篠原ともえ 絶賛

September 17 [Tue], 2013, 15:50
部屋に向かう。臨時講師用の職員室みたいな所だ。スペースに余裕があるのか、申請したら識の机も用意してくれた。

 講義の日や、図書館が騒々しい時の避難先程度にしか使ってないからそんなに来ない場所でもある。

「おっと。これはまた……」

 思わず声が漏れる。机には結構な量の書類やら手紙類が積まれていた。余裕を持って講義の二時間前に来たのに、目を通すだけでも時間が足りないな、これ。

「凄い量ですな。とりあえず、私が分別しますので必要な物からご覧頂けますか」

[そうしよう。告白の類は要らないから基本処分行きで頼む]

「了解しました」ナイキ ウーブン

 幸い、識の机には数通のラブレターしか無かったので安心して頼める。……ただ、あいつの机の手紙、妙に気合が入っている装丁の物が多くて誰があんなものを寄越すのか、ちょっと気になりもするんだよな。

 おお、減っていく減っていく。

 無秩序に積まれた紙どもが綺麗に仕分けられていく。

 誰かの感嘆の声が聞こえる。まあ、今日講義のある他の講師だろう。ふふふ、羨ましいだろう。しかし識はウチの子だからやらんよ?

 案の定、捨てるコーナーが一番多い。ふざけたプロポーズもここまで来ると最早立派な嫌がらせだよなあ。

 僕が見るべき書類もいくつか回ってきているのでチェックを始める。

 ええっと。生徒の受講願い、か。今あるのは殆どこれだった。

 そう言えば事務の人に言われていたな。開講してからしばらくすると、受講願いを受理することで講義を受ける生徒を選べるって。人気講師以外にはあんまり意味は無くて全部オーケーにするから形骸化する事が多いんだとか。

 でも僕には嬉しい。明らかに力が無かったり別の思惑が見える生徒には来てもらっても困るから。書類の記入事項で弾けるなら、有難い。

 ……女の子多いなあ。専攻や得意分野も僕とまるで関係無いのが一杯だ。こういうモテ方は本当に結構です、と。

 はい、捨て。これも捨て。この子もいらない、と。あ、男の子だ。惜しい、もう少し鍛えてからおいでと。傍から見ればさぞやモテモテに見えるんだろうなあ。生徒集めに苦労している先生達からすると却下に印をつけていく僕のやっていることは異常に見えるかも。僕も生徒数現在五人の不人気講師だしね。

 ん? 補助講師願い? なんぞこれ?

 内容を見ると、僕に補助講師として講義に同席して欲しいという書類のようだ。忘れていた、僕は二コマまで補助として講義に参加できるんだった。やる心算も無かったからなあ。

 講義内容は、と。

 格闘術。僕は魔術師で商人っていう分類なんですけど。虐めか?

 斧術。斧って興味が無い訳でも無いけど、以下同文。

 回復製薬実技。識が欲しいってことですね。

 リミア王国史。意味がわからん。ナイキ スニーカー ハイカット

 碌なもんがないな。

 リミア王国史のを他のと同様に脇に置くと溜め息一つ。まあ、詳細を見た訳じゃないから補助講師の書類は一応持ち帰るか。

 また受講願いか。ええっと今度のは?

 あ。見つけた。

 シフ=レンブラント。ユーノ=レンブラント。

 レンブラントさんの娘さんたち、だよな。もう復学してたんじゃないか。噂なんていい加減なものだな。

 いや、違う。今日から復学なんだ二人とも。僕の講義が復学一発目になるんだな。それじゃあ、今日は少し甘くやるか。リハビリも必要だろうし。

 でも今回は事前に説明したお楽しみ講義だ。申請も受理されているし……。他の生徒で参加させても良いと思うのは一人だけだし、新しく受講する三人はいっそ分けて僕が見るか。
http://www.shoessresult.com
 
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