中古でも恋がしたい! 8

August 12 [Mon], 2013, 15:27
っている――いわゆる、アニメや漫画でよく見るようなツインテールになっていた。
 その上、茶髪に染められていた髪は、艶のある黒へと変貌を遂げている。
 よく見ればピアスも付けていない。
 ……正直、|リアル《現実》では類を見ないほど俺の好みではあった。
 教室が、いつもとは違う光景に包まれて、妙な空気が形成されつつある。
「………」
 綾女が教室を鋭い目で睥睨した。
 顔に、こっちを見るなと書いてある。
 ……こういうのを見ると、ああ、綾女だなぁって思う
 皆は一斉に目を逸らして、慌ただしく今まで通りに過ごし始めた。
 会話が再開されると「今日はいい天気ね」などと聞こえてくる。曇りだぞ。
 予習していたやつなんか教科書が逆さまだ。それで読めるならある意味スゴイ。
 全員、動揺しすぎである。
「お、おい、新宮……!」
 外崎に肩を掴まれ、綾女から強制的に目が逸れた。
 ……どうやら俺も相当動揺していたらしい。
 まさか目を逸らすのを忘れるなんて……! 注:アルピニスト カルティエ
 教室内を視線だけで制圧した綾女は、教室内にずんずんと入ってくる。
 そして、昨日と同じように俺の前で止まり、これまた昨日と同じように俺を見下ろした。
 な、なんで……!?
「お、おはよう……」
 いきなりの声に、脳の認識が追いつかない。
 綾女が言った。まずは、この事実を理解する。
 目だけで周囲を見渡すが、どう考えても俺に言っていた。
「おは、よう」
 俺もどうにか挨拶を返す。
 挨拶されれば返さないといけないだろうし、そもそも無視や聞こえないフリなどしたら、とてもマズい事態に陥りそうな気がするし……。
 すると、綾女は戸惑ったような表情となる。
 戸惑いたいのはこっちだ……!
 何だ? 何が起こっている?
 しかし、そこでさらに恐ろしい事態が起こる。
「お、お前のことなんか、全然好きじゃないんだからなっ!」
 これも綾女が言った。
 間違いなく俺に。
 わからない。意味がわからない。
 そして綾女は、俺の返答を待つことなく、そそくさと自分の席へと向かう
 教室のクラスメイトたちは、誰もが先ほどの台詞を聞こえなかったフリをしていた。
 まさに、触らぬ神になんとかである。
「反応しろよ」と外崎に視線で訴えた。
「ふざけんな、バカ」と視線で返される。
 シーンと、静寂が訪れた。隣のクラスの話が聞こえてくるぐらいに。
 その上、誰もが息を潜めるようにしてい
  • URL:http://yaplog.jp/wu296228313/archive/78
Comment
小文字 太字 斜体 下線 取り消し線 左寄せ 中央揃え 右寄せ テキストカラー リンク 絵文字 プレビューON/OFF
画像認証  [画像変更]
画像の文字 : 
利用規約に同意
 X 
禁止事項とご注意
※本名・メールアドレス・住所・電話番号など、個人が特定できる情報の入力は行わないでください。
「ヤプログ!利用規約 第9条 禁止事項」に該当するコメントは禁止します。
「ヤプログ!利用規約」に同意の上、コメントを送信してください。
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:Rolra-wu
読者になる
2013年08月
« 前の月  |  次の月 »
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新コメント
ヤプミー!一覧
読者になる
P R
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ
http://yaplog.jp/wu296228313/index1_0.rdf