味覚

June 30 [Tue], 2009, 0:12
暗く薄明かりともる店内にその男はいた。会社の同僚と仕事あがりにモツ鍋屋にいたその男はひどく恐怖に脅えていた。周りに客は多くなく、閑散としている。そんな中店員は男が注文した鮪の刺身を運んできた。男がそんなに脅えている訳は、その男に覆い被さる暗黙の将来が見える、いや見ようとしないのか、見えてるから怖いのか、見ようとしない自分が怖いのか、定かに脅えの原因を定める事ができない事が怖いのか、もはや何が何なのか男にはわからないでいた。煙草をふかして一息ついても何も変わらない。例えば今空を飛べたって何も変わらない。

そんな事をぼーっと考えながら、さっき頼んだ鮪の刺身を口に運び、いつまでも噛み続けていた。
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