私は滝ツアーを終えて、
さんはダイビングを終えて
濡れた水着から乾いた水着に着替える。
「水着着て来いって、水が跳ねて濡れるとかいう感じかな?」
「うーん、どうだろう。ラフティングした時は川だけど結構濡れたよ」
いずれにしても私は
さんにお任せで、ツアー詳細を見てもいない。
19時に車が迎えに来て、途中のホテルで男女を乗せてから
パラオプランテーションリゾートというホテルに着く。
パラオには「パラオパシフィックリゾート」と
「パラオプランテーションリゾート」という二つのPPRがある。
「パラオパシフィックリゾート」はバリ島で例えて言うなら
ヌサドゥアのプライベートビーチ付きホテル。
今回の「パラオプランテーションリゾート」は、ウブドのコテージ・ホテル。
多分日本資本だと思われる。
途中のホテルで車に乗って来た男女は、ホテルのジャングルバーに飲みに来たらしい。
「あの服装(サマードレス)でカヤックするのかなーと思ったわー」
「飲みに来たんだね。(笑)」
パラオの交通機関はタクシーと自家用車。
夜だけ主だったホテルやレストランを回るシャトルバス(有料)があるが、
公共のバスなどはないので、大抵の店は送迎をしてくれる。
半屋外のフロントで待っていると、今日のカヤックのガイドが現れた。
名前はDくん。某野球選手と同じ名前。(注:パラオ人です)
フロントから階段を下りて行くと、マングローブの林の中に船着き場があった。
最初に壁に描かれた地図の前で、今夜のコースの説明を受ける。
マングローブの林を抜けて、島が点在する湾へ出て行く。
全部で2時間くらいだそうだ。
「ここ、スノーケリングポイントね」
あ
夜でもスノーケリングするんだ…。
だから水着なのね…。
説明が終わると、地上でオールを持ち、漕ぎ方の講習。
2人で縦一列に並んで、パドリングの練習をする。
まっすぐ進む、右に曲がる、左に曲がる、止まる…
大丈夫かしら。出来るかしら…どきどき
救命胴衣を身に着けて、さあ出発。
一人一個の懐中電灯がある。
2人乗りカヤックの前は私、後ろは
さん。
ガイドのDくんは一人でカヤックに乗り、少し前方から私達に色々指示をしてくれる。
「み~ぎ」
「ひだーり」
「まっすぐ~」
「ストップ、ストップ~!!」
船着き場を出てすぐは細い水路。
両脇はマングローブの林。
灯りは足元に固定された懐中電灯だけ。
少し前を行くDくんのライトを追いかけて漕ぐ。
真黒なマングローブの木が周囲からトンネルのように覆いかぶさっている。
私も
さんも嬉しくて嬉しくて
テンションアゲアゲ
「リアルジャングルクルーズだね
」
「うん、いいねぇ。ワニが出るかな
」
楽しくてたまらない。
でも、まだ漕ぎ方が下手くそだし、チームワークも合わず、
マングローブの木に激突・・・。
「バック、バック、みーぎ、ひだーり、ひだーり」
マングローブの林を抜けると内海に出る。
水面は湖のように波がない。
小さな島の近くに沈船があった。
Dくんがライトで船を照らしてくれる。
周囲は真っ暗だけど、水は澄んでいるのと、
比較的浅い所に沈んでいるので船の全景が見える
第二次世界大戦当時の日本の船だそうだ。
ミクロネシアは激戦地だった。
パラオ周辺には沢山の船や零戦が沈没しているのだ。
Dくんが、ロックリリーの白い花を摘んで私達にくれた。
「みみにさして」
きゃーん、ステキ
これだけで、惚れてしまいそうになる。
ロックリリーの和名は「ヤエヤマクチナシモドキ」
パラオの国花だそう。
やがて、湾の真ん中まで出ると、Dくんがライトを消すように言う。
空を眺めると
す、すごい…
無数の星が瞬く天の川が、真っ暗な夜の海の上に横たわっていた。
しばらくカヤックの上に横たわって黙って満天の星空を見上げる。
Dくんも隣のカヤックで横たわって空を仰いでいる。
「あ!流れ星!!」
「ミエタ?」
「え?見えないよ。」
「あ、また流れ星!」
「え?何で、私見えないよ!」
カヤックの周りの水面をDくんが手でかきまわすと、
夜光虫がキラキラと、光の粉みたいに水中を舞う。
星といい、夜光虫といい、
きれい…きれいすぎる
。
「皆、来れば良かったのにねー」
本当にそうだよ。皆来れば良かったのに…。
Dくんが周囲をライトで照らすと海老とイワシが水面を四段跳びくらいで跳ねている。
それも無数に。
わー、面白い~!!
また、しばらくカヤックを漕ぐ。
どうも私の後方で懐中電灯のライトが周囲を
右へ左へとせわしなく照らしている。
どうやら水面を飛ぶ海老とイワシに夢中になっているらしい。
おーい、
さん、漕いでる??
やがて、水上東屋に着いた。
周囲の海で先に来ていた人々がスノーケリングをしていて、
真っ暗な海の中のあちこち水中ライトの光がチラチラしている。
「スノーケリングポイントね」
「ええっ
スノーケリングするのっ
」
「ええっ
って、こっちがええっ?だよ・・・
さっき地図見ながら説明して貰ったでしょ?聞いてなかったの?」
「聞いてたよ。昼間はここでスノーケリングするんだなあと思ってたの」
私達2人のやりとりを不思議そうに眺めながら
Dくんがフィンとマスクを持って来てくれる。
「アタシ達ダイバーだからいいけど、普通の人は夜のスノーケリングなんて戸惑うんじゃないかな」
黙々と支度を始め、救命胴衣を脱ぐ私達にDくんは心配そうに尋ねる。
「ヌグノ?」
脱ぐよ。だって、着てたら潜れないじゃん…
水中ライトを片手に海に潜る。
水深5mくらいの珊瑚の間で魚達が眠ったまま浮かんでいる。
さっき水面を飛んでいた海老もいた。
5~6cmくらいの細い白い海老。
心配なのか、Dくんはすごい至近距離にいるので、
私は潜る時に何度も、フィンで思いっきりDくんを蹴飛ばしてしまった。
ごめんね。痛かったよね?
「したにトビウオいるよ~。ねてる」
水面でDくんが教えてくれる。
でも素潜りで潜るには結構深い所で、
私は耳抜きが上手く出来なくて良く見えなかった。
桟橋に上がると、Dくんがバスタオルと温かいお茶を手渡してくれる。
「ねえ、夜光虫って英語で何て言うの?」
「planktons」
「うっそー、なんか特別な名前あるでしょう?」
「ないよ、ほら見てごらん。
(海面を手でかき混ぜてライトで照らしながら)
この小さな点々が夜光虫だよ。プランクトンだよ!」
お茶を飲み終え、私達は帰路に着く。
Dくんは、私達二人をカヤックに乗せるのを手伝い、
お茶のポットやスノーケリングセット、タオルなどを自分のカヤックに積み込み
東屋の電気を消して再び湾を漕ぐ。
しまった。今度は
さんを前に乗せて、
私が後ろで楽しようと思ったのに、また、前に乗ってしまった
それでも行きに比べれば何となく、
2人のコンビネーションもいい感じになって来たような気がする。
・・・と思ったのはほんの一瞬で、やっぱり私達はあんまり協力体制が取れず、
私達のカヤックはDくんのカヤックからだいぶ離れてしまったのだった。
Dくんがオリオン座の三つベルトを教えてくれる。
「そんなの知ってるよ~。南十字星ってどれだろうね。」
「Dくん、ザサザンクロスはどれ?」
「I'm looking for...」
結局見つからずじまいだったらしい。
Dくんはそれっきり南十字星の話題には触れなかった。(笑)
でもナイトカヤックは最高だった。
翌日、私は再びこのホテルを訪ねた際に、
ホテルの日本人スタッフが、新月だったと教えてくれた。
道理でこんなに星が綺麗に見えた訳だ。

「私達ってすごく運がいいね~」
と言ってたら、オーナーが、
「新月を狙ってわざわざダイビングに来たんです!」
と、偉そうに言う。
だって、・・・アタシ、ダイビングしに来たんじゃないもん。
さんが、オプショナルツアーのパンフレットをめくりながらのんびりと言う。
「あ、ここにスノーケリングって書いてあった!」
ふふふ。
さんらしい。
でもスノーケリングがついてて楽しさ倍増だったよ。
やっぱ、アタシって全てが上手くいく。
ラッキーな星の下に生まれてるのね~

夜光虫はホテルに戻って辞書を引いたら
「Noctiluca scintillans=夜光虫」
…わかんないね
。
やっぱ、プランクトンズでいいよ。
ね、Dくん
【今日の格言】
君の瞳に乾杯
素敵な夜だったわ…
さんはダイビングを終えて濡れた水着から乾いた水着に着替える。
「水着着て来いって、水が跳ねて濡れるとかいう感じかな?」
「うーん、どうだろう。ラフティングした時は川だけど結構濡れたよ」いずれにしても私は
さんにお任せで、ツアー詳細を見てもいない。19時に車が迎えに来て、途中のホテルで男女を乗せてから
パラオプランテーションリゾートというホテルに着く。
パラオには「パラオパシフィックリゾート」と
「パラオプランテーションリゾート」という二つのPPRがある。
「パラオパシフィックリゾート」はバリ島で例えて言うなら
ヌサドゥアのプライベートビーチ付きホテル。
今回の「パラオプランテーションリゾート」は、ウブドのコテージ・ホテル。
多分日本資本だと思われる。
途中のホテルで車に乗って来た男女は、ホテルのジャングルバーに飲みに来たらしい。
「あの服装(サマードレス)でカヤックするのかなーと思ったわー」
「飲みに来たんだね。(笑)」パラオの交通機関はタクシーと自家用車。
夜だけ主だったホテルやレストランを回るシャトルバス(有料)があるが、
公共のバスなどはないので、大抵の店は送迎をしてくれる。
半屋外のフロントで待っていると、今日のカヤックのガイドが現れた。
名前はDくん。某野球選手と同じ名前。(注:パラオ人です)
フロントから階段を下りて行くと、マングローブの林の中に船着き場があった。
最初に壁に描かれた地図の前で、今夜のコースの説明を受ける。
マングローブの林を抜けて、島が点在する湾へ出て行く。
全部で2時間くらいだそうだ。
「ここ、スノーケリングポイントね」あ
夜でもスノーケリングするんだ…。だから水着なのね…。
説明が終わると、地上でオールを持ち、漕ぎ方の講習。
2人で縦一列に並んで、パドリングの練習をする。
まっすぐ進む、右に曲がる、左に曲がる、止まる…
大丈夫かしら。出来るかしら…どきどき

救命胴衣を身に着けて、さあ出発。
一人一個の懐中電灯がある。
2人乗りカヤックの前は私、後ろは
さん。ガイドのDくんは一人でカヤックに乗り、少し前方から私達に色々指示をしてくれる。
「み~ぎ」
「ひだーり」
「まっすぐ~」
「ストップ、ストップ~!!」船着き場を出てすぐは細い水路。
両脇はマングローブの林。
灯りは足元に固定された懐中電灯だけ。
少し前を行くDくんのライトを追いかけて漕ぐ。
真黒なマングローブの木が周囲からトンネルのように覆いかぶさっている。
私も
さんも嬉しくて嬉しくて
テンションアゲアゲ
「リアルジャングルクルーズだね
」
「うん、いいねぇ。ワニが出るかな
」楽しくてたまらない。
でも、まだ漕ぎ方が下手くそだし、チームワークも合わず、
マングローブの木に激突・・・。
「バック、バック、みーぎ、ひだーり、ひだーり」マングローブの林を抜けると内海に出る。
水面は湖のように波がない。
小さな島の近くに沈船があった。
Dくんがライトで船を照らしてくれる。
周囲は真っ暗だけど、水は澄んでいるのと、
比較的浅い所に沈んでいるので船の全景が見える
第二次世界大戦当時の日本の船だそうだ。
ミクロネシアは激戦地だった。
パラオ周辺には沢山の船や零戦が沈没しているのだ。
Dくんが、ロックリリーの白い花を摘んで私達にくれた。
「みみにさして」きゃーん、ステキ

これだけで、惚れてしまいそうになる。
ロックリリーの和名は「ヤエヤマクチナシモドキ」
パラオの国花だそう。
やがて、湾の真ん中まで出ると、Dくんがライトを消すように言う。
空を眺めると
す、すごい…
無数の星が瞬く天の川が、真っ暗な夜の海の上に横たわっていた。
しばらくカヤックの上に横たわって黙って満天の星空を見上げる。
Dくんも隣のカヤックで横たわって空を仰いでいる。
「あ!流れ星!!」
「ミエタ?」
「え?見えないよ。」
「あ、また流れ星!」
「え?何で、私見えないよ!」カヤックの周りの水面をDくんが手でかきまわすと、
夜光虫がキラキラと、光の粉みたいに水中を舞う。
星といい、夜光虫といい、
きれい…きれいすぎる
。
「皆、来れば良かったのにねー」本当にそうだよ。皆来れば良かったのに…。
Dくんが周囲をライトで照らすと海老とイワシが水面を四段跳びくらいで跳ねている。
それも無数に。
わー、面白い~!!
また、しばらくカヤックを漕ぐ。
どうも私の後方で懐中電灯のライトが周囲を
右へ左へとせわしなく照らしている。
どうやら水面を飛ぶ海老とイワシに夢中になっているらしい。
おーい、
さん、漕いでる??やがて、水上東屋に着いた。
周囲の海で先に来ていた人々がスノーケリングをしていて、
真っ暗な海の中のあちこち水中ライトの光がチラチラしている。
「スノーケリングポイントね」
「ええっ
スノーケリングするのっ
」
「ええっ
って、こっちがええっ?だよ・・・
さっき地図見ながら説明して貰ったでしょ?聞いてなかったの?」
「聞いてたよ。昼間はここでスノーケリングするんだなあと思ってたの」私達2人のやりとりを不思議そうに眺めながら
Dくんがフィンとマスクを持って来てくれる。
「アタシ達ダイバーだからいいけど、普通の人は夜のスノーケリングなんて戸惑うんじゃないかな」黙々と支度を始め、救命胴衣を脱ぐ私達にDくんは心配そうに尋ねる。
「ヌグノ?」脱ぐよ。だって、着てたら潜れないじゃん…

水中ライトを片手に海に潜る。
水深5mくらいの珊瑚の間で魚達が眠ったまま浮かんでいる。
さっき水面を飛んでいた海老もいた。
5~6cmくらいの細い白い海老。
心配なのか、Dくんはすごい至近距離にいるので、
私は潜る時に何度も、フィンで思いっきりDくんを蹴飛ばしてしまった。
ごめんね。痛かったよね?
「したにトビウオいるよ~。ねてる」水面でDくんが教えてくれる。
でも素潜りで潜るには結構深い所で、
私は耳抜きが上手く出来なくて良く見えなかった。
桟橋に上がると、Dくんがバスタオルと温かいお茶を手渡してくれる。
「ねえ、夜光虫って英語で何て言うの?」
「planktons」
「うっそー、なんか特別な名前あるでしょう?」
「ないよ、ほら見てごらん。(海面を手でかき混ぜてライトで照らしながら)
この小さな点々が夜光虫だよ。プランクトンだよ!」
お茶を飲み終え、私達は帰路に着く。
Dくんは、私達二人をカヤックに乗せるのを手伝い、
お茶のポットやスノーケリングセット、タオルなどを自分のカヤックに積み込み
東屋の電気を消して再び湾を漕ぐ。
しまった。今度は
さんを前に乗せて、私が後ろで楽しようと思ったのに、また、前に乗ってしまった

それでも行きに比べれば何となく、
2人のコンビネーションもいい感じになって来たような気がする。
・・・と思ったのはほんの一瞬で、やっぱり私達はあんまり協力体制が取れず、
私達のカヤックはDくんのカヤックからだいぶ離れてしまったのだった。
Dくんがオリオン座の三つベルトを教えてくれる。
「そんなの知ってるよ~。南十字星ってどれだろうね。」
「Dくん、ザサザンクロスはどれ?」
「I'm looking for...」結局見つからずじまいだったらしい。
Dくんはそれっきり南十字星の話題には触れなかった。(笑)
でもナイトカヤックは最高だった。
翌日、私は再びこのホテルを訪ねた際に、
ホテルの日本人スタッフが、新月だったと教えてくれた。
道理でこんなに星が綺麗に見えた訳だ。

「私達ってすごく運がいいね~」と言ってたら、オーナーが、
「新月を狙ってわざわざダイビングに来たんです!」
と、偉そうに言う。
だって、・・・アタシ、ダイビングしに来たんじゃないもん。
さんが、オプショナルツアーのパンフレットをめくりながらのんびりと言う。「あ、ここにスノーケリングって書いてあった!」
ふふふ。
さんらしい。でもスノーケリングがついてて楽しさ倍増だったよ。
やっぱ、アタシって全てが上手くいく。
ラッキーな星の下に生まれてるのね~


夜光虫はホテルに戻って辞書を引いたら
「Noctiluca scintillans=夜光虫」
…わかんないね
。やっぱ、プランクトンズでいいよ。
ね、Dくん

【今日の格言】
君の瞳に乾杯

素敵な夜だったわ…
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マチコさん
