●●幾ばくかの愛を探して幾度も君の名を呼ぶ●● 

2009年06月28日(日) 2時46分



ずっとずっと探していたんだ



互いが互いでなければならない理由を



僕はとても恵まれた人生だったけれど



君に代わる何かなんて存在しなかった



君は不遇に不遇を重ねた様な人生でも



何時だって君を大事にする周りが在った



なあ、こんな僕を卑屈だと笑うかい



君を狂おしいまでに欲する僕



皆が君にそう思うのは分かっている



羨望崇拝尊敬畏怖好意愛情憎悪



どれを抱いていても変わりは無いよ



しかし君はそうではないだろう



僕の代わりは幾らでも居る



凡庸な僕は喜んで君の霞草に成ろう



「あの男は穢れ無き詐欺師だ」



何処かの女がそう云っていた



ただそんな風に遠巻かれている君を



猶一層愛しく思えて成らなくて



僕は酷いとは思いつつも



君の側を離れられずにいるんだ



【依存症とフラッシュバックの間隙に】



まだ僕を嘲笑うかい
僕はいまでも君をすきだよ



++++++++++



20090315脱稿
20090628改稿



長いものを短く書くことは難しく、苦しい
熟私は独り善がりなんだと苦笑してしまう日々です



雨宮 優駿 拜



●●大義名分を破棄した義勇軍の行進曲●● 

2009年06月28日(日) 1時02分



嗚呼心臓が痛い



みんなみんな貴方のせいです



ねえ解せますかこんな気持ちは



心臓が痛いのです



不知顔に笑みを張り付けた貴方



すべてに気付かない振りですね



貴方の其の姿を出来た人だと賞賛する



ただの臆病者なだけですのに



然し其れを知るのも唯一人



唯一人の僕だけなのです



その優越感に溺れながら痛みが迫る



嗚呼心臓が痛い



此の紛う事無き、愛の形



【容疑者Aの陳述】



++++++++++



20090302脱稿
20090628改稿



雨宮 優駿 拜



●●認めた手紙に封を為る爪痕の愛おしさ●● 

2009年06月28日(日) 0時50分



「世界の最果てを探しに行こう」



僕はそれが怖かったんだ



でも君の手を離す事も怖くてね



僕は僕の為に君の影を追ったんだ



「最果ては陽が一等高くなる先に」



まるで風の様に美しく話すんだね



其れは本当らしく耳に届いたから



僕は首肯する事さえも叶わなかった



「世界の最果てには総てが有るんだ」



其の意味がお分かりでなかったんだね



道に僕の影は濃ゆく君は薄く落ちる



さもあらん、探しに行く程だもの



「僕等は随分長く旅をしてきたね」



そうですね、きっともうじきでしょう



世界の最果てには総てが有りますよ



貴方がお探しになった其の総てが



【夢見る王子と砂漠の月に近寄る猫】



貴方は何時の間にか
遠くへ行って仕舞われた
私が離れたそれと同じだけ遠くに



++++++++++



20090302 脱稿



雨宮 優駿 拜



●●赤五線譜の背中を愛しく微笑む朝霞●● 

2009年01月31日(土) 1時47分


―――王子さま、わたくしは今
     この世に生を受けて
      より初めて涙を流します



海乙女は
涙と云うものを知らぬ生き物です

人間とは隔たった、
嵐に歓喜する一族の末裔

そう、
わたくしは海乙女の姫でありました

いいえ、もう今は
そのような事は
如何でも良いのでしょうけれど





―――この生暖かい液体は
     わたくしの身体から
      何かを奪ってゆきます





王子さま、わたくしは
貴方さまの世界のすべてに
憧れていたのです

海しか知らぬわたくしは十五となった夜、
空と云うものを初めてこの目に映しました

そして初めての空気に
瞳の膜の乾く痛みも忘れて、
ただただ魅入られていたのです

宵闇に咲く光の華に照らされた
美しく立派な貴方さまのお姿に





―――握った硬く鈍い光が
     わたくしの面を
      冷ややかに映し出しています





貴方さまはご存知無いのでしょう

わたくしは随分と前に
貴方さまにお目に掛かっていたのです

ある嵐の夜、
海に投げ出された貴方さまを
海乙女のわたくしは浜辺へお運びしました

うっすらと目を覚まされる刹那、
わたくしは恥ずかしくも
視線が絡んだように感じたのです

嗚呼、あの時
白い鐘が鳴ってしまわなかったとしたら

貴方さまはあの微笑みを、
わたくしにくださいましたでしょうか





―――こんなに怖い顔をした
     わたくしの顔を、
      わたくしは存じません





それからと云うもの、
わたくしは上の世界の人間と云うものが
猶々愛しく思えてなりませんでした

貴方さまの事を想うと不思議と
二本足で歩き水を離れて生きる者たちが
尊く思えるのです

おばあさまのお話では、
あの広い世界に住まう人々は
廻り廻る死なない魂を持つのだそうです

それは、わたくしには
海乙女の何百と続く寿命よりも、
とても素晴らしいものに思えたのです





―――お姉さまがたが
     わたくしに投げてくださったのは
      失くしてしまった海乙女の幸せ





『人間が海乙女を心から愛し
婚姻を結ぶとその魂は海乙女に流れ込み、
その幸せを分け与えられる』

一生の幸福を捧げようと願う貴方さまの
死なない魂がわたくしの身体に流れ込み、
それに満たされる事を想いました

そう想うと、
言い知れぬ幸福感に包まれると同時に
その魂をわたくしが持っていない事が
より一層わたくしを切なくさせたのです





―――荒れ狂う海の匂いが、
     今もわたくしを呼びながら
      この身を切り裂いています





元より住まう世界を違えた者の
叶わぬ願いだと、
どこかでわかっておりました

貴方さまは陸を統べる世界の王子で、
わたくしは海を従える世界の姫でしたもの

ですが、
わたくしはどうしても
上の世界へゆきたかったのです

喩え
お城にお父さまやお姉さまがたを残して
楽園と謳われた故郷を去る事になっても

そして
この世にただ一つここにその歌ありと
褒めそやされた声を
売り渡すことになっても

きっと
貴方さまにこの想いは
お分かりにならないでしょう

ええ、それも、わかっておりました



―――ただ貴方さまに
     お逢いしたいが為に、と
      足と引き換えに
       何より大切な声を失いました



どれ程強く祈ったとしても
届かぬ想いだと、
どこかでわかっておりました

貴方さまはわたくしを
可愛らしい名で呼んでくださいましたね

いつでもわたくしを連れ歩き、
わたくしの瞳の表情を
よく読んでくださいました

そしてそして、
いつまでも一緒にと、
勿体無くもわたくしに仰ってくださいました

ですが
それはお妃にと云う意味ではなく、
妹御に向けるそれであったのでしょう

それさえも、
わたくしは、
よくよくわかっておりました





―――その足は今も
     犯した罪の贖罪に
      痛みが鋭く貫いてゆきます





貴方さまが隣国の姫君を抱きしめ
満面の笑みを湛えてこの人だと仰った時

わたくしの心臓は
最早破れたも同然でした

気が狂いそうになったのは
死を想ったからでは有りません

王子さまの中でのわたくしなど
所詮その様なものであったことなど、
わかっていた心算でしたのに

痛みに目もくれず
走り出してしまえば良かったものを、
わたくしは貴方さまのもとに
静かに跪いたのです

そうして恭しく、
声の奪われた唇を、
その美しい御手に寄せながら





―――運命はまるで波のように
     寄せては返すのですね





婚礼の儀の中で美しく舞いながら
わたくしは貴方さまを目にするのも
今宵が最後である事を思い、
そして死を想っていました

足の痛みよりも
胸を切り裂かれるような痛みが
総てを支配しているこの身は
どうなってしまうのでしょう

わたくしは
貴方さまと分かち合いたかった魂を
手に入れる事は叶わず、
また
その為に投げ打ったものたちの事を
思い出していました

それでも、
貴方さまはその方が運命の方であると、
わたくしのことは
夢にも思わないのでしょうね

もう、
魂どころか同じ空気すら
感じる事は叶わないと云うのに





―――それでも王子さま、
     わたくしは、わたくしは、





貴方さまと姫君が眠る
その傍らに立ったわたくしは、
とうとう理解ってしまいました

今わたくしの喉が
どんな美しい歌を響かせたとしても、
貴方さまは振り向いてはくださらない事を

寄り添い眠るお二人は
最早わたくしの知るお二人の
どの顔とも違っていました

まざまざと見せ付けられた現実は
一瞬にしてわたくしの四肢を
きつく絡め取ってゆきます

それを受け入れられずに
醜くも必死に抗っていたわたくしは
貴方さまのその呟きを聴いたのです





―――嗚呼王子さま、
     最期まで貴方さまは
      なんとお優しく
       そして残酷なのでしょうね





わたくしの血潮を流れる
激しく打ち付けてゆく波が
急速に凪いでゆくのが分かりました

わたくしは受け入れてしまったのです、
他ならぬ貴方さまの声で

嗚呼、所詮わたくしは海に愛された姫

陸の王子さまには
陸の姫君でなくては
相応しくないのです

やはり貴方さまの隣は、
わたくしのものではなかったのです



―――人になりたいと願い
     すべてを投げうった筈なのに、
      何故です
       わたくしは海乙女のままで





そう想った瞬間、
荒れ狂う海は行き場を失くし
両の眼から溢れました

これは、
貴方さまの教えてくださった
涙と云うものでしょうか

海乙女は
涙と云うものを知らぬ生き物です

人間とは隔たった、
嵐に歓喜する一族の末裔

そう、
わたくしは海乙女の姫でありました

いいえ、
もう今は、





―――それでも王子さま、
     どんな時でも貴方さまは
      わたくしの愛しい王子さまでした





王子さま、
貴方さまはこれから運命の姫君と共に
長い時を生きてゆくのでしょう

その運命の姫君がわたくしではなく、
そしてわたくしは
最早消える命ではありますけれども

それが貴方さまのお幸せであり
お望みであるならば、
どうしてわたくしが
阻むことがあるでしょう





―――たった一瞬でも貴方さまを
     弑そうなどと思ってしまった
      わたくしをお許しください





今貴方さまの心臓を貫けば、
貴方さまは
永遠にわたくしのものとなりましょう

ですが
わたくしは思い出したのです

あの嵐の夜、
海に魅入られようとしていた
貴方さまをどうしてお救いしたのかを





―――誰かを愛することと
     独り善がりな言い訳を
      混同する程わたくしは盲目に
       貴方さまをお慕いしておりました





あのままわたくしは貴方さまを抱いて
海の底でこの世の総ての愛の歌を
歌って差し上げる事だって
出来た事でしょう

しかし
陸を統べる民の貴方さまは
光の下にある時こそ
最も美しい輝きを放っていて

あの光の華に照らされる貴方さまを
陸の世界へお返しせねばと
わたくしはつよく思ったのです





―――幸せの在り処を、
     貴方さまの幸せを想えば、
      永遠のような絶望でさえも
       海に溶かす事が出来ましょう





最早
わたくしの内には
貴方さまへの愛おしさのみが
漂っていました

貴方さまに恋させることは
ついに叶いませんでしたが、

並々ならぬ愛を
注いで頂けたわたくしは
とても幸福でした

交わる筈のない世界で
この生に幕を引く海乙女は
愛する王子さまの額に口付けます

唇は望みません

ただ
こんなにも愛しい貴方さまの未来が
希望の光に満たされているようにと
祈る事をどうぞお許しになって

海乙女の姫の祝福と共に、
再び海に魅入られることがないようにと





―――さあ、お別れです、
     然様なら、愛しの王子さま





悲しくないのだと云えば、
嘘になりましょう

この身が泡となる事など
惜しくもないのです、
貴方さまが傷つけられる方が
余程身を抉られるようですもの

わたくしはこの海乙女の持つ
貴方さまと過ごした記憶さえもが
消えてしまうことが悲しいのです

わたくししか知らない貴方さまの記憶は
紛れもなく貴方さまの欠片

それらが泡と共にこの広過ぎる海に沈み
消えてしまう事を思うと
涙が零れていってしまいます

まるでそれらがこの世界から
抜け落ちる事を暗示するかのように





―――わたくしは
     いついつまでも貴方さまを、









赤らんだ空と海の果てより朱が昇る瞬間、
その美しい海乙女の姫は身を投げた

ただ姫の零した涙の粒だけが
空に煌めきながら、
総ては海へと還っていった



【この世界から
貴方の欠片を消失させる事をお許し下さい】




憎しみに駆られて
狂って仕舞いそうな
わたくしを抑えられたのは

最期の一瞬まで
貴方さまの愛してくださったわたくしを
失くして仕舞いたくなかったからなのです



++++++++++



またの名を
【「人魚姫
  (原題:Den Lille Havfrue
            人魚のひいさま)」
                における個人的解釈 】


睦月も過ぎようとして
淋しい雨が窓を叩いております夜更けです

夜分失礼致します
本家管理人、
式桜更夜で御座居ます

半年近く放置して仕舞い
お越し頂いていた皆様には
本当に申し訳御座居ませんでした

オフがゴタゴタして、
なかなか上手く纏まらず、
忙殺される事に
甘んじていたのは事実です

序でに今年も頻度落ちます
……済みません

更新頻度が亀よりも鈍いと云うのに
中途半端なままならば
上げない方がましだと思っている
こんな管理人を呆れながらも
お付き合いくださる皆様の存在が有難く、
かけがえのない私の財産となっています



―――PCで書いていると
長くなってしまうのが難点です

ああ、
これは先頃まで書いていた
論文作成に使用した私的解釈を
一部改変して載せております

つきましては
PCからの閲覧を激しくお奨め致します


それでは、本年もどうぞ御贔屓に
愛はあなたと共に生きる


式桜 更夜 拝


※原作は青空文庫
(http://www.aozora.gr.jp/)に拠る


人に愛させるより
人に恋させることのほうが
遥かに難しいと、思うのです



※2/14改稿済み



●●倒木を愛する彼と彼を愛する牡鹿●● 

2008年08月19日(火) 2時39分



嘗ての僕等の願いは



僕等が只人同士であればと云う事だった



然しそれは決して有り得る筈も無く



また僕等は背負った物を捨てられず



結局此処まで来て仕舞ったんだ



泣き顔が一番美しいと口付けた君は



もうあの頃の君ではなくなった



だが僕もまたあの頃の僕ではなくて



二人が口付けを交わす事は無いけれど



選択は間違っていたとは思わない



二人が幸せである道を選んだのだから



この先誰が君を愛し口付けたとしても



誰が僕と契り添い遂げたとしても



二人は互いを愛しているのだろう



誰だって愛する人の苦しみを望んだりしない



僕等は決断し互いを望む声に応えた



誰よりも互いの幸せを願いながら



【愛しているが故の別離を選ぶ僕等】



今僕は君と笑い合っている
君と交わす熱は至極穏やかだけれど



++++++++++



8月も半ばを過ぎましたが如何お過ごしでしょうか式桜更夜です

愛だけでは生きてゆけない
恋だけでは守ってゆけない
二人だけでは幸せになれない

深く互いを愛しながらも課せられた義務を忘れなかった彼等のお話しでした


式桜 更夜 拜


●●あな蜘蛛を装う蝶々の美しきや●● 

2008年07月30日(水) 2時27分



私は恋がしたいのだ



例えば胸を切り裂く様な恋が



例えば骨の髄まで溶かされる様な恋が



その苦しさに身悶え狂っていたい



その醜さに我を忘れ囚われていたい



そう焦がれていたのだ



貴方に出逢うあの日までは



自分に酔う隙も無い程に貴方を想う



絶え間無い苦しみの焔に巻かれながら



この上無い愛しさに泣き叫ぶ私



嗚呼!私は恋がしたかったと云うのに!



初めて恋に落ちて横たわる私に



貴方は優しくシルヴァーを突き立てた



【恋に焦がれた蕾の末路】



恋に焦がれる自慰世界を失った彼は
今日も落下の快楽を探して
何処かを彷徨い続けるのだろう



++++++++++



難しいテーマに触れて仕舞った笑
お暑う御座居ますね式桜です今晩和。

薄いなあと沁々思うのですが如何せん犯罪に手を染める訳にはゆきませんのでね

それにしてもやぷろぐさんはテンプレの増えたこと増えたこと…

ではまたいづれ。。。



式桜更夜 拝



●●横たわる身分の差と同じ御名の邂逅●● 

2008年06月26日(木) 6時36分



依存為合う僕等に



明日など無いと誰が決めたのだろう



貴方が居なきゃ僕は腐敗してしまう



そう云ったのは君だったね



―――其れ等総ては嘘偽り―――



例え僕等が誤った選択をしていても



総ての選択肢の答えを知る人は居ない



それに僕等はそんな戯言に耳は貸さない



況して君が僕ごときで腐敗などするものか



崩れ落ちるのは、此の僕だ



【確証の無い言葉尻に傷付く】



何とでも云うが良い
生きる事は所詮荊の道だと知っていた



++++++++++



紫陽花が雨露に濡れる時分、御機嫌如何でしょうか式桜です

衝動ですと云う言い訳かな
でも創作SSSなんて閃きものですもの

最近固定設定的になってる2人称のお陰で幅が出なくって困りものです



式桜更夜 拜



●●理解を拒絶する君と僕との百年戦争●● 

2008年06月10日(火) 1時20分



若しも此の星最後の二人になったなら



僕はいつか君を殺めるのだろう



互いに傷付け癒し合う二人



いつか君は二人だけの世界に絶望する



優し過ぎる君は二人の為に涙するだろう



寂しがり屋な君は先を見るのを恐れる



たった一人になるのではないかと



僕が君を置いて逝くのではないかと






若しも此の星最後の二人になったなら



僕は躊躇う事無く君を殺めよう



麗しい君の唇が世界の総てを呪う前に



愁う君を見て居られる程僕は強くない



だが決して心中などしはしないだろう



死して猶君を此の世に晒せようか



何より此の世界から君が消えて仕舞う



君の肉体が滅びたとき



君の存在は記憶にのみ許される



その記憶は最早僕にしか存在しない






若しも此の星最後の二人になったなら



僕は僕等の為に君を殺めよう



誰一人住まうことの無くなった世界



取り残されるのは君じゃなくて良い






若しも此の星最後の二人になったなら



そんな日が来るなんて
     君は知らなくて良いんだ



【片翼の少年達の最期】



もう戦わなくて良いんだ
愛は僕等と共に在るのだから



++++++++++



御久し振りで御座居ます
梅雨の晴れ間如何御過ごしでしょうか

愛は形を知りません
其れ故どれもが愛でありどれも愛ではない

己が求めたものが正しく愛なのだろう


乱筆失礼


式桜 更夜 拝


●●餞の梅花空木と今は亡き君との絆●● 

2008年05月16日(金) 22時00分



耳に付く六弦のステップ



雑踏にも埋もれないカラー



親指に光るシルヴァーリング



僕の右耳を掠める囁き声



白昼夢の中の様な双眸



君を感じさせるモノは何時だって僕に纏わり付いて



僕は余りの呼吸困難に君の消失を願ったが



其れは君への依存症を確定するだけだった



僕の耳朶を親指が玩ぶ癖の有る君は



リングの温度で僕を身震いさせる



―――君の残像がちらつく



―――僕は平静でいられなくなる



燻る炎は此の上無く性質が悪い



熱に浮かされて儘為らないカラダが啼く



―――感情の奔流が止まらない



―――狂って仕舞いたい衝動



もう僕は地獄に堕ちても良い



―――嗚呼どうか囁いて






あの鼓動が、酷く恋しい。



【フラッシュバック】



本能のまま、僕は君を欲す。
此れは愛?其れとも罪?



++++++++++



もうあと1日程でまたひとつ年をとります。
女として年はとりたくなく、何時何時迄も花の17歳でありたいものです。



時の流れ程優しく、また此れ以上の残酷なものは無い。
ただ、誰しも等しく与えられた、ただひとつの平等。



式桜更夜 拝


●●諫言四重奏・死と乙女と野薔薇の棘●● 

2008年05月05日(月) 17時38分



気が付けば深い海溝が横たわって


僕は水の中何とか取り繕おうとした


僕の言葉は確かに溝に落ちて


しかし余計に君達は僕から遠離る


総ての感情は紡いだ瞬間剥離して


僕には敵意の眼差しだけが届く日々


それもいつからだったのか


僕は漸く別離を受け入れた


敵意の中の嫌悪や恐怖を知ったから


だから僕は知らぬ間に狩る


世界が破壊を望むまえに



【集団心理と排除された猫】



孤立を恐れず闇を狩る少年の話。



++++++++++



ちょっと苛々してて不完全燃焼


でも誰もが水中で醜く足掻かねば純白の美しき白鳥にはなれぬ運命


野薔薇の棘は甘く鈍く刺さる