉そして皮膚疾患に対して、清熱、和血、解毒の作用により諸症状を改善します。即ち、蓄膿症、慢性鼻炎、扁桃腺炎、にきび などに本方が適用されます。蓄膿症・慢性鼻炎・慢性扁桃腺炎・にきび。

五 積 散 五苓散 

July 10 [Tue], 2007, 17:07
五 積 散 五苓散

《五 積 散》 ごしゃくさん

<中医処方解説>

当帰3.0、川きゅう3.0、芍薬3.0、白朮3.0、厚朴3.0、陳皮3.0、茯苓3.0、半夏3.0、白し3.0、枳殻3.0、桔梗3.0、麻黄2.5、大棗2.0、乾姜1.5、桂皮1.5、甘草1.0

去風散寒の麻黄・白しと温裏散寒の乾姜・桂皮で内外の寒邪を除きます。温燥の白朮・厚朴・茯苓で湿を、半夏・桔梗・陳皮で痰を、陳皮・枳殻で気滞を、川きゅう・当帰で血滞を、それぞれ除きます。芍薬・甘草は、酸甘化陰のより陰液を保護して止痙に働きます。寒邪によって生じる寒・湿・気・血・痰の五積を解消します。

効能        温中散寒・理気化湿・補血活血・辛温解表・通絡調経

適応症       表寒・寒湿因脾:生冷の飲食物の摂取や寒冷の環境によって、悪寒・発熱・関節痛・頭痛・はなみずなどの表寒の症候と、悪心・嘔吐・下痢・腹部膨満・腹痛・腹や四肢の冷えなどの脾胃の寒湿の症候がみられるもの。舌苔は白厚膩・脈は浮弦あるいは浮遅。寒湿中経:冷房など寒冷の環境によって生じる、体の冷え・悪寒・頭痛・四肢のしびれ・筋肉痛(とくに下半身や大腿内側)などの症候。舌苔は白・脈は遅。

臨床応用     急性胃腸炎・感冒・冷え性・腰痛症・冷房病・月経困難症・関節リウマチなどで、寒湿の症候をともなうもの。

五積散は、中国の医学書「和剤局方」に収載された薬方です。冷たい飲食物の取りすぎ、冷房など寒冷の環境のために、食欲不振、悪心、上腹部の不快感、下痢などの胃腸炎や、下半身(腰・足・下肢)が冷え、腰痛、神経痛、関節痛、月経痛など、、足腰が痛んだり、或いは発熱、頭痛、悪寒などの感冒や冷え性に用いられます。慢性に経過し、症状の激しくない次の諸症状:胃腸炎・腰痛・神経痛・関節痛・月経痛・頭痛・冷え性・更年期障害・感冒

《五苓散》 ごれいさん

<中医処方解説>

沢瀉4.0、猪苓6.0、蒼朮4.5、茯苓4.5、3.0

利水滲湿の猪苓・沢瀉・蒼朮・茯苓と通陽化気の桂皮の組み合わせにより、水湿を通利して尿としてのぞきます。

効能       利水滲湿・通陽・解表

適応症      水湿の表証 :悪風・微熱・尿量減少・口渇するが飲むと(太陽病蓄水証) すぐに嘔吐するなどの症候で、舌苔は白・脈は浮滑。水湿による水様物の嘔吐あるいは浮腫あるいは水様の下痢などで、尿量減少・口渇をともない、目まい感・腹部の動悸・身体が重いなどの症状がみられることもある。舌苔は白滑あるいは白膩・脈は滑。

臨床応用    急性胃腸炎・周期性嘔吐症・仮性コレラ・クインケ浮腫・寒冷じんましん・急性腎炎の初期・陰のう水腫などで、水湿を呈するもの。あるいは肝硬変の腹水・ネフローゼ症候群・慢性腎炎などの水腫に対して補助的に用いる。

五苓散は、胃腸に停滞する余剰な水分や体内の余分な水分を排出する漢方生薬が中心です。従って水毒より起こる症状、即ち頭痛、腹痛、嘔吐、水瀉性下痢、尿量が少ない、むくみなどの症状に本方が適用されます。のどが渇いて、尿量が少なく、吐き気、嘔吐、腹痛、頭痛、むくみなどを伴う次の諸症=水瀉性下痢、急性胃腸炎(しぶり腹のものには使用しないこと)、暑気あたり、頭痛、むくみ