愛知女子高生殺害 発生から2年 県警は不審者掘り起こし(毎日新聞)

May 07 [Fri], 2010, 12:15
 愛知県豊田市の女子高生殺害事件は2日で発生から2年を迎えた。事件当時、現場周辺の不審者情報を各自治体が共有できなかった反省などを踏まえ、県警や教育委員会は、子どもや女性を狙った犯罪抑止に向けて情報の掘り起こしなどに取り組んでいる。また県警は新たに声かけ行為などへの指導や警告を実施し、09年度の性犯罪認知件数が前年度比で約2割減るなど効果も出始めている。【山口知、沢田勇】

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 ◇県警が「子ども・女性被害防止対策室」設置

 県警は09年4月に「子ども・女性被害防止対策室」を設置し、声かけやつきまといなどを性犯罪の前兆的事案と定義。絵本仕立ての防犯冊子2万5000冊を作成・配布▽名古屋市で防犯セミナーを2回開催−−するなどして積極的な通報を市民に呼びかけた。

 その結果、同事案の09年度認知件数は前年度比2.5倍の約2600件に急増。指導・警告は、2月に春日井市の公園で女子児童が無職男性に声をかけられた事案など187件に上った。また同室の活動で逮捕・補導されたのは、1月にJR名古屋駅で飲食店店員の男が女子高生のスカートをハサミで切って器物損壊容疑で逮捕された事件など138件。取り組みの結果、県全体の子どもや女性を対象にした強制わいせつなど性犯罪の認知件数は、08年度の728件に対して09年度は592件に減った。

 ◇不審者情報、基準設け全県伝達

 一方、県教委は事件当時、現場周辺の不審者情報が自治体間で共有されなかったことや、不審者が車などで移動している場合は広域的な対応が必要なことを踏まえ、08年7月に不審者情報の提供システムを改正した。

 以前は現場の市町村教委から県へ報告すべき「緊急情報」に明確な基準はなかったが、(1)不審者が児童生徒の体に触れた(2)刃物を所持−−などの基準を設けたうえ、県から近隣市町村にだけ伝えていた情報を全県に拡大。さらに緊急情報以外も、これまで現場の市町村から管内と近隣の公立小中学校だけに伝わっていた情報をすべての学校に伝えることにした。

 各市町村教委に09年度に寄せられた不審者情報は1280件。このうち「いきなり殴られた」「自転車に乗っていたら引き倒された」など19件が緊急情報として、県教委を通じ県内の全学校に提供された。

 県教委健康学習課は「一歩間違えば豊田の事件のような被害が出てもおかしくない。不審者情報は積極的に情報提供していきたい」と話している。

 ◇ことば・豊田女子高生殺害事件

 08年5月2日、愛知教育大付属高校1年、清水愛美(まなみ)さん(当時15歳)が下校途中に行方不明になり、翌3日早朝、自宅近くの豊田市生駒町の田で遺体で見つかった。事件は犯人逮捕につながる有力情報の提供者に上限300万円を支払う公費懸賞金制度の対象に指定されている。

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