想いは頂点の先へvol.34 

December 21 [Sat], 2013, 0:28
第34節 vs鹿島(A) ○2-0 勝ち点63
19勝6分9敗 優勝

人事を尽くして天命を待った。
試合終了からしばらく、カシマスタジアムを覆った静寂。
そして、訪れた歓喜の時。
最後の最後、勝利の女神は広島に微笑み、史上4チーム目の連覇を果たした。

去年とは違う喜び、実感が湧いてくるまで時間がかかったのは、寿人の言う「信じられない」想いからだったのかもしれない。


試合前、ゴール裏の裏で広島サポが唄うHiroshima Nightを聴きながら、期せずしてモチベーションが高まる。

勝つ他に優勝の道はない両チーム。
優勝には大勝が必要だった鹿島が立ち上がりから猛攻を仕掛けると思いきや、現実的な戦いを選択。
予想とは裏腹に広島がポゼッションを高め、主導権を握って試合を進める。

開始早々、CKから水本のヘッド、ミキッチのクロスに寿人と際どい場面をつくる。
対する鹿島は、大迫にボールを集めて機を伺う。
しかし、西のクロスに大迫がヘッドで合わせたシーン以外は、広島の集中した守備を前にチャンスを作れずにいた。

幾分、広島ペースで試合が進む中、ついに広島が先制点をあげる。
35分、石原
相手陣内で小笠原からカズがボール奪取。
カズから石原、そして高萩にパスが渡る。
寿人がPAを横切るように走って出来たスペースに走り込む石原へ、高萩がアウトサイドでスルーパス。
これを受けた石原がGKの位置を見て冷静にループシュート。
これがゴールに吸い込まれて、先制。

そして、前半アディショナルタイム。
試合の趨勢を大きく左右する出来事が起こる。
深い位置からドリブルで持ち上がった塩谷を大迫が後方からトリッピング。
やや厳しい判定にも見えたが、これがこの日2枚目のイエローを誘発して退場。

先制したことはもちろん、思わぬ形で数的優位を得て前半を終えたことで、広島に大きな勇気と精神的余裕を得たことは想像に難くない。

ハーフタイム、場内に各地の経過が流れる。
マリノス対フロンターレはスコアレスで前半終了の報。
引き分け以下で優勝が転がりこんでくる状況だっただけに、にわかに期待が膨らみ始めた。

しかし、後半は10人の鹿島が勇気を持って前へ出たことから主導権を握り、広島は守ってカウンターを狙う展開。
前半同様、堅い守備で耐えるとお誂え向きのカウンター炸裂。

80分、石原
ファンソッコが持ち上がってミドルを狙うが、相手に当たったこぼれを青山が拾って右サイドの清水へ。
中の状況が見えていた清水が、丁寧にグラウンダーのクロスを送ると走りこんだ石原がダイレクトでゲット。

その後も交代出場の野津田がポスト直撃のシュートを放つなど、追加点を貪欲に狙いながら時間を進める。
今期15試合目の完封勝利で締めて、その時を待った。


連覇。
シーズン前、目標として口にはすれど現実的な目標とは言えなかった。
目立った補強もなく、序盤はACLと並行の過密日程とケガ人の続出で思うように勝ち点を積み上げることができず。
ACLの敗退によってリーグに集中できる環境になった後で9試合負けなしで盛り返したものの、後半戦に入ると、上位対決をことごとく落とす。
事実、優勝を争った横浜FMと浦和には今期勝ち点を挙げられていない。
極めつけは、第32節 C大阪戦の敗戦。
しぶとく粘っていたが、ついに万事休すかと思えた。
そこからブレることなく2連勝を果たし、シャーレを目前にした横浜FMの失速も手伝って奇跡の連覇達成。

昨年にはなかった連敗を喫し、諦めてもおかしくない状況下でも下を向くことなく戦い続けた。
昨年よりも勝ち点が少ない、傑出したチームがなかったから広島が優勝を拾えた。
そんなネガティブな外野の声も聞こえてくるが、それでも勝った者が強い。
この連覇は、初優勝の去年とはまた違う価値がある。
連覇のその先へ。
歴史的瞬間をその目に焼き付けて、鹿島しかなし得ていない3連覇へ向けて旅路は続く。

想いは頂点の先へvol.33 

December 07 [Sat], 2013, 13:47

第33節 vs湘南(H) ○1-0 勝ち点60
18勝6分9敗 2位


他力本願の立場に変わりないものの、連覇の可能性をつないだ。
ここまでくれば、何かが起こることに期待せずにはいられない。
まずは目の前の試合に勝つ。それ以外に道はない。


前節、降格の決まった湘南を相手に立ち上がりから主導権を握る広島。
前からハイプレスをかける湘南を冷静にいなすと効果的なサイド攻撃に活路を見出す。


塩谷のアーリークロスに石原、
ミキッチのクロスを石原が胸トラからボレー、
青山のスルーパスに反応した寿人がターンしてPA内で倒されるも、ノーホイッスル。


決定機を作るものの、湘南の粘り強さを前にゴールを割れない。
しかし、この男がついに均衡を破る。


36分、青山
粘った塩谷のボールを受けると、するする持ち上がってバイタルに侵入。
DFをワンフェイクで交わして、素早く右足一閃。
地を這うような鋭いシュートが突き刺さって、先制。
今シーズン限りで引退を表明した中島に贈るゴールセレブレーションをスタメン全員で披露。


その後もポゼッションを高めて、守備面でもほとんど危ない場面を作らせることなく前半を終える。


後半も主導権は広島。
前半同様、右からの攻撃を中心に決定機を創出。
特に塩谷の上がりが効果的で秀逸。


ミキッチのクロス、石原、青山の落としを高萩がラストパスを狙うも寿人に通らず。
青山のクロスに寿人がヘッドで合わせてネットを揺らすもオフサイド。
塩谷のオーバーラップからのループシュートは枠外。


次々とチャンスを作るものの追加点は奪えず。
それでも、安定感抜群の守備でクリーンシート。
完封でホーム最終戦を飾った。


マリノスが新潟に敗れたことで、勝ち点差が2に縮まって最終戦を迎えることになった。
さらに得失点差で上回っているため、マリノスが引き分け以下に終われば優勝を手にすることができる。


しかし、その前提には鹿島戦での勝利が必須。
人事を尽くして天命を待つ。
とにかくこれまでと変わらず、目の前の試合に集中して勝利をつかみたい。
勝たなきゃ何も起こらない。。

想いは頂点の先へvol.32 

December 01 [Sun], 2013, 12:21
第32節 vsC大阪(A) ×0-1 勝ち点57
17勝6分9敗 3位

事実上の終戦。
可能性はわずかに残るものの、連覇への道は非常に厳しくなった。

互いに勝ち点3が必須の一戦は、その意気込みとは裏腹に堅い入りを見せる。
どちらもボールロストからの切り替えが早く、得意な裏への一発は影を潜める。
それでも、ポゼッションで勝る広島が主導権を握ると惜しい場面を創る。

スコアレスで前半を折り返すと、
後半開始から徐々に試合が動き出す。

高萩のスルーパスに抜け出した寿人が左足を振り抜くがバーの上。
シュートまで余裕がありすぎて考えてしまったのか、DFが体を張ったこともあったがらしくないミスだった。
ここ数試合、ゴールのないエースの苦悩は続く。

この試合最大の決定機を逸した直後、セレッソの巧みなパスワークから先制を許す。

52分、シンプリシオ
ハーフカウンターからバイタルに侵入を許すと、細かいパス回しから柿谷にボールが入る。
シュートモーションから裏のシンプリシオへ絶妙なスルーパスを通す。
これを受けたシンプリシオが冷静に流し込んで、セレッソが先制。

先制されて攻撃のギアを上げる広島。
ゴール前の混戦から高萩にこぼれるが、シュートがヒットせず。
高萩の巧みなボールコントロールから、青山がフリーで撃つも枠外。

再三のチャンスも前半同様にことごとくシュートが枠に飛ばず、最後の波状攻撃もミキッチの宇宙開発で試合終了。

虎の子の1点を守り切られて、終了のホイッスルを聞いた。
ピッチに膝をつき、倒れこむ選手達の姿にこの一戦を落としたことの意味の大きさを物語った。

可能性は限りなくゼロに近づいてしまった。
それでも可能性がある限り、最後まで諦めない姿を見たい。
そして、奇跡の大逆転を願う。

想いは頂点の先へvol.31 

November 17 [Sun], 2013, 21:43
第31節 vs柏(A) △1-1 勝ち点57
17勝6分8敗 3位

序盤から主導権を握り、決定機を連発、先制されながらもすぐに追いついて波状攻撃。
何が何でも勝ち取らなければいけない、勝ち点3は目前にあったのだが。。

気温20度、しかし不規則に吹く強い風が肌寒さを誘う。

試合開始から積極的前へ出る広島。
塩谷の弾丸FKがポストに弾かれ、石原が押し込むがDFが寸前でクリア。
ミラーゲームを仕掛ける柏に対して、流動的なポジショニングで的を絞らせない。
柏の攻撃も散発的で、危なかったのはアディショナルタイムに打たれたレアンドロのミドルくらい。

そして、終了間際にビッグチャンス。
相手CKのこぼれを拾ったミキッチからカウンターアタック。
粘って、高萩につなぐとドリブル突破でPA内へ侵入、
寿人がラストパスを押し込むが、惜しくもオフサイドの判定で好機を逸する。
何度も柏ゴールに迫るもののゴールは奪えず、前半を終える。

後半も前半と変わらない展開で、専守防衛の両チーム。
若干、柏がボールを持つ時間が増えるものの互いに決定的な場面を作れない。
しかし、ワンチャンスを生かした柏がゲームを動かす。

74分、太田
FKの流れから、茨田がゴール前へロングボールを送ると、競った谷口の落としに太田が反応。
胸トラップからの素早いシュートで西川の脇を破って先制。

追いかける展開、さらに勝ち点3を是が非でも取りたい広島が猛攻を仕掛ける。

79分、青山
右サイドでミキッチが突破、高萩へショートパス。ヒールで中に流すと走り込む青山の足元へ。
インサイドでコースを狙って右足を振り抜くと左ポストの内側に当たってゴールへ、同点。

さらに前へ出る広島。
奪って鋭いカウンターを連発。
右をオーバーラップしたファンソッコのミドルは菅野のファインセーブ。
左サイドに代わって入った山岸の突破からゴール前でFKを獲るも実らず。
CKからニアで合わせたカズのヘッドは菅野の正面。
左サイドを駆け上がった、青山のクロスに石原が合わせるも枠外。

波状攻撃から幾度も決定機を創出したものの、逆転までいけず。
首位・マリノスが敗れ、2位・浦和が引き分けたことで痛い引き分けにはなったが、首位との勝ち点差が縮まったことは不幸中の幸い。
まだツキがあると思いたい。
ラスト3試合、難敵が続くがここまでくると相手は関係ない。
3連勝で天命を待つ。

想いは頂点の先へvol.30 

November 05 [Tue], 2013, 23:36
第30節 vs仙台(H) ◯1-0 勝ち点56
17勝5分8敗 3位

この時期は結果が全て。
何とか優勝争いに踏みとどまる勝ち点3を得た。

序盤からボールを保持して積極的に攻め立てる。
立て続けに決定的なチャンスを迎えるが、シュートがことごとく枠外。
仙台はビルドアップ段階でのミスが目立つ。
チャンスらしいチャンスは、千葉の軽い対応からウィルソンが抜け出した場面くらい。

前半のスタッツもシュート数、10対1。
圧倒的な攻勢もゴールだけが足りず、前半を終える。

後半は幾分重心を後ろに下げた広島に対して、仙台がボール保持の比率を高める。
しかし、強固なブロックの前でボールを回すばかりでシュートシーンすらまともに作れない。

互いにジリジリとした展開に痛み分けも覚悟した終了間際に待望の決勝点が生まれる。

84分、石原
塩谷が自陣でインターセプトをすると、ドリブルで持ち上がる。
バイタルでフリーの青山に渡すと、仙台DF陣がマークの受け渡しをし損なったところで、石原にラストパス。
ワンタッチで前を向いて右足一閃。
放たれたボールはポストの内側を叩いてゴールへ吸い込まれる。

この日5度目の決定機を、ついにものにした石原の決勝弾で勝負あり。
自分たちのミスから苦しい展開に持ち込んでしまったものの、最後の最後にチャンスを生かして勝ち点3をゲット。

残り4試合。首位・横浜、2位・浦和も勝利で勝ち点差は縮まらなかったが追走の足は緩めず。
ここからも1試合ごとに我慢比べが続く。
昨年、優勝争いを制したその経験を生かして、最後には頂点へ。

次はアウェイ柏戦。
ナビスコを制した難敵を倒して、優勝争いにくらいついていきたい。

想いは頂点の先へvol.29 

October 20 [Sun], 2013, 23:56
第29節 vs横浜FM(A) ×0-1 勝ち点53
16勝5分8敗 3位

どんよりとした曇り空が覆い、
吹き抜ける風は、秋を通り越して冬を思わせるほどの寒さを感じさせた。

残り6試合にして迎えた天王山。
勝利の凱歌はホーム・横浜FMにあがった。
内容面、決定機の数はほぼ同じか若干上回ったものの、肝心のゴールだけが足りず敗戦。
でも、これがサッカー。
そんな怖さを見せつけられた一戦となった。

広島は前節と同じ布陣。
横浜は不動の左サイドバック、ドゥトラが累積警告による出場停止。
加えて、全試合でスタメンを張っていた兵藤がケガにより欠場。
さらに、水曜日に天皇杯があったために中2日での試合を強いられた。

立ち上がり、横浜の選手達曰く「いつもより頑張っていた」広島が前からの果敢なプレスとリトリートをうまく使い分けて主導権を握る。
寿人の前プレから奪ったボールを石原が繋いで高萩のシュート。
青山のロングスルーパスに石原が抜け出して、GKとの1対1を迎えた場面。
いずれもGK榎本の好セーブに阻まれてしまい、先制点を奪えない。

対する横浜は、得意のセットプレーから決定機。
中村のFKを中沢がヘッドで合わせるも、わずかに枠外。
さらに、前からの連動したプレスが効果を発揮し始めると、
高い位置でカズからボールを奪った中村から佐藤、その折り返しに青山があわやオウンゴールという場面をつくる。

前半の前半は広島、前半の後半は横浜のペース。
互いにゴールの予感を抱かせながらも、スコアレスでハーフタイムを迎える。

後半、前半終わりからペースを掴み始めた横浜が個の力で均衡を破る。

55分、齋藤
左サイドで起点を作り、PAの角あたりから緩急のついたドリブルでカットイン。
広島DF陣のわすがに開いた隙間から右足一閃。
「ここしかない」コースに飛んだ弾丸ライナーがゴールに突き刺さる。

先制された広島は、前への圧力を強めて攻勢に出る。
ミキッチのアーリークロスに寿人のダイビングヘッド。
交代出場した山岸がドリブルで持ち込んで左足を振り抜き、水本がミドル、青山がPA内まで入ってシュートまで持ち込んだ場面。
再三、横浜ゴールを脅かすところまで行ったものの最後の一線を割れず。

追加点を奪えなかった横浜だが、最後の時間の進め方は秀逸。
前からのプレスは後半の後半に入っても衰えず、意思統一されたボールキープで隙を与えなかった。
まさに老獪な試合運びで、しっかり試合をクローズ。

この一戦、広島のミキッチと横浜の左サイドの守備が焦点の一つであったが、まさにここの勝負が試合を分けたと言っても過言ではない。
ドゥトラの代わりに起用された、奈良輪。
パスコースの読みと間合い、危機察知能力とすべての面で出色の出来。
青山からのパスをことごとくカットし、ミキッチに右足でのクロスをほとんど許さず。
また、決定的なピンチに体を張ってチームを救った。

敗れた、広島。
この敗戦で、連覇に黄信号が灯った。
数字上の確率では、まだまだ可能性があるものの上位の横浜、浦和から勝ち点を奪えなかった事実は重い。

これで自力優勝の目は潰えた。
それでもあと5試合。これまで通り、目の前の試合に全力を懸けて、天命を待ちたい。

想いは頂点の先へvol.28 

October 07 [Mon], 2013, 23:09
第28節 vs清水(H) ○3-1 勝ち点53
16勝5分7敗 1位

3連敗のち3連勝。
息を吹き返し、再びの首位へ。
ラッキーボーイの出現に連覇の予感が漂う。

前節負傷退場のファンソッコに替わり、清水が左サイドでスタメン、あとはいつものメンバーでキックオフ。

DFラインを高く設定する清水に対し、裏への長いボール、サイドチェンジを駆使して攻め込む広島。
サイドの偏りなくバランスよく攻めを構築するが、なかなかシュートを撃つまでには至らない。
ここ数試合、立ち上がりの失点が続いていた清水は守備に重点を置いた戦いぶりを選択。
互いに決定的な場面を創れずに、前半を終える。

後半に入ると、まずは選手交代とシステム変更で清水が試合を動かしにかかる。
それが結実する。

71分、大前
左サイドからのセンタリングを受けた大前を、PA内で青山が倒してしまいPKを献上。
これを落ち着いて大前自ら沈める。

しかし、先制を許したことで点を取りに行かなければならなくなった広島。

この日ひとつめのスーパーゴールが、状況を一変させる。
76分、塩谷
いわゆる「反動蹴速迅砲」炸裂。
左サイドから山岸のクロス、逆サイドで受けたミキッチが、塩谷にバックパス。
しかし、これが短い。
シュートモーションに入る塩谷。
が、相手の足が一瞬早く入りかけたその刹那。
クリアに右足を合わせて、ジャストミート。
勢いのついたシュートがゴールにまさに突き刺さって同点。

意気消沈の清水に畳み掛ける広島。
そして、この日ふたつめのミラクルショットが清水のゴールマウスを襲う。
79分、野津田
これもミキッチがPA近くまで侵入すると、並走する野津田へマイナスのショートパス。
ワンタッチでゴールに向かうと、黄金の左足一閃。
放たれたシュートは、無回転でドライブがかかるとキーパーが伸ばした手を避けるように左ポストへ直撃。
ポストの内側に当たったボールが逆サイドネットに吸い込まれる。
鳥栖戦のPKで自信を得た、19歳の思いきりの良さがチームを救った。

前がかりの清水。
貴重なダメ押しは、絵に描いたようなカウンターアタック。
88分、野津田
ミキッチのロングフィードに抜け出すと、落ち着いてGKとの1対1を制する。

高萩の負傷交代で回ってきた出番で、これ以上ない結果を残した野津田。
広島の至宝がついにその片鱗を見せた。
実質3アシストのミキッチも含め、役者が揃ってきたのは明るい兆し。

今季、2度目の逆転勝ちで3連勝。
首位奪還。
そして、次節の首位攻防戦を迎える。

残り6試合、首位・広島から4位・鹿島までの勝ち点差はわずか3。
最後の最後までもつれそうな優勝争い。
今まで通り目の前の1戦に全てを注いで、またあの景色を見に行こう。

想いは頂点の先へvol.27 

September 29 [Sun], 2013, 13:47
第27節 vs鳥栖(A) ○2-0 勝ち点50
15勝5分7敗 2位

今年のアウェイ磐田戦を彷彿とさせる試合内容、苦しい展開でも勝ち点3を取り切ったことに価値がある。

この日の広島は、前からのプレスとリトリートを柔軟に使い分け、しっかりと守備から試合に入る。
前半早々に、ファンソッコが負傷退場したことは想定外だったが、試合の流れを損なうことなく時間を進める。

そして、待望の先制点が生まれる。
23分、寿人のゴラッソ。
自陣深くでボールを奪うとカウンター開始。
ハーフウェイライン付近で縦パスを受けた高萩が、斜めに動き出した寿人へロングパス。
大きくバウンドしたボールに周りを見ながら追いつくと、2バウンド目をダイレクトで叩く。
PA左隅、約20mの距離から放たれたシュートは、ドライブがかかりながらゴールマウスへ一直線。
GK 林は一歩も反応出来ず。
寿人による寿人にしか出来ないゴールでスコアが動く。

試合の主導権を握って前半を終えるが、後半に入ると鳥栖の猛攻に遭う。
運動量が格段に上がった鳥栖は、持ち前のハードワークでことごとくセカンドボールを拾って、波状攻撃を仕掛ける。
池田、金井、藤田とたて続けに決定的な場面をつくるが、なぜかボールがゴールに入らない。

得てしてこうした展開で起こる、チャンスを生かせなかった報い。
耐えに耐え続けた広島に追加点。
87分、野津田。
先制点同様、カウンターから抜け出した石原が独走。
PA内で菊池に後ろから倒され、PKをゲット。
キッカーは野津田。
緊迫の試合展開、途中出場で試合に入れていなかったので、かなり不安だったが、冷静に蹴り込んで貴重な追加点をあげる。
これで勝負あり。

2試合連続完封勝利。
特に後半は押し込まれる場面が多く、内容面で充実感を得ることは出来なかったものの、この時期は結果が全て。

横浜が仙台と分けたことで、再び自力優勝の目が復活。
残り7試合、連覇に向けての足がかりを掴んだ。
ここからは、痺れるような優勝争い本番。
目の前の1試合に集中して、また昨年の歓喜を再び手にしたい。

想いは頂点の先へvol.26 

September 25 [Wed], 2013, 22:06
第26節 vs新潟(H) ○2-0 勝ち点47
14勝5分7敗 2位

「あんなつまらないサッカーに負けたのが悔しい」
とは、敵将の敗戦の弁。
言わんとしてることは分からないでもないが、公共の電波に乗せて言ってしまうのはどうかと。
それほど、広島の術中に嵌ってしまった悔しさが溢れてしまったということか。

どうしてもこの試合に勝って浮上の足がかりを掴みたい広島。
序盤からリトリートに徹して、まずは失点をしない戦い方を選択。
ただ新潟もここ最近の好調を示すように、アタッキングサードでのワンツーから好機を演出し、押し気味にゲームを進める。
しかし、そんな流れの中で耐えていた広島に先制点が生まれる。

28分、ファンソッコ
左サイドからのアーリー気味のクロスを千葉がカットしたところからカウンター発動。
水本、青山、カズ、青山、石原とワンタッチパスの交換で相手陣内に侵入すると、
パスを受けた高萩が粘って中の石原へ、石原からサイドでフリーになったソッコへラストパス。
100点のトラップで右足に持ち替えて、一閃。見事サイドネットに突き刺した。

先制したことで、精神的な余裕の出た広島が徐々に試合の主導権を握る。
そして、相手のミスから追加点を奪う。

36分、寿人
高い位置でレオシルバからボール奪取をしたカズが左足で強烈なミドル。
これは東口に弾かれるが、こぼれ球を石原がサイドでキープしてクロスを上げると、1対4の数的不利にもかかわらずフリーの寿人がヘッドでゲット。
石原のストライカーの気持ちが分かる優しいクロスはもちろん、寿人の動き直しが白眉。

後半もポゼッションは新潟が握るが、中を固める広島に攻め手を失い、カウンターを浴びる展開が続く。
広島は、石原が2度決定機を迎えるが決めきれず。
ダメ押し点を奪うことが出来なかったものの、クリーンシートで試合を締めて連敗脱出を果たした。


ここ最近の不調の原因は、相手の対策に効果的な手を打てなかったこともあるが、
自分達の「シンプルに動いてつなぐ」という作業が出来なかったことにある。

この日の広島は新潟のマンマークディフェンスに苦しんだ。
それでも、先制点に象徴されるようにダイレクトパスが2本、3本とつながると決定的なチャンスを生むことができる。
動いて味方のパスコースを創出し、出したら走る、それを繰り返す。


確かにリトリートをして、攻撃が手詰まりになれば、バックパスを多用する。
後ろで回しながら、なかなか攻撃の手を繰り出せない(出さない)試合運びは、スペクタクルに欠け「つまらない」と言われても仕方ない。
とはいえ、引きこもって守備一辺倒だった訳ではない。その証拠に決定機の数は新潟を大きく上回った。
今のJにおいて、あんな機能美に満ちたカウンターでゴールを仕留められるチームがどれだけあるか。
守備陣も体を張って、9試合ぶりの完封。
連敗中で負けたくない、失点だけはしたくない、広島の強い気持ちが出た試合だったと言える。

残り8試合で首位・横浜FMとは勝ち点差4。
まだ直接対決を残しており、連覇の可能性は小さくない。
底は脱した、あとは上がっていくのみ。

想いは頂点の先へvol.25 

September 18 [Wed], 2013, 21:06
第25節 vs川崎(A) ×0-2 勝ち点44
13勝5分7敗 3位

3連敗。ミスの連鎖、悪循環。
どうやら、出口の見えない迷宮に迷い込んでしまったようだ。

出場停止の石原に代わり、浩司。
ミキッチが戦列復帰してきたものの、右サイドはファンソッコがスタメンに名を連ねた。

序盤からポゼッションは川崎、テンポの良いパス回しから広島DF陣に的を絞らせない。
数的優位をつくりながら、ボールの奪いどころがない広島は、徐々に押しこまれると川崎に主導権を握られ、与えてはいけない先制点を許してしまう。

10分、中村憲剛
20本を超えるショートパスから、一旦は高萩が引っかけたもののすぐに奪い返して、角度のないところから西川のニアを抜かれる。
シュート自体は相手を褒めざるを得ないが、高萩の軽過ぎる守備で勝負あり。
この軽さが試合の趨勢を決めたと言っても過言ではないほど、痛恨のミス。
前節の談話で、自身のミスを悔いた高萩は何を学んだのか。同じことを繰り返していては、広島の「10番」は託せない。

またか、の空気がピッチを漂い、1失点以上に士気が下がる残念な失点だった。

その後、ある程度後ろに重心を移した川崎に対してボールを保持する時間が増える。
高萩の惜しいボレーシュートがあったものの、決定機と呼べるのはこれくらいで、バイタルエリアから先に進めない場面が続く。

すると、後ろで構える川崎の高速カウンターが炸裂する。

45+2分、レナト
クリアボールに抜け出したレナトがゴールに向かって突進すると、2対1の数的優位から大久保とのパス交換で冷静に流しこむ。
時間帯、効率の良さ、川崎にとってこれ以上ない追加点で前半を終える。

後半は、前半以上に後ろを重たくする川崎、攻めあぐねる広島の色合いが濃くなる。

広島はミキッチ、野津田、浅野と攻撃的なカードを切って攻め立てるものの、ラストパス、フィニッシュワークに精度を欠いて、ゴールをこじ開けられず。

そのまま終了のホイッスルを聞いた。
病み上がりの青山、ケガ明けの浩司、代表から帰ってきてから何だかおかしい高萩、と主力の状態の悪さが目立った。
球際、セカンドボールのせめぎ合い、局面で戦えずに走れない。
ベースになるはずの運動量が相手より劣っていては、この結果は妥当なものだったと言える。

失意の中、唯一の光は途中交代で出場の浅野。
「ぶち抜く」という確固たる意志を持ったドリブル突破と一瞬の切れ味で相手を置き去りにする裏抜けは、J1の舞台でも通用する片鱗を見せた。
現状では、スペースがあればという条件付きではあるが、ジョーカーとして使えるメドが立ったのは大きい。
広島の攻撃陣の中で異彩を放った浅野の登場は、今後への期待を抱かせるに十分だった。


さて、これで5戦勝ちなしの3連敗。正念場に立たされている。
ここ数年の安定感で見過ごされがちだが、
広島は2度の降格を経験したエレベータークラブ。
昨年の歓喜は素晴らしい経験だったが、まだ常勝クラブと言えるほどの実力が備わっているとは言えない。

苛立つ選手、ブーイングのサポーター。
でも、ここを勘違いしてはいけない。
クラブの規模や戦力的にも、優勝争いの現状は望外なもの。
今年も優勝争いを演じている中で、どこか慢心というか驕りが出ているのではないだろうか。
負けないことは勝負の世界で最も大切なことだが、自信を失い、自分達のサッカーを見失うことのほうがもっと怖い。
負けることを恐れ、ミスを怖がり、相手をリスペクトし過ぎるあまり、あらゆる場面で萎縮しているように見える。
もう一度立ち止まって、顧みて、原点に戻る必要がある。
今まで積み重ねた、立ち返る場所があるのだから。

再び手にするのは、歓喜か失望か。
クラブとしての総力が試されている。
だから、サンフレッチェをサポートする皆が一枚岩になって、信じ、見守り、共に我慢をする時期。
勝てないことは苦しい。だけど、このタイミングでブーイングすることは何の意味もなさない。
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